【J1ピックアッププレビュー】対照的な両者、勝るのは“勢い”か“経験”か《長崎vs柏》

2018.04.21 21:30 Sat
©︎J.LEAGUE
▽22日、明治安田生命J1リーグ第9節が開催。トランスコスモススタジアム長崎では、V・ファーレン長崎vs柏レイソルが行われる。

◆勢いか経験か
▽ホームの長崎はJ1の厳しさを開幕から痛感。しかし、第7節の清水エスパルス戦でクラブ史上初となるJ1での白星を挙げると、前節はホームでガンバ大阪を圧倒し3-0で勝利。連勝を飾った。
▽対する柏は、ここまで3勝。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は最終節を前に敗退が決定すると、リーグ戦でも結果が出ず。前節もホームで北海道コンサドーレ札幌に1-2で敗れていた。

▽3連勝を目指す長崎に対し、連敗を避けたい柏。J1の経験値は大きく異なるが、今節勝利を掴むのは。

◆内容が結果に繋がり出す〜V・ファーレン長崎〜
▽前述の通り、初勝利から連勝中の長崎。開幕から結果が出なかったものの、第6節のFC東京戦(2-5)を除いては1点差以内の試合と、悲観する内容ではなかった。
▽システムも3バックは変わらないものの、2トップを採用し、これがハマりつつある状況。得点が奪えている状況を考えると、3連勝も不可能ではない。

▽今節は昨シーズンのチーム得点王であるFWファンマが出場停止となるが、攻撃陣に不安はないだろう。

◆噛み合わない歯車を直せるか〜柏レイソル〜
▽一方の柏は、前節のホームゲームで敗戦。ミッドウィークに行われたACLでも打ち負けており、流れに乗ることができていない。

▽第2節の横浜F・マリノス戦こそクリーンシートを達成したものの、その後は毎試合失点。昨シーズンは爆発力を見せることもあった攻撃陣も、リーグ戦では2得点が最多と不完全燃焼の状態だ。

▽試合中のミスも散見され、コンビネーションが噛み合わないシーンも見られる。チームとしてズレが見られる歯車を合わせることができるのか。連敗は避けたい。

【予想スタメン&フォーメーション】
◆V・ファーレン長崎[3-4-1-2]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:徳重健太
DF:徳永悠平、高杉亮太、田上大地
MF:飯尾竜太朗、中原彰吾、黒木聖仁、翁長聖
MF:澤田崇
FW:鈴木武蔵、中村慶太
監督:高木琢也

▽3連勝を目指す長崎は、ミッドウィークのYBCルヴァンカップからメンバーを変えてくるだろう。出場停止のファンマの代わりには、鈴木武蔵を起用。それ以外は、前節のG大阪戦と同じ布陣になると予想する。

◆柏レイソル[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:桐畑和繁
DF:小池龍太、中谷進之介、パク・ジョンス、ユン・ソギョン
MF:キム・ボギョン、大谷秀和、
MF:伊東純也、江坂任、亀川諒史
FW:クリスティアーノ
監督:下平隆宏

▽連敗を避けたい柏は、前節の札幌戦から1名を変更すると予想。MF中川寛斗に代えて、クリスティアーノが復帰すると見る。トップ下にはMF江坂任が入ると見るが、中川が前節に続いて先発する可能性もある。その他のメンバーは、継続して起用するだろう。

【注目選手】
◆FW鈴木武蔵(V・ファーレン長崎)
(C)J.LEAGUE PHOTOS
▽3連勝を目指す長崎の注目選手は、FW鈴木武蔵だ。アルビレックス新潟から今シーズン加入した鈴木は、先発した4試合のうち3試合でゴール。ホームゲームでも2試合で得点を奪っている。今節はファンマが不在となるだけに、先発が濃厚。ゴールに期待が懸かる。

◆MFキム・ボギョン(柏レイソル)
Getty Images
▽柏の注目選手は、MFキム・ボギョンだ。ボランチの一角に入るキム・ボギョンだが、ゲームメーカーとしての役割もしっかりと果たしている。前線との連動で、キム・ボギョンがいかに顔を出せるか。ボランチながら、ボックス付近でもプレー機会が増えれば、攻撃面で圧倒できるだろう。

◆対照的な両者
▽チーム状態は対照的だ。勢いに乗っている長崎は、チームとしてJ1の戦い方に慣れつつある。その中で結果を残し、調子が悪いとはいえG大阪相手に3得点を奪ったことは大きな自信となったはずだ。

▽対する柏は、離脱していた負傷者が復帰。守護神であるGK中村航輔がトレーニングに復帰。昨シーズン鮮烈なデビューも右ヒザの重傷を負ったMF手塚康平も復帰した。ケガ人の復帰を契機に、しっかりとチームを立て直せるか。公式戦連敗中の苦しい状況を脱したい。

▽対照的なチーム状態の両者。試合は22日(日)の16時にキックオフを迎える。
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