東京VがG大阪へ育成型期限付き移籍していたFW郡大夢の復帰を発表「少しでもチームに貢献できるように」

2017.12.18 12:12 Mon
▽東京ヴェルディは18日、ガンバ大阪に育成型期限付き移籍していたFW郡大夢(20)が復帰することを発表した。

▽郡は、東京Vユースから2016年にトップチームへと昇格。2016年途中にはグルージャ盛岡へと期限付き移籍し、今シーズンはG大阪へと育成型期限付き移籍していた。G大阪ではU-23で明治安田生命J3リーグで17試合に出場し3得点を記録していた。郡はG大阪を通じてコメントしている。
「1年間ありがとうございました。怪我で大変な時期もありましたが、そんな時も変わらず応援いただき嬉しかったですし、非常に良い経験をすることができました。ヴェルディに戻りますが、来年も気にしてもらえたら嬉しいです」

▽また、1シーズン半ぶりに復帰する東京Vを通じてもコメントしている。

「1シーズン半ぶりに戻ってくることになりました。少しでもチームに貢献できるように練習から頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」
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東京Vの城福監督、入り改善へ「自ら火をつける」選手求む…「去年に比べソリッド」と評価するG大阪撃破へ

東京ヴェルディの城福浩監督が、13日にクラブハウスで行われた会見でガンバ大阪戦への意気込みを語った。 前節、3連勝を狙った鹿島アントラーズ戦を3-3のドローで終えた東京Vは、11位に順位を落としたが、リーグ無敗を「10」に更新。15日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第14節では、今シーズン2度目の連勝で5位に浮上したG大阪と対戦する。 鹿島戦は後半立ち上がりまでに3失点を喫する厳しい展開を強いられたが、選手交代と布陣変更で流れを変えて69分、81分に続けてゴールネットを揺らして1点差に迫る。そして、6分が加えられた後半アディショナルタイムの93分にMF見木友哉が決めた同点ゴールによって劇的な形で難所から勝ち点1を持ち帰ることになった。 開幕3試合連続の後半終盤の失点によって勝ち点を失った一方、直近は3試合連続の後半アディショナルタイムの得点によって2勝1分けと勝ち点奪取に成功。良くも悪くも劇的な試合が多い、今季の戦いぶりを評して“ヴェルディ劇場”と揶揄する向きもある中、指揮官は「反省ばかり」と前節を含めたチームの課題について言及。 鹿島戦だけでなく劣勢を強いられた京都サンガF.C.戦、湘南ベルマーレ戦にも見受けられた前半の戦い方については、「インテンシティの高い前半の入りをしてくるチームに対しては、大体苦戦している」と、チームとして明確な課題だと捉える。 「前半で出来がいい試合も中にはありますが、圧力がかかったというか、インテンシティの高い前半の入りをしてくるチームに対しては、大体苦戦している。そこが学べていないという言い方がいいか、このチームの大きなひとつの問題だと思っていますけど、どちらかというとスロースターターの選手が多い」 「(前半は)ルーズボールで負けていた。バウンドしたボールに対する身体の入れ合いで既に負けていて、そういうシーンが至るところにあった。それぐらい鹿島の入りというか、25分、30分ぐらいまではインテンシティが高い中で、なかなか五分で戦えなかった」 「勝つシーンも負けるシーンもありますが、五分五分に転がったボールがほぼほぼ鹿島に行っていたというのが現実。選手にもそれは見せましたし、共有しました。4連続ぐらいでルーズボールに競り負けているシーンも見せましたけど、やり方というよりもそこだと思います。後半に関してルーズボールで競り合うところで得意としたメンバーが揃ったかというと、全くそういうわけではない。ただみんなの尻に火がついた。それでは遅い。なので、劇場みたいなので良かったねと僕は全く思っていないです。むしろ何回繰り返すんだという思いの方が強いので、その部分も含めて、今日のフィードバックはかなり強めでした」 さらに、指揮官は若手中心のスカッドにおいて、「自ら火をつけて」チームを引っ張っていく選手の登場を強く求める。 「どうしてもそこで自ら火をつけて自分が先頭に立って、自分が最初に変わっていくんだというぐらいの気概を持ってやるキャラクターというか、ここはこのチームがブレークスルーできるかどうか、ひとつ上に行けるかどうかのカギになるかなと思っています」 「まだそこの部分で自分は解を見つけ切れていない。それ故に、このような試合展開になっていると。チームの戦い方として、自らが火をつけられる集団になっていかないと、上位相手にはやはり苦しむのではないかと思います」 「当たり前ですけど、ルーズボールでエネルギーを半分以上使いながら自分たちのペースに、あるいは自分のペースに持っていく選手が1人でも増えないといけない。これはこのチームが対等に戦えているようで、まだまだ分担制という言い方がいいか、まだチームに火をつけて自分で戦って、しかも落ち着いた状況のゲームの中で、今度はヴェルディらしくボールを回していくという全ての局面で、先頭に立てる選手がいるかというと、ここは戦いながら成長しながら、誰がそこの先頭を切っていってくれるのかは、今も楽しみというか、みんなの背中を押しながら一歩先に出てくる選手を、待ちたいなと思います」 そういった意味で、指揮官の求める役割に最も近い仕事を見せているのが、“ゲームチェンジャー”として鹿島戦ドローの立役者となったMF齋藤功佑だ。 先発出場でも途中出場でもチームに安定感をもたらす多才なMFに関しては城福監督も「ひとつ我々として核になっている」とその貢献度の高さを認める。 「彼はプレーもそうですけど、やっぱりちょっとエネルギーを持って入ってくれる。チームにエネルギーをもたらすような入り方をしてくれると、彼が守備の人とは言わないですけど、守備においても全く手を抜かない。攻撃においては縦横無尽にボールに絡みますし、自分が託された時間で全てを出して、自分が勝ち点をもたらしているという覚悟というか、熱量というのを持って入ってもらえる選手なので、これはすごく貴重。彼のような熱量というのか、エネルギーというか、それが先発組も含めて、1人でも2人でも伝播していくと、チームとしてもうひとつ成長できるのではないかなと思います」 現状では唯一無二とも取れる特長を持つだけに、齋藤の起用法に関しては指揮官としても大きな悩みどころ。「もちろん先発という選択肢もある」としつつ、互いに消耗が激しい前半入りの部分で力を発揮させるか、「アイデアを出せるようなゲームのシチュエーションになった上で、特徴を出してもらうことが有益なのか」を見定めたいとしている。 一方、齋藤と同様に“チームの心臓”として最も替えが利かない選手の一人であるMF森田晃樹に関しては、ビルドアップの起点を担い、直近2試合連続でアシストを記録するなど、ゲームメーカーとして抜群の存在感が光る一方、対戦相手の徹底監視に晒されてピンチに繋がるパスミスやボールロストも散見される。 その若きキャプテンについて城福監督は、「今は工夫時」とチーム、森田自身がさらなる高みに到達するための奮起を促す。 「森田晃樹について、おそらく相手チームからすれば、『彼を潰せ』ということになっていると思います。それを理解した上で、彼はプレーしなければいけない。90分を通した中で、インテンシティというか、プレッシャーがアベレージの数字に近い状況で、自分にプレッシャーが来ると思ってプレーをしたら、それはたぶん本人にとっても、チームにとっても非常に苦しい展開になる」 「自分には特別なプレッシャーが来ると思ってプレーをする、そういう準備をしてピッチに立つ。準備というのはウォームアップの準備という意味ではなく、2歩3歩のポジションの準備だったり、ボールをふたつ触る前に周りを見ておくということだったり、自分が動くことによって、人にスペースを与えることだったり、そういうことをしながら、少し全体のプレッシャーが落ち着いてきたときに、本来の自分のペースを掴んでいくというような、今は工夫時だと思います」 「彼はそこで強いプレッシャーを受けてかっさらわれて、そこから目が覚めてという、このサイクルはチームもそうですけど、彼も脱しなければいけない」 また、指揮官が常々、J1残留に向けて“成長”、“伸びしろ”を大きなテーマに掲げる中、鹿島戦で初スタメンを飾ったDF山田裕翔は2失点目に関与するなど、いわゆる“授業料を払わされる”ほろ苦い一戦に。試合後のファン・サポーターへの挨拶の際には悔し涙も見せていた。 チームの財政事情もあり、そういったリスク覚悟で若手抜擢をいとわない指揮官は、選手を育てながらJ1で結果を残していくという、極めて困難な両立についての考えを明かした。 「もちろん引き分けに満足はしてないですけど、それでも勝ち点1で終わったからこそ言えるセリフかもしれないですが、おそらくレンタルの選手が多くなければ、ほとんどが自前の選手だったら、彼はあの舞台に立てるチャンスというのは、ほぼなかったと思います」 「このクラブにいて、今のヴェルディが出場のチャンスを求めて、レンタルでこのチームにたくさん来てくれて、彼らが成長していく中で、出られない試合があるからこそ、山田裕翔はチャンスをもらえたわけです。こういうことが、このクラブですごく大事だと思います」 「もう盤石の完全移籍でここにいる選手たちだったら、なかなか難しい。あの鹿島のあのスタジアムの先発で、いろんなことを体験できたことは、やはりそう多くはない。彼はこの経験を大事にしてほしいし、その悔しさというのを感じながら今日も練習をしっかりしていました。これこそが今我々が置かれている中でひとつのプラスかなと思います」 「次も出られない選手(山見大登)がいますけど、だからこそチャンスが来る選手がいるわけで、一度そういう場を経験すると、もう一度立ちたいと思う。それでさらに日頃のトレーニングの熱量が上がっていくというサイクルにしたい」 そういったチーム、個々の成長を意識しながら中2日で臨む上位連戦2試合目に向けては、昨季J1でリーグワーストタイの61失点から、今季はリーグ最少タイの10失点と見違えるような守備の改善がみられるG大阪を警戒。とりわけ、「今のガンバを象徴している選手の1人」と、MFダワンへを高く評価した。 「去年に比べて本当にソリッドなチームになったなと思います。中盤の強度が上がりましたし、前線にはクオリティの高い選手がいますが、宇佐美選手も守備を免除されているかと言われれば、全くそういうわけではないですし、若手もベテランも全員がハードワークをするチームに変貌したなと思います」 「また、外国籍の選手も本当にクオリティが高く、インテンシティが高い。ボランチのダワンとかは本当に球際も強いし、3列目からゴールまで入ってきますし、なかなか警戒するにしても対策のしようがないぐらい彼自身がインテンシティの高さを発揮してくる選手なので、今のガンバを象徴している選手の1人かなと思います」 16年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた東京Vにとって、1993年の開幕日である5月15日の“Jリーグの日”に行われるG大阪とのオリジナル10対決は、感慨深いものがあるが、当時とは大きく立ち位置が入れ替わった中で臨む一戦で2試合ぶりの白星を掴み取れるか。 2024.05.14 20:00 Tue

ディエゴ・オリヴェイラの変化で生まれ変わったFC東京/六川亨の日本サッカーの歩み

昨日カシマスタジアムで行われた鹿島対東京V戦、後半5分に右CKからCB植田直通がヘッドで3点目を突き刺し3-0とした時点で勝負は決まったかと思った。多くのチームがカシマスタジアムを“鬼門”としているし、東京Vの選手にとっては初めてプレーする選手も多かったからだ。 ところがここから東京Vの反撃が始まった。今シーズンの東京Vは、後半アディショナルタイムに劇的なゴールを決めることもあれば決められることもあった。そしてこの日は前者のパターン。まず後半24分に途中出場のMF齋藤功佑が1点を返すと、36分にはファーサイドで詰めたFW木村勇大が押し込んで1点差に詰め寄る。交代出場のSB翁長聖のクロスも効果的だった。 そして後半アディショナルタイム45+3分、翁長のFKをCB谷口栄斗が頭で落とすと木村がシュート。これは当たり損ねだったものの、走り込んだMF見木友哉が押し込んでついに3-3の同点に追いついた。今シーズン4得点のFW染野唯月とCB林尚輝が鹿島からのレンタル移籍のため出場できないというハンデをものともせずに演じた同点劇。城福浩監督も「辛抱強くボールを回し、崩して点を取る。鹿島から勝点1を取れたのは自信になる」と選手を称えた。 これで東京Vは10戦負けなし。引分けは8と多いものの、「勝点2を失った」というよりは「勝点1を積み重ねている」と前向きにとらえるべきだろう。なぜなら確実に順位を上げており、勝点3を獲得すれば大きく順位を上げることもできるからだ。 今シーズンは昇格組の町田がクローズアップされているが、「負けない」東京Vもダークホース的な存在になってくるかもしれない。 土曜日のJ1は同じく3-3で引分けたFC東京対柏戦を取材した。前半でMF松木玖生のスーパーボレーが決まり3-1と逆転したFC東京だったが、前半アディショナルタイム45+2分にGK波多野豪がFW細谷真大を倒して退場処分となったことが後半に響き、同点に追いつかれてしまった。 ただ、ケガから復帰したFWディエゴ・オリヴェイラが4試合連続ゴールを決めただけでなく、彼の加入により攻撃に連動性が生まれたことの方が驚きだった。昨シーズンまでのディエゴ・オリヴェイラは、ボールを持つと強引なドリブル突破を仕掛けていた。それでフィニッシュまで持ち込めればいいが、2~3人がかりのマークにストップされることも多かった。 彼やアダイウトンがボールを持つと相手にとって脅威だが、チームとしての攻撃は陰を潜めていた。 ところが今シーズンは、ワンタッチでの落としが飛躍的に増えた。トップ下の仲川輝人や松木、右サイドではSB白井康介がフォローしていることも大きいが、加えて右サイドは白井、FW安斎颯馬、MF高宇洋、左サイドはSBバングーナガンデ佳史扶、松木、FW俵積田晃太のトライアングルが1~2タッチでパスをつないで柏のサイドを切り崩していた。 昨シーズン途中に就任したピーター・クラモフスキー監督だったが、「攻撃の推進力」が目に見えて改善されたとは言い難かった。しかし今シーズン、ディエゴ・オリヴェイラの復帰により「ゴールを目ざす魅力的なフットボール」は現実のものになりつつある。名古屋、横浜FM、G大阪との3連戦を乗り越えれば、一気に視界は広がるかもしれない。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】粘りの東京Vがアウェイで鹿島に3点差を追いつく劇的同点劇!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="pXf3mcmFlhw";var video_start = 297;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.13 20:35 Mon

「チームにとってプラスになると思った」、八面六臂の活躍で劇的ドロー演出した東京Vの齋藤功佑が意識したプレーは…

東京ヴェルディが誇る“ゲームチェンジャー”が、16年ぶりとなった赤と緑の名門対決で、劇的ドローを演出した。 東京Vは12日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第13節の鹿島アントラーズ戦を3-3のドローで終えた。 前半の入りから鹿島の圧力に呑まれたアウェイチームは、開始5分にハンドで与えたPKを決められて先制を許すと、直後の8分にもミス絡みの形で失点。さらに、2点ビハインドで折り返した後半立ち上がりにはセットプレーから今シーズンワーストの3失点目を喫し、万事休すかに思われた。 しかし、敗色濃厚の状況で流れを一変させる殊勲の働きを見せたのが、60分にMF綱島悠斗との交代で投入されたMF齋藤功佑だった。 卓越したフットボールIQと献身性、テクニックを併せ持つ多才なMFは、「フィジカル的な勝負をやめて、より相手が混乱する立ち位置を取れる選手を前線に置く」との指揮官の狙いからトップ下に投入された。 すると、MF森田晃樹、MF見木友哉のボランチ2枚との流動性を生かしながらボールを引き出して攻撃を組み立ててリズムを作ると、69分にはその森田との連携から見事な左足のミドルシュートを突き刺し、反撃の狼煙を上げる今季初ゴールを記録。続く81分にはFW木村勇大の2点目の起点を担うと、最終的にチームは93分にセットプレー流れの見木のゴールによって土壇場で同点に追いつき、敵地から勝ち点1を持ち帰ることに成功した。 今季ここまで先発出場7試合、交代出場6試合と全試合に出場している26歳は、スタートからの出場時も攻守両面でチームに落ち着きをもたらす安定した仕事ぶりが光るが、城福浩監督が重要視する“ゲームチェンジャー”としてより決定的な活躍を見せている。 京都サンガF.C戦ではFW染野唯月の劇的同点ゴール、湘南ベルマーレ戦では今季J1初勝利をもたらしたFW山見大登の決勝点をアシスト。そして、この鹿島戦では敗色濃厚のチームに勝ち点1をもたらす見事な活躍を見せた。 齋藤は、「3点失っていたので、1個ずつまず点を取りに行くということを意識しながら、自分がトップ下に入って自由に動きながら、相手の陣形を崩して攻めていこうと思っていた」と、0-3という絶望的な状況で投入された際の考えを明かした。 チームとしては前半に相手の圧力に晒されてボールの前進に苦労していたが、「そこまで相手のプレッシャーが厳しくなくなってきたので、僕と(森田)晃樹と(見木)友哉のところで流動的に動きながら、(谷口)栄斗も入っていましたし、しっかりとボールを持ちながら、主導権を握りながら攻撃ができるなと思っていた」と冷静に戦況を見極めた上で、「点を取るためにしっかりと相手の嫌なところに顔を出しながら、流動的に動いて攻撃に厚みをもたらすというのをイメージしていた」という言葉通り、見事に今季初ゴールを奪って見せた。 「晃樹がいいパスをつけてくれて、1回で前を向けた中で、ちょっと左に置いて相手の股を抜くイメージを持ちながら足を振ったら入った」と振り返る自身のゴールによって流れを変えると、以降は「全然いけると思っていた。あそこからギアアップをして戦えている感じだったので、失点しなければ(追いつくチャンスは)あるな」と、追いつける感覚があったという。 こういった劇的な同点劇では“執念”、“不屈の精神”といった精神論的な表現があてがわれることも多々あるが、齋藤は「気持ちだけではどうしようもないところもある。しっかり前半から試合を見ていましたし、ベンチの選手と話しながら、どうしたらいいかという打開策を考えながら、イメージを持って中に入ったときに周りの選手と共有しながら、全員で戦えたことが同点に追いつけた理由」と、チームとして同点に追いつくための道筋がしっかりと定められていたことが大きかったと語った。 また、30分強のプレータイムを通じて、コンディションの良さを窺わせた一方、タイムアップの笛が鳴った直後にはかなり消耗した様子も見せていた緑の背番号8は、「大げさにパワーを出している姿勢を見せることがプラスになると思っていた」と、自身の狙いを明かした。 「途中から出た自分が大げさにではないですけど、ちょっとパワー、エネルギーを出している姿勢を見せることが、チームにとってプラスになるかなと思っていたので、途中から出たにも関わらず、最後はちょっとへばってしまいましたが、それよりも大事かなと思ったので、そこを意識してやりました。90分持たないということもあるかもしれないですけど、チームの戦い方的にも、それ(出し切ること)を必要とされていますし、それをやれた上でその時間を延ばしていければ、よりいいかなと思っています」 今季J1最年少スカッドで経験に乏しい東京Vにとって、戦況に応じて最適な役割をこなせるMFは“ゲームチェンジャー”として非常に重要な存在だ。 齋藤自身は「正直、この立ち位置に納得はしていない」と、一人のフットボーラーとして、もちろんスタメンでのプレーを強く意識しているが、「今は与えられている立場で、どれだけ自分自身成長できるか、チームに勝ちをもたらせるかを意識しながらやっています」と、今後もチームの勝利を最優先に、絶対的なレギュラーという立ち位置を確立するため研鑽を積んでいく。 2024.05.13 07:30 Mon

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東京ヴェルディの城福浩監督が、鹿島アントラーズとの激闘を振り返った。 東京Vは12日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第13節の鹿島戦を3-3のドローで終えた。 3連勝を懸けて臨んだ3位チームとのアウェイゲームは非常に厳しい展開に。開始5分にハンドで与えたPKを決められて先制を許すと、直後の8分にもミス絡みの形で失点。さらに、2点ビハインドで折り返した後半立ち上がりにはセットプレーから今シーズンワーストの3失点目を喫し、万事休すかに思われた。 しかし、16年ぶりのJ1の舞台において、粘り強い戦いでしぶとく勝ち点を積み重ねる不屈のチームは、選手交代と立ち位置の変化で押し返すと、69分にMF齋藤功佑の左足ミドルシュートで反撃の狼煙を上げる1点目を奪取。 ここから一気にギアを上げて81分には鮮やかな左サイドでの崩しからFW木村勇大が3試合連続ゴールで1点差に詰め寄ると、6分が加えられた後半アディショナルタイムの93分にFKの流れからMF見木友哉が同点ゴールを奪い、3点差を追いつく劇的なドローゲームを演じた。 この結果、順位を1つ落として11位に転落した東京Vだが、リーグ戦無敗を2桁の大台に乗せた。 同試合後、公式会見に出席した城福監督は「ここまで多くのサポーターが来てくれて、彼らを失意のどん底に落として帰すわけにはいかなかった」、「最後に次に向かっていこうということをお互い確認し合えるような終わり方ができてよかった」と、試合直後の率直な思いを語った。 ただ、試合内容に関しては「今日は基準を作るのが、正直難しいジャッジだった」とレフェリングに対する不満を口にしながらも、「本当に反省することが多かった」と、DF林尚輝、FW染野唯月の主力2選手が契約によって不在となった中、異なる“チームの最大値”の出し方、相手の勢いに呑まれた前半の苦戦を含めて課題を口にした。 「相手のインテンシティの高さ、これはわかっていたけれども、そこに吞み込まれた試合の入りをしたこと。選手は圧力を受け続けたような前半を過ごしてしまって、後半さらに相手に点を奪われると、ほとんど勝ち目がないという状況で、失点をしたという意味で、あそこの(コーナーキックの)ジャッジで選手のちょっと集中力が途切れたかもしれませんけど、それでも我々に矢印を向けなければいけないので、3失点のところまでは反省することばかりです」 それでも、「そこから自分たちの形を変えていって、我々の良さを失わず、辛抱強くボールを回して崩し切って、点を取って勝ち点1を取れたこと。この鹿島のスタジアムで勝ち点1を取れたということは自信になる」と、最後まで諦めずに全力を尽くした末に難所でもぎ取った勝ち点1を評価した。 さらに、「自分たちがJリーグでサプライズを起こしたいという思いがあるので、そこの歩みを止めたくないし、そのためにも次に勝ち点3を取ることが大事」と、今回のドローを中2日で15日に行われるガンバ大阪とのホームゲームに良い形で繋げたいと改めて次節への決意を語った。 2024.05.13 07:00 Mon

「これがサッカー」来日中のジーコ氏、3点差追いつかれての東京V戦のドローを振り返る「鹿島は絶好のチャンスを逃してしまった」

鹿島アントラーズのOBであり、クラブアドバイザーを務める元ブラジル代表MFのジーコ氏が、東京ヴェルディ戦について振り返った。 現役時代は“白いペレ”とブラジルのレジェンドであるペレ氏にまつわる異名を持ち、FKの名手としても知られたジーコ氏。現役最後には住友金属サッカー部に加入。鹿島の一員としてJリーグで2シーズンプレーした。 その後、日本代表監督を務めるなどしたジーコ氏は、今年も来日。12日に県立鹿島サッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第13節の東京V戦に合わせて来日。試合をスタジアムで観戦した。 オリジナル10同士の対決となったこの一戦。16年ぶりにJ1に復帰した東京Vと、一度も降格したことがない鹿島の戦いは、前半から鹿島が圧倒。5分に鈴木優磨、8分に名古新太郎が連続ゴールを決めると、50分には植田直通もゴール。3-0と大きなリードを奪う。 “常勝軍団”とも言われながら、近年はタイトルから遠ざかっている鹿島。ホームゲームで3点のリードで首位に近づく白星かと思われたが、今シーズンのここまで驚異的な粘りを見せている東京Vが逆襲。69分に1点を返すと、81分に2点目。そして後半アディショナルタイム3分には3点目を奪われ、試合は3-3のドローに終わった。 まさかの結末に終わった鹿島。勝っていれば、首位に勝ち点差1位と迫るところだったが、粘りに負けてドロー。ジーコ氏は自身のインスタグラムを更新し、試合を振り返った。 「首位に迫ることができたはずのこの日、鹿島は絶好のチャンスを逃してしまった」 「ヴェルディを3-0でリードし、さらにスコアを伸ばすチャンスもあったのに、後半20分間で3-3の同点ゴールを許してしまったのだ。これがサッカーだ」 まさかの3点差を追いつかれてのドロー。懐かしの東京Vとの対戦が、悪夢となってしまった。 また、試合前にはかつて対戦もしたラモス瑠偉氏とも再会。「ラモス瑠偉に会い、Jリーグでの私たちの始まりと、サッカーがまだアマチュアだった頃の私たちの来日について回想した」と、トークショーでの一時を回想した。 <span class="paragraph-title">【写真】鹿島vs東京Vを観戦したジーコ氏、ラモス瑠偉氏との2ショットも</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C63YREnpnZe/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; 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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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