ローマがゼコ5戦連発にフロレンツィの復帰弾で4連勝! ホーム初黒星のミランは連敗…《セリエA》

2017.10.02 03:32 Mon
Getty Images
▽セリエA第7節、ミランvsローマが1日にサン・シーロで行われ、アウェイのローマが2-0で勝利した。
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▽前節、サンプドリアに完敗し今季2敗目を喫したミランは、ミッドウィークにホームで行われたヨーロッパリーグ(EL)のリエカ戦を新鋭クトローネの劇的ゴールによって3-2で勝利したものの、2点差を追いつかれる低調な試合内容だった。これを受けて、モンテッラ監督に早くも解任報道が出るなど、新生ミランの船出は厳しいものになっている。今後に向けて必勝が求められる指揮官の古巣ローマ戦に向けては、リエカ戦から先発3人を変更。アバーテに代えてリカルド・ロドリゲス、ロカテッリとクトローネの若手2人に代えてカリニッチ、ビリアを起用した。
▽一方、第2節のインテル戦の敗戦以降、格下相手にきっちり3連勝を飾ったローマは、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)のカラバフ戦で大苦戦も今季のCL初勝利を手にした。そのカラバフ戦からは先発4人を変更。フアン・ジェズス、ペッレグリーニ、デフレル、ゴナロンに代えて、ファシオ、ストロートマン、デ・ロッシ、フロレンツィら主力が復帰した。

▽いつも通り、ボールを保持して主導権を握るアウェイのローマに対して、ここ数試合守備に問題を抱えるホームのミランは守備的な入りを見せる。

▽立ち上がりから中盤での潰し合いが目立つ拮抗した攻防が続く中、17分にはGKドンナルンマのキックミスを拾ったストロートマンが無人のゴールへロングシュートを放つが、これは枠の右に外れる。続く20分にはコラロフの絶妙な左クロスをボックス右に走り込んだフロレンツィが右足のダイレクトシュートで狙うが、これはGKドンナルンマのセーブに遭い、アウェイチームの先制点とはならず。
▽徐々に相手を押し込むローマだが、30分にアクシデント発生。筋肉系のトラブルを抱えたストロートマンが自らベンチに交代を要求し、代わってペッレグリーニが投入された。

▽前半半ばから終盤にかけてはミランが盛り返してきたことで、試合は再びこう着状態に陥る。ミランが相手陣内でのプレー時間を増やし、チャルハノールやロマニョーリがミドルシュートで相手ゴールを脅かす。対するローマも42分、味方の動きをおとりに使ったペッレグリーニが中央からボックス左にボールを運んで左足のシュートを放つが、これはややパワーが足りず、GKドンナルンマに難なくキャッチされた。

▽互いに選手交代なしで迎えた後半も前半同様の展開が続く。互いに攻守の切り替えを徹底することで、中盤から前で自由を与えられず、なかなか前線の選手に良い形でボールが入らない。このこう着状態の中、相手のビルドアップのミスや高い位置でのボール奪取を攻撃に繋げるミランは58分、ボックス手前左でボールを持ったR・ロドリゲスから精度の高いグラウンダーのクロスが出るが、ファーに飛び込んだアンドレ・シウバはわずかに届かない。

▽60分を過ぎて徐々にオープンになり始めた試合は、互いにこの試合最大の決定機が訪れる。まずは61分、敵陣中央でボールを持ったペッレグリーニがゴール前に走り込むフロレンツィに絶妙なスルーパスを通す。だが、フロレンツィの右足アウトサイドを使ったフィニッシュはややミートし切れず、GKドンナルンマにセーブされる。

▽直後の62分にはミランがチャルハノールの左CKの流れからゴール前で相手のクリアに反応したボヌッチが強烈なシュートを放つが、密集をすり抜けたボールをGKアリソンが驚異的な反応で弾き出した。さらにミランは68分にもボックス内でDFマノラスを背負いながら強引に反転したカリニッチがシュートを放つが、これもアリソンにキャッチされる。

▽互いにようやくゴールの匂いを感じさせる攻撃を見せ始めた中、ここまで沈黙していたローマのエースが仕事を果たす。72分、相手陣内中央右から左に持ち運んだペッレグリーニからバイタルエリアでパスを受けたゼコが右に持ち出しながらペナルティアーク付近で右足を振り抜く。すると、DFロマニョーリの出した足にディフレクトしたシュートがゴール右隅の絶妙なコースに決まった。

▽ゼコの5試合連続ゴールで均衡を破ったローマは、畳みかける攻撃で2点目を奪う。77分、味方からのパスを左サイドに流れてセンターバックをつり出したゼコが丁寧にナインゴランに落とすと、ボックス左付近に持ち込んだナインゴランが強烈なシュートを放つ。このシュートをGKドンナルンマが前に弾くと、こぼれ球に飛び込んだフロレンツィが冷静に流し込み、長期離脱から復帰して初のゴールを奪った。

▽一方、前半から我慢していた守備陣が耐え切れず、厳しい連続失点を喫したミランは、失点直後にカリニッチを下げて新鋭クトローネをピッチに送り出すが、それからわずか1分後の80分に味方との連係ミスでナインゴランの突破を許したチャルハノールが後ろから足をかけて倒してしまい、この試合2枚目のカードをもらい、痛恨の退場処分に。

▽この退場で勝利を大きく近づけたローマは、このまま2-0で試合をクローズ。苦しみながらも敵地で勝ち切ったローマは、リーグ戦4連勝でインターナショナルウィークに入ることになった。一方、今季初のホーム敗戦で連敗のミランは、いよいよモンテッラ監督の首筋が寒くなってきた。

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