【サンフレッチェ広島】ウタカの活躍で上位に踏ん張るも、負傷者&主力離脱の試練の夏に《J1総括&展望》
2016.06.30 18:02 Thu
◆チーム採点
70点
◆1stステージ総括
▽年間リーグ優勝とクラブ・ワールドカップ3位の立役者であるMFドウグラス退団という厳しい状況下でスタートした森保体制5年目。FWピーター・ウタカやFW宮吉拓実など新たな戦力を組み込んでチームを一から構築していくことから始めざるを得なかった指揮官にとっては、かなり難しい仕事を強いられた。序盤戦はリーグ3試合で2分け1敗。AFCチャンピオンズリーグを含めると5戦で2分け3敗と、周囲の予想以上に苦しんだ。
▽それでも、さすがは過去4シーズンで3度も王者に導いた森保監督。元々はシャドーストライカーとして獲得したウタカをワントップに固定し始めたことで一貫した得点力を手にすると、第4節から第8節までの5試合で4勝を記録。柔軟な采配によりチームを微調整しながら、混戦のリーグの中で一気に順位を上げた。
▽だが、昨シーズンのMVPであるMF青山敏弘のパフォーマンスが上がらなかったこともあって、広島らしい安定感を手にするまでには至らなかった。中盤戦では、第6節の鹿島アントラーズ戦(1-4)や第13節のガンバ大阪戦(1-3)のように大きく崩れてしまう試合もあった。それでも、最後の5試合では計3ゴールを挙げたDF塩谷司の活躍もあって、3勝2分け負けなし。再び盛り返すことに成功し、2ndステージに向けてポジティブな位置で1stステージを終えた。
◆1stステージ成績
4位 8勝5分け4敗 勝ち点29
得点:32(2位)、失点18(5位タイ)
得失点差:+14
GK:林卓人
DF:塩谷司、千葉和彦、水本裕貴
MF:ミキッチ、青山敏弘、森崎和幸、柏好文
MF:柴崎晃誠、茶島雄介
FW:ピーター・ウタカ
◆1stステージMVP
FWピーター・ウタカ
17試合(先発16試合)/13得点
◆2ndステージ展望
▽4位という順位だが、1stステージを制覇した鹿島からは勝ち点10差と、やや離された。だが、3位だった昨季と1stステージ終了時の成績を比べても、引き分けと敗戦が1試合多く、勝利が2試合少ないだけ。昨季も1stステージ首位だった浦和レッズとは勝ち点7差だっただけに、同様に伸び代が大きい今季も逆転優勝の芽はあるはずだ。
▽ここまでで気になる点は、広島にしては多い「18」という失点数だ。だが、これは単に守備陣の問題とはいえない。遅攻から崩されるというよりも、カウンターから相手に決定機を許す場面が多いからだ。
▽守備ブロックを形成するやり方に問題はなく、カウンターを受ける回数を減らすことが守備改善につながる。つまり、まだまだ完成度が低い攻撃陣のコンビネーションをさらに高めていくことが、結果的に守備力を高めることになる。
▽あとは、DF水本裕貴(右第3中足骨骨折で2カ月)、MFミキッチ、青山(共にハムストリング)と負傷者が続出している中で、どのようにやり繰りするか。さらに、リオ五輪の期間には塩谷(オーバーエイジ)と浅野(見込み)が離脱する。主力不在となる夏場をいかに凌ぐかが焦点で、補強に加えてポテンシャル十分のDF宮原和也など若手の活躍も必要不可欠になってくる。
70点
◆1stステージ総括
▽年間リーグ優勝とクラブ・ワールドカップ3位の立役者であるMFドウグラス退団という厳しい状況下でスタートした森保体制5年目。FWピーター・ウタカやFW宮吉拓実など新たな戦力を組み込んでチームを一から構築していくことから始めざるを得なかった指揮官にとっては、かなり難しい仕事を強いられた。序盤戦はリーグ3試合で2分け1敗。AFCチャンピオンズリーグを含めると5戦で2分け3敗と、周囲の予想以上に苦しんだ。
▽だが、昨シーズンのMVPであるMF青山敏弘のパフォーマンスが上がらなかったこともあって、広島らしい安定感を手にするまでには至らなかった。中盤戦では、第6節の鹿島アントラーズ戦(1-4)や第13節のガンバ大阪戦(1-3)のように大きく崩れてしまう試合もあった。それでも、最後の5試合では計3ゴールを挙げたDF塩谷司の活躍もあって、3勝2分け負けなし。再び盛り返すことに成功し、2ndステージに向けてポジティブな位置で1stステージを終えた。
◆1stステージ成績
4位 8勝5分け4敗 勝ち点29
得点:32(2位)、失点18(5位タイ)
得失点差:+14
◆フォーメーション
(c) CWS Brains, LTD.
【3-4-2-1】GK:林卓人
DF:塩谷司、千葉和彦、水本裕貴
MF:ミキッチ、青山敏弘、森崎和幸、柏好文
MF:柴崎晃誠、茶島雄介
FW:ピーター・ウタカ
◆1stステージMVP
FWピーター・ウタカ
17試合(先発16試合)/13得点
Getty Images
▽終盤戦に得点力を発揮した塩谷も素晴らしかったが、リーグトップの13ゴールを記録したウタカがMVPに相応しいだろう。開幕時はスタメンを確保できなかったものの、出場機会を与えられた場面で確実に結果を残すと、FW浅野拓磨の負傷離脱もあってワントップのポジションを自らのものとした。屈強なフィジカルを生かしたポストプレーはもちろん、ゴール前のポジショニングとフィニッシュの精度を遺憾なく発揮。改善の余地がある他のアタッカー陣とのコンビネーションをさらに高めることができれば、チームとしての破壊力はさらに増す。◆2ndステージ展望
▽4位という順位だが、1stステージを制覇した鹿島からは勝ち点10差と、やや離された。だが、3位だった昨季と1stステージ終了時の成績を比べても、引き分けと敗戦が1試合多く、勝利が2試合少ないだけ。昨季も1stステージ首位だった浦和レッズとは勝ち点7差だっただけに、同様に伸び代が大きい今季も逆転優勝の芽はあるはずだ。
▽ここまでで気になる点は、広島にしては多い「18」という失点数だ。だが、これは単に守備陣の問題とはいえない。遅攻から崩されるというよりも、カウンターから相手に決定機を許す場面が多いからだ。
▽守備ブロックを形成するやり方に問題はなく、カウンターを受ける回数を減らすことが守備改善につながる。つまり、まだまだ完成度が低い攻撃陣のコンビネーションをさらに高めていくことが、結果的に守備力を高めることになる。
▽あとは、DF水本裕貴(右第3中足骨骨折で2カ月)、MFミキッチ、青山(共にハムストリング)と負傷者が続出している中で、どのようにやり繰りするか。さらに、リオ五輪の期間には塩谷(オーバーエイジ)と浅野(見込み)が離脱する。主力不在となる夏場をいかに凌ぐかが焦点で、補強に加えてポテンシャル十分のDF宮原和也など若手の活躍も必要不可欠になってくる。
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