【プレビュー】レッド・デビルズの意地か、ガナーズの野心か《マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナル》

2016.02.28 10:00 Sun
▽プレミアリーグ第27節、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルのビッグマッチが28日の日本時間23:05からオールド・トラフォードでキックオフを迎える。

▽5位のユナイテッド(勝ち点41)は前節、サンダーランドに敗戦。4位のマンチェスター・シティとは6ポイント差と、来季のチャンピンズリーグ(CL)出場権獲得が厳しくなっている。今回は、18歳の新星FWラッシュフォードの2ゴールなどでベスト16進出を決めたヨーロッパリーグのミッティラン戦から中2日という厳しい日程。引き続き多くの負傷者が離脱している中でチーム事情は苦しいが、プレミアを牽引してきたクラブとしての意地を見せて、アーセナルとの勝ち点差を7ポイントに縮めたい。
▽一方、3位のアーセナルは、前節のレスター戦を試合終了間際のウェルベック弾で制し、12年ぶりの優勝に向けて踏ん張った。しかし、20日のハル・シティ戦(FAカップ)はゴールレスドローで再試合となり、火曜日のバルセロナ戦(CL)では0-2で敗戦。オールド・トラフォードでの最近8戦は2分け6敗と勝ちがないが、今回は日程面でも中2日の相手に対して中4日と有利のため、優勝への野心を示す白星を掴みたい。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【4-2-3-1】

▽マンチェスター・ユナイテッド予想スタメン
GK:デ・ヘア
DF:ギジェルモ・バレラ、スモーリング、ブリント、ライリー
MF:リンガード、シュナイデルラン、マタ、キャリック、デパイ
FW:ラッシュフォード
欠場者:DFボースウィック=ジャクソン(打撲)、DFフィル・ジョーンズ(打撲)、DFショー(足の骨折)、DFダルミアン(肩)、DFアシュリー・ヤング(そ径部)、DFバレンシア(足首)、MFシュバインシュタイガー(ヒザ) 、MFフェライーニ(ハムストリング)、FWウィル・キーン(骨盤)、FWルーニー(ヒザ)

▽エースのルーニーを筆頭に、10選手が負傷で欠場する。特に、6人が負傷している最終ラインの台所事情は苦しい。ヒザを痛めたことで直近の3試合を欠場しているGKデ・ヘアと、25日のミッティラン戦で不在だったスモーリング、同試合のウォームアップ中にハムストリングの違和感を訴えて出場を回避したマルシャルの3選手は、出場することができるか微妙な状態だ。

◆アーセナル◆
【4-2-3-1】

▽アーセナル予想スタメン
GK:チェフ
DF:ベジェリン、メルテザッカー、コシエルニー、モンレアル
MF:ウォルコット、コクラン、エジル、ラムジー、サンチェス
FW:ジルー
負傷者: MFカソルラ(ヒザ)、MFウィルシャー(ヒザ)、MFチェンバレン(ヒザ)、MFロシツキ(太もも)


▽23日のバルセロナ戦でヒザを痛めたチェンバレンのほか、カソルラとウィルシャー、ロシツキの計4選手が欠場する。最近の試合でチェンバレンが選ばれていた右サイドは、ウォルコットかキャンベルが務める見込み。ウェルベックを左サイドで起用し、サンチェスを右サイドに回す形もあり得る。
★タクティカル・プレビュー
▽逆転でのCL出場権獲得へ1ポイントも落としたくないユナイテッドと、優勝に向けて敵地でも白星が欲しいアーセナル。両者共に勝ち点3を狙いにいく一戦だけに、特に終盤にかけてはオープンな展開となりそうだ。

◆勝利への鍵は覚醒の兆し見せたデパイ~ユナイテッド~
▽昨年10月に行われたリーグ戦1stマッチは、サンチェスの2ゴールとエジルの得点により、アーセナルが3-0で完勝した。この試合、ユナイテッドは立ち上がりからアーセナルの厳しいハイプレスに晒され、6分に失点。さらに直後の7分にもネットを揺らされ、完全に試合の主導権を掌握された。

▽今回はまず、試合の入り方に気をつけたい。特に、最終ラインは急造と言える状況だけに、ビルドアップにこだわって自陣でのボールロストを連発することだけは避けたい。ハイプレスに遭った場合は、マイボールにできなくとも、ロングボールを積極的に使っていくのが得策だ。

▽また、守備面では、できるだけ前から奪いにいく時間帯を増やしたい。ウイングに守備能力が低いデパイ、そして経験が浅いライリーやバレラをサイドバックで起用せざるを得ない状況。サンチェスやウォルコット、ウェルベックら馬力ある選手に押し込まれた中で仕掛け続けられることに耐えるのは、相当苦しい。ミッティランとの2ndレグのときのように、ある程度のハイラインで断続的にプレスをかける時間を長くしたい。

▽ルーニー不在の攻撃面では、ミッティラン戦で覚醒したかのごとく躍動したデパイに期待が懸かる。相手のレベルに言及する必要があるのは確かだが、自信を取り戻すキッカケになり得たことには違いない。

▽今回マッチアップするベジェリンは、バルセロナ戦でネイマール相手にも好勝負を演じた伸び盛りの選手だけに、デパイにとっては簡単な戦いにはならないだろう。だが、マルシャルも不在となれば、ここがゴールへの生命線になるのは間違いない。マタを中心に右サイドでつくってからサイドチェンジを狙うなど、スペースがある中で仕掛けられる状況をデパイに対してどれだけ作れるかがポイントだ。

◆勝ち点3狙える状況、守備のディテールが重要に~アーセナル~
▽一方、アーセナルに大きな不安はない。バルセロナ戦では怪物的なMSNのプレーから失点して敗れたが、チームパフォーマンスとしてはポジティブだった。今回は、日程面や個々のコンディション、チーム完成度など、あらゆる面で相手を上回っており、勝ち点3を狙える試合だ。

▽守備面ではまず、ラッシュフォードのプレースタイルをしっかりと把握できているかが重要。ミッティラン戦を見れば分かるとおり、この18歳の新星のスピードと瞬発力は非凡なものがある。アジリティに不安があるメルテザッカーは特に、ラッシュフォードに前を向かれた際や背後を狙われた場合、間合いに気をつけておく必要がある。

▽また、チーム全体としてはCKに気をつけたい。最近のユナイテッドはショートコーナーでのクイックリスタートを多用している。その中心となるのはキッカーのブリントとマタ、流れの中からのクロスに定評があるデパイらだ。ボールがゴールラインを割った後も集中を切らすことなく、選手をケアし続ける意識を持っておくことが必要になる。

▽攻撃面では、持っているクオリティを発揮できれば、十分にチャンスを創出していけるだけの相手守備陣との戦力差がある。スモーリングが出場できない状況ならば、フィジカルに不安があるマクネアかキャリックあたりが身長の低いブリントのパートナーとしてセンターバックを務めるため、意識的にジルーの高さを使うのも効果があるはずだ。

▽バイタルエリアのところでは、シュナイデルランが相手の防波堤となる。だが、同選手はインターセプトを狙って難しいチャレンジを敢行することも少なくない。そのため、エジルあたりが入れ替わりを狙うなど、うまく相手をはがすことができれば、一気に決定機創出につなげることも可能だろう。

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