【リーガ前半戦総括&ベスト11】想定内のトップ3と想定外の健闘
2016.01.05 07:01 Tue
【前半戦総括】
▽今季もアトレティコ・マドリー、バルセロナ、レアル・マドリーの3強が上位を独占しているが、いずれも勝ち点を落とす試合が何度かあるため、それほど突出した勝ち点を獲得しているわけではない。それでも試合内容を見る限りでは、アトレティコ・マドリーとバルセロナが頭一つ抜け出ている。レアル・マドリーは明らかにバランスを欠いている印象だ。
★最優秀選手
◆FWルイス・スアレス(バルセロナ)
▽第18節終了(バルサは1節未消化)時点で出場時間はチーム最多の1440分、得点もランキング首位の15得点を記録している。メッシが一時戦列を離れていた際にはFWネイマールと共にチームの攻撃をけん引。遅攻・速攻の両面で違いをもたらしつつ、守備面でもチームに貢献した。決定的な仕事の多かったネイマールと甲乙つけ難いが、全体的な貢献度を考慮した結果、スアレスを選出させていただいた。
★最優秀監督
◆ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリー)
▽デポルのビクトル・サンチェス監督やセルタのベリッソ監督、ビジャレアルのマルセリーノ監督の手腕も評価に値するが、DFミランダ、MFアルダ、FWマンジュキッチと、最終ライン、中盤、前線のキーマンがチームを去ったなか、今季もソリッドなチームを作り上げたシメオネ監督を選出したい。得点力不足は気になるところだが、チームは暫定ながら首位に位置しており、5季目を迎えた今季もチームに新たな刺激を与え続けている。
【期待以上】
★チーム
◆ビジャレアル
▽第18節終了時点で3位のレアル・マドリーと勝ち点1差の4位につけている。昨季終了後に、エースのFWビエットをはじめとするチーム内得点者の上位5選手が移籍したこともあり、ここまで上位に食い込んでくるとは予想していなかった。しかし、上手く選手を入れ替えながらELとの二束の草鞋を履きこなしつつ、チーム力を高めた結果、ここにきて序盤戦の好調さを取り戻し、再びCL圏に浮上してきた。
◆MFセルジ・ロベルト(バルセロナ)
▽これまでは一皮むけきらない印象だったが、本職ではない右サイドバックで期待されていた以上のパフォーマンスを披露すると、MFラフィーニャやFWメッシが負傷離脱する最中、本職の中盤でも存在感を示し、選手層が薄いチームに厚みをもたらした。バルセロナが現在の位置につけている要因の1つに、セルジ・ロベルトの成長があったことは間違いないだろう。
【期待外れ】
★チーム
◆バレンシア
▽もともとオフシーズンに積極的な補強が行われたわけでもなく、戦力的な厚みはほとんどなかった。故にCLとの二束の草鞋に苦しむことも想定できたが、CLのグループ分けに恵まれたこと、ヌノ・エスピリト・サント監督の2季目ということを考慮すれば、もう少し上位に食い込んでくると考えていた。しかし、クラブ内のごたごたや、ヌノ監督の不可解な采配などを巡るファンとの関係悪化に端を発した監督解任などもあり、リーガではここまで10位に位置している。
★選手
◆FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
▽ここまで18試合にフル出場して14得点を記録。数字だけを見れば申し分ないようにも思えるが、そのうちPKによる得点が4つ。その他、エスパニョール戦での固め打ちが4つ、ラージョ戦でも相手に2人の退場者が出たあとの得点があり、昨季までのような圧倒的な存在感は示せていない。特に、これまでなら決めているような場面でシュートを外すことが多く、あの圧倒的な決定力と存在感を知る者としては、期待外れとの印象を抱いてしまう。
【前半戦ベストイレブン】
GK:ケイロル・ナバス
DF:マリオ・ガスパール、ゴディン、マスチェラーノ、マルセロ
MF:ノリート、チアゴ、ブスケッツ、ネイマール
FW:ルーカス・ペレス、スアレス
【後半戦展望】
★バルサに食らいつけるか?!
▽リーガの前半戦を振り返る限り、優勝候補の筆頭はバルセロナになるだろう。1試合未消化ながら2位につけるバルセロナは、次節からMFアレイシ・ビダルとMFアルダ・トゥランが起用可能となり、戦力的な厚みが増すことは必至。そのバルセロナ相手に各チームがどれだけ善戦し、勝ち点を奪えるかが後半戦の見どころになる。
▽現時点では、暫定ながら首位に位置するアトレティコ・マドリーが打倒バルセロナの急先鋒となるはず。18試合で8失点の堅守は流石だが、今季のリーガで3点以上を奪ったのが1試合のみと、バルセロナと並走する上で得点力不足は気になるところ。一方のレアル・マドリーは、ベニテス監督が未だに最適なバランスを見いだすことができていない。このままでは、今後も上位陣との対戦で勝ち点を落とし続けることになるだろう。
▽そして、熾烈を極めそうなのが欧州カップ戦を巡る戦いだ。チーム力で勝るビジャレアル、ビルバオ、セビージャといったチームはELとリーガを並行して戦わなければいけない。そのなかで、セルタ、デポルティボといった前半戦で健闘したチームがどこまで食い込めるかに注目したい。
▽今季もアトレティコ・マドリー、バルセロナ、レアル・マドリーの3強が上位を独占しているが、いずれも勝ち点を落とす試合が何度かあるため、それほど突出した勝ち点を獲得しているわけではない。それでも試合内容を見る限りでは、アトレティコ・マドリーとバルセロナが頭一つ抜け出ている。レアル・マドリーは明らかにバランスを欠いている印象だ。
PR
▽躍進が期待された第2勢力のセビージャ&バレンシアがチャンピオンズリーグとの二束の草鞋に苦しみ低調ななか、リーガの前半戦を盛り上げたのが、ビジャレアル、セルタ、デポルティボといったチームの予想外の健闘。彼らが上位陣を苦しめた結果、上位の勝ち点差はそれほど開かずにすんだと言えるだろう。★最優秀選手
◆FWルイス・スアレス(バルセロナ)
▽第18節終了(バルサは1節未消化)時点で出場時間はチーム最多の1440分、得点もランキング首位の15得点を記録している。メッシが一時戦列を離れていた際にはFWネイマールと共にチームの攻撃をけん引。遅攻・速攻の両面で違いをもたらしつつ、守備面でもチームに貢献した。決定的な仕事の多かったネイマールと甲乙つけ難いが、全体的な貢献度を考慮した結果、スアレスを選出させていただいた。
★最優秀監督
◆ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリー)
▽デポルのビクトル・サンチェス監督やセルタのベリッソ監督、ビジャレアルのマルセリーノ監督の手腕も評価に値するが、DFミランダ、MFアルダ、FWマンジュキッチと、最終ライン、中盤、前線のキーマンがチームを去ったなか、今季もソリッドなチームを作り上げたシメオネ監督を選出したい。得点力不足は気になるところだが、チームは暫定ながら首位に位置しており、5季目を迎えた今季もチームに新たな刺激を与え続けている。
【期待以上】
★チーム
◆ビジャレアル
▽第18節終了時点で3位のレアル・マドリーと勝ち点1差の4位につけている。昨季終了後に、エースのFWビエットをはじめとするチーム内得点者の上位5選手が移籍したこともあり、ここまで上位に食い込んでくるとは予想していなかった。しかし、上手く選手を入れ替えながらELとの二束の草鞋を履きこなしつつ、チーム力を高めた結果、ここにきて序盤戦の好調さを取り戻し、再びCL圏に浮上してきた。
★選手
◆MFセルジ・ロベルト(バルセロナ)
▽これまでは一皮むけきらない印象だったが、本職ではない右サイドバックで期待されていた以上のパフォーマンスを披露すると、MFラフィーニャやFWメッシが負傷離脱する最中、本職の中盤でも存在感を示し、選手層が薄いチームに厚みをもたらした。バルセロナが現在の位置につけている要因の1つに、セルジ・ロベルトの成長があったことは間違いないだろう。
【期待外れ】
★チーム
◆バレンシア
▽もともとオフシーズンに積極的な補強が行われたわけでもなく、戦力的な厚みはほとんどなかった。故にCLとの二束の草鞋に苦しむことも想定できたが、CLのグループ分けに恵まれたこと、ヌノ・エスピリト・サント監督の2季目ということを考慮すれば、もう少し上位に食い込んでくると考えていた。しかし、クラブ内のごたごたや、ヌノ監督の不可解な采配などを巡るファンとの関係悪化に端を発した監督解任などもあり、リーガではここまで10位に位置している。
★選手
◆FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
▽ここまで18試合にフル出場して14得点を記録。数字だけを見れば申し分ないようにも思えるが、そのうちPKによる得点が4つ。その他、エスパニョール戦での固め打ちが4つ、ラージョ戦でも相手に2人の退場者が出たあとの得点があり、昨季までのような圧倒的な存在感は示せていない。特に、これまでなら決めているような場面でシュートを外すことが多く、あの圧倒的な決定力と存在感を知る者としては、期待外れとの印象を抱いてしまう。
【前半戦ベストイレブン】
GK:ケイロル・ナバス
DF:マリオ・ガスパール、ゴディン、マスチェラーノ、マルセロ
MF:ノリート、チアゴ、ブスケッツ、ネイマール
FW:ルーカス・ペレス、スアレス
【後半戦展望】
★バルサに食らいつけるか?!
▽リーガの前半戦を振り返る限り、優勝候補の筆頭はバルセロナになるだろう。1試合未消化ながら2位につけるバルセロナは、次節からMFアレイシ・ビダルとMFアルダ・トゥランが起用可能となり、戦力的な厚みが増すことは必至。そのバルセロナ相手に各チームがどれだけ善戦し、勝ち点を奪えるかが後半戦の見どころになる。
▽現時点では、暫定ながら首位に位置するアトレティコ・マドリーが打倒バルセロナの急先鋒となるはず。18試合で8失点の堅守は流石だが、今季のリーガで3点以上を奪ったのが1試合のみと、バルセロナと並走する上で得点力不足は気になるところ。一方のレアル・マドリーは、ベニテス監督が未だに最適なバランスを見いだすことができていない。このままでは、今後も上位陣との対戦で勝ち点を落とし続けることになるだろう。
▽そして、熾烈を極めそうなのが欧州カップ戦を巡る戦いだ。チーム力で勝るビジャレアル、ビルバオ、セビージャといったチームはELとリーガを並行して戦わなければいけない。そのなかで、セルタ、デポルティボといった前半戦で健闘したチームがどこまで食い込めるかに注目したい。
PR
|
関連ニュース