応急処置の“ピボーテ”クリステンセン、本職CBがもたらした効果とは?

2024.02.26 16:50 Mon
バルセロナでピボーテ起用が続くクリステンセン
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バルセロナでピボーテ起用が続くクリステンセン
“ピボーテ”アンドレアス・クリステンセンの是非やいかに。

バルセロナ加入2年目のデンマーク代表DFクリステンセン。10代の頃からフィジカル要素よりも足元の技術・インテリジェンスを高く評価されてきた27歳は、ここ5試合、バルサ伝統の[4-3-3]で中盤の底=ピボーテとして先発出場を続けている。
24日に行われたラ・リーガ第26節ヘタフェ戦(4◯0)では、53分に右サイドを駆け上がり、ジョアン・フェリックスの追加点へラストパス。自らの果敢なランニングでヘタフェを崩し、今季2つ目のアシストをマークした。

ピボーテ起用の背景には、オリオル・ロメウの信頼欠如、ひいてはガビなどのケガ人頻出があるわけだが、スペイン『Relevo』は、チャビ・エルナンデス監督によるクリステンセンのピポーテ補填起用に及第点を与える。

「来シーズンを考えれば、クリステンセンのピボーテ起用は彼にとっての最終形態ではない。しかし、現状の選択肢では“最良”。まだ5試合しかデータサンプルがないが、その影響力は決して小さくない」
「今のバルサは守備が安定せず、構造的な欠陥を抱える。そんななか、ピボーテとしてのクリステンセンはイルカイ・ギュンドアンよりスピードがあり、セカンドボールの予測、空中戦にも長けた存在となる。応急処置だが、それなりに自律している」

データ上では、クリステンセンのピボーテ起用が始まったアラベス戦から、バルセロナは相手のパスへの初動守備が高まっているといい、守備アクションの成功が増えた結果、カウンターも微増。クリステンセンの守備者としてのポジショニングが一定の効果をもたらしているようだ。

ボール供給能力ではピボーテを本職とする選手、またはかつてのセルヒオ・ブスケッツに及ばないクリステンセンだが、このようにある側面では好循環をもたらしている、ということだ。

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2人のジョアン「残したい」、キミッヒ&スビメンディ「考えていない」…バルサ会長が今夏の補強プラン明かす

バルセロナのジョアン・ラポルタ会長が今夏のスカッド整理について語った。スペイン『マルカ』が伝えた。 慢性的な財政難に悩むなか、今夏もさまざまな補強の噂が流れているバルセロナ。特に守備的MFやウイングの獲得が取り沙汰されている。 『バルサ・ワン』でバルセロナの今シーズンを振り返ったラポルタ会長は、満足な補強のために必要な財政状況の改善について言及。物事は順調に進んでおり、このままいけば大がかりな選手の売却もないと主張した。 「今、我々が求めている経済的な健全性を取り戻しつつある。フェアプレーの比率を1対1にしたい。これまでは1人の選手と契約するために4人の選手を売らなければならなかった」 「我々は問題なく選手と契約できるよう、1対1の比率に戻すため努力している」 「大規模なセールを行う必要はない。今日、我々は収入を増やし、支出を削減した。さらに、スポーツウェアの契約においても最高の取引の1つを締結しつつある。全てはSpotifyカンプ・ノウを完成させるという考えに基づいたものだ。我々は経済的安定に近づいている」 また、ハンジ・フリック新監督は下部組織出身の選手たちの優秀さを理解しているともコメント。今シーズン台頭したスペイン代表FWラミン・ヤマルやスペイン代表DFパウ・クバルシ、U-19スペイン代表DFエクトル・フォルトらに続く選手が現れることを期待している。 「彼(フリック監督)はラ・マシアに絶対的なコミットメントがあることを理解している。ラミン、ペドリ、ガビ、フォルト、クバルシのような選手たちと出会えることを知っている。私は彼がそれを楽しみにしているのを目にした。彼らは現在と未来のある若者たちだ」 一方、守備的MFの補強にも言及。噂されるバイエルンのドイツ代表MFジョシュア・キミッヒ(29)やレアル・ソシエダのスペイン代表MFマルティン・スビメンディ(25)の獲得には動かないとし、コンバート起用されたデンマーク代表DFアンドレアス・クリステンセンや、バルセロナ・アトレティックのスペイン人MFマルク・カサドの名前を挙げている。 「(補強には)すでに取り組んでいる。守備的MFとしてのクリステンセンについては話していないが、彼は素晴らしい仕事をした。しかし、他の選手も間違いなく起用することになるだろう。マルク・カサドのような選手だ」 「このような(キミッヒやスビメンディ)補強は考えていない。バルサ・アトレティックにはファーストチームで躍動する選手がたくさんいる」 さらに、ラポルタ会長は前線の補強にも言及。ウイングの獲得に動いていることは間違いないようだ。 「ハンジはそこ(前線補強)に取り組んでいる。我々はクライフィスタ(クライフ信者)だ。フリックがシステム面で革命を起こすと信じているし、フィジカル面をしっかり整え、ポジショナルプレーを多用した攻撃的なサッカーを展開することになるだろう。ワイドな選手の獲得について話しているのは理解している」 アトレティコ・マドリーとマンチェスター・シティからそれぞれレンタルした、ポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(24)、ポルトガル代表DFジョアン・カンセロ(29)の今後についてもコメント。フリック監督も両選手を評価しているようで、1年のレンタル延長を望んでいる。 「2人のジョアンを残したい。もう1シーズン彼らをキープするというアイディアだ。フリックは彼らを素晴らしいクオリティを持った選手だと考えており、バイエルン時代にはフェリックスとの契約に興味を持っていた」 「ジョアン・フェリックスの今シーズンには満足しているし、もっと目立つべきだったと思う。私は彼にも皆にも満足している」 他にも、チャビ監督が売却を考えていたとされるポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキについては、「やる気のあるストライカーがいるし、彼のことを知り尽くした監督が彼のポテンシャルを最大限に引き出してくれるだろう」とコメント。冬に加入して満足に出番を得られなかったU-23ブラジル代表FWヴィトール・ロッキや、ブライトン&ホーブ・アルビオンでプレーしたスペイン代表FWアンス・ファティらレンタル組にも触れた。 「ロッキはシーズン途中にやってきたが、それは予期していなかったことだ。彼は多くのことを学んだ」 「何人かの選手がレンタル移籍している。彼らをどうするかはこれからだ。アンス・ファティはとてもやる気がある。この仕事はスポーツ・マネージメントとフリックに任せよう」 2024.06.05 16:50 Wed

エリクセンやシュマイケルら主力が順当招集…デンマーク代表が発表【ユーロ2024】

デンマークサッカー協会(DBU)は30日、ユーロ2024に臨むデンマーク代表メンバー26名を発表した。 チームを率いるカスパー・ヒュルマンド監督は、守護神カスパー・シュマイケル、シモン・ケアー、ピエール=エミール・ホイビュア、クリスティアン・エリクセン、ラスムス・ホイルンドといったお馴染みの主力を順当に招集。 一方で、MFロバート・スコフ(ホッフェンハイム)、MFマット・オライリー(セルティック)、MFイェスパー・リンドストローム(ナポリ)、FWグスタフ・イサクセン(ラツィオ)といった選手が招集外となった。 今大会でグループCに入ったデンマークは、イングランド代表、セルビア代表、スロベニア代表と対戦する。今回発表されたデンマーク代表メンバー26名は以下の通り。 ◆デンマーク代表メンバー26名 GK カスパー・シュマイケル(アンデルレヒト/バルギー) フレデリク・レノウ(ヘルタ・ベルリン/ドイツ) マッズ・ヘルマンセン(レスター・シティ/イングランド) DF ビクトル・ネルソン(ガラタサライ/トルコ) ヨアキム・メーレ(ヴォルフスブルク/ドイツ) ヨアキム・アンデルセン(クリスタル・パレス/イングランド) ヤニク・ヴェステルゴーア(レスター・シティ/イングランド) ビクトル・クリスティアンセン(ボローニャ/イタリア) ラスムス・クリステンセン(ローマ/イタリア) シモン・ケアー(ミラン/イタリア) アンドレアス・クリステンセン(バルセロナ/スペイン) アレクサンダー・バー(ベンフィカ/ポルトガル) MF モルテン・ヒュルマンド(スポルティングCP/ポルトガル) トーマス・デラネイ(アンデルレヒト/ベルギー) クリスティアン・ノアゴーア(ブレントフォード/イングランド) マティアス・イェンセン(ブレントフォード/イングランド) ミッケル・ダムスゴーア(ブレントフォード/イングランド) ピエール=エミール・ホイビュア(トッテナム/イングランド) クリスティアン・エリクセン(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド) FW ラスムス・ホイルンド(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド) ヤコブ・ブルーン・ラーセン(バーンリー/イングランド) ユスフ・ポウルセン(RBライプツィヒ/ドイツ) ヨナス・ヴィンド(ヴォルフスブルク/ドイツ) アンドレアス・スコフ・オルセン(クラブ・ブルージュ/ベルギー) カスパー・ドルベリ(アンデルレヒト/ベルギー) アンドレス・ドレイヤー(アンデルレヒト/ベルギー) 2024.05.30 23:30 Thu

「このレベルで起こり得ない重大なエラー」ミスから崩れて逆転負け、レアルの優勝を決めてしまったバルサ指揮官は「成熟度の欠如の問題」と指摘

バルセロナのチャビ・エルナンデス監督が、ジローナ戦の敗戦を振り返った。スペイン『アス』が伝えた。 4日、ラ・リーガ第34節でバルセロナはアウェイでジローナと対戦。2位と3位の直接対決となった。 勝った方が2位の座に着く一戦。試合は開始3分にアンドレアス・クリステンセンのゴールでバルセロナが幸先良く先制したものの、1分後にジローナが同点に。そでも前半アディショナルタイムにロベルト・レヴァンドフスキのPKで勝ち越して折り返す。 しかし、後半はジローナが圧倒。65分にセルジ・ロベルトのバックパスが短くなると、 アルテム・ドフビクに奪われ、最後はポルトゥに決められ追いつかれると、その後連続失点。終わってみれば4-2で敗れ、3位に陥落。また、レアル・マドリーの36度目の優勝が決まることとなった。 試合後、『DAZN』のインタビューに応じたチャビ監督は、ミスによる敗戦を悔やみ、チームとしての改善が必要だと語った。 「真実は、このレベルでは起こり得ない重大なエラーにより、何らかの形でゲームのコントロールを失ってしまったということだ。この種のエラーに関しては、何度も話してきたが、今でも発生し続けている」 「試合はコントロールされていた。我々はジローナを1時間、彼らのフィールドに立たせたが、最後の30分で離してしまった」 「今シーズンの総括的なものだ。これはマドリーにダブル、ジローナにダブルだ。競争するには、大きく変わらなければならない」 今シーズンの不安定ぶりが最後まで出てしまったバルセロナ。チャビ監督は要因について「我々はどんなネガティブな状況でも崩壊する。個人的な誤差だろう。我々は彼らに全幅の信頼を寄せている。それは成熟度の欠如の問題でもあると思うが、おそらく我々の若い選手たちのせいだと思う」と、選手の経験値の少なさと成熟度の低さを挙げた。 それでも来シーズンも指揮を執る指揮官は「ただ、我々は学び、来シーズンはより良い競争ができると思う。継続していかなければいけない。素晴らしい65分間のプレーがあった。そして、心理的、競争的なレベルで多くのことを修正する必要がある。我々は戦い続ける。来シーズンは修正が必要だ」と、修正していかなければならないと口にした。 一方で、これによりライバルであるマドリーの優勝が決定。チャビ監督は「彼らを祝福しなければならない。彼らは最も多くのことを成し遂げた人たちだ。彼らにチームを誇りに思ってもらえるよう、我々は全力を尽くすつもりだ」とコメント。競争相手として、責務をしっかり果たしたいとした。 <span class="paragraph-title">【動画】ミスから崩壊のバルセロナ、レアルに優勝を与える逆転負け</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="4lN-Kil3ODY";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.05 09:20 Sun

「非常に不公平」「矛盾を抱えて去る」最後に逆転負けのバルセロナ、レアルとの一戦に敗れたチャビ監督は終戦宣言「2位を確保するのが目標」

バルセロナのチャビ・エルナンデス監督が、レアル・マドリーとの“エル・クラシコ”を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。 21日、ラ・リーガ第32節でバルセロナはアウェイでマドリーと対戦。首位決戦の“エル・クラシコ”となった。 勝ち点差「8」で臨んだバルセロナ。逆転優勝のためには是が非でも3ポイントを獲得したいところだった中、開始6分にアンドレアス・クリステンセンのゴールで先制する。 18分にPKで追いつかれてしまい、1-1で前半を終えるも、69分にフェルミン・ロペスのゴールで勝ち越しに成功。チームは勢いづくかと思われたが、73分に再び失点。引き分けでは終われないバルセロナは攻勢に出るが実らず。するとアディショナルタイムに失点し、3-2で逆転負け。痛恨の敗戦となった。 勝ち点差が「11」に広がってしまったバルセロナ。数字上は逆転が可能だが、マドリーが大量に取りこぼす必要があり、優勝の可能性は無くなったと言っても良い状況だ。 試合をリードしながらも敗れたバルセロナ。チャビ監督は、記者会見で結果が不公平だと不満を口にした。 「非常に良い仕事をしてきたが、エリア内での守備や明確なトランジションの阻止など、我々がコントロールできない状況のせいで負けてしまうのは残念だ」 「非常に不公平だった。我々が優勢でチャンスを作っていた。我々が勝たなければいけない試合だったが、逃してしまった」 手痛い逆転負けとなったバルセロナ。それでも、チャビ監督は選手たちが見せたパフォーマンスは良かったとコメント。改めて敗戦に悔しさを滲ませている。 「自分たちがどのように競争し、サッカーをプレーしてきたかを誇りに思わなければいけない」 「我々は上手くコントロールできていたし。勝利に値するものだった。矛盾を抱えて去ることになる。なぜなら、我々がプレーした試合では勝つのが普通だが、今回のシチュエーションによって負けてしまったからだ」 今季の無冠がほぼ確定してしまったバルセロナ。3位のジローナとの勝ち点差はわずかに「2」となっており、2位確保が現実的な目標だ。 「この敗戦を消化しなければならない。当然のことではないので、難しいことになるだろうが、我々はプレーを続けて、スーパーカップへの切符を手にする2位を確保するという目標がある」 そのジローナとの直接対決も控えている残りシーズンは6試合。今季限りで退任するチャビ監督が良い形でシーズンを終えられるだろうか。 <span class="paragraph-title">【動画】これぞクラシコ、劇的結末! 首位レアルvs2位バルサ</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="PocrDEziajM";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.22 12:30 Mon

CL4強入りなるか! チャビ監督がPSGとのホーム戦で後押し求む 「今こそ団結する時」

バルセロナのチャビ・エルナンデス監督がチャンピオンズリーグ(CL)準決勝進出に向け、ファンを含む一丸を求めた。クラブ公式サイトが伝えた。 先週、パリ・サンジェルマン(PSG)の本拠地でCL準々決勝1stレグを戦ったバルセロナ。一度は逆転されながらも再逆転に成功し、3-2で先勝した。 続いて、週末のラ・リーガ第31節カディス戦もウノセロで勝利した中、16日には今シーズンの本拠地エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスにPSGを迎えてのリターンレグ。決戦を前にしたチャビ監督は「準決勝に進むためには多くの個性を示さなければならないだろう」とコメントし、敵チームや敵将を警戒している。 「我々は自分たちをコントロールして主導権を握らなければならないが、それはタフなミッションになるだろう。ルイス・エンリケは手を緩めないから、PSGは仕掛けてくるはずだ。私は彼のことをよく知っているし、我々に大きなプレッシャーをかけてくるであろうこともわかっている」 「世界最高のチームの1つが相手だ。最も激しいチームの1つであり、我々に何も与えてはくれない。そして彼は世界最高の監督の1人だ」 また、チャビ監督はファンに後押しを呼びかけ。すでに熱気は高まっているようで、ベスト4入りが懸かる試合への期待をあらわにした。 「我々はホームでプレーする。モンジュイックは盛大な夜になるはずだ。沸点に達するような雰囲気でなければならない。トリッキーな瞬間もあるだろうし、PSGは我々にハードワークを課してくる。だからこそ我々はファンを必要としている。今こそ団結する時だ」 「準々決勝に進出できたことをとても誇りに思うし、準決勝に進むチャンスがある。バルサファンは興奮しているし、置かれている状況を考えればそれは私も同じだ。チーム内でも他の場所でも、街中でも、興奮に包まれていていると感じることができる。我々は今シーズン失っていた興奮を取り戻したんだ」 この一戦では元スペイン代表MFセルジ・ロベルトとデンマーク代表DFアンドレアス・クリステンセンが出場停止。しかし、チャビ監督が重要視しているのは、チーム一丸となって戦えるかどうかだ。 「セルジ・ロベルトとクリステンセンが出場停止になったことは我々にとって痛手だ。それは事実だが、PSG戦で鍵となるのはチームとしてプレーすることだ。それができれば、出場する選手に関係なく、素晴らしいチャンスを得ることができるはず。準決勝に進むために全力を尽くす必要がある」 2024.04.16 14:04 Tue

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バルセロナがシュツットガルトMFに関心? フリック監督の教え子

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「その可能性は閉ざされている」…グアルディオラ監督が古巣バルサ復帰を否定

ジョゼップ・グアルディオラ監督が、古巣バルセロナ帰還の可能性を否定した。『ESPN』が伝えている。 2016年からマンチェスター・シティで長期政権を築くグアルディオラ監督だが、2025年までの現行契約をもっての退団の可能性示唆。そのため、バルセロナ界隈では在任4年間で14個のタイトルをもたらしたレジェンド指揮官の復帰を望む声が強い。 しかし、スペインのジローナで開催されているゴルフトーナメント『レジェンズトロフィー』の記者会見に出席したカタルーニャ人指揮官は、「その可能性は閉ざされている」と古巣帰還の可能性を否定した。 「バルサのベンチは最も複雑な部類に入る。多くのケースを管理しなければならないからだ。マンチェスターでは我々が行うことはすべて内部にとどまるが、バルサではすべてが外部に漏れる」 さらに、53歳の指揮官は教え子でもあるチャビ・エルナンデス前監督、自身と同じバイエルンを指揮したハンジ・フリック新監督についても言及。 自身と比較されることも多かったチャビ監督に対しては「確かなのは、(比較は)私のせいではないということ。それは確かだ。私はバルセロナを離れて11、12年経っている。その意味では容疑者ではない。比較した人にそう聞いてみてほしい。私はそうしていない。チャビが新たな挑戦を見つけられるよう、私は祈っている」とコメント。教え子の今後の成功を祈っている。 一方で、ブラウグラナの新指揮官については「彼には最高の幸運を祈っている」と古巣での挑戦へエールを送る。 「新しいクラブに来た時は常に助けが必要だ。内部から助けを求め、全面的なサポートを得なければならない。少しずつ進んでいかなければならない。9月や10月にチャンピオンになることはできないからだ」 「ハンジは並外れた人物で、大きな願望を持っている。しかし、彼には時間が必要だ。バイエルンで彼が成し遂げたことは並外れたものだったし、彼はすべてを勝ち取った」 2024.06.11 13:40 Tue

F・デ・ヨングが回復間に合わずでユーロ欠場…SNSでは仲間に激励の言葉も

オランダサッカー協会(KNVB)は10日、バルセロナMFフレンキー・デ・ヨングのユーロ2024欠場を発表した。 F・デ・ヨングは所属先のバルセロナで今年4月中旬から悩める足首のケガで3度目の離脱を余儀なくされ、そのまま今季終了。そのなか、この夏のユーロに臨む代表に滑り込み、つい先日の全体練習に参加したが、プレーが難しかったようだ。 シャビ・シモンズらタレント揃いの中盤において絶対軸だったF・デ・ヨングも自身のインスタグラムで「ユーロに出られないのは悲しくて残念」と離脱を認め、激励した。 「ここ数週間にわたってできる限りを尽くしたけど、残念ながら足首の治療にもう少し時間がかかる。母国を背負って決勝トーナメントに進出するのは夢で、最大の名誉。オランイェのシャツを着て、ヴィルヘルムスを歌うと、国中の応援を感じる。でも、今後はオランイェ軍団のみんなと同じように、僕もいちファンとしてチームを応援していくつもり。さあ行こう、みんな」 2大会連続11度目の出場となるオランダはグループステージのD組に入り、ポーランド代表、フランス代表、オーストリア代表と対戦。開幕まで1週間を切るなか、F・デ・ヨングを欠いての戦いが決まってしまった。 2024.06.11 09:25 Tue

今季バルサでフル稼働のクンデ、自らの進歩誇る 「多大な努力の賜物」

フランス代表DFジュール・クンデがバルセロナでの1年を振り返った。スペイン『アス』が伝えた。 2022年夏にセビージャからバルセロナへ加わり、2シーズン目を終えたクンデ。センターバックと右サイドバックを兼任するDFは、今シーズン公式戦51試合に出場とフル稼働した。 ユーロ2024を前にしたクンデは、フランス『Le Parisien』のインタビューに応じるなか、ドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンに次ぐプレータイムを記録したことに言及。クラブでの立ち位置を誇ると同時に、自らのコンディション管理が実を結んだと語った。 「僕はバルセロナの中心選手の1人だし、ロッカールームのリーダーの1人でもある。そして何よりも信頼できる選手だ。それは最も誇れることの1つかもしれない」 「今シーズンは、ガビとぶつかってヒザを痛めたことを除けば、身体的な問題で悩まされたことは1度もなかった。多大な努力の賜物だから、とても誇りに思っている」 また、規律面でも以前より改善したとクンデはコメント。同胞のレジェンドFWティエリ・アンリ氏の言葉が脳裏に焼き付いているようだ。 「ハードワークと規律こそが才能だと言ったのはティエリ・アンリだったと思う。その考え方がとても好きだ。僕は才能に恵まれた選手だけど、一部の人が言うほど才能に溢れているわけではない。大きな強みがあるわけでもない」 「だから、自分の努力が報われるのを見るのは嬉しいことだ。僕がさらっとこう言えるのは、規律を欠いて、罰金を支払うことが昔は多かったからだ」 さらに、ファッションへのこだわりがうかがえるクンデは、「僕が良い服を着るのが好きだから、サッカーよりもファッションに時間を費やしているように思われる」と主張。しかし、「僕はサッカーに情熱を注いでいるし、ほとんどの時間をサッカーに費やしている」とその見方を真っ向から否定している。 2024.06.10 16:23 Mon

レンタル中の身であるフェリックス、自身の想いを口に「バルサに残りたい」

バルセロナでプレーしたポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(24)が、残留を改めて希望した。 アトレティコ・マドリーからのレンタル移籍でバルセロナに加入したフェリックス。予てからプレーしたかったというバルセロナのユニフォームに袖を通すと、ラ・リーガでは30試合で7ゴール3アシストを記録。公式戦44試合で10ゴール6アシストを記録した。 アトレティコとは長期契約を締結しており、2029年夏まで5年も契約が残っている状況。しかし、ディエゴ・シメオネ監督との関係も良くなく、昨シーズンのチェルシーに続いて2年連続でレンタル移籍しており、来シーズンもアトレティコに戻る気は無いとしてきた。 一方で、多額の移籍金をバルセロナが払うことは不可能。フェリックスを買い取ることはどう考えてもできない状況だ。 そんな中、フェリックスは『The Nude Project』のポッドキャストに出演。改めて自身の考えを口にした。 「僕はレンタル中であり、それは僕次第というものではない」 「もしそれが僕次第であるならば、すでにバルサを愛していると述べている。子供の頃からずっと想っていたクラブだったので、残りたいよ」 バルセロナでのプレー継続希望を改めて口にしたフェリックス。新シーズンからはハンジ・フリック監督が就任するが、フリック監督もフェリックスの残留を望んでいる状況だ。 なお、スペイン『アス』によれば、アトレティコはフェリックスを6000万ユーロ(約101億4000万円)と評価しているとのこと。レンタル延長という形が現実的だが、果たして願いは叶うだろうか。 2024.06.10 12:15 Mon

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レアルのヴィルツへの関心は本物? 事前合意は不確かも来夏のトップターゲットか

レアル・マドリーがレバークーゼンのドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツ(21)に興味を示している可能性は高いようだ。ドイツ『スカイ・スポーツ』が報じた。 2020年7月にファーストチームに昇格し、今シーズンはチームのブンデスリーガ無敗優勝に大きく貢献したヴィルツ。10番を背負う中心選手としてリーグ戦32試合で11ゴール11アシストを記録し、リーグの最優秀選手にも選ばれた。 かねてから国内外のビッグクラブから関心を寄せられるなか、スペイン『マルカ』は先日、レアル・マドリーとヴィルツの間で、2025年夏の移籍に向けた協定が交わされていると報道。移籍金1億5000万ユーロ(約254億円)程度で移籍の可能性が伝えられていた。 しかし、これに反応した『スカイ・スポーツ』はその協定の存在を否定。しかし、マドリーやバイエルンがヴィルツを2025年夏の獲得リスト筆頭に挙げていることははっきりしているという。 なお、ユーロ2024のドイツ代表に帯同しているヴィルツは先週、「僕の契約は誰もが知っている」とコメント。レバークーゼンと残す2027年6月までの契約を強調しながら、今は目の前の大舞台に集中していると語っていた。 「今はそのことを話す時ではない。レバークーゼンでとても良い時間を過ごしているし、居心地もいい。今はユーロのことが100%頭にある。他のことは今は気にしていない」 今夏はすでにパリ・サンジェルマン(PSG)からフランス代表FWキリアン・ムバッペ(25)の加入が決まっているマドリー。1年後にもビッグディール成立となるのだろうか。 2024.06.11 16:42 Tue

バルセロナがシュツットガルトMFに関心? フリック監督の教え子

バルセロナが、シュツットガルトのU-21ドイツ代表MFアンジェロ・スティラー(23)に関心を示しているようだ。 今夏の移籍市場で、レアル・ソシエダのスペイン代表MFミケル・メリーノやレアル・ベティスのアルゼンチン代表MFギド・ロドリゲス、バイエルンのドイツ代表MFジョシュア・キミッヒら中盤の補強を優先事項とするバルセロナ。 その中盤の新たな補強候補として、リバプールなどプレミアリーグのクラブも関心を寄せる23歳の名前が挙がっているようだ。 スティラーはバイエルンの育成組織出身で戦術眼とキック精度に長けた左利きの守備的MF。各年代別のドイツ代表にも選出され、ホッフェンハイムで台頭すると、日本代表MF遠藤航のリバプール移籍の穴埋め補強として、バイエルンⅡ、ホッフェンハイムでも指導を受けたセバスティアン・ヘーネス監督からのラブコールを受けて完全移籍で加入した。 その新天地では今シーズンのブンデスリーガ32試合に出場し、1ゴール5アシストの数字を残し、リーグ2位フィニッシュの立役者となった。最大の魅力である長短交えたパスを駆使した展開力に加え、バイエルンのアカデミー育ちらしい足元の技術、ターンの巧さを活かしてハイテンポのブンデスリーガでも簡単にボールを失わないキープ力、8番でもプレー可能な推進力と、中盤のリンクマンとして非常に総合力が高い。守備面に関してもシュツットガルト移籍をきっかけに力強さ、アグレッシブさを増した印象だ。 スペイン『スポルト』によると、バイエルン時代にスティラーをトップチームデビューさせたハンジ・フリック監督は、その教え子の成長を高く評価しているという。 ただ、シュツットガルトとの現行契約は2027年までとなり、獲得には少なくとも2500万ユーロ(約42億3000万円)程度が必要となる模様で、クラブとしては限られた予算の中で前述の候補と並行しながら慎重に交渉を進めることになるようだ。 2024.06.11 15:02 Tue

「その可能性は閉ざされている」…グアルディオラ監督が古巣バルサ復帰を否定

ジョゼップ・グアルディオラ監督が、古巣バルセロナ帰還の可能性を否定した。『ESPN』が伝えている。 2016年からマンチェスター・シティで長期政権を築くグアルディオラ監督だが、2025年までの現行契約をもっての退団の可能性示唆。そのため、バルセロナ界隈では在任4年間で14個のタイトルをもたらしたレジェンド指揮官の復帰を望む声が強い。 しかし、スペインのジローナで開催されているゴルフトーナメント『レジェンズトロフィー』の記者会見に出席したカタルーニャ人指揮官は、「その可能性は閉ざされている」と古巣帰還の可能性を否定した。 「バルサのベンチは最も複雑な部類に入る。多くのケースを管理しなければならないからだ。マンチェスターでは我々が行うことはすべて内部にとどまるが、バルサではすべてが外部に漏れる」 さらに、53歳の指揮官は教え子でもあるチャビ・エルナンデス前監督、自身と同じバイエルンを指揮したハンジ・フリック新監督についても言及。 自身と比較されることも多かったチャビ監督に対しては「確かなのは、(比較は)私のせいではないということ。それは確かだ。私はバルセロナを離れて11、12年経っている。その意味では容疑者ではない。比較した人にそう聞いてみてほしい。私はそうしていない。チャビが新たな挑戦を見つけられるよう、私は祈っている」とコメント。教え子の今後の成功を祈っている。 一方で、ブラウグラナの新指揮官については「彼には最高の幸運を祈っている」と古巣での挑戦へエールを送る。 「新しいクラブに来た時は常に助けが必要だ。内部から助けを求め、全面的なサポートを得なければならない。少しずつ進んでいかなければならない。9月や10月にチャンピオンになることはできないからだ」 「ハンジは並外れた人物で、大きな願望を持っている。しかし、彼には時間が必要だ。バイエルンで彼が成し遂げたことは並外れたものだったし、彼はすべてを勝ち取った」 2024.06.11 13:40 Tue

人種差別行為のバレンシアサポーター数名に有罪判決…被害のヴィニシウスがSNSに心境綴る

レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールに対する人種差別行為で、バレンシアのサポーター3名に有罪判決が下った。 アウェイのバレンシア戦だった昨年5月21日のラ・リーガ第35節に先発したヴィニシウスはキックオフから71分頃に相手ゴール裏の一部サポーターから人種差別的なチャントを浴びせられ、試合も一時中断に。この出来事にブラジル政府が反応するなど、外交問題にまで発展した。 マドリーの発表によると、地元バレンシアの裁判所は10日、人種差別的なチャントやジェスチャーで起訴された3名を禁錮8カ月に処すとともに、2年間のスタジアム入場禁止に。3名は刑事責任を認め、ヴィニシウスとマドリー、そして不快な思いをした者に謝罪文も出したようだ。 クラブは「こうした人種差別行為に裁判所や法廷が有罪判決を下したのは今回が初。この手続きでヴィニシウス・ジュニオールとともに訴追したレアル・マドリーは今後もクラブの価値観を守り、フットボールとスポーツの世界における人種差別的行為の根絶に努める」とした。 また、ヴィニシウス・ジュニオール本人も自身のSNSでこの件に言及。この判決を受けた思いを発信した。 「多くの人から無視するよう言われ、その戦いが無駄だから、『フットボールだけをしろ』と言う人もいた」 「でも、いつも言うように、僕は人種差別の被害者というわけじゃない。僕は人種差別主義者を懲らしめる者だ」 「スペイン史上初の有罪判決は僕のためのものじゃない。すべての黒人のためのもの。ほかの人種差別主義者たちは恐れ、恥じ、物陰に隠れるがいい」 「そうでないなら、僕はまた来る。この歴史的な判決に支援してくれたラ・リーガとレアル・マドリーに感謝する」 2024.06.11 12:45 Tue

マジョルカ新監督にアラサテ氏…直近6年はオサスナを率いてリーガ定着に導く

マジョルカは10日、ハゴバ・アラサテ氏(46)の監督就任を発表した。契約は2027年夏までの3年となる。 マジョルカでは2022年3月から指揮し、かつての日本代表指揮官でもあるハビエル・アギーレ監督(65)が今季限りで退任。後任として浮かぶのがオサスナを6シーズンにわたって率いるなかで、ラ・リーガ定着に導き、今季限りで退任のアラサテ氏だった。 オサスナで指導者としての評判を高めるなか、マジョルカ行きのアラサテ氏は「マジョルカは新興クラブだと思う。ここ数年がそれを示す」とし、「すでに強くなり、良い集団に仕上がるチームをより高いレベルに引き上げたい」などと述べている。 そんなアラサテ氏はオサスナを率いるまでレアル・ソシエダや、ヌマンシアなどの監督も歴任。オサスナでは2018年夏から指揮を執った。 2024.06.11 11:45 Tue

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