ライスが後半ATに劇的加入後初弾! ユナイテッドに逆転勝利のアーセナルが開幕4戦無敗【プレミアリーグ】

2023.09.04 02:48 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第4節、アーセナルvsマンチェスター・ユナイテッドが3日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが3-1で逆転勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は76分からプレーした。
PR
アーセナルは前節、フルアムとのホーム開催のロンドン・ダービーを2-2のドローで終えて開幕連勝がストップ。一時逆転に成功して相手の退場で数的優位まで獲得したが、終盤に追いつかれる勝ち点逸となった。2試合ぶりの白星を目指した今季初の対ビッグ6戦では前節から先発3人を変更。負傷のトーマスに加え、キヴィオルとトロサールに代えてガブリエウ、ジンチェンコ、エンケティアを起用した。
対するユナイテッドは前節、ノッティンガム・フォレストに3-2の劇的逆転勝利。試合開始5分経たずで2点のビハインドを背負う厳しい展開ながらも、そこからの巻き返しと数的優位を生かして勝ち切った。昨季から続くアウェイゲームの弱さを払しょくして連勝を狙う一戦では先発1人を変更。負傷のヴァランの代役にリンデロフを起用した。また、負傷明けのホイルンドに加え、移籍市場最終盤に獲得したGKバユンドゥル、レギロンと新戦力3人が初めてベンチに入った。

普段通りにハイプレスを仕掛けたアーセナルが押し込む入りとなったが、時間の経過と共にユナイテッドもGKオナナを組み込んだビルドアップでいなしながら相手陣内にボールを前進させていく。

ほぼイーブンな状態で試合が進む中、12分にはアーセナルに最初の決定機。ライスの中盤でのボール奪取から仕掛けたカウンターで左サイド深くのマルティネッリがクロスを供給。これがゴール前での混戦を生むと、ハヴァーツの足元にルーズボールがこぼれる。だが、フィニッシュが課題のドイツ代表MFはうまくミートできなかった。
最初の決定機を逃したものの、ここから主導権を握ったアーセナルは、なかなかフィニッシュに至らないが、相手を自陣に押し込めてじりじりと圧力をかけ続ける。これに対して我慢の展開を強いられるユナイテッドだったが、まんまとファーストチャンスでゴールをこじ開けた。

27分、自陣ボックス手前でハヴァーツの不用意な横パスをカットしたエリクセンが中央を一気にドリブルで持ち上がり、左サイドでスペースを狙うラッシュフォードへ完璧なスルーパスを供給。戻りながらの対応となったDF2枚を相手に駆け引きした赤い悪魔の背番号10はカットインから右足を一閃。GKラムズデールの手を弾いたボールが右ポストの内側を叩いてゴールネットを揺らした。

我慢比べの状況で前節に続きミスからビハインドを背負ったアーセナルだが、頼れるキャプテンが味方を気落ちさせない、電光石火の同点ゴールを奪った。28分、左サイドでのジンチェンコを起点とした内と外のパスの出し入れでボックス左に侵入したマルティネッリにボールが渡る。ここでブラジル代表FWは手前のエンケティアではなく、その背後で浮いていたウーデゴールを見逃さずに丁寧なマイナスのパスを送ると、ガナーズのスキッパーが完璧な左足のダイレクトシュートをゴール右隅へ突き刺した。

ここまでの睨み合いから一転してわずか2分余りで2つのゴールが生まれたことで、試合はここから戦術的な駆け引きよりも局面の攻防がメインのオープンな展開に。互いにカウンターの形からシュートを打ち合ったが、最後の局面で身体を張った相手守備を上回ることはできず。イーブンの状態のままハーフタイムを迎えることになった。

ハーフタイムの修正を施して臨んだ後半もアーセナルが引き続きボールを握る展開は変わらず。ただ、相手を押し込むものの、フィニッシュの局面ではユナイテッドの守備陣にしっかりと寄せられてしまい、決定機まであと一歩という場面が目立つ。

59分にはエンケティアからのスルーパスに反応したハヴァーツがボックス内でDFワン=ビサカと交錯。一度はPKの判定が下されたが、オンフィールド・レビューの結果、最終的にノーファウルの判定となった。

判定に救われてPK献上を回避したユナイテッドだが、この数分後にアクシデントが発生。足を痛めたマルティネスがプレー続行不可能となり、67分にマグワイアのスクランブル投入を余儀なくされる。また、テン・ハグ監督はこのタイミングでマルシャルを下げて注目の新戦力ホイルンドを投入した。

一方、ホームでより勝ち点3がほしいアーセナルも76分に3枚替えを敢行。ジンチェンコとハヴァーツ、エンケティアを下げて冨安、ファビオ・ヴィエイラ、ガブリエウ・ジェズスを投入。81分には左サイドの冨安とファビオ・ヴィエイラのコンビで押し込み、最後は右のホワイトからの折り返しにゴール前フリーのサカが反応。だが、至近距離からの左足ダイレクトシュートはGKオナナの足を使った好守に阻まれた。

1-1の均衡が保たれたまま試合は最終盤に突入。87分にはユナイテッドに再びカウンターから絶好機が訪れる。ブルーノ・フェルナンデスの中盤での潰しからホイルンド、カゼミロと中央で繋いで背後を狙う途中投入ガルナチョにスルーパスが通る。ガルナチョは冷静にGKとの一対一を制し、劇的な勝ち越しゴール奪取かに思われたが、これはVARのレビューの結果、オフサイド判定でゴールは取り消しとなった。

土壇場での勝ち越しゴールを何とか回避したアーセナルはすぐさま気持ちを切り替えてゴールを目指していくと、押し込んだ流れの中で劇的なゴールが生まれる。

8分が加えられた後半アディショナルタイムの96分、右CKの場面でサカの左足インスウィングのボールがファーに流れると、ガブリエウのスクリーンプレーの形で大外でフリーとなったライスがすかさず右足シュート。DFエバンスの足にディフレクトしてニア下に向かったボールがGKオナナの手を弾いてゴールネットに吸い込まれた。

イギリス人史上最高額で加入した元ハマーズMFの劇的な加入後初ゴールで逆転に成功したアーセナル。その後、マグワイアを前線に上げてパワープレーに転じたアウェイチームの反撃を凌ぐと、試合終了間際の101分にはネルソン、ファビオ・ヴィエイラ、ジェズスと途中投入3選手の連携からのロングカウンターからゴール前で冷静過ぎるフィニッシュワークを見せたエースストライカーがトドメの3点目まで奪った。

そして、どちらに転ぶか分からなかった白熱の強豪対決を逆転で制したアーセナルが、開幕4戦無敗を継続。一方、内容的には勝ち点1が妥当も苦手アウェイで屈したユナイテッドは早くも今季2敗目となった。

PR
関連ニュース

プレミア最優秀監督の最終候補5名が発表! ペップ、クロップ時代にアルテタが割り込むか?

プレミアリーグは9日、2023-24シーズンの最優秀監督賞であるマネージャー・オブ・ザ・シーズンのノミネート監督5名を発表した。 シーズンも残すところあとわずか。2022-23シーズンに続いてアーセナルとマンチェスター・シティが優勝を争っている状況だ。 4連覇を目指すシティと20年ぶりの優勝を目指すアーセナル。両クラブを指揮するジョゼップ・グアルディオラ監督、ミケル・アルテタ監督がノミネートされている。 また、3位のリバプールを指揮し今季限りでの退任が決まっているユルゲン・クロップ監督、4位のアストン・ビラを指揮するウナイ・エメリ監督、そして3月の月間最優秀監督賞も受賞したボーンマスのアンドニ・イラオラ監督がノミネートされている。 ファン投票は5月13日まで、プレミアリーグの公式サイトから投票が可能。サッカー専門家委員会の投票と合わせて勝者が決定され、5月18日に受賞者が発表される。 ◆最優秀監督候補5名 ミケル・アルテタ監督(アーセナル) 今季成績:36試合26勝5分け5敗/+60 ウナイ・エメリ監督(アストン・ビラ) 今季成績:36試合20勝7分け9敗/+20 ジョゼップ・グアルディオラ監督(マンチェスター・シティ) 今季成績:35試合25勝7分け3敗/+54 ※4回受賞 アンドニ・イラオラ監督(ボーンマス) 今季成績:36試合13勝9分け14敗/-11 ユルゲン・クロップ監督(リバプール) 今季成績:36試合23勝9分け4敗/+43 ※2回受賞 2024.05.09 23:55 Thu

プレミア最優秀選手の最終候補8名が発表! 優勝争う2クラブから2名ずつがノミネート

プレミアリーグは9日、2023-24シーズンの最優秀選手賞であるプレーヤー・オブ・ザ・シーズンのノミネート選手8名を発表した。 シーズンも残すところあとわずか。2022-23シーズンに続いてアーセナルとマンチェスター・シティが優勝を争っている状況だ。 4連覇を目指すシティと20年ぶりの優勝を目指すアーセナル。8名の最終候補には、それぞれ2名ずつがノミネートしている。 現在首位のアーセナルからはキャプテンであるノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールと、今シーズン加入したイングランド代表MFデクラン・ライスの2名、4連覇を目指すシティからは、得点ランキングトップを走り昨シーズンはこの賞を受賞したノルウェー代表FWアーリング・ハーランド、イングランド代表MFフィル・フォーデンがノミネートしている。 その他、3位で追いかけるリバプールのオランダ代表DFヴィルヒル・ファン・ダイク、今季シティからチェルシーに移籍し、プレミアリーグで21ゴールの活躍を見せているイングランド代表MFコール・パーマー、4位につけるアストン・ビラで19ゴールを記録するイングランド代表FWオリー・ワトキンス、そして20ゴールで得点ランキング3位につけるニューカッスルのスウェーデン代表FWアレクサンダー・イサクがノミネートされた。 ファン投票は5月13日まで、EA SPORTSの公式サイトから投票が可能。サッカー専門家委員会の投票と合わせて勝者が決定され、5月18日に受賞者が発表される。 ◆最優秀選手候補8名 MFフィル・フォーデン(マンチェスター・シティ) 今季成績:32試合16ゴール8アシスト FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ) 今季成績:28試合25ゴール5アシスト FWアレクサンダー・イサク(ニューカッスル) 今季成績:27試合20ゴール1アシスト MFマルティン・ウーデゴール(アーセナル) 今季成績:33試合8ゴール8アシスト MFコール・パーマー(チェルシー) 今季成績:31試合21ゴール9アシスト MFデクラン・ライス(アーセナル) 今季成績:36試合ゴール8アシスト DFヴィルヒル・ファン・ダイク(リバプール) 今季成績:34試合2ゴール2アシスト FWオリー・ワトキンス(アストン・ビラ) 今季成績:35試合19ゴール12アシスト 2024.05.09 23:30 Thu

アーセナルがイタリア代表MFジョルジーニョと契約延長! 残留希望が叶う「チームに残れて本当に嬉しい」

アーセナルは9日、イタリア代表MFジョルジーニョ(32)との契約延長を発表した。なお短期契約に合意したという。 ジョルジーニョは、エラス・ヴェローナ、サンボニファチェーゼ、ナポリ、チェルシーでプレー。ブラジルにルーツを持ちながらイタリア代表としてプレーした。 マウリツィオ・サッリ監督の下で花開き、ナポリとチェルシーでゲームメーカーとして躍動。それでも大型補強を敢行したクラブで余剰戦力となり、2023年1月にアーセナルに加入した。 アーセナルでは移籍直後には出番を得るも、完全にレギュラーポジションを掴んでいるわけではなく、今シーズンも控えがメインに。それでも重要な局面での仕事ぶりはチームの支えになっており、優勝争いに貢献している。 様々な移籍の憶測が出ている一方で、ミケル・アルテタ監督は高く評価し頼りにしていることを示してきていたが、クラブに留まることを決断してくれることとなった。 なお、アーセナルでは公式戦51試合に出場し1ゴール3アシストを記録している。 ジョルジーニョはクラブを通じてコメントしている。 「このファミリーの一員になれるのは光栄なことなので、ここに残れて本当に嬉しい。僕の家族は幸せだ。僕たちは本当によく落ち着いている。そしてこれからさらに多くのことが起こるだろう!」 また、アルテタ監督、そしてエドゥSD(スポーツ・ディレクター)からの信頼により、契約にサインすることは簡単だったという。 「正直に言うと、話すことはあまりなかった」 「ここでは本当に気分が良いからだよ。彼らが僕に感謝し、僕にもっと長く滞在してほしいと思っていることを知ることは、僕にとって大きなことだった。もっとやるべきことがあると感じているし、それが僕がここに留まる理由だ」 さらに、ライバルであるチェルシーから加入した自分を、アーセナルサポーターが歓迎してくれたことも大きかったと語った。 「それは多くのことを意味する。そして、それが契約に署名するもう一つの理由だ。なぜなら、彼らは僕に多くの愛情とサポートを与えてくれているから、僕は彼らにもっと与えることができる。そしてそうしたいと思っている。僕が望むのはそれを返してもらうことだけだ」 「僕は自分のできるすべてを周りの人たちに捧げるように努めている。それは時には抱擁であったり、時には言葉であったり、時には何かを示したりすることもある。僕はどんな状況でもできる限り助けようとしているだけだ。ここにいる誰もが僕を信頼できていると感じている。僕はいつでも彼らのためにそこにいる」 2024.05.09 22:54 Thu

スポルティングに優勝をもたらせた27ゴールのギョケレシュ、引く手数多の中で去就に「何も約束はできない」

今夏の移籍市場で注目を集めているスポルティングCPのスウェーデン代表FWヴィクトル・ギョケレシュ(25)だが、移籍の可能性を示唆している。 チャンピオンシップ(イングランド2部)のコヴェントリー・シティからスポルティングに今シーズン加入したギョケレシュは、プリメイラ・リーガで31試合27ゴールを記録。チームの20度目のリーグ優勝に大きく貢献した。 イングランドでのプレー経験が多いギョケレシュには、プレミアリーグのクラブが関心を寄せており、特にアーセナルは獲得に動いているとされている。 そのギョケレシュには、1億ユーロ(約166億3000万円)の契約解除条項がついているが、自身の将来については残留も移籍もどちらもあるとポルトガル『A Bola』で語った。 「来シーズンも残るか? それはフットボールだし、普通のことで、何も約束はできない」 「ここにいることは本当に気に入っているけど、サッカー界では全てが非常に早く起こる。だから適応しなければいけない」 「あまり多くの予想はできないし、難しい。今シーズンはまだ試合があるし、そこから様子を見てみよう」 圧倒的な得点力を見せつけてきたギョケレシュ。来季はステップアップを見せるのか注目が集まる。 2024.05.07 22:25 Tue

チェルシーが今夏ウクライナ代表MFを狙う? 契約解除金は242.4億円…プレミアトップ3も注目の逸材

今シーズンも苦しい戦いが続いているチェルシー。今夏の補強に向けて、ウクライナ代表MFの獲得を考えているようだ。 チェルシーが関心を寄せているとされるのが、シャフタール・ドネツクに所属するウクライナ代表MFヘオルヒー・スダコフ(21)とのこと。10番を背負う攻撃的MFだ。 スダコフは、6500万ポンド(約126億円)の評価を受けている期待の若手。プレミア・リーガで22試合に出場し5ゴール4アシスト。チャンピオンズリーグ(CL)でも6試合1ゴール、ヨーロッパリーグ(EL)で2試合1ゴールを記録していた。 ウクライナ代表としても14試合に出場し1ゴールを記録しているスダコフには、チェルシー以外にもアーセナル、マンチェスター・シティ、リバプールも注目を寄せ、イタリアからも関心があるという。 チェルシーはここ数週間で相手の温度感を知るために代理人らと面会を行ったとされており、エバートン戦にはシャフタールのCEO(最高経営責任者)であるセルゲイ・パルキン氏がスタンフォード・ブリッジを訪れていたという。 イギリス『デイリー・メール』によれば、パルキン氏はスダコフの今夏の動きについて言及。「この夏、彼にはいくつかのビッグクラブに移籍する大きなチャンスがある。いくつかのビッグクラブと接触しており、直接交渉していないクラブもあるが、夏の状況を感じ取っている」と語り、今夏の移籍の可能性を示唆した。 チェルシーにはウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクも所属しており、ウクライナコンビで躍動する未来もある。ただ、ムドリクは支払った移籍金ほどの結果を残せていない状況だ。 評価額は6500万ポンドだが、2028年まで契約を残しており、6月から有効となる契約解除条項は1億2500万ポンド(約242億4000万円)に設定されている。ただ、それ以外の金額でもクラブは売却を考えると見られており、争奪戦に転じる可能性もありそうだ。 2024.05.07 21:40 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly