三笘フル出場で先制アシストのブライトン、2度のリード生かせずリーズに痛いドロー《プレミアリーグ》

2023.03.12 01:55 Sun
Getty Images
三笘薫の所属するブライトン&ホーヴ・アルビオンは11日、プレミアリーグ第27節でリーズ・ユナイテッドと対戦し2-2の引き分けに終わった。

前節ウェストハムに完勝したリーグ戦3試合ぶりの白星を飾った8位ブライトン(勝ち点38)が、残留争いの17位に沈むリーズ(勝ち点22)のホーム乗り込んだ一戦。ブライトンの三笘は[4-2-3-1]の左MFで先発した。
立ち上がりから一進一退の展開が続く中、ブライトンは19分に左CKをファーサイドのダンクが頭で合わせると、ゴール前でボールをカットしたマク・アリスターが反転から左足を振り抜いたが、シュートは相手GKがブロック。

膠着状態が続いたが、ブライトンは33分にスコアを動かす。ロングスルーパスでボックス右に侵入したグロスがクロスを供給すると、ファーサイドの三笘が頭で折り返したボールをゴール前のマク・アリスターがヘディングシュートを叩き込んだ。

先制したブライトンだったが、41分に失点する。左サイドでボールを奪ったハリソンのカウンターから横パスをバイタルエリア中央左でボールを受けたバンフォードがカットインから右足一閃。DFニディフレクトしたシュートはクロスバーに当てながらも豪快にネットを揺らした。
追いつかれたブライトンは、すぐに反撃。すると43分、エストゥピニャンのロングパスから左サイドを抜け出した三笘がボックス左からマイナスへ折り返しを供給。これを走り込んだマク・アリスターがダイレクトで合わせたが、シュートはゴール右に外れた。

迎えた後半はリーズが積極的な入りを見せると、ブライトンは開始早々の47分にアーロンソンに決定機を作られたが、これはGKスティールが好セーブを見せる。

やや劣勢の時間が続いたブライトンだが、61分にスコアを動かす。ボックス左でパスを受けた三笘が縦への仕掛けから折り返しを供給すると、相手DFに当たったボールがゴールへ。これはGKの好セーブに防がれたがこぼれ球が守備に戻ったハリソンのオウンゴールを誘った。

勝ち越しに成功したブライトンは、68分にファーガソンを下げてウェルベックを投入。しかし、再びスコアを動かしたのはリーズだった。78分、ショートコーナーをボックス左横で受けたハリソンがボックス左まで切り込み右足一閃。コントロールショットがゴール右隅に突き刺さった。

結局、試合はそのまま2-2でタイムアップ。ブライトンは2度のリードを守れず、痛いドローに終わった。

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ブライトンデビュー9分で負傷のオライリーに「足首の手術が必要」…指揮官が重傷認める

ブライトン&ホーヴ・アルビオンのファビアン・ヒュルツェラー監督がデンマーク代表MFマット・オライリーの重傷を認めた。イギリス『Sussex Express』が報じている。 26日にセルティックから加入したばかりのオライリー。27日のカラバオカップ2回戦でさっそく先発で新天地デビューを果たしたが、タックルを受けた影響で9分にピッチを後にした。 スタッフの助けを借りながらの交代とあって心配されるなか、ブライトン監督が31日に行われるアーセナルとのプレミアリーグ第3節に向けた会見で手術を必要とするケガと明かした。 「ひどいケガだ。足首の手術が必要。どれくらいの離脱になるかわからないが、我々にとってタフな状況だ。彼のことをできる限りサポートしていくし、早く復帰してくれたらと思う」 また、「昨日、彼と少し話をした。状況は良くないし、彼もとても落ち込んでいるが、良い性格の持ち主で、前向きな人間。将来を見据えて、すぐに戻ると言う。もっと強くなって戻ってくるだろう」とも述べた。 セルティックで得点に絡める中盤として飛躍し、今夏もステップアップが確実視されてきたオライリー。アタランタの熱烈ぶりが取り沙汰されたが、最終的にブライトン行きを決断した。 なお、ブライトンではスコットランド代表MFビリー・ギルモアがナポリ行きに接近中だが、オライリーの離脱がこの移籍に影響しうるという。 <span class="paragraph-title">【動画】悪質なタックルでデビュー戦のオライリーが重傷…</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="S4sldROqhbg";var video_start = 67;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.08.30 08:55 Fri
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「一貫性のなさに驚いた」ライスがまさかの退場、数的不利の中3連勝逃したアルテタ監督が判定に言及「ルール上は可能だが、前半はやらなかった」

アーセナルのミケル・アルテタ監督が、ブライトン&ホーヴ・アルビオン戦を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。 8月31日、プレミアリーグ第3節でアーセナルはホームにブライトン&ホーヴ・アルビオンを迎えた。 共に開幕2連勝を収めている中での対戦。日本代表DF冨安健洋はケガのため継続して欠場した。 試合は互いにテンションの高い入りを見せ、ゴールに迫っていく。すると39分、一瞬の隙を突いて抜け出したカイ・ハヴァーツが飛び出したGKの上を越えるループシュートを決めてアーセナルが先制する。 前半を1点リードしたアーセナルだったが、後半早々にアクシデント。相手との競り合いでファウルを取られたライスが、FKを蹴り出そうとした際にボールにわずかに触りヨエル・フェルトマンが空振り。しかし、これはライスの遅延行為としてイエローカードが出され、前半に1枚もらっていたライスはまさかの退場となった。 すると58分にジョアン・ペドロに同点ゴールを決められたアーセナルは、鋭いカウンターで決定機を作るもゴールを奪えず。ブライトンの猛攻を最後まで凌ぎ切り、1-1のドローに終わった。 3連勝を目指した中で、数的不利の戦いとなったアーセナル。アルテタ監督は、良い流れを審判に断ち切られたとしながら、数的不利な状況でよく守ったとした。 「とてもエモーショナルな午後だった。試合の立ち上がりは上手くいき、チャンスを3、4回作ったが、決めることができなかった。その後、特にボールの扱い方に問題があり、その時間帯は支配を欠いていた」 「その後、相手をうまく利用して本当に良いゴールを決めた。そしてハーフタイムに入り、盛り返し、本当に強さを見せたが、その後に審判が試合の流れを変える判定を下した」 「10人でチームは信じられないほどうまく対応し、スタジアムも素晴らしい反応を見せた。ただ、我々は勝つべきだった」 一方で、ライスの退場については「驚いた」とし、前半にジョアン・ペドロが蹴り出した際にカードを出さなかった主審が試合を通して一貫した判定をしなかったことへの苦言を呈した。 「私は驚いた。判定がいかに一貫性がないかということに驚き続けた。前半には2つの事象があったが、何も起こらなかった。その後、重要ではないエリアでボールがデクランに当たり、デクランは振り向き、相手が来ることに気が付かずにボールに触れた」 「ルール上、彼はその判定を下すことは可能だが、次にはレッドカードを出す必要がある。つまり、我々は10vs11でプレーすることになる。このレベルでの出来事には驚いた」 また、試合後にはライスと話をしたとし、審判の判断について改めて語った。 「彼は明らかに反応を示していた。とにかく繰り返すが、ルール上はその判定が可能だが、前半はそれをしなかった。そして、我々は11vs10でプレーしなければならなかった。とてもシンプルだ」 <span class="paragraph-title">【動画】デクラン・ライス、ボールにわずかに触れてキャリア初の退場処分</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="XGa9LaRx3TU";var video_start = 103;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.09.01 14:25 Sun
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オランダ代表でメンバー変更…ファン・デ・フェン辞退でファン・ヘッケが追加招集

オランダサッカー協会(KNVB)は1日、UEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25に臨むオランダ代表メンバーの変更を発表した。 先日に23名に絞られたメンバーに名を連ねていたトッテナムのDFミッキー・ファン・デ・フェンが負傷を理由に外れ、35名の候補メンバーに入っていたブライトンのDFヤン・ポール・ファン・ヘッケが追加招集となった。 なお、ファン・デ・フェンに関しては先日のエバートン戦で痛めた右ヒザに軽度の問題を抱えており、大事を取っての招集辞退に。 一方、ブライトンの主力として活動するファン・ヘッケは今回のインターナショナルマッチウィークでA代表デビューを狙う。 オランダはリーグA・グループ3に属しており、ハンガリー代表、ドイツ代表、ボルニア・ヘルツェゴビナ代表と同居。7日にホームでボスニア・ヘルツェゴビナ、10日にホームでドイツと対戦する。 2024.09.02 07:30 Mon
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【プレミアリーグ第3節プレビュー】アーセナルvsブライトンの連勝対決に、同胞指揮官激突のユナイテッドvsリバプール

先週末に行われた第2節では王者マンチェスター・シティ、アーセナルの2強に加えてリバプール、ブライトンが開幕連勝を達成。一方、MF鎌田大地、DF菅原由勢を擁するクリスタル・パレス、サウサンプトンは厳しい連敗スタートとなった。 多くの取引が土壇場で成立した今夏の移籍市場最終日を経て、インターナショナルマッチウィーク前の最後となる今節は、各チームの新戦力のデビューにも注目が集まるところだが、その中でもアーセナルvsブライトン、マンチェスター・ユナイテッドvsリバプールの2カードが最注目カードとなる。 アーセナルは前節、昨シーズンにシーズンダブルを喫した因縁のアストン・ビラと対戦。難所ビラ・パークでの一戦は相手により多くの決定機を作られる難しい戦いを強いられたが、途中投入のFWトロサールの値千金の決勝点に、MFトーマスのミドルシュートで続けてゴールネットを揺らし、2-0の勝利。昨季からのさらなる成長を窺わせる勝負強さで開幕連勝を達成した。 今夏の移籍市場最終盤にはGKラムズデールらとの別れがあった一方、MFメリーノ、GKネト、FWスターリングを補強。目玉補強だったメリーノは練習中のケガでしばしの離脱を強いられ、残りの2選手もこの試合での登録は間に合わないと思われるが、チーム全体にいい刺激が与えられた。31歳の青年指揮官の下で公式戦3連勝スタートを見せる難敵相手に既存戦力で臨む中で完成度の差を示してリーグ3連勝を飾りたい。なお、DF冨安健洋は引き続き欠場となる見込みだ。 一方、ブライトンは前節、マンチェスター・ユナイテッドと対戦し2-1の勝利を収めた。MF三笘薫の今季初アシストで先制に成功すると、一度は追いつかれたものの、後半アディショナルタイムにFWジョアン・ペドロが決めた勝ち越しゴールによって劇的な形でホーム開幕戦を飾った。また、三笘ら主力温存となったミッドウィークのEFLカップ2回戦では新戦力のMFオライリーの負傷は痛手も、格下相手に4-0の完勝。最高の状態で昨季2位チームのホームに乗り込む。開幕から好調を維持する三笘には開幕2戦連続クリーンシートのガナーズの堅守を攻略する仕掛けを期待したいところだ。 前節、そのブライトンに敗れて今季初黒星を喫したユナイテッドは赤の名門同士の一戦でバウンスバックの白星を狙う。ブライトン戦では敗れたものの、試合自体はほぼイーブンでFWザークツィーが不運な形でオフサイドを取られた決定機が決まっていれば、結果は逆になっていてもおかしくはなかった。また、移籍市場最終日にはMFウガルテと意中のホールディングMFの獲得が土壇場で決まり、タイプは異なるものの負傷離脱したMFマウントの穴をいきなり埋める活躍も期待されるところだ。今季はクラブからしっかりとしたバックアップを受ける3年目のテン・ハグ監督としてはホームで同胞の新任指揮官との対決を制し、自身の立場をより盤石なものとしたい。 一方、スロット新体制で盤石とはいえないものの、開幕2試合連続2-0の勝利で連勝スタートを飾ったリバプール。前節は鮮やかなカウンターでFWルイス・ディアスが先制点を決めた後はブレントフォードに粘られるも、FWサラーの2試合連続ゴールで突き放した。DFアレクサンダー=アーノルドと指揮官の緊張関係はやや懸念材料も上々の序盤戦を過ごす。 また、移籍市場終了間際にはGKママルダシュヴィリの来季加入に、前線の新たなオプションとなるFWキエーザの獲得に成功。テコ入れを行わなかった守備的MFやセンターバックの補強の可否は今後分析されることになるが、十分に優勝を争える陣容を整えた。ここまでは試合中のプラン変更など期待通りの手腕を発揮するスロット監督だが、自身初のビッグマッチでもチームを勝利に導く采配を見せられるか。 ライバルの取りこぼしを期待しつつ、開幕3連勝を狙う王者マンチェスター・シティはウェストハムとのタフなアウェイゲームに臨む。前節は昇格組イプスウィッチに先制を許す不穏な入りとなったが、FWハーランドの今季初のハットトリックにMFギュンドアンの再デビューと終わってみれば4-1の圧勝でホーム開幕戦を飾った。移籍市場ではFWアルバレスの抜けた穴を生めずに市場閉幕を迎えたが、現状では大きな問題にはならないと思われる。今回の一戦ではMFロドリの初出場にMFフォーデンらのスタメン復帰も期待されるなか、今夏積極補強を敢行したロペテギ率いる新生ハマーズにしっかりと勝ち切りたい。 前節、エバートンに4-0の完勝を収めて今季初勝利を挙げたトッテナムは、直近2シーズン大きな屈辱を味わったセント・ジェームズ・パークでニューカッスルとの強豪対決に挑む。今節はFWソランケに加え、FWリシャルリソンとセンターフォワード2枚を負傷で欠く厳しい状況となり、前節2ゴールのFWソン・フンミンや2列目の選手の活躍が必須だ。また、相手の高速カウンターアタックに対してディフェンスラインの奮闘が必須だ。 対するニューカッスルは前節、ボーンマス相手に1-1のドロー。退場者を出しながらも勝利した開幕節に続き自慢の攻撃陣がやや大人しいのは気がかりだ。ただ、PK戦で競り勝ったノッティンガム・フォレストとのEFLカップ2回戦では賭博違反によって約10カ月のサスペンションを経てMFトナーリが復帰。これにより、中盤はより厚みを増しており、今回の一戦では中盤の局地戦を制してのショートカウンターから多くのゴールを重ね、再びスパーズ相手に大勝といきたい。 前節、ウォルバーハンプトン相手にFWマドゥエケのハットトリックの活躍などで6-2の圧勝を飾ったチェルシーはマレスカ新体制でのリーグ戦初勝利を収めた。ただ、ミッドウィークのカンファレンスリーグでは最終的に勝ち抜けを決めたものの、格下セルヴェットに敗れており、安定感という部分で不安を残す。移籍市場最終日には前述のスターリングら余剰人員を整理しつつ、ユナイテッドで構想外のFWサンチョを補強。ナポリFWオシムヘンの獲得には失敗したが、前線はより多彩さを増している。今回のロンドン・ダービーでも自慢の攻撃力で押し切りたい。 一方、ブレントフォード、ウェストハムとのダービーで連敗のクリスタル・パレスは、3試合連続のダービーで今季リーグ戦初勝利を狙う。その中で鎌田の活躍が勝敗のカギを握りそうだ。途中投入となったウェストハム戦ではやや厳しい評価を現地メディアに下されたが、EFLカップのノリッジ戦では加入後初ゴールと初アシストを記録する圧巻のパフォーマンスを披露。公式戦初勝利の立役者となった。FWマテタやMFエゼら徐々に周囲との呼吸も合ってきており、今回のチェルシー戦ではノリッジ戦同様に決定的な仕事を期待したい。 その他では菅原のサウサンプトンが今季初勝利を目指すブレントフォード戦、アーセナル戦敗戦からのバウンスバックを図るアストン・ビラがレスター・シティと対峙する一戦にも注目したい。 《プレミアリーグ第3節》 ▽8/31(土) 《20:30》 アーセナル vs ブライトン 《23:00》 ブレントフォード vs サウサンプトン エバートン vs ボーンマス イプスウィッチ vs フルアム レスター・シティ vs アストン・ビラ ノッティンガム・フォレスト vs ウォルバーハンプトン 《25:30》 ウェストハム vs マンチェスター・シティ ▽9/1(日) 《21:30》 チェルシー vs クリスタル・パレス ニューカッスル vs トッテナム 《24:00》 マンチェスター・ユナイテッド vs リバプール 2024.08.31 18:00 Sat

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