【プレミア注目プレビュー】年内最後のビッグマッチ! 首位レッズは無敗で新年迎えられるか《リバプールvsアーセナル》

2018.12.29 12:00 Sat
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▽プレミアリーグ第20節、リバプールvsアーセナルが日本時間29日26:30にアンフィールドでキックオフされる。前半戦を16勝3分けの無敗で終え、首位で折り返したリバプール(勝ち点51)と、調子下降もトップ4争いに絡む5位のアーセナル(勝ち点38)による年内最後のビッグマッチだ。
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▽今月初めのマージーサイド・ダービーを幸運な形で辛勝したリバプールは、以降の5試合では格下相手にいずれも複数得点を奪っての快勝を続け目下リーグ戦8連勝中。直近の2試合でタイトル争いの有力ライバルで昨季王者のマンチェスター・シティ(勝ち点44)がまさかの連敗を喫したことで、2位がトッテナム(勝ち点45)に入れ替わりここからの独走を予想する向きも出てきている。ただ、今節ではアーセナル、新年初戦はシティと前半戦で勝ち切れなかった上位勢との連戦を控えており、ここで躓くようなことがあれば、一気に三つ巴のタイトルレースが熾烈を極めることになる。
▽一方、シティ、チェルシーとの開幕2連戦に連敗して以降、今月半ばまで公式戦22試合無敗と好調を維持してきたアーセナルだが、第17節でサウサンプトン相手に競り負けると、直後の国内カップでも宿敵トッテナムにホームで敗戦。今季2度目の連敗を喫した中、前々節のバーンリー戦では白星を取り戻すも前節のブライトン戦は消化不良のドローに終わり、一時の勢いを失っている印象だ。とはいえ、チーム最大の目標であるチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に向けてはこれ以上の取りこぼしは許されず、難攻不落のアンフィールドでのアウェイゲームといえども勝ち点3奪取が求められるところだ。

▽11月3日にエミレーツ・スタジアムで行われた第11節での前回対戦は1-1のドロー。ホームのアーセナルが前半から攻勢を見せた中、後半立ち上がりにMFミルナーのゴールでリバプールが先制に成功。その後はリバプールが先制した勢いを維持して主導権を奪い返したものの、後半終盤にFWラカゼットの見事な個人技による同点ゴールでアーセナルが土壇場で追いつき見応えのあった一戦は痛み分けに終わっている。なお、アーセナルはアンフィールドの直近5試合で3敗2分けと5戦勝利がなく、すべての試合で複数失点を喫しており守備改善が勝利のカギになりそうだ。

◆リバプール◆
【4-4-1-1】

▽リバプール予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:アリソン
DF:アーノルド、ロブレン、ファン・ダイク、ロバートソン
MF:マネ、ワイナルドゥム、ヘンダーソン、ナビ・ケイタ
FW:サラー、フィルミノ
負傷者:DFジョー・ゴメス、マティプ、アルベルト・モレーノ、MFチェンバレン、ミルナー、FWソランケ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはジョー・ゴメス、マティプ、チェンバレンの長期離脱組に加えて、軽傷を抱えるモレーノ、ミルナーに関しても欠場の可能性がある。

▽システムに関しては[4-3-3]、[4-2-3-1]の可能性もあるが、ニューカッスル戦でフル出場のヘンダーソン、シャキリをベンチに置きファビーニョ、ナビ・ケイタを復帰させ、先日のマンチェスター・ユナイテッド戦で採用したフィルミノ、サラーが縦関係で2トップを組む[4-4-1-1]で戦うと予想する。

◆アーセナル◆
【4-3-2-1】

▽アーセナル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:リヒトシュタイナー、ムスタフィ、パパスタソプーロス、コラシナツ
MF:トレイラ、ジャカ、グエンドウジ
MF:ラムジー、イウォビ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFホールディング、ベジェリン、マヴロパノス、モンレアル、MFムヒタリアン、スミス=ロウ、FWウェルベック
出場停止者:なし

▽出場停止者はいない。負傷者に関してはホールディング、ウェルベック、ムヒタリアンの長期離脱組に加えてベジェリン、スミス=ロウが引き続き欠場する見込みだ。

▽システムに関してはコシエルニーかジャカを最終ラインに加えて[3-4-2-1]の布陣を採用する可能性もあるが、リバプール相手に試合勘とコンディションに問題を抱えるコシエルニー、守備が不得手なジャカ起用のリスクはあまりに大きく、4バックと中盤3センターハーフの並びがベターな選択だ。ただ、前線に関してはラカゼットとオーバメヤンを前線に並べる2トップも想定される。

★注目選手
◆リバプール:DFヴィルヒル・ファン・ダイク
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▽リバプールの注目プレーヤーはディフェンスリーダーのファン・ダイクだ。シティの躓きもあって前半戦を首位で終えたリバプールの躍進を支えたのが、新守護神アリソンと共にリーグ最少7失点の堅守を牽引するオランダ代表DF。巧さ、速さ、強さ、高さを兼ね備えた万能型センターバックは一対一の強さに加え、コンビを組む相手に合わせ役割を変えるクレバーさも光る。

▽今回のアーセナル戦ではアジリティに難のあるロブレンとコンビを組む中、スピードと決定力に長けた目下得点王のオーバメヤン、前回対戦でゴールを決めたラカゼットという難敵相手に読みと機動力を生かしたカバーリングで対応したい。また、前回対戦で存在感を放ったセットプレーではきっちりチャンスをモノにしたい。

◆アーセナル:MFグラニト・ジャカ
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▽アーセナルの注目プレーヤーはエメリ監督の柔軟な戦術変更の肝を担うジャカだ。ヴェンゲル前体制ではアンカーや2セントラルMFの一角でプレーしてきたスイス代表だが、エメリ体制では最終ラインの負傷者の影響もあり、左サイドバックに3センターバック、2センターバックの一角とそのビルドアップ能力の高さを評価され、新境地を開拓している。

▽とりわけ、対角線上の味方への高精度のフィード、精度とタイミングの良いショートパスで大きな貢献を果たしている。とはいえ、破壊力を誇るリバプール相手のアウェイゲームでは本来の中盤での起用が濃厚だ。その中でいつも通りの攻撃に絡む仕事を担いつつ、ディフェンス起用を通じて向上した守備力でチームを助けたい。また、戦況次第では再びポジションと役割を変えて攻撃にアクセントを加えたいところだ。

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【プレミア注目プレビュー】リバプールvsスパーズ、夢破れた感ある両雄が再起図る一戦に

プレミアリーグ第36節、リバプールvsトッテナムが、日本時間5日24:30にアンフィールドでキックオフされる。共にシーズン最終盤を前に夢破れた感のある両雄がバウンスバックを図る強豪対決だ。 3位のリバプール(勝ち点75)はマージーサイド・ダービーでの0-2の敗戦に加え、前節はウェストハム相手に2-2のドロー。シーズン最終盤の重要な局面で痛恨の2戦未勝利となった。数字上の可能性は残されているものの、上位のアーセナル、マンチェスター・シティが複数試合で取りこぼす可能性は低く、逆転での優勝は絶望的と言わざるを得ない状況だ。 それでも、可能性ある限りは戦い続け、クロップ体制をより美しい形で終えたいレッズは、今季アンフィールドで行われる最後のビッグマッチでリーグ3戦ぶりの白星を目指す。 一方、5位のトッテナム(勝ち点60)はニューカッスル戦での惨敗、アーセナル、チェルシーとのダービー連戦での敗戦によって、今季2度目のリーグ3連敗。多くの離脱者の影響が大きかった1度目の3連敗とは異なり、今回の3連敗ではメンバー、日程面を含めて言い訳ができず、より深刻だ。これによって、7ポイント差の4位アストン・ビラを抜く可能性は限りなく低くなっており、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得は絶望的に。 逆に、ヨーロッパリーグ(EL)出場権争いでも下位に迫られており、何とか不振を抜け出して最低限のノルマを達成したいところだ。ここ最近の低調なパフォーマンスを受け、「このチームを変えなければならない」と来季に向けた大幅なスカッド刷新を予告したポステコグルー監督は、残り試合で結果にフォーカスしつつ、その決意表明に即した戦いを見せるか。 なお、昨年9月にトッテナムホームで行われた前回対戦はカーティス・ジョーンズ、ジョタと2人の退場者を出したリバプールを相手にトッテナムが後半アディショナルタイムの劇的オウンゴールによって2-1の勝利を収めている。ただ、同試合では誤審によるルイス・ディアスの先制点取り消し、退場に関しても物議を醸す判定となった経緯があり、今回のリターンマッチでは再びレフェリングの部分にスポットライトが当たりつつ、激しい展開が予想される。 ◆リバプール◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240504_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:アリソン DF:アレクサンダー=アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン MF:ソボスライ、遠藤航、マク・アリスター FW:サラー、ヌニェス、ルイス・ディアス 負傷者:DFマティプ、ファン・ダイク、MFチアゴ、FWジョタ、ドーク 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱組に加え、コンディションの問題でチームトレーニングに参加していなかったファン・ダイクに欠場の可能性がある。一方、チームトレーニングに完全復帰したブラッドリーがメンバー入りする見込みだ。 スタメンはファン・ダイクの起用を前提に前述の11名を予想。ファン・ダイクが難しい場合は、ジョー・ゴメスとクアンサーが代役候補となる。また、中盤と前線ではグラフェンベルフ、ガクポ、カーティス・ジョーンズ、エリオットの起用もありそうだ。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240504_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ドラグシン、ファン・デ・フェン MF:サール、ベンタンクール MF:クルゼフスキ、ロ・チェルソ、ソン・フンミン FW:リシャルリソン 負傷者:GKフォースター、DFウドジェ、ベン・デイビス、MFセセニョン、FWソロモン、ヴェルナー 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しても直近のダービー2試合から変化はない。 スタメンに関しては直近の指揮官のコメントを考慮すると、幾つかのポジションでの大胆なテコ入れを予想。ディフェンスラインではドラグシンをセンターバックに置いてファン・デ・フェンを左サイドバック起用。中盤では不調のマディソンを再びベンチに置き、ロ・チェルソの抜擢と読む。クルゼフスキに代えてブレナン・ジョンソンの起用も考えられる。 ★注目選手 ◆リバプール:FWモハメド・サラー <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240504_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 指揮官との問題解決も結果で禊を済ませられるか。今季ここまではリーグ戦17ゴール9アシストとしっかりと数字を残しているものの、ここ8試合では直近の4戦連続無得点を含む2ゴールと著しくゴールペースを落としているエジプト代表FW。 同じく決定機逸が目立つヌニェスと共に終盤戦失速の一因として厳しい目に晒される中、前節のハマーズ戦ではピッチサイドで交代を準備していた際のクロップ監督との口論が大きな騒動に発展。その後、ドイツ人指揮官が問題解決を強調してひとまず騒動は沈静化したが、不振に陥っている状況においてエゴイスティックな部分が悪目立ちしてしまっている。 現状では今回の衝突が去就に影響する可能性は低いが、KOPの信頼がやや薄れつつある中で目に見える結果で信頼回復といきたい。対トッテナムのリーグ戦は13試合8ゴールと、お得意様のマンチェスター・ユナイテッドほどではないものの、相性が良い相手だ。とりわけ、背後に広大なスペースがある現在のプレースタイルにおいては自身の得意な形に持ち込みやすいだけに、リーグ5戦ぶりのゴールを含めてエースの仕事を果たしたい。 ◆トッテナム:DFミッキー・ファン・デ・フェン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240504_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 苦境のチームを支えられるか。ニューカッスル戦では不運なスリップの影響などもあって失点に関与したが、直近のダービー2試合ではいずれも複数失点を喫しながらも、相棒ロメロと共にハイパフォーマンスで逆に評価を高めたオランダ代表DF。 ここ数試合では自慢の攻撃力にかげりが見え始めているだけに、今回の一戦ではディフェンスラインがいかに相手の強力攻撃陣を抑え込めるかが勝ち点奪取のカギを握る。 起用法に関しては本職のセンターバック、スパーズ移籍後は初となる左サイドバックでの双方の形が想定されるところだが、いずれにしてもサラー、ヌニェスら相手の快足アタッカーへの対応がメインタスクとなる。攻撃面では相手のハイプレスに対して的確な球出し、持ち運びの部分でいかに貢献できるかが重要なポイントだ。加えて、相棒と共にゴールの匂いを感じさせるセットプレーでの一撃にも期待したい。 2024.05.05 12:00 Sun

【プレミア注目プレビュー】CL出場へ崖っぷちスパーズが因縁ブルーズとの週中開催ダービーに臨む

プレミアリーグ第26節延期分、チェルシーvsトッテナムが、日本時間2日27:30にスタンフォード・ブリッジでキックオフされる。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権確保へ崖っぷちのスパーズが因縁ブルーズ撃破を狙う、ミッドウィーク開催のロンドン・ダービーだ。 9位のチェルシー(勝ち点48)は前節、アストン・ビラとのアウェイゲームを2-2のドローで終えた。後半に2点ビハインドを追いつき、後半アディショナルタイムにはディザジに劇的な逆転ゴールが生まれたかに思われたが、その直前のDFバディアシルの微妙なファウルを取られた結果、2-2のドロー決着。これでリーグ2戦未勝利となったチームは逆転でのヨーロッパ出場権獲得が絶望的になりつつある。 それでも、残り試合で全勝すれば奇跡を起こせる可能性もあるだけに、3試合ぶりのホームゲームでしっかりと勝利を取り戻したいところだ。なお、今回の一戦はサウサンプトン、トッテナム、チェルシーを指揮したポチェッティーノ監督にとってイングランドでの通算400試合目の指揮となる。その中で最も多くの試合を指揮した古巣相手にシーズンダブルを達成し、メモリアルゲームを飾れるか。 一方、5位のトッテナム(勝ち点60)は前節、ホーム開催のアーセナルとのノースロンドン・ダービーで2-3の敗戦。後半のロメロ、ソン・フンミンのゴールで追い上げたが、前半の3失点が響き宿敵相手に屈辱の敗戦となった。ニューカッスル戦に続く大量失点での敗戦となった中、2試合消化試合が多いアストン・ビラとのポイント差が「7」に広がり、自力での逆転の可能性が消滅。さらに、一縷の望みを託したUEFAカントリーランキングでのCL出場5枠確保の可能性は、直近CLでのドルトムントの勝利によってイタリア、ドイツの上位2位が確定したことで、同じく消滅した。 これで来季CL出場権確保に向けてはアストン・ビラとの対戦を残すリバプールの援護を期待しつつ、自分たちは残り試合で今回の対戦相手に加え、リバプール、マンチェスター・シティという難敵撃破が必須という崖っぷちの状況となった。その奇跡実現に向けて今回のダービーで勝ち点3を持ち帰ることができるか。 なお、昨年11月初旬にトッテナムホームで行われた前回対戦はアウェイのチェルシーが4-1の逆転勝ちで、ホームチームに今季のリーグ戦初黒星を与えている。また、同試合でトッテナムはロメロ、ウドジェの2選手の退場、マディソン、ファン・デ・フェンの負傷というアクシデントに見舞われ、その後の急失速に繋がっており、両者の因縁はより深まっている。 ◆チェルシー◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ペトロビッチ DF:ギルクリスト、チャロバー、バディアシル、ククレジャ MF:カイセド、ギャラガー MF:マドゥエケ、パーマー、ムドリク FW:ジャクソン 負傷者:GKサンチェス、DFフォファナ、リース・ジェームズ、チアゴ・シウバ、グスト、コルウィル、チルウェル、ディザジ、MFエンソ・フェルナンデス、ウゴチュク、チュクエメカ、ラヴィア、FWスターリング、エンクンク 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては直近のアストン・ビラ戦で負傷したチアゴ・シウバ、ディザジが新たに長い負傷者リストに名を連ねることに。 スタメンは多くの離脱者の影響でほぼ選択肢がなく、前述のメンバーの起用が濃厚だ。カサデイやデイヴィドに加え、ユースの若手メンバーを抜擢する可能性もありそうだ。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、エメルソン MF:サール、ビスマ MF:クルゼフスキ、マディソン、ソン・フンミン FW:リシャルリソン 負傷者:GKフォースター、DFベン・デイビス、ウドジェ、MFスキップ、セセニョン、FWソロモン、ヴェルナー 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱組に加え、アーセナル戦で負傷したベン・デイビス、ヴェルナーがいずれも今季絶望の見込みで欠場となる。 スタメンは主力不在の左サイドバックにエメルソン、セントラルMFはアーセナル戦後半のサール、ビスマのセットへの入れ替えが見込まれる。前線はリシャルリソンを最前線に置き、経験不足のギルクリストにソン・フンミンをぶつける可能性が高そうだ。ベンチメンバーでは16歳の超逸材MFマイキー・ムーアの初のベンチ入りも期待されるところだ。 ★注目選手 ◆チェルシー:MFコナー・ギャラガー <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 渦中の相手に注目されるパフォーマンス。前回対戦でハットトリックを記録したジャクソン、エースのパーマーがキーマンになることは間違いないが、やはり今夏の去就においてスパーズ行きの可能性が取り沙汰されるブルーズ生え抜きMFのパフォーマンスに大きな注目が集まるところだ。 PSRやFFPの問題を抱えるクラブにおいてホームグロウンによる“帳簿上”の価値の高さによって昨夏に続き売却候補の筆頭に挙がるギャラガー。ピッチ上では離脱が多いリース・ジェームズ、チルウェルに代わるゲームキャプテンとしてパーマーと共にチームMVP級の活躍を見せているが、契約延長交渉の難航や前述の問題によって現状では泣く泣くクラブを離れる可能性が濃厚とされる。そして、その新天地の最有力は今冬にも移籍の可能性が取り沙汰されたトッテナムだ。 最終的に移籍が実現するか否かは別として、その渦中の相手にブルーズのゲームキャプテンとして臨む一戦ではその一挙手一投足に注目が集まるところ。エンソ不在の中盤でのマルチタスクを担いつつ、エモーショナルなダービーにおいてリーダーシップも求められるところだ。 ◆トッテナム:DFクリスティアン・ロメロ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 因縁の相手に真のリーダーシップ示せるか。昨季アウェイゲームでのククレジャの髪掴み事件、今季前回対戦での一発退場とチェルシーとのダービーでは悪目立ちが続いているロメロは、ギャラガーと共に今回のダービーの主役の一人だ。 攻守両面でワールドクラスの資質を持ち合わせているものの、好戦的過ぎるキャラクターの影響で評価を下げているアルゼンチン代表DFだが、直近のノースロンドン・ダービーでは0-3と承服しがたい展開の中でプレー、コミュニケーションでチームを鼓舞し続け、反撃の狼煙を上げるゴールを含め傑出したパフォーマンス、振る舞いを示した。 これまでであればフラストレーションをラフプレーに繋げたり、相手の挑発にのって不必要なカードをもらって最終的に退場というシナリオも想定されたが、このアーセナル戦ではプレーヤーとして一皮むけた姿を見せた。 とはいえ、まだまだ懐疑的な見方を拭うまでには至っておらず、会場の雰囲気を含めて荒れる要素が満載な今回のダービーでの振る舞いに注目だ。ジャクソンとの対人戦、パーマーとの駆け引きを優位に進め、久々のクリーンシートと共にダービーでの勝利に導きたい。 2024.05.02 19:00 Thu

【CL準決勝プレビュー】名門同士によるロンドン行き懸けた第1戦! マドリーが目下6戦無敗と戦績圧倒もバイエルンが意地見せるか

チャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグ、バイエルンvsレアル・マドリーが、日本時間30日28:00にフースバル・アレーナ・ミュンヘンでキックオフされる。現状の状態、直近の相性を鑑みればマドリー優勢も、ロンドン行きを懸けた激戦必至のセミファイナル初戦だ。 バイエルンは準々決勝でアーセナルと対戦。シーソーゲームとなった敵地での初戦を2-2のドローで終えると、ホーム開催の第2戦をキミッヒの圧巻のヘディングゴールで1-0と競り勝って2戦合計3-2での準決勝進出を決めた。 国内の戦いではDFBポカール早期敗退に加え、アーセナルとの2ndレグを前にレバークーゼンの優勝が決定し、ブンデスリーガ12連覇の夢が潰えた。すでに来季のCL出場権は確保しているが、自力での2位確定へ残り3試合で勝ち点4が必要な状況。アーセナル戦後はウニオン・ベルリンに5-1、フランクフルトにケインのドッペルパックで2-1の勝利を収め、公式戦4連勝で今回の一戦を迎えることになった。 対するマドリーは準々決勝でマンチェスター・シティと対戦。ゴラッソの応酬となったホームでの初戦は3-3のドロー、アウェイでの第2戦も1-1のドローで終えた結果、延長戦を経て臨んだPK戦をGKルニンの見事な2本のPKストップによって4-3と勝ち切って準決勝進出を決めた。 2シーズンぶりの覇権奪還を期すラ・リーガではシティ戦直後に行われた2位のバルセロナとのエル・クラシコをベリンガムの後半アディショナルタイムの劇的な決勝ゴールで3-2と逆転で制し、優勝をほぼ確実に。さらに、直近のレアル・ソシエダ戦は主力を完全に温存した中、リーグ初先発ギュレルのゴールを守り切ってウノセロ勝利。公式戦18試合無敗(13勝5分け)と抜群の安定感を維持して敵地へ乗り込む形となった。 なお、いずれもヨーロッパ屈指の名門である両者はこれまで通算26度対戦しており、バイエルンの12勝3分け11敗と非常に拮抗している。直近の対戦は2017-18シーズンの準決勝でアウェイの1stレグを2-1、ホームの2ndレグを2-2のドローで終えたマドリーが決勝進出を決めている。また、マドリーはその前回対戦含め今カードで目下6戦無敗(5勝1分け)だ。 ◆バイエルン◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ノイアー DF:キミッヒ、デ・リフト、ダイアー、マズラウィ MF:ゴレツカ、ライマー MF:サネ、ムシアラ、ラファエル・ゲレイロ FW:ケイン 負傷者:DFブイ、ブナ・サール、FWコマン 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては右サイドバックの控え2人とコマンが欠場となる。また、デ・リフトが前日練習で不在となっており、出場が懸念されるところだ。一方で、ムシアラ、サネ、ライマー、ニャブリの4選手がトレーニングに復帰し、試合に絡める見込みだ。 スタメンは状態懸念の選手たちが起用可能なことを前提に、前述の11名を予想。仮に、先発が難しい場合はキム・ミンジェ、パブロビッチ、ミュラーといった選手が代役を担うことになる。 ◆レアル・マドリー◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ルニン DF:ルーカス・バスケス、チュアメニ、リュディガー、メンディ MF:カマヴィンガ、クロース MF:バルベルデ、ベリンガム、ロドリゴ FW:ヴィニシウス 負傷者:DFアラバ 出場停止者:DFカルバハル(1/1) カルバハルが累積警告で出場停止に。負傷者に関してはGKクルトワの復帰でアラバのみが不在となる。 スタメンは前述の11名を予想。リュディガーの相棒は引き続きチュアメニが務める見込みで、それ以外のポジションでも変更はない模様だ。 ★注目選手 ◆バイエルン:FWセルジュ・ニャブリ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> トゥヘルの予言的中なるか。通常であれば、エースストライカーのケインやムシアラ、絶好調のサネ、ヴィニシウスとマッチアップするキミッヒに注目が集まるところだ。しかし、前日会見でトゥヘル監督が「どうしてそれがわかるかはわからないが、それは起こるはずだ」と異例のゴールを予言したニャブリを注目選手に推したい。 今シーズンは熾烈なポジション争いに加え、度重なるケガの影響で公式戦17試合の出場にとどまっているが、ブンデスリーガで3ゴール、CLではマンチェスター・ユナイテッドとの重要なグループステージ開幕戦、アーセナルとの準々決勝1stレグと重要な一戦でゴールを記録。その決定力と勝負強さには以前から定評がある。 ゴールを決めたアーセナルとの準々決勝1stレグでハムストリングを痛めた影響で、今回の一戦では途中出場が濃厚だが、左右のウイングのいずれかのプレーでルーカス・バスケス、メンディを相手に質的優位性をもたらし、指揮官の予言通りにゴールを決められるか。 ◆レアル・マドリー:MFトニ・クロース <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 古巣対戦で中盤制圧を狙う。こちらも元ドルトムントのベリンガムやヴィニシウスら注目選手に事欠かないが、古巣とのラスト対戦の可能性もあるドイツ代表MFを注目選手に推したい。 中盤に多士済々のタレントを揃え、比較的ターンオーバーを積極的に活用するアンチェロッティ監督だが、34歳のベテランMFに関しては過密日程や格下との対戦での6試合を除き、ほぼすべての試合で先発あるいは途中出場で起用。そして、百戦錬磨の司令塔は傑出した戦術眼、テクニックを生かしたゲームメイクによって、若手中心の前線と中盤を巧みに操っている。 ここまで3勝1分けの4戦無敗を誇る古巣との一戦では盟友ミュラーやゴレツカ、ムシアラといったマンシャフトの後輩を相手に中盤の攻防を優位に導き、敵地での勝利に貢献したいところだ。 2024.04.30 18:00 Tue

【プレミア注目プレビュー】優勝争い左右するノースロンドンダービー! スパーズの意地か、ガナーズが優勝への望み繋ぐか

プレミアリーグ第35節、トッテナムvsアーセナルが、日本時間28日22:00にトッテナム・ホットスパースタジアムでキックオフされる。優勝争いに影響与える今季2度目のノースロンドン・ダービーだ。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、一時期の離脱者の多さは改善されたものの、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず。大きな問題を抱えるセットプレーの守備、被カウンター時のソリッドさを欠く対応によって失点を重ねるなど勝ち点3奪取に苦戦している。 現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でもホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対する首位のアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。 現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 なお、昨年9月にエミレーツ・スタジアムで行われた前回対戦は2-2のドロー決着。アーセナルがオウンゴールとサカのPKによるゴールで2度先行したが、マディソンのお膳立てからのソン・フンミンのゴールで2度追いついたトッテナムが敵地から勝ち点1を持ち帰る形となった。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ベン・デイビス MF:サール、ビスマ MF:クルゼフスキ、マディソン、ヴェルナー FW:ソン・フンミン 負傷者:GKフォースター、DFウドジェ、MFセセニョン、スキップ、FWソロモン 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者は手術を実施して今季絶望のウドジェに加え、軽傷を抱えるスキップが不在となる。一方でペドロ・ポロ、リシャルリソンが戦列に復帰する。 スタメンに関しては、セントラルMFと左右のウイングの組み合わせに注目。前者はベンタンクール、ホイビュア、後者はブレナン・ジョンソン、リシャルリソンの起用も見込まれる。 ◆アーセナル◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ラヤ DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、冨安健洋 MF:ウーデゴール、ジョルジーニョ、ライス FW:サカ、ハヴァーツ、トロサール 負傷者:なし 出場停止者:なし 出場停止者はいない。ティンバーの戦列復帰によって主力全員が起用可能だ。 チェルシー戦から中4日の日程となるが、余裕の試合展開によって消耗はさほどなく、同じ11人で臨む可能性は十分にある。ただ、トーマスに代えてジョルジーニョの復帰を予想。また、相手の特殊なスタイルを考えれば、トロサールのところによりスピードと走力があるマルティネッリを起用する形も想定される。 ★注目選手 ◆トッテナム:MFジェームズ・マディソン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ダービーで完全復活なるか。エースのソン・フンミンやウドジェ代役を担うベン・デイビスのパフォーマンスにも注目集まるが、前回対戦で2アシストと絶大な存在感を示した司令塔の復活がダービー勝利のカギを握る。 新加入ながらケインの背番号10を引き継ぎ、バイスキャプテンを任された中、開幕から“アンジェ・ボール”の担い手として絶大な存在感を示したマディソン。だが、昨年11月に負った足首のケガで2カ月の戦線離脱を強いられて以降は、シーズン序盤の輝きを取り戻せず。チーム全体として対戦相手の分析が進んだ点に加え、同じく後半戦で不調のビスマ、クルゼフスキらと共に攻撃の全権を握ったイングランド代表MFの不振が失速に繋がった印象だ。 今回のダービーに向けては2週間以上の準備期間があり、コンディション面では万全の状態を整えられているだけにライスやジョルジーニョ、ウーデゴールといった相手中盤とのデュエルにおいてプレスの矢印を折る得意のプレーで局面を打開し、高精度のラストパスやフィニッシュでアシスト、ゴールという決定的な仕事を果たしたい。 ◆アーセナル:DF冨安健洋 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 久々のダービー先発で勝利に貢献できるか。今シーズンも度重なる負傷に悩まされて継続性という部分に大きな問題を抱えているが、出場試合では攻守に安定したパフォーマンスを披露。ジンチェンコやキヴィオルら左サイドバックのポジション争いのライバルを前に総合力で上回っている印象だ。 昨年12月以来のリーグ戦先発となった直近のチェルシー戦ではさすがのパフォーマンスを見せており、リバウンドが出ない限りは2試合連続でのスタメン起用は濃厚。今季前回対戦を欠場し、昨季の2度の対戦はいずれも試合終盤の途中出場となり、先発出場は2022年12月以来となる見込みだ。 相手の右サイドは左利きで技巧派のクルゼフスキか、推進力と動き出しに優れるブレナン・ジョンソンが想定される中、守備では神出鬼没のサイドバック、サールのスペースへの走り込みへの対応を含めて臨機応変な対応が求められるところ。一方、攻撃では逆サイドのホワイトとのバランスを意識しながらボールの経由点、相手サイドバックの背後を狙う味方に精度の高い縦パスを供給したい。 2024.04.28 12:00 Sun

【プレミア注目プレビュー】悲願リーグ制覇狙うアーセナル、ダービー連戦初戦でチェルシーと対峙

プレミアリーグ第29節延期分、アーセナルvsチェルシーが、日本時間23日28:00にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。ミッドウィーク開催となるガナーズとブルーズによる激戦必至のロンドン・ダービーだ。 アーセナル(勝ち点74)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームをいずれも前後半の終盤にトロサール、ウーデゴールが決めた2ゴールによって2-0の完勝。2024年リーグ戦初黒星を喫したアストン・ビラ戦、7年ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)の挑戦が終了したバイエルン戦での公式戦連敗からのリバウンドメンタリティを示し、暫定ながら首位に返り咲いた。 シーズン残りの戦いへ力強いリスタートを切ったアルテタのチームは、ここから逆転でのプレミア制覇に向けて最大の試練となるチェルシー、トッテナムとのロンドン・ダービー連戦に臨む。その初戦となるブルーズとのホームゲームでしっかり勝ち点3を取り切れるか。 一方、ここまでギリギリでトップハーフに踏みとどまる9位のチェルシー(勝ち点47)。シーズン終盤に入っても安定感を欠く戦いぶりが続くが、リーグ戦では現在8戦無敗(4勝4分け)を継続中。前節のエバートン戦はパーマーの圧巻の4ゴールの活躍によって今季最多6ゴールを挙げての大勝を飾った。ただ、直近のFAカップ準決勝ではマンチェスター・シティに0-1と競り負けて今季の無冠が確定した。 これにより、最低限のノルマであるUEFAコンペティション出場権獲得にはリーグ戦で順位を上げていく必要がある。未消化試合は最も多いが、今回のアーセナル戦を含めトッテナム、アストン・ビラ、ウェストハムといったタフな相手との対戦を残しており、逆転での出場権獲得は至難の業と言える。そのノルマ達成に向け、今回の一戦では最低でも勝ち点を持ち帰りたいところだ。 なお、昨年10月にスタンフォード・ブリッジで行われた前回対戦は、前半から相手を圧倒したチェルシーがパーマー、ムドリクのゴールによって2点を先行。後半半ば過ぎまでは完璧なゲーム運びを見せたが、GKサンチェスのミスを突いたライスのゴールで流れを一変させたアーセナルがトロサールのゴールで同点に追いついて2-2のドローに持ち込んだ。 ◆アーセナル◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240422_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ラヤ DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ジンチェンコ MF:ウーデゴール、ジョルジーニョ、ライス FW:サカ、ハヴァーツ、トロサール 負傷者:DFティンバー、冨安健洋 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては直近のU-21チームの試合で実戦復帰を果たしたものの、ファーストチームの復帰は時期尚早のティンバーが欠場となる。前節のウルブス戦を打撲の影響で回避した冨安も不透明な状況だ。 週末にトッテナム戦を控えるため、幾つかのポジションでターンオーバーも想定されるが、前述の11名を予想。左サイドバックでは冨安とキヴィオル、前線と中盤ではスミス・ロウ、ガブリエウ・ジェズス、マルティネッリが起用される可能性も十二分にある。 ◆チェルシー◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240422_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ペトロビッチ DF:ディザジ、チャロバー、チアゴ・シウバ、ククレジャ MF:カイセド、エンソ・フェルナンデス MF:マドゥエケ、ギャラガー、ムドリク FW:ジャクソン 負傷者:GKサンチェス、DFリース・ジェームズ、フォファナ、チルウェル、グスト、MFウゴチュク、ラヴィア、パーマー、FWエンクンク 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関してはコンディション不良のパーマー、ヒザに問題を抱えるグスト、チルウェルの3選手が新たに不在となる模様だ。とりわけ、ここまで得点ランキングトップタイで攻撃を牽引するパーマーの不在は大きな痛手となる。 スタメンに関してはパーマー不在を前提に前述の11名を予想。ディフェンスラインではバディアシル、中盤から前線ではチュクエメカ、スターリングを起用する可能性もある。 ★注目選手 ◆アーセナル:FWレアンドロ・トロサール <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240422_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 重要なダービーで自身初のプレミア2桁ゴール狙う。加入2年目の今季は3トップのバックアップという位置づけながら、公式戦41試合14ゴールと見事な数字を残すベルギー代表FW。とりわけ、136分で1ゴールという1ゴールに要する時間効率はチームトップと、その勝負強さと決定力が光る。 今年に入ってからはCLでのポルト戦、バイエルン戦での貴重なゴールに加え、リーグ戦では2月初旬から中盤にかけての3試合連続ゴールに、今月も古巣ブライトン戦、前節のウルブス戦でゴールを記録するなど、コンスタントにゴールを重ねて好調を維持。 先発、途中出場の起用法だけでなく、多彩なゴールパターンによって遅攻、速攻のいずれの状況においても決定的な仕事ができるだけに、アルテタ監督が勝負所での起用を見込んでベンチに置いておきたい気持ちも理解できるが、今回のダービーではいかなる起用法となるか。 ◆チェルシー:FWニコラス・ジャクソン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240422_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 指揮官の信頼に応え厳しい批判を払しょくできるか。エースのパーマー不在が濃厚と見られる中、その主砲に次ぐチーム2位のゴール数を記録する22歳のストライカーに懸かる責任は大きい。 ビジャレアルからの加入1年目でここまでリーグ戦28試合10ゴール4アシストという数字は、その年齢とプレミア初挑戦という背景を鑑みれば及第点だ。ただ、スターリングやムドリクらと共にチームが抱える決定力不足の象徴の一人とも言えるセネガル代表FWは、10ゴールのインパクトをかき消すほどのイージーな決定機逸やアタッキングサードでの判断ミスが目立つのも確か。 直近のシティ戦でも再三の決定機逸がFAカップ敗退に繋がっており、人種差別や誹謗中傷は言語道断だが、大方のパフォーマンスに対する批判には選手本人も首を縦に振らざるを得ないところだ。 それでも、ポチェッティーノ監督はこの一戦に向けた公式会見で「彼がこれまで努力してきたことを称賛しないのは不公平」、「将来的にゴール前でより落ち着いてゴールを決める確率を高めることができるよう、全力でサポートする」と、若きストライカーを擁護すると共に改めて信頼を強調した。 シティ戦のパフォーマンス、パーマー不在でより重圧がかかる中での一戦となるが、サリバとガブリエウというリーグ屈指のセンターバックコンビを相手にチームを勝たせるゴールを決められるか。 2024.04.23 18:00 Tue
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