“湘南スタイル”で見事初優勝の曺貴裁監督「これがゴールではなく通過点」《ルヴァンカップ》
2018.10.27 17:35 Sat
▽JリーグYBCルヴァンカップ決勝が27日に埼玉スタジアム2002で行われ、横浜F・マリノスを1-0で退けた湘南ベルマーレがクラブ史上初のJリーグカップ制覇を成し遂げた。
▽湘南を率いる曺貴裁監督は試合後の記者会見に出席。初優勝を喜ぶとともに、“湘南スタイル”を出し切って優勝できたことを喜んだ。
◆曺貴裁監督(湘南ベルマーレ)
「埼玉スタジアムでルヴァンカップの決勝を戦うのは、個人としてもチームとしても初めてです。その中でも、絶対に優勝するという気持ちでピッチに立とうと選手と話して、前半の立ち上がりから非常に堂々とマリノスさんに対してプレーしてくれたと思います」
「J1の試合では最初に様子を見て、ボールを相手に渡してから様子を見るという試合展開が多かったんですが、今日は自分たちでボールを卵を扱うかのように、しっかり相手陣内に入れて、チャンスを作ってくれたということに、成長を感じました」
「前半が良すぎただけに、後半はキツいなと思っていましたし、そのような展開になりました。それでも、“湘南スタイル”というものが、縦に早いだけでなくて、最後にしっかり体を張って、相手のシュートをブロックするということを含めて、総括的なこと、もっと原則的なことだと思っています。それを今日出た選手たちが、出ていない選手たちと毎日切磋琢磨してピッチの中の温度を常に下げないで、出ている試合、出ていない試合と選手の中で選別しないでやってきたことが、こういった結果に繋がって嬉しく思います」
「僕は監督であると自分では全然思っていません。人を指導する立場にいる限りは、大人でも子供でも、向き合った人には、向き合ったなりのことをしないといけないと思っています。我々のクラブは、ユース、ジュニアユース、その下のクラスまで、たくさんトップを目指す選手がいて、そのほとんどの子たちがこのスタジアムに来ました」
「スタジアムに来た子供たち、その親御さんに、頑張ればここまで来れるんだということを見せられたことが、優勝したことよりも非常に嬉しいです。彼らが寄せ書きに、小学生なのにただ『勝ってください』とか、『◯◯選手頑張ってください』とか『優勝してください』ではなく、その前に8割ぐらいの選手が“湘南スタイルで”とか、“湘南魂で”とか、小学生が書くということに涙出そうになっていました」
「クラブ全体の勝利だと思いますし、僕は監督という立場ですけど、色々な人がこの日を待ちわびていたということで、ここに居られるのは幸せに感じます。逆にこれがゴールではなく通過点なので、この後チームがどう変わっていくかに責任がありますし、複雑な気持ちで居ます」
「ライザップさんの指導で糖質制限しているので、この前にあるルヴァンさんのお菓子は何も食べられないんですけど、今日はチップスターのうすしお味とルヴァンのビスケットみたいなやつを食べようかなと思います。ルヴァンカップのスポンサーの皆さんも大会を盛り上げてくれてありがとうございました。ここにいる皆さんにも、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。トップの選手だけでなく、アカデミーの子たち、スタッフにもありがとうと伝えたいです」
「マリノスさんは自分たちのやり方を終始一貫してやられて来ているので、彼らのストロングポイントを出させないことが、自分たちのストロングポイントに繋がるということを、週明けからずっと言って来ました。前半はほぼパーフェクトにやったと思いますし、後半も悪くなかったですが、非常に良い戦い方をしてくれたなと思います」
──大会MVPはDF杉岡大暉でしたが、監督が選ぶMVPは
「MVP…1人の名前を出すと、言われなかった選手が拗ねると思います。でも、秋元と3バックの3人(山根、坂、大野)はこの大会見事だったと思います。本当に隙がないし、あれだけ身長がないのに、常にラインを上げて、リスクを冒しながらも、相手の攻撃を遮断する。入れ替わって、攻撃の第一歩になる。坂とか山根がクソみたいなドリブルをして奪われて居ましたが(笑)、そういった部分も含めて、大きくないといけないとか、早くないといけない、巧くないといけないというサッカーの原理原則みたいな、誰が決めたのかわからないそう言ったものに、1つクサビを打てたのではないかなと」
「小さくても、何かでカバーすることで、チームのやり方でその選手を生かせるとか、そう言ったものを我々指導者が工夫して生み出していかなくてはいけないんじゃないかなと自分は思って居ました。あの3人と陽太、後ろの選手だけじゃないですけど、ルヴァンカップやリーグ戦は良かったです。(大野)和成は新潟から帰って来た当初は、リズムが合わなくてメンバー外とかになりましたが、副キャプテンとしてチームを引っ張ってくれました。彼らには敬意を表したいと思います」
──途中出場のMF松田天馬を途中交代させた理由は
「能力は凄く高いんですが、色々な意味で。ただ、ゲームに飲まれてしまうところがあります。今日も先発で使おうかどうか、正直迷って居ました。昨日まで先発で行こうと思っていた選手です。あそこで存在感を出して、もう1点とれる、そこに絡んでいける選手にならないといけません。でも潜在能力はかなりあります」
「今日はゲームに飲まれて、攻撃にも守備にも難しいとは思いますが、そこは勝ち負けとは別に本人に分からせたいなと。この大観衆の前で、途中出場、途中交代というのは無茶苦茶恥ずかしい思いをするので、そういうことは彼にとって大事だと思いましたし、今日の優勝を心から喜べて居ないということが、次のリーグ戦にも繋がると思います。これで終わりという話ではなく、ここが通過点なので、チームと自分のバランスを考えないといけない。考えさせないといけないと思います」
──今日の試合でセカンドボールを多く奪えていた理由は
「戦術的なことになると、相手に依存して守るのか、味方の距離で守るのかで絶対的に違うと思います。自分たちは、相手ではなく味方の距離を大事にしているので、セカンドボールは味方が良い距離感でいれば、当然そこに溢れて来ます。そういったことは、今日、明日やるということではなく、常にやっていかないと選手の頭の中に入りません。後半は間延びして良くなかった部分はありましたが」
──今日はMF石川俊輝を1つ前に置いたことで、前半の良い流れができたように思うが、どう言った決断だったのか
「昨日の夜パーティーから帰って来てから決めました。戦術的なことではなく、俊輝は後ろも前もクレバーにできる選手です。相手がボールを動かすチームだとわかっていれば、最初のワンプレー、ツープレーで今日は動かしづらいなという印象を与えたかったので、入れ替わられて1点入れられてもそういった選択にしました」
「マリノスさんは真ん中に人が多く、アウトサイドを少なくして、幅を使って真ん中の選手の距離感でボールを動かしてくるので、うちは真ん中を多くして、センターバック2枚に持たせて、次のボールを狙うというのは、マリノスさんが考えられていた以上に行けたかなと前半は思います」
「ただ、飯倉選手を含めて、ビルドアップの能力は高いので、全部奪えたわけではないですが、奪えたときは全部にチャンスにできたかなと。もうちょっと、(梅崎)司もヤマ(山﨑凌吾)も入れて欲しいなと思いますけど。選手の配置が大事だったと思います」
──試合終了直後、芝生に倒れ込んでいましたが、どういったことを考えられていましたか
「何度か折れそうになったのではなく、何度も折れていました。ポキポキ、ポキポキ。折れていたことをちょっと思い出して、ホッとしたでも良かったでもなく、ギリギリのところでやって来たことが、選手が報われて良かったなと。チャンピオンチームに一員になって、真壁さんや水谷さん、(坂本)絋司も含めて、僕というより、そういったものに思いを馳せてあのような感じになりました。ただ、寝てても誰もこないので、起きないとなと(笑)。それぐらい冷静でした」
──昨年J2で優勝して、この短期間でタイトルを獲れた要因は
「ミッションや目的は、チームには絶対ないといけないもので、そこに向かっていくことは間違いないです。この大会に優勝しようと入ったわけでは、間違いなくないです。目の前の試合に全力を尽くす。今年の予選リーグは30名以上を使ったと思うのですが、彼らがその試合でどう成長するか、どう伸びていくか、どう勝っていくかに向き合って来たつもりです」
「長崎戦と仙台戦の後に、これは優勝までいけるんじゃないかなという予感は、これは結果論なのでウソつくなと言われたらそれまでですが、僕は今日も優勝するよお前ら絶対にと言いました。負けたら思い切り、何言ってんのって言われますが、そんな予感がありました」
「ギャンブルではなく、そういった感じになっているなと。選手が凄く自信を持ったなというのは、この1カ月ぐらい感じていました。むしろ、俺がそれを邪魔してはいけないなという感じでした」
──今日の試合の後半は特に“湘南スタイル”が出ていたと思うが、そのスタイルをどう考えているか
「湘南スタイルは語呂もいいし、雑誌もあるし、誰かが思って発したことに乗っていったんですけど、当初は湘南は若くてよく走って、縦に早いよねと言われていました。でも、何よりも選手を見ている人に分かりやすい。分かりづらいというのは、浸透しづらいと思っていました」
「その中で僕が折れていたのは、そのスタイルを出して入ればいいのか。出されないようにされたチームに対して、出せなかった。でもこのスタイルはカルチャー作りにとって大事なんだといっても、説得力がないんです。その中で、勝つためにどうしたらいいかと考えた時に、それ以外のレベルを上げていないと、選手が成長したと実感が持てない感じがしました」
「ここ2年は、ゴール前で簡単に失点しないために何をしなくてはいけないかとたくさんやりましたし、(ボールを)取られて、『おい』って言ってる間に、逆サイド戻れよと散々言いました。それは全選手に対してです。でも、それを嫌々やるのではなく、チームが勝つためにやろうとした時に、湘南スタイルというのがレベルが上がると思います」
「監督が言うからとか、チームに求められるからこれをやるしかないんだという選手はいると思いますけど、それは責任放棄だと思っています。個人事業主として、自分を輝かせるためにどう塩梅をつけるかということに責任を持ってもらいたいです。今のサッカーにおいて、中学生でも高校生でも大事なんじゃないかなと思います。全て包括的に、“勇気”を持てるように、毎日、日々できたんだということが繋がったらいいなと思っています」
▽湘南を率いる曺貴裁監督は試合後の記者会見に出席。初優勝を喜ぶとともに、“湘南スタイル”を出し切って優勝できたことを喜んだ。
「埼玉スタジアムでルヴァンカップの決勝を戦うのは、個人としてもチームとしても初めてです。その中でも、絶対に優勝するという気持ちでピッチに立とうと選手と話して、前半の立ち上がりから非常に堂々とマリノスさんに対してプレーしてくれたと思います」
「J1の試合では最初に様子を見て、ボールを相手に渡してから様子を見るという試合展開が多かったんですが、今日は自分たちでボールを卵を扱うかのように、しっかり相手陣内に入れて、チャンスを作ってくれたということに、成長を感じました」
「前半が良すぎただけに、後半はキツいなと思っていましたし、そのような展開になりました。それでも、“湘南スタイル”というものが、縦に早いだけでなくて、最後にしっかり体を張って、相手のシュートをブロックするということを含めて、総括的なこと、もっと原則的なことだと思っています。それを今日出た選手たちが、出ていない選手たちと毎日切磋琢磨してピッチの中の温度を常に下げないで、出ている試合、出ていない試合と選手の中で選別しないでやってきたことが、こういった結果に繋がって嬉しく思います」
「今年の途中からライザップさんが我々と一緒に経営参画してくれました。一緒に強くなろうということで、メッセージをいただき、幹部とかプレーヤーの補強も含めて、目に見えないところで選手のサポートをしていただいたり、食事のサポートをしていただいたり、そしてチームの資金的なサポートをしてくれました。瀬戸健社長をはじめ、ライザップの皆さんにもおめでとうございます、ありがとうございますという言葉を伝えたいです。何より、今日ここにたくさん来てくれた緑のサポーターに少しは良い思いをさせられたのかなと思います」
「僕は監督であると自分では全然思っていません。人を指導する立場にいる限りは、大人でも子供でも、向き合った人には、向き合ったなりのことをしないといけないと思っています。我々のクラブは、ユース、ジュニアユース、その下のクラスまで、たくさんトップを目指す選手がいて、そのほとんどの子たちがこのスタジアムに来ました」
「スタジアムに来た子供たち、その親御さんに、頑張ればここまで来れるんだということを見せられたことが、優勝したことよりも非常に嬉しいです。彼らが寄せ書きに、小学生なのにただ『勝ってください』とか、『◯◯選手頑張ってください』とか『優勝してください』ではなく、その前に8割ぐらいの選手が“湘南スタイルで”とか、“湘南魂で”とか、小学生が書くということに涙出そうになっていました」
「クラブ全体の勝利だと思いますし、僕は監督という立場ですけど、色々な人がこの日を待ちわびていたということで、ここに居られるのは幸せに感じます。逆にこれがゴールではなく通過点なので、この後チームがどう変わっていくかに責任がありますし、複雑な気持ちで居ます」
「ライザップさんの指導で糖質制限しているので、この前にあるルヴァンさんのお菓子は何も食べられないんですけど、今日はチップスターのうすしお味とルヴァンのビスケットみたいなやつを食べようかなと思います。ルヴァンカップのスポンサーの皆さんも大会を盛り上げてくれてありがとうございました。ここにいる皆さんにも、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。トップの選手だけでなく、アカデミーの子たち、スタッフにもありがとうと伝えたいです」
(C)CWS Brains,LTD.
──横浜F・マリノス対策はどのような指示を出したのか「マリノスさんは自分たちのやり方を終始一貫してやられて来ているので、彼らのストロングポイントを出させないことが、自分たちのストロングポイントに繋がるということを、週明けからずっと言って来ました。前半はほぼパーフェクトにやったと思いますし、後半も悪くなかったですが、非常に良い戦い方をしてくれたなと思います」
──大会MVPはDF杉岡大暉でしたが、監督が選ぶMVPは
「MVP…1人の名前を出すと、言われなかった選手が拗ねると思います。でも、秋元と3バックの3人(山根、坂、大野)はこの大会見事だったと思います。本当に隙がないし、あれだけ身長がないのに、常にラインを上げて、リスクを冒しながらも、相手の攻撃を遮断する。入れ替わって、攻撃の第一歩になる。坂とか山根がクソみたいなドリブルをして奪われて居ましたが(笑)、そういった部分も含めて、大きくないといけないとか、早くないといけない、巧くないといけないというサッカーの原理原則みたいな、誰が決めたのかわからないそう言ったものに、1つクサビを打てたのではないかなと」
「小さくても、何かでカバーすることで、チームのやり方でその選手を生かせるとか、そう言ったものを我々指導者が工夫して生み出していかなくてはいけないんじゃないかなと自分は思って居ました。あの3人と陽太、後ろの選手だけじゃないですけど、ルヴァンカップやリーグ戦は良かったです。(大野)和成は新潟から帰って来た当初は、リズムが合わなくてメンバー外とかになりましたが、副キャプテンとしてチームを引っ張ってくれました。彼らには敬意を表したいと思います」
──途中出場のMF松田天馬を途中交代させた理由は
「能力は凄く高いんですが、色々な意味で。ただ、ゲームに飲まれてしまうところがあります。今日も先発で使おうかどうか、正直迷って居ました。昨日まで先発で行こうと思っていた選手です。あそこで存在感を出して、もう1点とれる、そこに絡んでいける選手にならないといけません。でも潜在能力はかなりあります」
「今日はゲームに飲まれて、攻撃にも守備にも難しいとは思いますが、そこは勝ち負けとは別に本人に分からせたいなと。この大観衆の前で、途中出場、途中交代というのは無茶苦茶恥ずかしい思いをするので、そういうことは彼にとって大事だと思いましたし、今日の優勝を心から喜べて居ないということが、次のリーグ戦にも繋がると思います。これで終わりという話ではなく、ここが通過点なので、チームと自分のバランスを考えないといけない。考えさせないといけないと思います」
──今日の試合でセカンドボールを多く奪えていた理由は
「戦術的なことになると、相手に依存して守るのか、味方の距離で守るのかで絶対的に違うと思います。自分たちは、相手ではなく味方の距離を大事にしているので、セカンドボールは味方が良い距離感でいれば、当然そこに溢れて来ます。そういったことは、今日、明日やるということではなく、常にやっていかないと選手の頭の中に入りません。後半は間延びして良くなかった部分はありましたが」
──今日はMF石川俊輝を1つ前に置いたことで、前半の良い流れができたように思うが、どう言った決断だったのか
「昨日の夜パーティーから帰って来てから決めました。戦術的なことではなく、俊輝は後ろも前もクレバーにできる選手です。相手がボールを動かすチームだとわかっていれば、最初のワンプレー、ツープレーで今日は動かしづらいなという印象を与えたかったので、入れ替わられて1点入れられてもそういった選択にしました」
「マリノスさんは真ん中に人が多く、アウトサイドを少なくして、幅を使って真ん中の選手の距離感でボールを動かしてくるので、うちは真ん中を多くして、センターバック2枚に持たせて、次のボールを狙うというのは、マリノスさんが考えられていた以上に行けたかなと前半は思います」
「ただ、飯倉選手を含めて、ビルドアップの能力は高いので、全部奪えたわけではないですが、奪えたときは全部にチャンスにできたかなと。もうちょっと、(梅崎)司もヤマ(山﨑凌吾)も入れて欲しいなと思いますけど。選手の配置が大事だったと思います」
──試合終了直後、芝生に倒れ込んでいましたが、どういったことを考えられていましたか
(C)CWS Brains,LTD.
「優勝しても絶対泣かないと決めていましたし、そういったつもりもなかったです。2012年に町田さんに勝って昇格したときは、力が抜けて最後倒れたんですが、力は入っていました。今プレーしていた選手も僕も、スタッフもクラブ全体として、これだけのお客さんの前でプレーすることは当たり前じゃなかったです」「何度か折れそうになったのではなく、何度も折れていました。ポキポキ、ポキポキ。折れていたことをちょっと思い出して、ホッとしたでも良かったでもなく、ギリギリのところでやって来たことが、選手が報われて良かったなと。チャンピオンチームに一員になって、真壁さんや水谷さん、(坂本)絋司も含めて、僕というより、そういったものに思いを馳せてあのような感じになりました。ただ、寝てても誰もこないので、起きないとなと(笑)。それぐらい冷静でした」
──昨年J2で優勝して、この短期間でタイトルを獲れた要因は
「ミッションや目的は、チームには絶対ないといけないもので、そこに向かっていくことは間違いないです。この大会に優勝しようと入ったわけでは、間違いなくないです。目の前の試合に全力を尽くす。今年の予選リーグは30名以上を使ったと思うのですが、彼らがその試合でどう成長するか、どう伸びていくか、どう勝っていくかに向き合って来たつもりです」
「長崎戦と仙台戦の後に、これは優勝までいけるんじゃないかなという予感は、これは結果論なのでウソつくなと言われたらそれまでですが、僕は今日も優勝するよお前ら絶対にと言いました。負けたら思い切り、何言ってんのって言われますが、そんな予感がありました」
「ギャンブルではなく、そういった感じになっているなと。選手が凄く自信を持ったなというのは、この1カ月ぐらい感じていました。むしろ、俺がそれを邪魔してはいけないなという感じでした」
──今日の試合の後半は特に“湘南スタイル”が出ていたと思うが、そのスタイルをどう考えているか
「湘南スタイルは語呂もいいし、雑誌もあるし、誰かが思って発したことに乗っていったんですけど、当初は湘南は若くてよく走って、縦に早いよねと言われていました。でも、何よりも選手を見ている人に分かりやすい。分かりづらいというのは、浸透しづらいと思っていました」
「その中で僕が折れていたのは、そのスタイルを出して入ればいいのか。出されないようにされたチームに対して、出せなかった。でもこのスタイルはカルチャー作りにとって大事なんだといっても、説得力がないんです。その中で、勝つためにどうしたらいいかと考えた時に、それ以外のレベルを上げていないと、選手が成長したと実感が持てない感じがしました」
「ここ2年は、ゴール前で簡単に失点しないために何をしなくてはいけないかとたくさんやりましたし、(ボールを)取られて、『おい』って言ってる間に、逆サイド戻れよと散々言いました。それは全選手に対してです。でも、それを嫌々やるのではなく、チームが勝つためにやろうとした時に、湘南スタイルというのがレベルが上がると思います」
「監督が言うからとか、チームに求められるからこれをやるしかないんだという選手はいると思いますけど、それは責任放棄だと思っています。個人事業主として、自分を輝かせるためにどう塩梅をつけるかということに責任を持ってもらいたいです。今のサッカーにおいて、中学生でも高校生でも大事なんじゃないかなと思います。全て包括的に、“勇気”を持てるように、毎日、日々できたんだということが繋がったらいいなと思っています」
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