【セリエAプレビュー】復活の兆し見せるジャロロッソと好調ビアンコセレスティによる今季最初の首都決戦《ローマvsラツィオ》
2018.09.29 12:00 Sat
▽セリエA第7節、ローマvsラツィオによる“デルビー・デッラ・カピターレ”が日本時間29日22:00にスタディオ・オリンピコでキックオフされる。開幕から絶不調も直近のフロジノーネ戦での大勝で復活の兆し見せるジャロロッソと、公式戦5連勝で好調を継続するビアンコセレスティによる今季最初の首都決戦だ。
▽それでも、指揮官更迭も囁かれた中で臨んだ直近のフロジノーネ戦ではエースFWゼコらを温存もパストーレをトレクアルティスタに配した[4-2-3-1]へのシステム変更が機能し、今季最多の4ゴールに開幕戦以来のクリーンシートと今季最高の内容で6戦ぶりの白星を手にした。同試合後、「ローマの新たな始まり」と語った就任2年目のディ・フランチェスコ監督の下、再スタートを切ったジャロロッソはデルビーの勝利で再浮上のキッカケを掴むか、はたまた敗戦で再び泥沼に陥るのか…。
▽一方、DFデ・フライ、FWフェリペ・アンデルソンと2人の主力が旅立ったものの、今夏の人気株だったMFミリンコビッチ=サビッチ、エースFWインモービレら主力の慰留に成功したラツィオ。ナポリ、ユベントスとの連戦となった開幕2試合をいずれも競り負けて連敗スタートも、以降は格下相手のリーグ戦4試合、ヨーロッパリーグ(EL)初戦のアポロン・リマソルをすべて勝利。今季最多4得点を記録した前々節のジェノア戦を除き自慢の攻撃陣の火力はいまひとつも目下公式戦5連勝と絶好調だ。
▽とはいえ、今季3試合目の強豪対決でまたしても敗れることになれば、クラブ最大の目標であるトップ4フィニッシュに大きく暗雲が漂うだけに、復活の兆しを見せているもののチーム構築中の宿敵をきっちり叩いて現在の勢いを継続したいところだ。
▽ローマ予想スタメン
DF:フロレンツィ、マノラス、ファシオ、コラロフ
MF:デ・ロッシ、エンゾンジ
MF:ジェンギズ・ユンデル、パストーレ、エル・シャーラウィ
FW:ゼコ
負傷者:DFマノラス、FWペロッティ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては筋肉系の問題を抱えるペロッティの欠場が確定。一方、直近のフロジノーネ戦でハーフタイムに退いたマノラスに関しては筋肉系のトラブルを抱えているが、大事を取っての交代だったこともあり起用に問題はないようだ。
▽システムに関しては[4-3-3]の使い手であり、[3-5-2]のオプションも持っているディ・フランチェスコ監督だが、直近のフロジノーネ戦で機能した[4-2-3-1]の採用が濃厚だ。エンゾンジとデ・ロッシの2ボランチによってバイタルエリア、サイドバックの上がった後方のスペースケアという弱点の改善に加え、インサイドハーフとウイングでフィットしていなかったパストーレが本職のトレクアルティスタでようやく輝きを放っており、システムの継続で間違いない。ただ、スタメンに関してはフロジノーネ戦で温存した主砲ゼコと右サイドバックのフロレンツィが復帰する。
▽ラツィオ予想スタメン
DF:ワラセ、アチェルビ、ルイス・フェリペ
MF:マルシッチ、ルーカス・レイバ、ルリッチ
MF:パローロ、ミリンコビッチ=サビッチ
FW:ルイス・アルベルト、インモービレ
負傷者:DFルカク、ラドゥ、
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては共に左サイドでプレーするルカク、ラドゥの欠場が濃厚だが、主力に目立った離脱者はいない。
▽スタメンに関しては直近のウディネーゼ戦で休養を与えたルーカス・レイバとミリンコビッチ=サビッチ、後半途中投入のインモービレら主力が復帰しベストメンバーで戦えるはずだ。
★注目選手
◆ローマ:MFハビエル・パストーレ
▽それでも、直近のフロジノーネ戦では[3-5-2]のトレクアルティスタを務めたミラン戦以来となる[4-2-3-1]の新布陣で本職のトレクアルティスタを務めたパストーレは今季2度目となる芸術的なバックヒール弾を決めると共に、持ち味の懐深いボールキープや質の高いラストパス、局面を打開する仕掛けとその攻撃センスを遺憾なく発揮してみせた。もちろん、フロジノーネとラツィオのレベルは大きく異なるが、ライン間で中盤と前線を巧みに繋ぐ魔術師が同じ輝きを放てれば、ローマのデルビー勝利が大きく近づくことになるはずだ。
◆ラツィオ:FWチーロ・インモビーレ
▽セリエA屈指のゴールスコアラーとして認知されるイタリア代表FWだが、対ローマ戦ではセリエA通算7試合で昨季アウェイ戦でのPKによる1ゴール含め通算2ゴールと思うようにゴールを奪えていない。さらに、通算対戦成績も5敗2分けと一度も勝てていない。それでも、今回の一戦に向けては現在ローマがリーグ6試合で9失点と守備に問題を抱えていること。さらに、ハイライン採用も新守護神オルセンが飛び出しに難がある点を考慮すれば、ラインブレイクと決定力を最大の特長とするインモービレにとって持ち味を発揮し易い試合となるはずだ。
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▽今夏、モンチSD主導の下、守護神アリソン、MFナインゴラン、MFストロートマンと3人の主力を放出し、FWクライファートやMFクリスタンテ、MFエンゾンジ、MFパストーレら10人以上の新戦力を補強した新生ローマ。しかし、開幕戦のトリノ戦こそ辛勝したものの、以降はセリエAでミラン、ボローニャに、チャンピオンズリーグ(CL)で王者レアル・マドリーに敗れるなど、公式戦5戦未勝利(3敗2分け)と近年稀にみる低調なスタートを切った。▽一方、DFデ・フライ、FWフェリペ・アンデルソンと2人の主力が旅立ったものの、今夏の人気株だったMFミリンコビッチ=サビッチ、エースFWインモービレら主力の慰留に成功したラツィオ。ナポリ、ユベントスとの連戦となった開幕2試合をいずれも競り負けて連敗スタートも、以降は格下相手のリーグ戦4試合、ヨーロッパリーグ(EL)初戦のアポロン・リマソルをすべて勝利。今季最多4得点を記録した前々節のジェノア戦を除き自慢の攻撃陣の火力はいまひとつも目下公式戦5連勝と絶好調だ。
▽とはいえ、今季3試合目の強豪対決でまたしても敗れることになれば、クラブ最大の目標であるトップ4フィニッシュに大きく暗雲が漂うだけに、復活の兆しを見せているもののチーム構築中の宿敵をきっちり叩いて現在の勢いを継続したいところだ。
◆ローマ◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】
▽ローマ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:オルセンDF:フロレンツィ、マノラス、ファシオ、コラロフ
MF:デ・ロッシ、エンゾンジ
MF:ジェンギズ・ユンデル、パストーレ、エル・シャーラウィ
FW:ゼコ
負傷者:DFマノラス、FWペロッティ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては筋肉系の問題を抱えるペロッティの欠場が確定。一方、直近のフロジノーネ戦でハーフタイムに退いたマノラスに関しては筋肉系のトラブルを抱えているが、大事を取っての交代だったこともあり起用に問題はないようだ。
▽システムに関しては[4-3-3]の使い手であり、[3-5-2]のオプションも持っているディ・フランチェスコ監督だが、直近のフロジノーネ戦で機能した[4-2-3-1]の採用が濃厚だ。エンゾンジとデ・ロッシの2ボランチによってバイタルエリア、サイドバックの上がった後方のスペースケアという弱点の改善に加え、インサイドハーフとウイングでフィットしていなかったパストーレが本職のトレクアルティスタでようやく輝きを放っており、システムの継続で間違いない。ただ、スタメンに関してはフロジノーネ戦で温存した主砲ゼコと右サイドバックのフロレンツィが復帰する。
◆ラツィオ◆
【3-3-2-2】
【3-3-2-2】
▽ラツィオ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ストラコシャDF:ワラセ、アチェルビ、ルイス・フェリペ
MF:マルシッチ、ルーカス・レイバ、ルリッチ
MF:パローロ、ミリンコビッチ=サビッチ
FW:ルイス・アルベルト、インモービレ
負傷者:DFルカク、ラドゥ、
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては共に左サイドでプレーするルカク、ラドゥの欠場が濃厚だが、主力に目立った離脱者はいない。
▽スタメンに関しては直近のウディネーゼ戦で休養を与えたルーカス・レイバとミリンコビッチ=サビッチ、後半途中投入のインモービレら主力が復帰しベストメンバーで戦えるはずだ。
★注目選手
◆ローマ:MFハビエル・パストーレ
Getty Images
▽ローマの注目プレーヤーは、加入5試合目でようやくその秀逸な攻撃センスを発揮した新戦力パストーレだ。艱難辛苦を味わったパリ・サンジェルマンを今夏去り、パレルモ時代以来となる7年ぶりのセリエA復帰を果たした29歳のアルゼンチン人MFはプレシーズンの早い段階で合流したこともあり、チームへの順応も早いと思われた。しかし、ハイインテンシティを誇るローマのインサイドハーフ、個での突破力が期待されるウイングのポジションにフィットし切れず。もちろん、アタランタ戦では1ゴール1アシストと数字は残したものの、ここまではその攻撃力よりも切り替えの緩さやインテンシティの低さという守備面のマイナスが目に付いた。▽それでも、直近のフロジノーネ戦では[3-5-2]のトレクアルティスタを務めたミラン戦以来となる[4-2-3-1]の新布陣で本職のトレクアルティスタを務めたパストーレは今季2度目となる芸術的なバックヒール弾を決めると共に、持ち味の懐深いボールキープや質の高いラストパス、局面を打開する仕掛けとその攻撃センスを遺憾なく発揮してみせた。もちろん、フロジノーネとラツィオのレベルは大きく異なるが、ライン間で中盤と前線を巧みに繋ぐ魔術師が同じ輝きを放てれば、ローマのデルビー勝利が大きく近づくことになるはずだ。
◆ラツィオ:FWチーロ・インモビーレ
Getty Images
▽ラツィオの注目プレーヤーはエースFWインモービレだ。昨季、自身2度目のセリエA得点王に輝いた28歳は昨季CL出場権を逃がしたクラブを見捨てることなく残留を決断。今季は相棒のミリンコビッチ=サビッチやルイス・アルベルトがいまひとつ調子が上がっていない中でも公式戦6試合4ゴールときっちりエースの役目を果たしている。▽セリエA屈指のゴールスコアラーとして認知されるイタリア代表FWだが、対ローマ戦ではセリエA通算7試合で昨季アウェイ戦でのPKによる1ゴール含め通算2ゴールと思うようにゴールを奪えていない。さらに、通算対戦成績も5敗2分けと一度も勝てていない。それでも、今回の一戦に向けては現在ローマがリーグ6試合で9失点と守備に問題を抱えていること。さらに、ハイライン採用も新守護神オルセンが飛び出しに難がある点を考慮すれば、ラインブレイクと決定力を最大の特長とするインモービレにとって持ち味を発揮し易い試合となるはずだ。
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