【六川亨の日本サッカー見聞録】都並さんが愛情を注ぐブリオベッカ浦安

2018.08.24 12:20 Fri
©超ワールドサッカー
▽今週土曜の25日、17時から江戸川陸上競技場で関東社会人リーグ1部の東京23FCとブリオベッカ浦安(以下浦安)が対戦する。この浦安のTD(テクニカルディレクター)兼守備コーチを務めるのが日本代表でも活躍した都並敏史さんだ。

▽都並さんが前身である浦安JSCと関わりを持ったのは今から35年前だから、かなり長い付き合いになる。元々は中学からの親友で、読売クラブで同期だった斉藤芳行さんが早めに現役を引退し、指導者に転身した際に立ち上げたコーチを派遣する会社の株主になったのが、同クラブと関わるきっかけだった。

▽斉藤さんは、都並さんが仙台や横浜FCの監督に就任した際に、コーチとして苦楽を共にした間柄でもある。そして都並さんには2人の子供がいるが、長男の智也くんは「ヴェルディでレギュラーになるのは無理」(都並さん)と判断したため、浦安でサッカーを続けることになった。
▽小学生から中学、高校、そして社会人リーグと長男の成長を見守り、昨シーズンは念願のJFL昇格も果たした(残念ながら1シーズンで降格)。このため浦安は都並さんにとって「第2の読売クラブとして応援してきた」チームでもある。TDやコーチを務めながら今日まで5年間、無給で貢献しているのも愛情の表れだろう。

▽智也さんは現在、茨城県をホームにする関東リーグ2部のアイデンティみらいで現役を続けていて、次男の優太くんはユースまでヴェルディでプレーしたもののトップ昇格は果たせず、関西大を経て現在はJ3の長野で活躍している。ポジションはお父さんと同じ左SB(サイドバック)で、ガニ股で走る後ろ姿は父親そっくりだ。
▽話を浦安に戻そう。現在は4位につける浦安に対し東京23は勝点3差で5位と接戦を演じている。そして現在、浦安の監督を務めるのは今シーズンから就任した羽中田昌さんだが、昨シーズンまでは東京23の監督を2シーズンに渡って務めていただけに、浅からぬ因縁がある。

▽さらに選手に目を向けても、長年、浦安の得点源として活躍してきた清水康也(東京Vや鳥栖で活躍)が今シーズンから東京23へ移籍と話題には事欠かない。ちなみに東京23には東京Vや神戸で活躍したスキンヘッドのDF土屋征夫も今シーズンから加入している。

▽現在の関東リーグ1部は栃木ウーヴァ(栃木SCとは違う)が独走態勢に入りつつあるが、チームの戦略統括責任者は鳥栖や横浜FCで監督を務めた岸野靖之さんで、選手にはデカモリシこと森島康仁もいる。どのチームもJFL、さらには将来的にJ3昇格を狙ってしのぎを削っているだけに、時間があったら関東社会人リーグの観戦をお勧めしたい。

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly