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【原ゆみこのマドリッド】もう準決勝のことを考えてもいい?2018.04.07 13:30 Sat

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▽「痛いところを突かれてしまった」そんな風に私が反省していたのは木曜深夜、すでに日付の変わったワンダ・メトロポリターノのミックスゾーンでのことでした。いえ、今回の相手は冬休みを終えたばかりの北国のチームではなく、よく見れば2016年ユーロで優勝したGKルイ・パトリシオまでいるポルトガルの名門。試合前にはクリスチアーノ・ロナウドが宿泊先のユーロスターホテルを訪れ、レアル・マドリー時代から仲の良いコエントランのいる古巣を鼓舞したなんて話も伝わっていただけに、不安も少しだけあったんですけどね。

▽それも幸い杞憂となり、アトレティコはスポルティング戦を無事に切り抜けたため、私もホッとして、ジエゴ・コスタやグリーズマンが母国語で話しかけてきた新聞記者たちに答えていたのに合わせ、各局のTVカメラもそちらに移動。間が悪くも時同じくして、映像メディア用のお立ち台に現れたコケの前は閑散としていたなんて出来事もあった後、ようやく登場したのは、帰り支度の遅さではマドリーのセルヒオ・ラモスといい勝負のフアンフランだったんですが、やはり外せない質問はこの日曜のマドリーダービーについて。

▽現在、アトレティコはマドリーに勝ち点差4をつけているものの、「No podemos salir al Bernabeu pensando que si perdemos seguimos segundos/ノー・ポデモス・サリール・アル・ベルナベウ・ペンサンドー・ケ・シー・ペルディモス・セギモス・セグンドス(負けても2位のままだなんて考えて、ベルナベウのピッチに出ることはできない)」とは随分、頼もしいじゃないですか。ええ、リーガは2位でも3位でも、それこそ今季からは4位でもCLグループリーグ直接出場権をもらえるため、実利的な面ではどうでもいいんですが、そこはお隣さんの上で終わりたいというライバル意識からでしょうか。私など、結果に関わらず、順位は変わらないというのを負けた時の慰めに取っておいたぐらいだったんですが、そうですよ。やっぱりダービーとなれば、絶対、勝つ気で挑まないと。

▽まあ、その辺はまた後でお話ししますが、今週はいよいよヨーロッパの大会も佳境に入り、準々決勝1stレグが行われたミッドウィークはまず、火曜にマドリーがアウェイでユベントスと対戦。折しも昨季のCL決勝で1-4と下して2連覇を遂げた相手だったせいか、ジダン監督もゲンを担いだんでしょうかね。そのカーディフでの一戦と同じメンバーをリピートしたんですが、これがまさに大当たりすることに。ええ、開始3分にはイスコのラストパスをロナウドが押し込み、早々にGKブッフォンを破ってしまったから、驚いたの何のって。

▽とはいえ、ユーベもそこで気落ちすることなく、前半残りは追加点を奪われこそしなかったものの、後半19分にはクライマックスが訪れます。起点はロナウドで、ルーカス・バスケスが撃ったシュートはGKブッフォンに弾かれてしまったんですが、カルバハルがクロスを上げて、ボールがエリア内に戻ったところ、ゴールに背を向けていたロナウドが飛翔。打点2メートル21センチという高みから、chilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)を見事に決めた日には、敵側のファンまでが拍手を送ってしまったのはムリもない?ええ、これには念願のオーバーヘッドでのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)をゲットした当人も、「ユベントスのファンにお礼を言わないと。自分のキャリアの中でこんな素晴らしいことがあったのは初めてだ」といたく感動していたようですけどね。

▽ユーベにとって、泣きっ面に蜂だったのはその2分後、ディバラが2枚目のイエローカードをもらって退場してしまったことで、うーん、せめて1点でも返して、1-2で2ndレグを迎えるのだったら、まだremontada(レモンターダ/逆転)の目もありながら、この時点で2ndレグでも貴重なアタッカーを失ったのは大打撃だったかと。そこへ、27分にはロナウドのアシストでマルセロがGKの上を越えるチップキックで3点目を入れてしまったとなれば、40歳のブッフォンが「CL優勝というボクの夢を果たすのは不可能だ。世界一の選手が邪魔するのだから」と嘆いていたのも当然だった?「ウチには必要なツキがなかった」というアッレグリ監督の意見もありますが、やはり今季、唯一、残ったタイトル獲得のある大会でのマドリーは別格。リーガと違い、惜しむところなく、実力全開でプレーするのが強さの秘訣でしょうか。

▽え、ツキなさといえば、同日、サンチェス・ピスファンにバイエルンを迎えたセビージャに並ぶものはないんじゃないかって?そうですね、0-3という余裕のあるスコアで先勝したため、来週水曜の2ndレグではラモスが累積警告で出場停止になってしまったのもあまり痛くはないマドリーに比べると、せっかくサラビアのゴールで先制しながら、ヘスス・ナバス、エスクデーロのオウンゴールで1-2と逆転負けてしまったモンテッラ監督のチームは気の毒な面がなきにしもあらず。ただ、同様のことは翌水曜にも起きて、カンプ・ノウでローマもデ・ロッシとマノラスが味方のGKアリソンを破って、バルサに2点を献上、最後は4-1で負けてしまうことに。その日はリバプールもマンチェスター・シティに3-0と予想外の快勝をしたため、セビージャにはアリアンツ・アレナでの奇跡を祈るものの、どうやらCL準決勝はマドリー、バイエルン、バルサ、リバプールという面々になりそうな気配が濃厚かと。

▽こうなると遅かれ早かれ、CLクラシコ(伝統の一戦)が実現しそうですが、もしCL準決勝で対戦となると1stレグが4月24、25日、2ndレグが5月1、2日。丁度、その直後の週末がリーガのバルサvsマドリー戦となるため、クラシコ祭りを避けるには5月26日のキエフで顔を合わせるというのが、シナリオ的にベストかもしれませんが、さて。2014年、2016年とダービー決勝ではお隣さんに連勝したマドリーとはいえ、クラシコ決勝は私もまだ見たことがないですしね。アッレグリ監督が「今、最強のチームはマドリーとバルサ。ロナウドとメッシがいるからで、それは大きなアドバンテージだ」と称えていた両選手だって、もうどちらも30歳越えしているため、今季はCLで雌雄を決する最後のチャンスになるかもしれませんよ。

▽そして翌木曜はワンダでアトレティコのEL準々決勝1stレグを見た私ですが、少し早めに行ったところ、ようやくスタジアム周りの下段、オフィシャルストア並びにレストランがオープンしたのを発見。これまで試合前に飲食をするにはメトロ(地下鉄)7号線の最寄り駅、エスタディオ・メトロポリターノ駅の1つ手前、ラス・ムサス駅からスタジアムに向かう道の途中にあるバル(スペインの喫茶店兼バー)に寄るか、マッチデーだけオープンするフードトラックを利用するしかなかったんですが、このGradona(グラドナ)というお店は年中無休だそうで、スタジアムツアーに来た際などに喉を潤すのに便利かと。

▽一方、ポルトガルからスポルティングファンが3600人程駆けつけ、ELには冷たかったホームのサポーターもかなり増えた試合では、もしや火曜のお隣さんの速攻に刺激されたんですかね。こちらは何と、キックオフからたった24秒、CBコアテスのエリア前での横パスをコスタが奪い、そこからスペースに走り込んだコケがゴールを挙げて、アトレティコがあっという間に先制したから、呆気に取られたの何のって。どうやら、「una buena predisposicion para presionar en campo rival, algo que teniamos preparados/ウナ・ブエナ・プレディスポシシオン・パラ・プレシオナール・エン・カンポ・リバル、アルゴ・ケ・テニアモス・プレパラードス(敵陣でプレスをかけようと、ウチは準備していた)」というシメオネ監督の作戦が上手くはまったおかげだったようですが、でもねえ。

▽39分に追加点が入った時もキッカケはもう1人のCB、マチューがサウールのパスをカットミス。今度はグリーズマンがボールを拾い、「Nosotros disfrutamos con los errores del rival/ノソトロス・ディスフルタモス・コン・ロス・エローレス・デル・リバル(ボクらは敵のミスを満喫している)」と2点目を入れてくれたのはいいんですが、こう太っ腹な相手にはなかなか出会えませんからね。むしろ、後半序盤、ルイ・パトリシオと1対1になったコスタが判断を誤り、3点目を奪えなかった方が問題かと思いますが、それにつけても有り難いのはGKオブラクの存在。ええ、前半もジェルソンのエリア内からのシュートを弾いて、同点のピンチを防いでくれましたし、後半ロスタイムにも同選手の強烈な一撃をparadon(パラドン/スーパーセーブ)って、救いの神とはまさにこのこと?こぼれ球はモンテーロが天に撃ち上げてくれたため、敵にアウェイゴールを与えず、アトレティコは2-0で試合を終えることができましたっけ。

▽ただ、マドリーの3-0と比べると、ちょっと心もとない感じもあって、何せ来週木曜の2ndレグはリスボンのジョゼ・アルベラーデでの開催ですしね。シメオネ監督も「El 2-0 es importante/エル・ドス・ア・セロ・エス・インポルタンテ(2-0の結果は大きい)。今日と同じ態度であちらでもプレーするならね」と言っていた通り、スポルティングはエースのドン・バストとコエントランが出場停止になるとはいえ、まだまだ油断は禁物かと。おまけに勝負を決める3点目が取れなかったため、コスタもグリーズマンも残り数分までピッチにいたんですが、この日も終盤、選手たちの疲れが目立っていたように、今やフィールドプレーヤーはたったの17人。今季絶望のフィリペ・ルイス、代表戦での負傷がまだ治らないヒメネス、ベルサイコを除き、更に14人の超少数精鋭になっているアトレティコにはローテーションという単語はありませんからね。

▽当然、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのダービーでも同じ選手がプレーする他なく、逆にジダン監督のチームは休養日も2日多い上、ユベントス戦でベンチだったベイルや先発しなかったアセンシオ、ルーカス・バスケスら、体力満々のメンバーを使えるのはかなり不利かと。ケガ人もあちらはナチョしかいませんしね。余裕でマルセロやカルバハルが温存され、テオとリュカの兄弟対決が実現したりするのも微妙に悔しい感じがしますが、ダービーで消耗した選手たちが再び、EL準々決勝2ndレグでリピートするのはもっと怖い?

▽だってえ、コケなど「Es normal que nos den por favoritos por todo lo que hemos hecho en Europa estos anos/エス・ノルマル・ケ・ノス・デン・ポル・ファボリートス・ポル・トードーロ・ケ・エモス・エッチョー・エン・エウロッパ・エストス・アーニョス(ここ数年、ヨーロッパの大会でやってきたことから、ウチが優勝候補と見られるのは当たり前)」なんて、ひょうひょうとした顔で言っていましたが、同日はアーセナルがCSKAモスクワに4-1、ラツィオはザルツブルクに4-2で勝利と、得点力の高いチームはまだ残っているんですよ。32強対決はコペンハーゲン、16強対決はロコモティブ・モスクワに大勝したアトレティコでしたが、この先、厳しい試合が待っているとなると、彼らのスタミナがいつまでもつのか、憂鬱になってしまうんですが…。

▽まあ、それはそれとして、この土曜にはマドリッドの弟分、レガネスがバルサに挑みますからね。実は今回、痛み止めを注射してローマ戦に出たブスケツが招集外、メッシもアルゼンチン代表合宿からの筋肉痛を引きずっていて本調子でなく、ベンチ待機となるかもしれないと聞いているため、こっそり首位との差が勝ち点9から縮まることを期待しているのは私だけ?お隣さんのヘタフェが今年、同じカンプ・ノウでの試合でスコアレスドローを勝ち取っているだけに現在、降格圏と15差と、まだ勝ち点は36ながら、ほぼ残留を達成しているレガネスだって、負けていられないっていうのは好材料になるかもしれません。

▽そしてヘタフェの方は同じ土曜、午後1時(日本時間午後8時)から、ビトリア(スペイン北部の町)でアラベスと対戦なんですが、こちらも降格圏とは18差の11位と最低限の目標には達しているんですが、あと8試合あるとなれば、来季のEL出場権を得られる7位までの7差を詰める時間はまだあるかと。彼らの場合、アンヘルが当たってくれないと、なかなか勝利に結びつかないという傾向があるものの、ようやくボランチのベルガラも復帰。前節ベティス戦でとった不覚を挽回すべく、そろそろ柴崎岳選手の活躍も見たいところです。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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もう漁夫の利を祈るしかない…/原ゆみこのマドリッド

▽「これじゃ、日曜は落ち着かないでしょうね」そんな風に私が同情していたのは金曜日、クロアチア戦を前夜に終えたスペイン代表がボスニア・ヘルツェゴビナとの親善試合を行うラス・パルマス(カナリア諸島)に到着したというニュースを見た時のことでした。いやあ、予定通り勝っていれば、この夏のW杯で代表を引退した地元出身のシルバ(マンチェスター・シティ)を始球式に迎え、来年6月のネイションズリーグ・ファイナルフォーの対戦相手が決まるのを待ちつつ、ファンも今年最後の彼らのプレーをゆるりと楽しめるはずだったんですけどね。 ▽それが自業自得とはいえ、ザグレブで負けてしまったため、スペインがグループ1位になれるよう、同日午後3時(日本時間午後11時)から、ウェンブリーでキックオフするイングランドvsクロアチア戦を「Sólo podemos ver el partido y esperar que empaten/ソロ・ポデモス・ベル・エル・パルティードー・イ・エスペラル・ケ・エンパタモス(試合を見て引き分けることを期待するしかできない)」(モラタ/チェルシー)とは情けない。リーグBのグループで首位を確定させ、次回はリーガAに昇格することを決めたボスニア・ヘルツェゴビナとの対戦は午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)となれば、おそらくチーム全員、ホテルでお昼ご飯を食べながら、TV観戦するんでしょうが、結果如何でエスタディオ・グラン・カナリアに向かう気分が大きく違うのは確かかと。 ▽まあ、イグランドが勝ってもクロアチアが勝ってもスペインは2位、リーグB降格にはなりませんし、ファイナルフォーに行ったとしても来年3月から、2020年ユーロの予選があるのは同じですからね。初招集でまだデビューしていない選手もいるため、ルイス・エンリケ監督が大幅なスタメン変更をするかもしれませんし、代表で定位置を確保したい選手たちなどは頑張ってくれるはずですが、さて。せっかく最近、マドリッドの両雄が元気になってきたというのに相変わらず、スペイン代表がパッとしないのはどうにも残念ですよね。 ▽え、それでスペインが9月に6-0で大勝していたクロアチアの逆襲に遭ったマキシミール・スタジアムでの一戦はどんな様子だったのかって?いやあ、ようやくルイス・エンリケ監督が心を入れ替え、ジョルディ・アルバ(バルサ)を招集したため、左SB問題は解決したんですが、カルバハル(レアル・マドリー)がまだ呼べなかったため、右SBまで、当人がかつてバルサでダニエル・アウベスの移籍で人材不足になった折、重宝したマルチプレーヤーのセルジ・ロベルトを先発させるのは、私もどうかと思ったんですけどね。 ▽序盤からそのサイドを攻められて、ペリシッチ(インテル)に3度も好機を与えていたものの、幸い得点には至らず。おそらく、試合前にサッカー協会から表彰を受けていたマンジュキッチ(ユベントス)などは自分がピッチにいたらという悔しい思いもしたかもしれませんが、クロアチアの激しいプレスになかなか、攻撃のチャンスが掴めなかったスペインもハーフタイムが近づくにつれ、サウール(アトレティコ)やイスコ(マドリー)がシュートをするように。いえ、クロアチアのキャプテン、モドリッチとセバージョスがマドリーの同僚でありながら、体を張ったプレーで揉めていたのは、バルサのラキティッチとジョルディ・アルバもやっていたから、別にいいんですけどね。 ▽モドリッチに言わせると、「Es parte del fútbol. Defiende su país y yo el mío/エル・パルテ・デル・フトボル。デフィエンデ・ス・パイス・イ・ジョ・エル・ミオ(サッカーの一部だよ。彼は自分の国を守って、ボクはボクの国を守る)。そういうのはピッチ内だけのことで、後は挨拶して終わりさ」だそうですから、まあ気にすることはないんですが、まさか両者無得点のまま始まった後半があんなゴールの奪い合いになるとは、一体、誰に予想できた? ▽まずキッカケを与えたのはセルジ・ロベルトで、自陣からボールを出そうとして送ったパスがペリシッチに当たってクラマリッチ(ホッフェンハイム)へ。そのままエリア内に持ち込まれ、GKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)が1対1で破られてしまったから、さあ大変!ただこの時は2分もしないうちにイアゴ・アスパス(セルタ)、イスコ(マドリー)とのコンビプレーでセバージョスが同点ゴールを入れてくれたため、大事にはならなかったんですが、24分のセットプレーからの失点は赤っ恥ものでしたねえ。そう、短いCKから始まり、モドリッチが左サイドからクロスを上げたところ、ゴール前右で待ち構えていたイェドバイ(レバークーゼン)がヘッドで決めたんですが、彼がまったくのノーマークだったなんてこと、あっていいんでしょうか。 ▽うーん、確かにルイス・エンリケ監督になってから、ピケ(バルサ)の代表引退した穴を埋めるため、セルヒオ・ラモス(マドリー)とコンビを組むCBはキャスティング状態になっていたんですけどね。今回はラス・ロサス(マドリッド近郊)にあるサッカー協会施設での非公開練習もたった2回だけと、先発したイニゴ・マルティネス(アスレティック)はそれなりによくやっていましたが、もしやセットプレー時の守備など、細かいところの打ち合わせをする時間がなかった? ▽でも大丈夫、今季バレンシアでまだ1ゴールと不調のロドリゴがアセンシオ(マドリー)に代わり、次にアスパスと交代でピッチに入ったモラタ(チェルシー)のゴール前からのヘッドは「no he podido marcar porque no he visto muy bien el balón por los focos/ノー・エ・ポディードー・マルカル・ポルケ・ノー・エ・ビストー・ムイ・ビエン・エル・バロン・ポル・ロス・フォコス(照明のせいでよくボールが見えなくてゴールにできなかった)」という理由で決まらなかったものの、32分には元アトレティコのベルサイコ(インテル)がゴール前でハンドをしてくれたんですよ。モドリッチがGKカリニッチ(ヘント)にアドバイスしていたのを逆手に取ったか、ラモスがパネンカ風(緩いボールを正面に蹴る)でないPKを決め、スペインは再び追いつくことに。 ▽その後も勝利を求めて攻めていった彼らだったんですが、夏のW杯でまたしても16強で敗退したスペインと違い、クロアチアが準優勝したのは決してダテではなかったんですねえ。いよいよ時間はロスタイム、またしてもイェドバイのマークができず、ブレカロ(ボルフスブルク)のシュートこそ、デ・ヘアが弾いたものの、ゴール前からそのボールを撃ち込まれているって、もしやその瞬間、イニゴ・マルティネスなど、前節、土壇場にゴディンの決勝点でアトレティコに勝ち点3を奪われたワンダ・メトロポリターノでのリーガ戦を思い出していたかも。ええ、アスレティック同様、残り少ない時間でスペインもこの3点目を返すことはできず、3-2で負けてしまいましたっけ。 ▽実際、試合後はモドリッチなども「Me siento mejor día a día/メ・シエントー・メホール・ディア・ア・ディア(自分は日々、いい感じがしてきている)。W杯の後、早めに戻って、プレシーズンのトレーニングなしでは調子を上げるのが大変なのは普通だよ」と言っていましたしね。シーズン開幕直後、エルチェ(スペイン南部)であった対戦でgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らったのは、同様に他の選手もまだメンタルやフィジカル的に回復していなかったせいで、決して強いスペインが復活したのではなかったことがこうまで露わになってしまうんですから、ガッカリじゃないですか。 ▽おまけにこの試合を見れば、月曜にマドリーと2021年までの正式契約を結んだソラリ監督が暫定期間中の4試合であまりイスコとアセンシオを使わなかったのも納得ですし、世間では正GKがデ・ヘアでいいのかという問題も再燃。2016年のユーロ以来、ご無沙汰しているカシージャス(ポルト)代表復帰の議論まで起きているって、何だか凄いんですが、うーん、だからって、ルイス・エンリケ監督が「Me encantaría estar en la fase final, pero el objetivo es la Eurocopa/メ・エンカンタリア・エスタル・エン・ラ・ファセ・フィナル、ペロ・エル・オブヘティボ・エス・ラ・エウロコパ(ファイナルフェーズに行けたら嬉しいが、目標はユーロだからね)」といきなり、話をすり替えていたのもどうかと。 ▽もちろん今はスペインも世代交代中の過渡期でイロイロ、大変なことがあるのもわかりますけどね。せっかく9月の2連勝で盛り上がりながら、10月、11月の連敗で水を差されたように、これこそランキング上位チーム同士がグループで対戦するネイションズリーグの難しさ。大概が格下相手の予選をほぼ全勝状態で本大会に進出、そこでいきなり現実を見せられていた国際メジャートーナメント、ここ3回のことを思うと、今のうちにボロが出る方が修正する時間がとれるといった意味ではいいんでしょうが、はあ。太ももの筋肉痛があったラモスがラス・パルマスには行かず、早帰りしてしまったボスニア・ヘルツェゴビナ戦では一体、誰がCBをやるんでしょうかね。 ▽そしてマドリッドのクラブの話も伝えておくと、この水曜には降格圏組のラージョとレガネスが親善試合を開催。結果は吉凶混合で前者はスイスのグラスホッパーにベベのゴールとアレックス・アレグリアの2得点で3-1と勝利し、バジェカ杯を掲げたものの、私が見に行ったブタルケは外れでした。ええ、夏のプレシーズンマッチでは1-1と引き分けていた2部の弟分、アルコルコンにこの日は3点を奪われ、得点は終盤、グンバウが決めたPKだけで1-3の負けって、いやあ、相手は現在、昇格圏の2位にいて勢いに乗っていますからね。とはいえ、このままいくと、来季のマドリッド勢1部弟分はレガネスとアルコルコンが入れ替わっているなんてこともある? ▽そんな中、身内だけで済ませてしまったのはマドリーで、木曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の施設でRMカスティージャと練習試合。ソラリ監督にしてみれば、どちらのチームも自分の教え子たちですが、これにはケガの治ったマリアーノ、マルセロ、カルバハルが出場していたそう。前節のセルタ戦はまだ出られなかったバランも金曜にロッテルダムで2-0と負け、来週月曜の試合ですでに降格の決まったドイツがオランダに勝ってくれないと、1位の座を奪われてしまうという、スペイン以上に厄介なことになったフランスのCBとしてフル出場していましたし、バライドス(セルタのホーム)では足首を腫らしていたベイルも勝利には繋がらなかったものの、デンマーク戦でウェールズの1点を挙げていますからね。 ▽ラモスもマドリッド到着早々、リハビリに励んでいますし(https://www.instagram.com/p/BqPeov-lE9p/)、まだインターナショナルマッチウィークは終わっていないため、残り10人の各国代表選手たちが全員、元気に戻って来るという保証はできないものの、今のところ、来週末のエイバル戦での欠場確定はナチョ、カセミロ、バジェホぐらいになるでしょうか。 ▽え、ケガ人といえば、4人のCBが全滅していたアトレティコはどんな按配なのかって?それが今週は朗報もあって、金曜にはヒメネスとリュカがマハダオンダ(マドリッド近郊)のグラウンドに姿を現し、後者は別メニューながら、もうボールを蹴っていたとか。代表に呼ばれず、居残り組のジエゴ・コスタはアスレティック戦で足を痛めたとはいえ、軽傷のようですし、コケとレマルも全体練習に加われるようになりましたしね。 ▽来週土曜にはわざわざ、このparon(リーガの停止期間)中にピッチの張替えをして、いやあ、ファンフランなど、「Hasta Xavi querría jugar en este césped/アスタ・チャビ・ケリア・フガール・エン・エステ・セスペッド(あのチャビだって、この芝ならプレーしたがるはず)」とよく文句を言っていた現在アル・サッドでプレーする元バルサの司令塔を冗談の引き合いに出していましたけどね。そんなワンダ・メトロポリターノに首位チームを迎えるとあって、心配も大きかったんですが、サウール、ロドリ(スペイン)、グリーズマン(フランス)、フィリペ・ルイス(ブラジル)、コレア(アルゼンチン)、トマス(ガーナ)ら、各国代表組が何事もなく帰還してくれれば意外と期待が持てるかと。 ▽そして特に親善試合もなかったヘタフェも含め、この週末はマドリッドの5チームも皆、練習はお休み。来週末にリーガが再開すると、12月23日にクリスマス休暇に入るまで7節もありますからね。まだ上位も下位も団子になっている順位表もここを過ぎると結構、差がつく可能性があるため、どのチームも来週は気合を入れて、試合の準備をしてもらいところです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.11.17 11:30 Sat
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ケガなんかに負けてられない…/原ゆみこのマドリッド

▽「こりゃ混戦なんてもんじゃないわね」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、せっかく一時は2位に上がったアトレティコが3位に落ちてしまったと嘆きつつ、よくよくリーガの順位表を眺め直していた時のことでした。というのも首位はバルサが何とか維持したものの、続くセビージャ、アトレティコ、アラベスの3チームは同じポイントでたったの勝ち点差1。5位のエスパニョールにしても3ポイントしか違わないため、各国代表戦週間によるパロン(リーガの一時停止期間)後の13節ではバルサをワンダ・メトロポリターノに迎えてガチンコ対決になるアトレティコだけでなく、他3チームにも1位になる可能性があったから。 ▽ちなみにその原因を作った先週末のリーガがどうだったかお伝えしていくことにすると。マドリッド勢の先陣を切ったヘタフェは土曜にバレンシアをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎え、私がワンダ・メトロポリターノに向かうため、家を出るまではスコアレスドローで頑張っていたんですけどね。ホルヘ・モリーナやカブレラらにチャンスもあり、優勢に進めていたようですが、後半36分、ブルーノがエリア内でガメイロのユニフォームを後ろから引っ張って邪魔したのをVAR(ビデオ審判)に見咎められたのが運の尽き。パレホが決めたPKによる1点を最後まで返せず、0-1で負けてしまうことに。 ▽それでも11位という落ち着いた位置にいるボルダラス監督のチームは別に心配しなくて大丈夫なんですが、今回も降格圏を脱出できなかったのはアトレティコの試合の後、ジローナとアウェイで対戦したもう1つの弟分、レガネス。いえ、スコアレスドローで勝ち点1は稼いだんですけどね。兄貴分も援護射撃をしてあげていたんですが、勝ち点では並んだものの、アスレティックを抜いて、17位に上がるにはあと一歩が足りませんでしたっけ。 ▽え、それで「El gol del cojo!/エル・ゴル・デル・コホ(びっこのゴール)」というタイトルで幾つものスポーツ紙の一面を飾ったアトレティコの勝利はどんなだったのかって?いやあ、実はこれ、お隣さんのお株を奪うような根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)だったんですよ。先週はCLドルトムント戦があって疲れていた彼らは前半、負傷から先発復帰したジエゴ・コスタもピリッとせず。それどころか、36分には不慣れなカンテラーノ(アトレティコBの選手)CB、モンテーロのサイドからアスレティックに侵入を許し、サン・ホセのシュートがポストに弾かれてゴールライン上に落下、それをウィリアムスに蹴り込まれ、先制点を取られてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。 ▽もちろんシメオネ監督も手をこまねいて見てはおらず、後半頭からコスタをビトロに代えて反撃に出ると、10分には「porque veiamos un partido mas para hombres/ポルケ・ベイアモス・ウン・パルティードー・マス・パラ・オンブレス(もっと本物の男のための試合だと思ったから)」(シメオネ監督)という理由でモンテーロを下げてジェルソンを投入。5年前、ラージョにレンタル移籍しての修業時代にCBも務めたサウールを守備ラインに回すという荒業に出ます。すると17分にはトマスがエリア外から放った一撃が決まり、同点に追いつくことができたんですが、この直後、間髪置かずにコレアをカリニッチに代え、一気に畳みかけようとしたのが仇となるとは一体、誰に予想できたかと。 ▽そう、ゲーム再開から1分でカリニッチからボールを奪ったアスレティックがカウンターを発動。ムニアインのスルーパスに抜け出した俊足ウィリアムを追ったゴディンが左足に肉離れを起こし、その上、GKオブラクと1対1のシュートも決められてしまったとなれば、泣きっ面に蜂とはまさにこのこと?その後すぐ、ケガをしたゴディンが交代するつもりでキャプテンマークもグリーズマンに渡したところ、ここでもう枠が残っていないという過酷な現実に直面したから、さあ大変! ▽それが当人はシメオネ監督に「Quedate de delantero/ケダテ・デ・デランテーロ(前線に留まれ)」と言われ、まったく走れない状態ながら、「Intente hacer el minimo esfuerzo para que no se agravar/インテンテー・アセール・エル・ミニモ・エスフエウソ・パラ・ケ・ノー・セ・アグラバル(ケガが悪化しないよう、最低限の動きだけするようにした)」って、だってえ、これってただのリーガの試合なんですよ。何かの決勝でもあるまいし、どこからそんな執念が湧いてくる? ▽そのゴディンの根性にようやくチームメートが報いてくれたのは35分、丁度、その日は一時帰国して金曜にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場も訪問していた昨季までのキャプテン、ガビがパルコ(貴賓席)で見守っていたおかげもあるんですかね。その背番号14の後継者、ロドリがトマスの蹴ったCKを長身を生かしてヘッドでネットに叩き込み、再びアトレティコは同点に持ち込みます。そしてロスタイム、ゴディンがウナイ・ニュネスにエリア正面でファールを受けると、またしてもトマスがFKのキッカーに。高く舞い上がったボールはゴール前右側にいたサウール、そしてグリーズマンを経由し、反対サイドにいたゴディンがヘッドで決勝点に変えているとなれば、もうドラマとしか言いようがないじゃないですか。 ▽いやあ、最初はオフサイドだったジャッジも、古巣から100試合以上出場した選手に贈られるプレートをその日、キックオフ前にもらっていたラウール・ガルシアが前にいたため、VARでゴールが認められ、おかげでアトレティコは3-2と逆転勝ち。シメオネ監督も「ウチは93分に決勝を負けたり、引き分けられたりしたから、よくわかっている。サッカーにはプレースタイルや形式を越えて、感情的な面があるってことをね」といたく満足していたんですけどね。大変なのはこの先で、自分で「Puedo tener una rotura en los isquiotibiales de 20 dias o un mes/プエド・テネール・ウナ・ロトゥーラ・エン・ロス・イスキオティビレス・デ・ベインテ・ディアス・オ・ウン・メス(全治20日、もしくは1カ月のハムストリングの肉離れだろう)」と言っていたゴディンを始め、バルサ戦を控えたアトレティコには本職のCBが1人もいないという恐ろしい事態が発生。 ▽そう、大体がして、ゴディンも負傷明けだったにも関わらず、サビッチ、ヒメネス、リュカが欠場しているため、ムリした面もあったかと思うんですが、いくらこの日は臨時にサウールとトマスがCBコンビを務めたとて、果たしてバルサの攻撃陣相手に通用するものかどうか。コケとレマルもまだ復帰していませんしね。今回、常に心配の種となる各国代表戦で出向する選手は11人から6人に減ったとはいえ、すでにケガをしているから、呼ばれていないだけって、ちょっと笑うに笑えないかと。 ▽そして翌日曜はエスタディオ・バジェカスにラージョを応援に行った私でしたが、近辺のバル(スペインの喫茶店兼バー)のテラスは試合前にビールで喉を潤しながら、バルサ戦を見るサポーターで大賑わい。ええ、丁度終盤に差し掛かっており、しかも3-4でベティスが勝っていたせいですが、この兄貴分たちにとっての朗報もラージョには全然、関係ないんですよね。おまけにビジャレアルとの一戦も前半33分にチュクウェゼに奪われた先制点をハーフタイム入り直前にラウール・デ・トマスが挽回、更に後半20分にはアルバロ・ガルシアのゴールで1点リードしながら、守備が脆弱な彼らには耐えることができず。 ▽ええ、前節にバルサに土壇場の逆転負けを喰らった時よりはマシですが、34分、途中出場のサンソネにエリア前から決められて、結局、2-2の引き分け、ホーム未勝利のままでは、最近の定位置となってしまった19位を脱出できなくても仕方なかったかと。ちなみにレガネス、ラージョのマドリッド勢降格圏組はどちらも今週、水曜に親善試合を実施。前者は午後7時からブタルケで現在、首位グラナダと同じ勝ち点で2位につける、リーガ2部の弟分アルコルコンを、後者はバジェカ杯でスイスのグラスホッパーを午後8時30分に迎えます。1部リーガの試合は来週末までないですし、チケットも格安のため、観光ついでに覗いてみるのもいいかと思いますが、とりわけ次節、2位グループの一角であるアラベスと戦うレガネスには早く勝ち癖をつけてもらいたいですよね。 ▽え、バジェカスなんかで私が時間を潰しているなんて、もしや首位争いに関係ないとして、レアル・マドリーの扱いが軽くなっていないかって?いやあ、それでも急いで戻ったため、セルタ戦の後半は近所のバルで見ることができたんですが、どうやら前半の間、彼らも負傷禍に苦しんだよう。19分にはウーゴ・マージョのタックルで足首を痛めたカセミロがセバージョスに交代、レギロンもハーフ直前に筋肉系のケガでカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のCB、ハビ・サンチェスと代わっていたんですが、23分にはモドリッチのパスを絶妙にトラップしたベンゼマが先制点を決めているんですから、まあいいじゃないですか。 ▽加えて後半11分には再びベンゼマが活躍、エリア内からのシュートはGKセルヒオが触れてゴール枠に当たったものの、カブラルの胸に当たってオウンゴールで追加点が入ったため、もう大丈夫かと思ったんですが…16分にはブライズ・メンデデスのクロスをマージョに流し込まれ、1点差になってしまうとは!そこへ25分にはレギロンの代わりに左SBに移っていたナチョがヒザの靭帯を痛め、3人目まで負傷で交代となるなんて、容易ならざる事態ですが、いやあ、予定通りアセンシオを投入。ルーカス・バスケスを右ならまだしも左SBの位置に置くとはソラリ監督、かなりいい度胸をしていますね。 ▽おかげで前半のファールのせいで、交代を今か今かと待っていたベイルが「Gareth jugo todo el segundo tiempo con el tobillo muy hinchado/ガレス・フゴ・トードーエル・セグンド・ティエンポー・コン・エル・トビージョ・ムイ・インチャードー(後半全部、ひどく足首を腫らしたままプレーしなければならなかった)」(ソラリ監督)という貧乏クジを引いたんですが、お隣さんと違い、この試合のヒーローになったのは他の選手。ええ、38分にオディオソラがフンカにエリア内で倒され、PKをゲットすると、前節バジャドリー戦に続き、セルヒオ・ラモスがパネンカ風(緩いボールを中央に蹴る)でこれを決め、ロスタイムにはカセミロと代わっていたセバージョスもエリア外からシュートを突き刺してgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げてくれたため、ブライズが最後に入れたゴールも焼け石に水となることに(最終結果2-4)。 ▽おかげで勝ち点3が手に入ったマドリーは6位のままなんですが、バルサとの差が4に縮小。それでも1試合では引っくり返らないため、今回は首位争いメンバーがから外したんですが、いよいよこの週明けには暫定だったソラリ監督が正式なマドリー監督として、サッカー協会に登録されたそうですからね。ケイロル・ナバスとのレギュラー争いを制し、リーガとCLを担当することになったGKクルトワなど、「0-0の時、敵のシュートがポストに当たるとか、ツキが回ってきている。La calidad no ha cambiado, el equipo tampoco/ラ・カリダッド・ノー・ア・カンビアドー、エル・エキポ・タンポコ(選手の質は変わってないし、チームも変わってないけどね)」と言っていましたが、就任以来、4連勝、しかも15得点2失点という成績を挙げたソラリ監督の強運は決して侮るべきではないかと。 ▽ただこちらもアトレティコ同様、カセミロは全治3週間、ナチョは2カ月、レギロンは肉離れがあるかどうか検査待ち、ベイルは速攻でウェールズ代表に行ってしまったため、よくわからないものの、負傷者が増えているのは痛いところですが、マルセロ、カルバハルはもう復帰秒読み段階みたいですからね。次のリーガは13位のエイバル戦というのも今の状態なら、あまり心配しなくて済むのはラッキー要因ではありますが…ちょっとファンとして気になるのはロペテギ監督に重用されていたイスコとアセンシオの出場機会がこのところ、めっきり減ってしまったこと。 ▽そのいい証明となったのは翌月曜、私がラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設にスペイン代表の唯一の公開練習を見に行ってみると、ここ9月、10月のセッション同様、日曜にプレーした選手たち、バライドス(セルタのホーム)で火花を散らしていたイアゴ・アスパス、ブライズとラモス、バルサのブスケツ、セルジ・ロベルト、ようやくルイス・エンリケ監督を翻意することができたジョルディ・アルバ、その他12名ぐらいは20分くらいロンド(輪の中に選手が入ってボールを奪うゲーム)をした後、ちょっとランニングしただけでロッカールームに戻って行ったんですけどね。同じ敷地内で練習をしているU21代表からヘルプに来てもらったマジョラル(レバンテ)、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)、ペドラサ(ビジャレアル)らと一緒に最後までpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)をしていたメンバーに、その2人のマドリー選手がいたから。 ▽何せ今週、ネーションズリーグのクロアチア戦では折しも相手のキャプテン、モドリッチがセルタ戦でかなりいい状態に戻っていたのもありますし、イスコとアセンシオには中心となって働いてもらわないといけませんからね。たとえ9月の対戦では6-0と大勝している相手とはいえ、勝ち点3を取らないと、現在グループ2位のイングランドに最終戦で追い越されるor並ばれて、直接対決のアウェイゴール差でファイナルフォー(準決勝)行きの切符をかすめ取られてしまう危険性があるとなれば、決して油断はできませんって。 ▽そんなクロアチアvsスペイン戦は木曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からキックオフ。試合後、チームはザグレブ(クロアチアの首都)から、日曜にボスニア・ヘルツェゴビナとの親善試合のあるラル・パルマス(カナリア諸島)へ直接飛んでしまうため、もう来年の3月までラス・ロサスで彼らを見ることができないのもちょっと寂しいですよね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.11.13 11:30 Tue
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ケガ人は多いけど…/原ゆみこのマドリッド

▽「一体、何を隠したいのかしら」そんな風に私がいぶかっていたのは金曜日、いやあ、前日のセッションをワンダ・メトロポリターノのジムで実施、ピッチでトレニーングしたのはGKだけだったアトレティコなんですけどね。一晩明けたマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場にはグラウンド周りの金網に幕が張られており、外から様子が覗けないようになっていたと聞いた時のことでした(https://as.com/futbol/2018/11/09/videos/1541772028_009012.html?autoplay=1)。確かに昨季まではほとんどのセッションを敷地内のミニスタジアムで人目に触れず、やっていたシメオネ監督だけに、「上のグラウンドは芝が良くない、カンテラ(アトレティコB)やラージョ・マハオンダ(ミニスタジアムをホームにしている2部Bのチーム)が練習するから、ユースや女子の試合があるからと、まったく使えないんだ」と嘆くのもわかりますけどね。 ▽そこで「自分たちには下のグランドしかないから、entendemos que tener un poco de privacidad también es bueno para nosotros/エンテンデモス・ケ・テネール・ウン・ポコ・デ・プリバシダッド・タンビエン・エス・ブエノ・パラ・ノソトロス(プライバシーが少しあった方がいいと思った)」(シメオネ監督)という理由により、マスコミやファンたちから見えなくする手段を講じたようですが、もしや最近の負傷禍で試合翌日など、ピッチに出ているトップチームの選手は4、5人だけ。あとはカンテラから徴用したヘルプメンバーという悲惨な状態を世間にさらして、ファンに不安を与えたくなかった? ▽ちなみにこのフェンスを幕で覆うという方式はスペインのルイス・エンリケ監督も就任後、9月の練習から採用していて、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設のメイングランドもこれまで定番だった、谷を挟んだ道から撮影などができないようになってしまったんですが、どうにも昨今は世知辛い。来週木曜のネーションズリーグ最終戦、ファイナルフォー(準決勝)進出の懸かったクロアチア戦に向けて発表された招集リストでは待望のジョルディ・アルバ(バルサ)の復帰やCBエルモーソ(エスパニョール)、同ディエゴ・ジョレンテ(レアル・ソシエダ)、MFフォルナレス(ビジャレアル)、同ブライス・メンデス(セルタ)ら、馴染みでない顔もあって楽しみだったんですけどね。どうやらそれも合宿初日に1度だけある公開練習でしか見られないなんて、あまりに勿体ぶっているじゃないですか。 ▽まあ、そのスペイン代表の話はまた来週にでもするとして、今はミッドウィークのCL4節のマドリッド勢の様子を伝えていくことにすると。まずは火曜の夜、ワンダ・メトロポリターノに向かった私でしたが、何せ3週間前にはジグナル・インドゥナ・パルクで4-0と大敗を喫したドルトムントが相手ですからね。ドイツから駆けつけた3000人以上のサポーターが、大音響で天井のスピーカーから聞こえてくるアトレティコのイムノ(クラブ歌)に負けじとばかりに声を張り上げている光景も圧巻でしたが、大丈夫。どうやらロドリも後で「Les hemos estudiado mejor/レス・エモス・エストゥディアドー・メホール(彼らをより良く研究した)」と言っていたように、この日のアトレティコは相手にカウンターのチャンスを作らせず。 ▽それはどういうことかというと、単純に相手のホームでは52%もあったポゼッションを36%まで下げ、敵陣エリアを囲んで攻撃なんていう、不毛な状態になるのを避けただけなんでけどね。たまに彼らが上がる場合は速攻を心掛け、序盤から何度もコレアがシュートを撃っていたんですが、これは単なる威嚇に留まることに。それでも前半33分、サウールを起点にフィリペ・ルイスがエリア内に侵攻すると、今度は折り返しのパスをコレアがスルー。サウールがシュートしたボールがCBアカンジに当たってゴールを割り、先制点となってくれたから、どんなに大入りのスタンドが湧いたことか。 ▽1-0で折り返したアトレティコはハーフタイムにヒメネスがハムストリングのケガを再発させ、折からサビッチ、ゴディンが負傷でベンチ入りしていなかったため、カンテラーノ(アトレティコBの選手)のモンテーロが先日のコパ・デル・レイ32強対決サン・アントレウ戦1stレグに続き、CLデビューを果たすなんてこともあったんですけどね。そんな苦境も、この日は選手たちに「Teniamos claro que con el 1-0 debiamos seguir en la misma dinámica/テニアモス・クラーロ・ケ・コン・エル・ウノ・セロ・デビアモス・セギール・エン・ラ・ミスマ・ディナミカ(1-0でもボクらは同じ勢いで続けるべきと明確に理解していた)。危険な場所でボールを保持せず、敵陣でプレーしないといけないとね」(ロドリ)という強い意志があったのが幸い。 ▽得意の一歩後退をせず、チャンスを伺って攻めたおかげで34分にはとうとう、カウンターからジェルソン、トマスと繋いで、最後はアクラフが後ろから追うのもものともせず、グリーズマンが2点目のゴールを決めてくれたから、もう安心。いやあ、今季はまだ全然、エンジンがかかっていなかった彼なんですけどね。シメオネ監督も「Cuando el esta encendido y practico para leer por donde hacer dano, el equipo lo hace muy bien/クアンドー・エル・エスタ・エンセンディードーイ・プラクティコ・パラ・レエール・ドンデ・アセール・ダーニョ、エル・エキポ・ロ・アセ・ムイ・ビエン(彼が燃えていて、どこで敵にダメージを与えられるか読める時、チームはとても上手くやる)」と褒めていたように、バロンドール賞の投票締め切り前、これがアピールできる最後の試合だったのも当人を発奮させることになったのかも。 ▽おかげで2-0勝利とリベンジを果たしたアトレティコは得失点差があるため、2位のままではありますが、ドルトムントと勝ち点で並び、今月28日のモナコ戦の結果次第ではグループ突破が決まることに。うーん、それにしても気になるのはこの週末のアスレティック戦。というのもアトレティコの負傷禍は半端なものではなく、ドルトムント戦後のミックスゾーンではフランス人記者たちと談笑していたリュカまでが太ももの肉離れを起こしていたことが判明したから。ゴディンとジエゴ・コスタこそ、ようやく招集リストに戻って来ましたが、3人のCBに加え、コケ、レマルも欠場となると、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのワンダではまた、カンテラーノの力を借りることになりそうですね。 ▽そして翌水曜には近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でソラリ監督のCLデビューとなるビクトリア・プルゼニ戦を見たんですが、いやあ、とうとうレアル・マドリーのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質が発現したから、驚いたの何のって。ええ、サンティアゴ・ベルナベウでの対戦では2-1と辛勝していたせいもあったんですが、GKがケイロル・ナバスからクルトワに代わったぐらいで、同じ主力選手たちがこうまで豹変していい? ▽そう、序盤にはセルヒオ・ラモスがハベルにcodazo(コダソ/肘打ち)を見舞い、CLにはVAR(ビデオ審判)がないため、被害者が鼻血をダラダラ流していながらもレッドカードを免れるという、ヒヤリとしたシーンもあったんですけどね。前半20分にベンゼマが敵DFをかわしつつ、エリア内を進んで1点目を決めると、その3分後にはCKからカセミロのヘッドで2点目。37分にも今度はセバージョスのクロスをベイルがヘッドで繋ぎ、ベンゼマの頭で追加点が入ったかと思いきや、40分にも今度はレギロンのクロスをベンゼマがアシスト、ベイルがvolea(ボレア/ボレーシュート)で9月のCLローマ戦以来の得点だなんて、こんなにポンポン、ゴールが決まるマドリーを見るのは一体、いつ以来だったかと。 ▽後半もベンゼマと交代したビニシウスがクロースに折り返すと、見事なvaselina(バセリーナ/ループシュート)で5点目が決まったマドリーでしたが、相手のレベルを考えると至極普通の0-5のスコアも今季は何故だか、得点効率が最悪で、格下のチームにも僅差で負けていましたからね。これまでロペテギ監督の下ではゴール枠に阻まれていたシュートが入るようになったというツキがソラリ監督のおかげとなれば、「Si sale bien las cosas, ?por que no darle la oportunidad a el?/シー・サレ・ビエン・ラス・コーサス、ポル・ケ・ノー・ダールレ・ラ・オポルトゥニダッド・ア・エル(上手くいっているんだったら、どうして彼にチャンスを与えちゃいけない?)」(カセミロ)と、選手たちが暫定監督の続投を望むのも当然だった? ▽この勝利でCLグループ首位に返り咲き、こちらも次のローマ戦で突破を決められそうなマドリーですが、就任から3連勝。しかも計11得点で失点0とあって、最終試験となる日曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からのセルタ戦にもソラリ監督は自信を持って挑めそうですが、気になるのは彼らも負傷者が多いこと。プルゼニ(チェコ、プラハから90キロの都市)遠征に参加しなかった選手のうち、カルバハルだけは金曜から全体練習に戻ったそうですが、マルセロ、バラン、マリアーノ、バジェホは各国代表戦週間後の復帰になりそうだとか。 ▽まあ、両SB代役のオドリオソラとレギロンは立派に務めを果たしていますし、CL戦でカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のCBハビ・サンチェスもデビューと元々、Bチームを率いていたソラリ監督ならではの強みで、若手を抜擢しながら、何となく上手くは回っているんですけどね。クラシコ(伝統の一戦、バルサ戦のこと)での大敗のせいで、首位の宿敵にすでに勝ち点7差をつけられているとあって、もうこの先、1試合も取りこぼしができないのはちょっと辛いところでしょう。 ▽そして今週末のマドリッド弟分チームたちの予定も見ていくと、トップバッターは土曜午後4時15分から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでバレンシア戦を迎えるヘタフェ。リーガで15位と低迷している相手は水曜にCLヤング・ボーイズ戦があり、いえ、この試合はメスタジャで3-1と快勝し、何とかグループ生き残りを果たしたんですけどね。スイス勢相手に2得点したサンティ・ミナは要注意としても、ボルダラス監督のチームには1週間、じっくり調整できたのがアドバンテージになるかと。前節は土壇場にホルヘ・モリーナのゴールでウエスカと引き分けたのも励みになりそうですしね。日本代表戦のため、里帰りを控えている柴崎岳選手にも出場の機会があるといいんですが。 ▽一方、同じ土曜の遅い時間にジローナに臨むのがお隣さんのレガネスで現在、降格圏の18位にいる彼らは17位のアスレティックとはたったの勝ち点1差なんですが、今回は前節ブタルケで1-1と引き分けた兄貴分の援護射撃が当てにできる?ただ今季の彼らはまだアウェイ戦で1勝もしていないのが気掛かりですが、このところのプレーを見る限り、エン・ネシリやカリージョら、FW陣も当たってきましたしね。とにかく守備ミスを減らして、paron(パロン/リーガ停止期間)を気分良く迎えられる順位に上がれるといいですよね。 ▽そしてマドリーと共に日曜試合になるのがラージョでこちらは午後6時30分から、エスタディオ・バジェカスでビジャレアルと対戦。何せ、前節は残り3分までバルサを追い詰めながら、むざむざ逆転されてしまった彼らですからね。その悔しさをバネにすれば、相手は木曜のヨーロッパリーグ、ラピド・ウィーン戦でスコアレスドロー、遠征の疲れもあるため、今季ホーム初勝利を掴むいい機会になるかと。19位の彼らはレガネスより勝ち点3下になるんですが、ビジャレアルも16位とはいえ、アスレティックと同じ勝ち点10のレベル。この辺りのチームにはまだ数試合で追い越せる可能性があるため、選手たちもきっと気合が入っているはずですよ。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.11.10 12:05 Sat
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ツキが味方してくれないと勝てない…/原ゆみこのマドリッド

▽「もしかして祟られている?」そんな風に私が背筋に寒気を感じていたのは月曜日、CLグループリーグ4節のため、ワンダ・メトロポリターノに前日練習をしに来たドルトムントの記者会見を待っている時のことでした。いやあ、先週末のリーガ戦ではジエゴ・コスタ、コケ、ゴディンの3人がケガで欠場。太もも打撲で内出血のあったコケだけは日曜にマハダオンダ(マドリッド近郊)のグラウンドに姿を現し、別メニューですがボールも蹴っていましたし、その日、終わったばかりのセッションにはゴディンも急性胃腸炎が治って参加していたと知り、希望が湧いたのもほんの束の間で、実はレマルとサビッチまでがレガネス戦で負傷、火曜の試合に出られないって、相手は3節で4-0と、こてんぱんにされた今季公式戦無敗のブンデスリーガ首位チームですよ! ▽いえ、香川真司選手は来ていなかったものの、マルコ・ロイスや3週間前はケガで出場しなかったパコ・アルカセル、そしてジグナル・インドゥナ・パルクのサイドを鬼のように駆け上がっていたアクラフらが雨降りのピッチでアップをしているのを私が見た後、マハダオンダからワンダに駆けつけたシメオネ監督は「El equipo está muy bien/エル・エキポ・エスタ・ムイ・ビエン(チーム状態はとてもいい)。代わりに出る選手たちは何をやるかわかっているからね」とあまり、心配しているようではなかったんですけどね。たとえ、ここで負けたとしてもモナコ、クラブ・ブルージュはまだ勝ち点1しかなく、アトレティコがグループ3位敗退をした昨季の二の舞となる可能性はそれ程ないとはいえ、夜に発表された招集リストでは結局、5人共欠場が決定。これではまた、GKオブラクに辛い思いをさせてしまうかも。 ▽まあ、その辺は火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのキックオフを待たないと、何とも言えないんですが、私も滅多にない同日3試合梯子観戦となった先週末、マドリッド勢のリーガ戦がどうだったか、お伝えしていくことにすると。土曜日の始まりは午後1時、ブタルケでの兄弟分ミニダービーで、レガネスがアトレティコを迎えたんですけどね。前半はどちらも得点どころか、チャンスもほとんどなかった程で、このままだと3年連続スコアレスドローへの道が避けられないかのように思われたものの、後半になってようやく変化が訪れます。 ▽ええ、先日のコパ・デル・レイ32強対決サン・アントレウ戦1stレグからジェルソンに先発を任せたシメオネ監督の辛抱が実り、23分には彼が敵エリア前で粘ってファールを受けてFKをゲット。これをゴディンとコケの欠場で、その日はキャプテンマークを巻いていたグリーズマンが直接ネットに突き刺してくれるんですから、どんなにホッとしたことか。当人を始め、ピッチにいた選手全員がベンチに駆け寄って喜び合っていた光景からも、今季はゴール不足に泣いているチームの苦労がしのばれたんですが、ただねえ。アトレティコが1点入れれば、勝ったも同然だったのはすでに過去の話なんですよ。 ▽実際、この日も36分、FKからタリンがヘッドしたボールはオブラクが弾いたものの、こぼれ球をカリージョに押し込まれ、レガネスに同点に追いつかれてしまったから、さあ大変!いえ、「Yo he intentado celebrar el gol para que me lo dieran a mi/ジョ・エ・インテンタードー・エル・ゴル・パラ・ケ・メ・ロ・ディエラン・ア・ミー(自分のゴールにしてもらいたくて祝ったんだ)。騙せたのはスコアボードだけだったけどね」と後でタリンが嘆いていたのはまあ、別にいいんですけどね。 ▽というのも、ここまで16試合でアトレティコが2得点以上挙げた試合は6試合しかなかったためで、案の定、残り時間が少なかったのもあって、そのまま1-1で終了したんですが、はあ。これにはサウールなど、「Tenemos que ser mas ambiciosos/テネモス・ケ・セル・マス・アンビイオーソス(ボクらはもっと野望を持たないといけない)」と試合直後のピッチインタビューで自己批判していましたが、ロッカールームでシメオネ監督に忠告でもされたんでしょうか。頭を冷やして現れたミックスゾーンでは「そうじゃないよ。ボクらはリードしても一歩下がらなかったし、相手のゴールはセットプレーだった。Hoy ha sido una cuestion de mala fortuna/オイ・ア・シードー・ウナ・クエスティオン・デ・マラ・フォルトゥーナ(今日は運が悪かったということさ)」と訂正していましたが、え?そういう結論なの? ▽とはいえ、サウールの言うこともあながち見当違いではないなと思えたのは、試合が終わるやいなや、サラケマダ駅に向かい、アトーチャ駅でセルカニアス(国鉄近郊路線)を乗り換えて、ヌエボ・ミニステリオス駅から徒歩でサンティアゴ・ベルナベウへ。何とかキックオフ15分前に着くことができた午後4時15分からのレアル・マドリーのバジャドリー戦では、それこそツキが大きく影響していたように見えたから。だってえ、ロペテギ監督が解任され、ソラリ新監督になったって、選手たちの顔ぶれは変わっていないんですよ。実際、私も恐れていた通り、ベイル、クロース、モドリッチ、カセミロら、コパ・デル・レイ32強対決では温存された、いわゆる今季、不調と言われているメンバーのプレーぶりはこの日も大差なし。 ▽そこへセルヒオ監督率いるバジャドリーの「ウチの最大の特徴は全員がアニマルのように守ること。Somos como el Atletico del Cholo/ソモス・コモ・エル・アトエティコ・デル・チョロ(ボクらはシメオネ監督のアトレティコみたいなんだ)」(トニ・ビジャ)というのはちょっと買いかぶりもありますが、自慢の堅守にチャンスが阻まれたため、早くも前半途中にはスタンドからpito(ピト/ブーイング)が飛ぶように。それでも両チーム無得点のままで突入した後半、カセミロからイスコ、ベイルからルーカス・バスケスへの交代があった後、まさか28分にアセンシオに代わってビニシウスが登場したことで転機が訪れるとは! ▽ええ、先日のコパ、メリージャ戦で頭角を現した18才が「En hacer gol/エン・アセール・ゴル(ゴールを入れようと考えて」ピッチに立ってから10分、敵3人をかわしてエリア内に侵入し、「ボールを持った時から得点できるかも思って、conte uno, dos y tres y tire fuerte/コンテ・ウノ、ドス・イ・トレス・イ・ティレ・フエルテ(1、2、3と数えて強く蹴った)」ところ、これがCBオリバスの背中を直撃。GKマシップの手を弾いてネットに収まってしまうなんて、呆気に取られたのは絶対、私だけではなかったかと。 ▽このタイミングの良さには新顔の活躍を期待していたファンも大喜び、スピーカーも「Gol de Vinicius!/ゴル・デ・ビニシウス」と絶叫するし、当人もスタンドに賑々しいお辞儀までして応えたものだから、レガネスのタリンのケースとは違い、主審も思わず、得点者をビニシウスと記録。本来なら、オリバスのオウンゴールになってもいいはずでしたが、これぞまさにバジャドリーのキャプテン、ミチェルも「Ellos tuvieron una accion de fortuna con un balon que iba fuera y entro/エジョス・トゥビエロン・ウナ・アクシオン・デ・フォルトゥーナ・コン・ウン・バロン・ケ・イバ・フエラ・イ・エントロ(彼らには枠外に行っていたはずのボールがゴールに入るというラッキーなプレーが1つあった)」と言っていた通り、サッカーの神様からの贈り物? ▽逆にバジャドリーはその前にアルカラスとビジャのシュートがゴール枠を直撃し、GKクウトワが破られずに済んでいましたしね。おかげでマドリーの選手たちも気が楽になったか、43分にはベンゼマがカレロにエリア内で倒されてPKをゲット。スタンドからはビニシウスコールが聞こえてきたものの、セルヒオ・ラモスが担当したため、一時はブーイングが起きたんですが、そこは海千山千の強者キャプテンです。「気がつかなかったよ。でも責任は長い間、このクラブにいる選手が引き受けないとね」と、得意のパネンカ風PK(緩いキックをゴール中央に蹴る)で2点目を沈めたとなれば、いやホント、ジダン監督同様、RMカスティージャ(マドリーのBチーム)から昇格したソラリ監督にはロペテギ監督にはなかったツキがあるのかも。 ▽え、これで2-0として勝利したマドリーはようやくリーガ5試合に渡る白星なしという不名誉な記録を終わらせることができたとはいえ、「Me gustaria ganar 7-0 con tres goles de media chilena/メ・グスタリア・ガナール・シエテ・セロ・コン・トレス・ゴーレス・デ・メディア・チレナ(オーバーヘッドシュート気味の3ゴールとか入って、7-0で勝ちたいね)」という、ソラリ監督の夢が叶う日は来るのかって?うーん、次の試合は水曜午後9時からのCLビクトリア・プルゼニ戦ですから、ありえないとは言い切れないんですけどね。 ▽この日、カルバハルとマルセロの代理を務めた両SB、オディオソラとレギロンもパッとしない不動のレギュラー陣と比べれば、称賛に値する働きをしていましたし、風向きが変わって、これまでゴール枠に嫌われていたシュートがゴールになってくれるなら、もっと楽に勝てるようになるとは思いますが、さて。いくらビニシウスがいい選手だとしてもまだ1年目ですし、何より、ベルナベウでも交代時にブーイングを浴びていたベイルが元気になってくれないことにはまだ先行き不安かと。そんなマドリーは火曜にプラハに向けて発つんですが、マリアーノ、バラン、バジェホを含め、負傷者は誰も復帰できないようです。 ▽そしてベルナベウを後にして、土曜午後8時45分の最終試合が行われるエスタディオ・バジェカスに私は向かったんですが、こちらの移動は簡単でした。ええ、メトロをトリブナル駅で1号線に乗り換えて、30分もあれば余裕で着くため、途中で軽食を取る時間もあったんですが、さすがバルサ戦。スタジアム周辺の道など凄まじい大混雑で、ラージョファンたちはスタンドを埋め尽くしてチームを応援していたんですが、まさか開始からたったの11分、ジョルディ・アルバのエリア内奥からの折り返しをルイス・スアレスに決められて、早々に失望させてくれるとはやってくれるじゃないですか。 ▽でもこの日のラージョは一味、違ったんですよ。ええ、1点目を奪われた瞬間には2年前、2部降格する以前、パコ・ヘメス監督の下で何度もバルサにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らっていた悪夢を思い出していた私ですが、リードして気を緩めた相手に彼らはしっかり反撃したんです。前半30分には絶好機にシュートを外してしまったポソがその5分後、リベンジとばかりにエリア前からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めて同点にすると、後半13分にはエンバルバのクロスをからラウール・デ・トマスがヘッド。このボールはゴールポストに弾かれてしまったものの、途中出場したばかりのアルバロが押し込み、とうとう逆転してしまったのですから、どんなにバジェカスのファンも意気が上がったことか。 ▽おかげでいよいよ、バルササイドも今季の6節でレガネスに2-1と逆転負けした直近の黒歴史、「El fantasma de Butarque se aparece por todas partes en momentos/エル・ファンタスマ・デ・ブタルケ・セ・アパレセ・ポル・トーダス・パルテス・エン・モメントス(ブタルケの亡霊がそこここに漂ってきた)」(バルベルデ監督)という一種のパニック状態に陥っていたんですが、そこは先日のコパ32強対決レガネス戦1stレグでも前半2点をリードしながら、後半には守備のミスで追いつかれたばかりのラージョ。メッシはこの日も負傷欠場していたものの、ピケをFWの位置に上げ、総攻撃態勢に入ったバルサを抑えきれず、残り3分にはジョルディ・アルバのクロスをピケが落としたボールをデンベレに、45分にはセルジ・ロベルトのクロスをゴール左前に走り込んだルイス・スアレスに決められて、2-3の負けで勝ち点1すら手にできないとはやっぱり、彼らの本質はあまり変わっていなかった? ▽いやあ、これにはミチェル監督も試合後、「Hay que defender mejor los centros laterales/アイ・ケ・デフェンデール・メホール・ロス・セントロス・ラテラレス(サイドからのクロスはもっと上手く守らないといけない)」とカンカンでしたけどね。それでもファンたちは健闘した選手たちを称えていたものの、おかげで今週も弟分仲間のレガネスと仲良く降格圏のままとなれば、いい加減、心配にもなってきますって。そんなラージョは今週末、意外と近い16位にいるビジャレアルを日曜午後6時30分に迎え、レガネスの方は土曜にアウェイでジローナ戦。ここはもう1つの弟分、ヘタフェを見習わってほしいところかと。 ▽そう、マドリッド勢で唯一、日曜に試合があったボルダラス監督のチームはウエスカ(スペイン西部)に赴いたんですが、最下位のガケっ淵に立っている相手に後半序盤、チェイタのヘッドで先制を許してしまうことに。その1点がなかなか返せず、これはいよいよ敗戦かと思われた45分、36歳のベテランCFがやってくれたんです。ええ、90分もプレーした後だというのに敵DF数人をすり抜けてゴールを決め、土壇場で1-1の引き分けをもぎ取ってくれたとなれば、その日はベンチ待機で終わってしまった柴崎岳選手やマタやグアルディオラ、もっと若いアタッカーたちだって、きっと次は絶対、自分が見せ場を作ってやると発奮したに違いませんって。 ▽これでヨーロッパリーグ出場圏まで勝ち点1差の8位という、いい位置に留まったヘタフェは土曜の午後4時15分からコリセウム・アルフォンソ・ペレスに今季はリーガでまだ1勝、水曜にはCLグループリーグの生き残りを懸けたヤング・ボーイズ戦もあるバレンシアを迎えるんですが、残念ながら、同日のアトレティコvsアスレティック戦は次の時間帯、午後6時30分のキックオフなため、梯子観戦は私には臨むべくもなし。セルカニアスとメトロを乗り継ぐと、どうしても1時間以上、移動にかかってしまうからですが、意外とセントロ(市内中央部)外縁部を取り巻く高速道路経由だと近いため、タクシーなら何とかなるかも。ワンダ・メトロポリターノ周辺の渋滞もありますし、それでもかなり厳しいとは思いますけどね。やはり先週の土曜のように梯子できる時間割になるのはなかなか、珍しいことかもしれませんね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.11.06 12:00 Tue
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まだ信用する訳にはいかない…/原ゆみこのマドリッド

▽「でも次は1部のチームだからなあ」そんな風に私が疑念を抱いていたのは金曜日、この週末のリーガ戦でビニシウスの先発を希望するレアル・マドリーファンがマルカ(スポーツ紙)のアンケート回答者4万人強のうち、87%に達したという記事を読んだ時のことでした。いやあ、確かにソラリ新監督の初陣となったコパ・デル・レイ32強対決1stレグではこの夏、マドリーに加入してから、もっぱらRMカスティージャ(マドリーのBチーム)の試合に出場していたおかげもあったんでしょうか。同じ2部Bに所属するメリージャ戦では、先日のクラシコ(伝統の一戦、バルサ戦のこと)での惨敗を始め、ファンを失望させることが多かった今季のチームに新風を吹き込んでくれたんですけどね。 ▽だからと言って、いきなり1部の相手に同様の活躍を期待するのは何せ、彼はまだ18才ですからね。21才になってからバルサに来たネイマールと違い、プロ経験もブラジルのフラメンゴでプレーした1年だけ、エムバペもフランス育ちでヨーロッパのサッカーに慣れているとあって、とても比べられないと思うんですが、要はこれって、マドリーファンがベイルやベンゼマに愛想を尽かしたってこと?まあ、その辺は土曜のバジャドリー戦でサンティアゴ・ベルナベウの様子を伺ってみないとわからないんですが、とりあえず、そんなマドリーを含め、今週ミッドウィーク開催のコパ初戦でマドリット勢がどうだったかをお伝えしていくと。 ▽まず火曜、最初にあったのはレガネスとラージョ、弟分同士のコパ・ミニダービーで、どちらもケガ人がいるため、レギュラーと控えの混合したスタメンでスタート。キックオフからしばらくして降り始めた雨のせいで、ブタルケが屋根のある正面スタンド以外、ガラガラになっていく中、前半15分、シオバスがアルバロ・ガルシアを逃がしてしまったせいで、この夏、ウクライナのゾリャ・ルハンシクからマドリーに加入した19才、今季はレガネスにレンタルで修行に出ているGKルニンがデビュー戦で初失点を記録する破目に。前線が活発だったラージョは20分にもポソのラストパスをアレックス・アレグリアがゴール前から決めてリードを2点に広げ、バジェカスから駆けつけたブカネーロス(ラージョの過激なファン集団)を喜ばせていたんですが…。 ▽レガネスの反撃の火ぶたを切ったのはモロッコ人FWのエン・ネシリでした。ええ、30分にはCKから混戦になったボールを蹴り込み、スコアを1点差にすると、後半26分にもゴール右前からGKディミトリエフスキを破って、とうとう同点に持ち込んでしまったから、驚いたの何のって。その直後、ペレグリーニ監督はエースのカリージョを投入し、勝ち越し点を狙ったものの、そのまま2-2で終了しています。これで決着は12月第1週にある2ndレグに持ち越されることになりましたが、うーん、両チームとも現在、リーガでは降格圏で停滞。そろそろ順位の方を上げていかないと、その頃にはとてもコパなど構っていられない状況になっているかもしれませんが、逆に勝ち上がった方が1月にミッドウィーク試合が入って、ますます大変になるっていうのも皮肉ですよね。 ▽え、私が呑気にブタルケで観戦している間、アトレティコのサン・アンドレウ戦も始まっていたんだろうって?いやあ、そうなんですが、相手はこの32強対決に唯一、残った3部のチームでしたしね。昨季のコパ準々決勝セビージャ戦2ndレグで退場したシメオネ監督が3試合のベンチ入り禁止、この日もスタンド最上段で"モノ"・ブルゴス第2監督の指揮を見守っていたとはいえ、今年だけでもヨーロッパリーグ決勝やUEFAスーパーカップで同じ経験をしている当人も「Ya estoy acostumbrado/ジャー・エストイ・アコストゥンブラードー(もう自分は慣れている)」と言っていたようにもう、そんなのはアトレティコファンにとってはよくあることの1つ。 ▽ローテーションをしているとはいっても、スタメンにいたカンテラーノ(アトレティコBの選手)はCBのモンテロだけでしたし、あまり心配はしていなかったんですが、どうやらあちらも雨降りだったのに加え、会場となったナルシス・サラが人工芝だったのが良くなかった?開幕戦でケガをして今季、まだほとんど出場していないビトロなども「Al final este tipo de campos es dificil/アル・フィナル・エステ・ティポ・デ・アンポス・エス・ディフィシル(こういうタイプのピッチはとにかく難しい)。ボクらは慣れてないから」と後で言っていましたが、彼らは前半33分にジェルソン・マルティネスのゴールで先制したものの、追加点を奪えず、あまつさえ、終盤など敵の猛攻に苦しむことに。 ▽それでも最後は0-1で逃げ切り、何とか体面を保ってくれたため、翌日はバルサも2部Bのクルトゥラル・レオネサ相手にようやく後半45分、CBレングレのヘッドが決まり、同じスコアで勝ったなんてこともありましたしね。2ndレグはワンダ・メトロポリターノですし、別に心配する程ではないんですが、木曜に私がマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションを見学に行ったところ、それどころではない懸念があったことが発覚。というのも、てっきりローテーションでコパは免除されたと思っていたジエゴ・コスタ、ゴディン、コケの姿がグラウンドになく、クラブのメディカルリポートによると前者2人は筋肉の疲労。コケは前節レアル・ソシエダ戦で受けた打撲で太ももを内出血と3人共、この土曜午後1時(日本時間午後9時)からのレガネス戦に出ないって、本当に大丈夫? ▽うーん、来週火曜にはアウェイで4-0の大敗をしたリベンジをしないといけないCLドルトムント戦が控えているため、ムリをさせないという意味もあるんでしょうけどね。ただここ2年、ブタルケで戦ったミニダービーはどちらもスコアレスドローだったなんてことを思い出すと、ヒメネスとリュカにalta medica/アルタ・メディカ(全快通知)が出たDF陣より、頼りのグリーズマンがこのところ、ゴールに恵まれていない攻撃陣の方が心細いかと。ええ、18位のレガネスも大変なんですが、今回は19位のラージョが土曜午後8時45分(日本時間翌午前4時34分)から、エスタディオ・バジェカスでバルサと対戦ですからね。 ▽ミチェル監督は「El 98% del mundo piensa que vamos a perder/エル・ノベンタイオッチョ・ポル・シエントー・デル・ムンドー・ピエンサ・ケ・バモス・ア・ペルデル(世界の98%はウチが負けると思うだろう)。だが、自分たちは2%の勝利を欲する者たちだ)」と言っていましたし、事実、6節にはそれこそ、レガネスがバルサを破ったなんてサプライズはあったものの、前節は前腕骨折のリハビリ中のメッシ抜きでもマドリーに5-1で大勝できる強さを見せつけられたばかりですからね。首位と勝ち点差2で4位にいるアトレティコとしては下も詰まっているため、ここは座して弟分の奇跡を待っている訳にもいかないというのが本音かと。 ▽そして翌水曜がマドリーのコパだったんですが、もしや自分がクラブに勧めたロペテギ監督が開幕から3カ月で解任となってしまったことに多少の責任を感じたんですかね。相手は2部Bの格下とあって、例年だったら、ローテーションでのお留守番を満喫しているはずだったセルヒオ・ラモスが先発だったのは意外でしたが、何せ現在、カルバハル、マルセロ、バラン、バジェホと負傷禍が守備陣に集中。マリアーノもケガしてしまったせいで、ベンゼマもスタメンに名を連ねたのは仕方ないところもあったんですが、チームの危機的状況が選手たちに緊張感を与えていたのは確かでしょう。 ▽ええ、そこに就任会見を兼ねた試合前記者会見で「La idea es ir a Melilla manana y jugar con dos cojones/ラ・イデア・エス・イル・ア・メリージャ・マニャーナ・イ・フガール・コン・ドス・コホネス(明日はメリージャに行って、ガッツでプレーするのが考え)」という新監督による刺激が加わり、前半28分にはこれまでロペテギ監督の下でほとんど使ってもえなかったオドリオソラが発奮。敵エリアまで上がってベンゼマに1点目をアシストすると、ハーフタイム入り直前にはいよいよ、まだトップチームで12分間しかプレー時間がなかったビニシウスの番が来たんです!ええ、ユベントスに移籍したクリスチアーノ・ロナウドの代わりとして、開幕からトップ3の一角に選ばれながら、このところ失速気味だったアセンシオにチームの2点目をアシストしてくれたから、ホッとしたの何のって。 ▽後半はラモスがナチョに、ベンゼマがバルベルデに代わったマドリーでしたが、その勢いは衰えず、いえ、残念ながら、ビニシウスのエリア外からのシュートはゴールバーに弾かれ、34分に敵GKがこぼしたボールに駆け寄った時もシュートはできず、後ろから駆けつけたオドリオソラが押し込んで3点目となったんですけどね。ロスタイムにはアセンシオから代わったRMカスティージャのFWクリストもオドリオソラのクロスからヘッドでトップチーム初ゴールを挙げ、最後はメリージャに0-4の快勝。もちろん、この日のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)で先日、manita(マニータ/5得点のこと)を喰らったクラシコの汚名がそそげるとは誰も思いませんが、選手たちにとって、勝利は何よりの妙薬だったかと。 ▽とりわけ当面、カルバル、マルセロの代理をしないといけないオディオソラやレギロン、このチャンスに出場機会を増やしたいビニシウスらにとってはプラスになる試合でしたが…いやあ、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのバジャドリー戦に先発するであろう、ベイル、イスコ、クロース、モドリッチ、カセミロは参加していないんですよねえ。とりあえず、ソラリ暫定監督が任された11月の各国代表戦週間前までのあと3試合で、"暫定"が取れる結果を残すためにはそれこそ、彼らに本気を出してもらわないといけないんですが、果たしてそんな急に調子が上向くものなのか。 ▽ええ、というのもあのギャラクティコ時代にマドリーの看板FWだったロナウドが今は会長をしているバジャドリーは昇格組ながら、ここリーガ6試合で無敗の4勝2引き分けと絶好調。順位も6位で9位のマドリーに勝ち点差2をつけていますし、水曜のコパでもマジョルカ(2部)にベルデがエリア外から2ゴールを挙げ、1-2で勝っていますからね。通常でしたら、楽勝のカードでも今季はレバンテやアラベスに負けている彼らだけに何があってもおかしくないんですが、とにかくここ最近、見放されていたゴール運が回復したようなのは心の支えになりますかね。 ▽え、それでマドリッド勢最後の1つ、ヘタフェのコパはどうだったのかって?いやあ、こちらはマドリーから1時間遅れで始まったんですが、前半26分にはブルーノのオウンゴールでコルドバ(2部)に先制されてしまう逆境に陥ることに。それでも前半終了間際にはそのブルーノがPKをゲット、マタがPKを決めて同点にしたんですが、勝ち越し点が入ったのは後半45分という遅い時間でした。今回はリーガで8位という余裕の高みにあるのを利用して、ボルダラス監督がコパにも多くのレギュラー選手を起用した甲斐があったか、アンヘルのラストパスからマタがその試合、2点目を挙げてくれています(最終結果1-2)。 ▽ちなみに柴崎岳選手は後半23分からの出場だったんですが、今週末はヘタフェだけが日曜試合で午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から最下位のウエスカとアウェイで対戦。相手はアスレティックとのコパの予定がサン・マメスで今週、コンサートが開かれたため、延期となり、1週間、じっくりフランシスコ新監督の下で練習していますからね。フルキエがリーガ戦2試合連続ゴール、出場停止だったポルティージョも戻るとあって、柴崎選手がスタメンに入るのはなかなか難しいかと思いますが、コルドバ戦でのように、途中からでもチームの勝利に貢献できるような働きができるといいですね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.11.03 13:30 Sat
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