C・ロナウドがCL7戦連発でマドリーでのCL通算100ゴール達成! 王者の意地をみせPSGに逆転勝利!《CL》

2018.02.15 06:56 Thu
Getty Images
▽チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦1stレグ、レアル・マドリーvsパリ・サンジェルマン(PSG)が14日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、ホームのマドリーが3-1で逆転勝利した。

▽強豪トッテナム、ドルトムントと同居したグループHで、トッテナムの後塵を拝して2位通過となった2連覇中の王者マドリー。コパ・デル・レイで敗退し、リーガエスパニョーラでも連覇が絶望的な状態となり、今シーズン残されたタイトルはCLのみというのが現実的なところだ。それでも、直近のレアル・ソシエダ戦ではエースFWクリスティアーノ・ロナウドの今季リーガ初のハットトリックなど、5-2の大勝を収めており復調気配を漂わせる中で今季の行方を占うビッグマッチを迎えた。そのソシエダ戦からは先発3人を変更。出場停止のカルバハルに代えてナチョが代役を担ったほか、ルーカス・バスケスとアセンシオに代わってカゼミロとイスコが起用され、ベイルはベンチスタートとなった。

▽一方のPSGは、バイエルンとの一騎打ちとなったグループBを見事に首位通過。また、2年ぶりの優勝を目指すリーグ・アンでも2位のモナコに勝ち点12差を付けての首位に君臨するなど、2つの国内カップを含め国内シーズン3冠に向けて視界は良好。直近の第25節トゥールーズ戦では完全休養となったカバーニをはじめ主力を数人休ませつつ1-0で勝利。好調を保った状態でこの試合に臨んだ。なお、トゥールーズ戦からは先発2人を変更。古巣対戦のラサナ・ディアラ、ディ・マリアに代わってヴェッラッティとカバーニが復帰。カバーニはネイマール、ムバッペと共に“MCN”を形成した。
▽ラウンド16最大の注目カードの初戦は崖っぷちの2連覇中の王者がアグレッシブな入りを見せる。高い位置から積極的に圧力をかけるホームチームは相手のビルドアップを執拗にけん制。開始3分には背後に抜け出したC・ロナウドがボックス右からファーストシュート。続く5分には右CKの場面からショートコーナーを仕掛けてボックス右角のクロースが左足のシュートでGKアレオラのセーブを強いる。

▽一方、ボールの主導権を渡したものの、最終ラインの安定感を生かして決定機まで持ち込ませないPSGは左サイドに張るネイマールにボールを集めながら、時折サイドバックのユーリも絡んでクロスからチャンスを作る。だが、やや気負いが目立つネイマールがボールを持ち過ぎる場面も目立ち、フィニッシュまで持ち込めない。
▽立ち上がりに比べてホームチームの圧力が弱まったことで、やや試合が落ち着き始めるが、ここから互いに決定機を作り合う。まずは26分、ペナルティアーク付近でマドリーがFKを獲得すると、キッカーのC・ロナウドが直接狙うがこれはクロスバーの上を越える。さらに29分には自陣からのロングカウンターで左サイドのマルセロが逆サイドを猛然と駆け上がるC・ロナウドへ絶妙なアーリークロスを通す。しかし、C・ロナウドはボックス内でのGKとの一対一をGKアレオラに顔面セーブで阻まれ、絶好機を逸した。

▽するとこのピンチを凌いだPSGは33分、右サイドでマルセロを振り切ったムバッペがゴール前に鋭いクロスを供給。ニアに走り込むカバーニがDFを引っ張り、その後方から飛び込んだネイマールとDFナチョが競ったクリアがゴール前にこぼれると、これをラビオが冷静に右足でネットに突き刺し、アウェイチームが先制点を奪った。

▽先に点を奪われる最悪な展開を強いられたマドリーは相手の高速カウンターが気がかりも、リスクを冒して前に出る。37分にはユーリのミスパスを奪ったボックス右のC・ロナウドがシュートを放つが、これはクロスバーの上。直後の38分には逆にネイマールの個人技からボックス内のカバーニに反転シュートを許すが、ここはDFが何とかブロックする。

▽その後も一進一退の攻防が続く中、43分にはボックス手前でマルセロからのグラウンダーのクロスに反応したベンゼマが見事な左足のダイレクトシュートをゴール左隅に飛ばすが、これはGKアレオラのビッグセーブに遭う。しかし、このプレーで得たCKの流れからボックス内に侵入したクロースが後方からロ・セルソに手をかけられてピッチに倒れ込むと、やや微妙な判定ながらPKが与えられる。これをキッカーのC・ロナウドが冷静に決めて今季CL7試合連続となる10点目を記録すると共に、レアル・マドリーでのCL通算100ゴールを達成した。

▽C・ロナウドのメモリアルゴールによって1-1のイーブンで折り返した試合は後半も拮抗した状況が続く。49分には左サイドで抜け出したネイマールが中央に切り込みながらボックス右でフリーのムバッペにラストパス。だが、ムバッペのシュートはややコースが甘くGKケイロル・ナバスのセーブに遭う。さらに54分には味方とのパス交換でボックス右ライン際に抜け出したダニエウ・アウベスが右足アウトにかけたクロスを供給。これをラビオが渾身の右足ボレーで合わすが、ここはDFセルヒオ・ラモスの身体を張ったブロックに防がれた。

▽その後中盤での潰し合いが目立つ中、互いに選手交代で流れを変えにかかる。より勝利が求められるマドリーは68分にベンゼマを下げて切り札のベイル、79分にはカゼミロ、イスコを下げてL・バスケスとアセンシオを同時投入。対するPSGはコンディション不良のカバーニを早い時間帯に下げてムニエを投入。そして、ムバッペを最前線にダニエウ・アウベスを右ウイング、ムニエを右サイドバックに配して攻守のバランスを保つ。

▽序盤はPSGの交代策が機能してダニエウ・アウベスとネイマールの連係から幾つかチャンスを作り出すも、DFセルヒオ・ラモスを中心に粘る相手の守備をあと一歩で崩し切れない。

▽すると、PK以降存在感を欠いていたマドリーのエースが再び仕事を果たす。83分、フィードに抜け出した左サイドのアセンシオが中央へクロス。これは一度相手に引っかけられるも、相手のクリアボールを高い位置で奪ったモドリッチが再びアセンシオに展開。ここでアセンシオがグラウンダーのクロスを入れると、GKアレオラの弾いたボールに反応したC・ロナウドが泥臭くヒザに当てて押し込み、マドリーが逆転に成功した。

▽エースの2点目で試合を引っくり返したマドリーは直後の86分、左サイドでクロースとマルセロ、アセンシオが細かく繋いで攻撃を展開。最後はアセンシオの鋭いマイナスのクロスをゴール前にフリーで走り込んだマルセロが左足ボレーで合わせ、勝利を大きく手繰り寄せる3点目を奪った。

▽その後、ドラクスラーを投入して前がかりになったPSGの反撃を冷静に凌ぎ切ったマドリーがホームでの初戦を3-1の逆転勝利で飾りベスト8進出に向けてアドバンテージを手にした。一方、またしても勝負弱さを露呈したPSGはアウェイゴール1つを持ち帰ったものの、厳しい状況でホームに戻ることになった。なお、PSGホームの2ndレグは来月6日に行われる。

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エル・ブランコの屋台骨支える。ディフェンスラインのマルチロールだったナチョの退団に加え、今季もミリトン、カルバハルが長期離脱となったマドリーのディフェンスラインでフル稼働。チュアメニやルーカス・バスケスとビッグマッチにおいて脆さを見せる相棒たちを見事にカバー。ムバッペの加入でより攻撃偏重なチームにおいて1試合平均1失点でとどまっている最大の要因は地対空で無類の強さをみせ、要所での気の利いたカバーリングを見せるドイツ代表の存在が非常に大きい。 DF ミゲル・グティエレス(23歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チーム苦戦の中で個人としては充実の前半戦。今季もミチェル監督仕込みの攻撃的なポジショナルプレーにおいて偽SB以上にフレキシブルな役割を担い、ピボーテやインテリオールとしてもプレー。昨季に比べて前線の質がやや低下し、1ゴール4アシストの数字にとどまったが、高精度のクロスやキーパスでその数字以上のチャンスを演出し続けている。 MF ラミン・ヤマル(17歳/バルセロナ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 17歳の怪物がトップ・オブ・トップの領域に。今季の前半戦では過密日程の疲労や細かいケガがありながらも、5ゴール10アシストを記録。レヴァンドフスキ、ハフィーニャとの最強ユニットでリーグダントツの51ゴールを挙げた攻撃陣を牽引。クンデの絶妙な後方からの支援を受けつつ、攻撃面では異次元の輝きを放っており、複数人にマークされながらも局面を打開。ときおり若さゆえのセルフィッシュな姿を見せる場面もあるが、視野や判断、オフ・ザ・ボールの向上によってコンプリートアタッカーに成長している。 MF フェデリコ・バルベルデ(26歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍動続けるエル・ブランコの新8番。クロースの背番号を継承し、気持ち新たに臨んだシーズンでより責任感を増したウルグアイ代表はピボーテにインテリオール、ときに右のラテラルでも起用され、チームのために献身。ベリンガムとともに前がかりなチームを守備で支えつつ、5ゴール2アシストを記録。“バルベルデ砲”と称される強烈なミドルシュートは、チームの窮地や勝負所で決まる場面が多く、勝負強さを含めてマドリーの前半戦ベストプレーヤーと言える活躍だった。 MF ペドリ(22歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:4 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 多くのケガを乗り越えて天才が完全復活。近年はピッチに出れば活躍を見せるものの、度重なるケガで稼働率の問題を抱えてきたが、今季は前半戦全試合に出場。試行錯誤のコンディション調整がようやく実を結び、離脱期間に集中して取り組んだウエイトトレーニングは主に守備面で力強さをもたらし、チーム事情で主戦場はインテリオールやトップ下からピボーテに変化。そのぶんボールに絡む機会が増えてゲームメイカー、リンクマンとして質の高い仕事を見せつつ、前半戦だけで4ゴールを記録。キャリアハイの6ゴール更新は確実か。 MF ハフィーニャ(28歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生バルサの象徴の一人に。昨季終了時点では換金対象の一人と目されたが、フリック監督の信頼を得て開幕から絶対的な主力に加え、テア・シュテーゲンら不在のなかで多くの試合でゲームキャプテンも務めた。左ウイングを主戦場に11ゴール8アシストとゴール関与数では前半戦リーグトップに輝くなど、圧巻の輝きを放った。さらに、元々定評がある運動量を武器に、守備面でもハイプレスに献身的なプレスバックとチームのために身を粉にして働く姿は、多くのクレから称賛を浴びている。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(36歳/バルセロナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:16 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 恩師との再タッグで完全復活。加入2年目となった昨季は19ゴールを挙げるも、シーズンを通して安定感を欠いたが、今季はバイエルン時代に指導を受けたドイツ人指揮官の下で完全復活。ヤマル、ハフィーニャの両翼に加えて、配球力に優れるセンターバックコンビなどチーム全体でビルドアップ、チャンスメークの質が上がったなかで、よりボックス付近での仕事に集中できる環境が整えられて本領を発揮。ここまで16ゴールと2位以下に5点以上の差を付けてピチーチレースを独走。ケガさえなければ、1年目の23ゴールを更新し、自身初のピチーチ獲得は濃厚だ。 FW アントワーヌ・グリーズマン(33歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:7 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。11ゴール3アシストを記録した昨季に比べて7ゴール4アシストと数字は劣るものの、前線と中盤で多くの役割をこなすなど、その数字以上のインパクトを残した。フランス代表引退によってコンディションも維持できており、セルロートやアルバレスとの連携も深まりつつある後半戦ではさらなる躍動で、アトレティコを優勝へ導けるか。 2025.01.18 18:31 Sat

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