リーガ復帰弾&退場のジエゴ・コスタ劇場! アトレティコが柴崎途中出場のヘタフェに完勝《リーガエスパニョーラ》
2018.01.06 23:03 Sat
▽リーガエスパニョーラ第18節、アトレティコ・マドリーvsヘタフェが6日にワンダ・メトロポリターノで行われ、ホームのアトレティコが2-0で勝利した。なお、ヘタフェのMF柴崎岳は64分からプレーしている。
▽2位のアトレティコ・マドリー(勝ち点36)と8位のヘタフェ(勝ち点23)による“オトラ・マドリッド・ダービー”。
▽前節、格下エスパニョール相手に0-1で競り負け、2017年最終戦で今季のリーガ初黒星を喫したアトレティコ。それでも、2018年に入ってFIFAから科された補強禁止処分が解除されると、新年最初の公式戦となったコパ・デル・レイ5回戦1stレグのリェイダ戦ではジエゴ・コスタ、ビトロという2人の新戦力が早速デビューを飾り、チームはジエゴ・コスタの復帰弾を含め4-0の大勝。同じマドリッドに本拠を置くヘタフェを相手に新年リーガ初勝利を目指したこの一戦では、サウールを出場停止で欠いたものの、それ以外はベストメンバーを起用。前線はジエゴ・コスタが1トップに入り、2列目に右からグリーズマン、コレア、カラスコと並んだ。
▽対するヘタフェは昇格プレーオフを制した“20番目”のチームながら堅守速攻を武器に年内8位フィニッシュと大健闘。2018年最初の公式戦となる今節に向けては先発復帰が濃厚とされた柴崎はベンチスタートとなった。
▽立ち上がりから球際で激しい攻防が繰り広げられる中、4分にはカウンターから右サイドに抜け出したアンヘルがGKオブラクの前目のポジショニングを見てロングシュートも正面を突く。続く7分には再びヘタフェのカウンターからモリーナの絶妙な右クロスをファーでフリーのアマスが狙うが、ここはミートし切れずGKオブラクにセーブされる。
▽その後はダービーらしいカードが飛び交う荒れ模様の展開の中、アトレティコが試合の主導権を握る。だが、堅守のヘタフェも簡単に決定機を許さない。逆に、ヘタフェは21分にアマス、35分にアンヘルと枠内シュートを浴びせていくが、ここはGKオブラクが危なげなくセーブ。前半はアトレティコの1点リードで終了した。
▽前半に7枚のイエローカードが出た白熱のダービーは、後半も拮抗した展開が続く。58分には浮き球のスルーパスに抜け出したジエゴ・コスタがシュートを狙うが、わずかに枠の上に外れる。
▽一方、攻勢を強めたいヘタフェは64分、ポルティージョとセルヒオ・モラを下げて柴崎とアルバロを同時投入。トップ下に入った柴崎はいきなり好位置でのFKを獲得するが、これは決定機に繋がらず。
▽すると68分にはこの試合の主役ジエゴ・コスタが魅せる。右サイドを突破したヴルサリコが絶妙なグラウンダーのクロスを供給。これをタイミング良くゴール前に走り込んだジエゴ・コスタが右足ダイレクトで流し込み、公式戦2試合連続ゴールを達成。しかし、このゴールセレブレーションでゴール裏スタンドまで上がったジエゴ・コスタに対して、主審は遅延行為と判断しこの試合2枚目の警告を掲示。スペイン代表FWは歓喜から一転、リーガ再デビュー戦で退場処分となった。
▽数的優位を生かして追いつきたいヘタフェはリスクを冒して前に出る。中盤でボールを引き出して捌く柴崎を起点にアタッキングサードまでボールを運ぶものの、専守防衛に入ったアトレティコを崩し切ることができない。
▽結局、試合はこのまま2-0でタイムアップ。リーガ復帰弾に退場とジエゴ・コスタ劇場を演じたアトレティコが、新年最初のリーガを快勝で飾った。一方、敗れたヘタフェは2018年黒星スタートとなった。
▽2位のアトレティコ・マドリー(勝ち点36)と8位のヘタフェ(勝ち点23)による“オトラ・マドリッド・ダービー”。
▽前節、格下エスパニョール相手に0-1で競り負け、2017年最終戦で今季のリーガ初黒星を喫したアトレティコ。それでも、2018年に入ってFIFAから科された補強禁止処分が解除されると、新年最初の公式戦となったコパ・デル・レイ5回戦1stレグのリェイダ戦ではジエゴ・コスタ、ビトロという2人の新戦力が早速デビューを飾り、チームはジエゴ・コスタの復帰弾を含め4-0の大勝。同じマドリッドに本拠を置くヘタフェを相手に新年リーガ初勝利を目指したこの一戦では、サウールを出場停止で欠いたものの、それ以外はベストメンバーを起用。前線はジエゴ・コスタが1トップに入り、2列目に右からグリーズマン、コレア、カラスコと並んだ。
▽立ち上がりから球際で激しい攻防が繰り広げられる中、4分にはカウンターから右サイドに抜け出したアンヘルがGKオブラクの前目のポジショニングを見てロングシュートも正面を突く。続く7分には再びヘタフェのカウンターからモリーナの絶妙な右クロスをファーでフリーのアマスが狙うが、ここはミートし切れずGKオブラクにセーブされる。
▽一方、ジエゴ・コスタにきっちりクサビが収まるアトレティコは徐々に攻勢を強めると、18分に先制点を奪う。バイタルエリアでコケから足元にパスを受けたグリーズマンが中央で3人のDFを引き付けてボックス右でフリーのコレアに短いラストパス。これをコレアが右足アウトを使ったダイレクトシュートでゴール左隅に流し込んだ。
▽その後はダービーらしいカードが飛び交う荒れ模様の展開の中、アトレティコが試合の主導権を握る。だが、堅守のヘタフェも簡単に決定機を許さない。逆に、ヘタフェは21分にアマス、35分にアンヘルと枠内シュートを浴びせていくが、ここはGKオブラクが危なげなくセーブ。前半はアトレティコの1点リードで終了した。
▽前半に7枚のイエローカードが出た白熱のダービーは、後半も拮抗した展開が続く。58分には浮き球のスルーパスに抜け出したジエゴ・コスタがシュートを狙うが、わずかに枠の上に外れる。
▽一方、攻勢を強めたいヘタフェは64分、ポルティージョとセルヒオ・モラを下げて柴崎とアルバロを同時投入。トップ下に入った柴崎はいきなり好位置でのFKを獲得するが、これは決定機に繋がらず。
▽すると68分にはこの試合の主役ジエゴ・コスタが魅せる。右サイドを突破したヴルサリコが絶妙なグラウンダーのクロスを供給。これをタイミング良くゴール前に走り込んだジエゴ・コスタが右足ダイレクトで流し込み、公式戦2試合連続ゴールを達成。しかし、このゴールセレブレーションでゴール裏スタンドまで上がったジエゴ・コスタに対して、主審は遅延行為と判断しこの試合2枚目の警告を掲示。スペイン代表FWは歓喜から一転、リーガ再デビュー戦で退場処分となった。
▽数的優位を生かして追いつきたいヘタフェはリスクを冒して前に出る。中盤でボールを引き出して捌く柴崎を起点にアタッキングサードまでボールを運ぶものの、専守防衛に入ったアトレティコを崩し切ることができない。
▽結局、試合はこのまま2-0でタイムアップ。リーガ復帰弾に退場とジエゴ・コスタ劇場を演じたアトレティコが、新年最初のリーガを快勝で飾った。一方、敗れたヘタフェは2018年黒星スタートとなった。
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2022-23シーズンのラ・リーガが全日程を消化しました。そこで本稿では今シーズンのベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆ラ・リーガベストイレブン GK:テア・シュテーゲン DF:アルナウ・マルティネス、アラウホ、クリステンセン、フラン・ガルシア MF:スビメンディ、F・デ・ヨング MF:久保建英、グリーズマン、ヴィニシウス FW:レヴァンドフスキ GK マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(31歳/バルセロナ) 出場試合数:38(先発:38)/失点数:18 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのMVP。シーズンを通して抜群の安定感と、驚異的なセービングで幾度もピンチを救い、自身初のサモラ賞を受賞。消化試合となった残り4試合でのチームの緩んだパフォーマンスがなければ、シーズン最多クリーンシート記録、最少失点記録樹立も可能だった。 DF アルナウ・マルティネス(20歳/ジローナ) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:3 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 総合力高いバルセロナ育ちの俊英。マシア育ちでジローナでトップチームデビューを飾った20歳は、センターバックと右サイドバックを主戦場にレギュラーに定着。昨季のプリメーラ昇格に貢献。今季は右サイドバックで高い身体能力を生かした対人守備、縦への推進力を発揮。さらに、ヤン・コウトが右サイドハーフに定着後は攻撃時にドブレピボーテの右に入るファルソ・ラテラルの役割を担い、バルセロナ育ちらしい戦術理解度の高さやパスセンスを発揮した。 DF ロナルド・アラウホ(24歳/バルセロナ) 出場試合数:22(先発:21)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ワールドクラスの域に到達。シーズンを通してフル稼働が求められるセンターバックで22試合という出場数は物足りないが、出場試合で披露した圧倒的なパフォーマンス、優勝への貢献度を考えると、やはり外すことはできない。以前から卓越した身体能力と守備センスはすでに世界屈指と言えたが、チャビ監督の薫陶によってパスやポジショニング、判断に磨きをかけた攻撃面でも著しい成長をみせ、より弱点が少ない総合力の高いDFに成長。クラシコではすでにお馴染みとなったヴィニシウス対策の右サイドバック起用では世界最高峰のマッチアップも見せてくれた。 DF アンドレアス・クリステンセン(27歳/バルセロナ) 出場試合数:23(先発:22)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> バルセロナの今季ベスト補強に。アラウホ同様に出場数は物足りず、ミリトンやダビド・ガルシア、ル・ノルマンを選出する選択肢もあったが、フリー加入のデンマーク代表DFの期待以上のパフォーマンスをより評価した。チェルシーでの立ち位置を考えると、センターバックのバックアッパー的な起用が予想されていたが、負傷者や右サイドバック不在の歪なチーム事情もあってセンターバックの主軸に定着。アラウホとはかつてのプジョールとピケのような補完性をみせ、安定した守備に持ち味の配球能力を遺憾なく発揮。最少失点の堅守構築に大きな貢献を見せた。 DF フラン・ガルシア(23歳/ラージョ) 出場試合数:38(先発:38)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 充実のシーズンを過ごして古巣帰還。レアル・マドリーのカンテラ出身でレンタル移籍の翌シーズンにラージョに完全移籍した左サイドバックは、インテンシティの高さに定評があるラージョで今季の全38試合に出場。爆発的なスピードを生かした攻撃参加で、阿吽の呼吸を見せるアルバロ・ガルシアと左サイドの攻撃を活性化。さらに、169cmとサイズには恵まれていないものの、球際の競り合いを苦にしておらず、安定したテクニックと共に総合力の高いサイドバックという評価を確立。来季は買い戻しオプションを行使した古巣への復帰が決定したほか、追加招集ながらスペイン代表初招集と更なる躍進が期待される。 MF 久保建英(22歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:35(先発:29)/得点数:9 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルのベストプレーヤー。マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェとレアル・マドリーからの武者修行先ではチームスタイルや指揮官との相性に加え、フィジカル面の未熟さもあって完全な主力にはなり切れず。それでも、昨夏完全移籍したソシエダでは個人としてのパフォーマンス向上はさることながら、ようやく自身の特長を生かせる指揮官、チームメイトと巡り合えた。2トップの一角や右ウイングを主戦場に35試合出場でキャリアハイの9ゴールを記録し、巧い選手から怖い選手に変貌。アシスト数は「4」にとどまったものの、味方が着実に決定機を決めていれば、その数字は少なくとも倍にはなっていたはずだ。卓越したテクニックに加え、スピードとパワーの向上で個での局面打開の場面が増え、シルバを中心に周囲とのコンビプレーも強力で対峙する守備者にとっては抑え込むのが難しい一線級のアタッカーに成長。また、右ウイングが主戦場となったシーズン終盤戦では守備面の貢献度の高さも際立っていた。 MF マルティン・スビメンディ(24歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:36(先発:35)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルの要。一昨季の主力定着以降、安定したパフォーマンスを継続し、国内屈指のピボーテに成長した。バルセロナがブスケッツの後継者、クラブOBでもあるアルテタ率いるアーセナルも関心を示す逸材は、シーズンを通して躍動。守備では強度の高い対人守備、カバー範囲の広さを生かしてフィルター役を完遂。攻撃では巧みなポジショニングと視野の広さを武器にボールの循環の基準点として機能した。メリーノやブライス・メンデスが一時パフォーマンスを落としていた中、久保と共に安定したパフォーマンスで4位チームを支え続けた。来季も愛するクラブに残り、イジャラメンディの背番号4を継承する見込みだ。 MF アントワーヌ・グリーズマン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:38(先発:31)/得点数:15 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季の最優秀フィールドプレーヤー。得点ランキング4位タイの15ゴールに、最多アシストとなる16アシストを記録し、今季のラ・リーガで最も多くのゴールに関与した。シーズン序盤戦では保有元のバルセロナの契約条項の影響で30分以内限定の起用を強いられたが、クラブ間の交渉がまとまってフル稼働が可能となって以降は不振のチームを攻守に牽引。とりわけ、後半戦ではフランス代表での役割に近いトップ下でフリーロールを与えられると、卓越した戦術眼とテクニック、献身性を遺憾なく発揮し、驚異的なパフォーマンスを披露し続けた。 MF フレンキー・デ・ヨング(26歳/バルセロナ) 出場試合数:33(先発:29)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 開幕前の不当な扱いを乗り越えて優勝の立役者に。自身に何ら非はなかったものの、深刻な財政問題を抱えるクラブ事情でマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を迫られる難しい状況でシーズンをスタート。しかし、開幕からガビやペドリと共にチャビ監督が求めるアグレッシブなスタイルをピッチ上で体現する担い手となり、攻守に八面六臂の活躍を披露。出場試合での存在感ではペドリをより評価する声もあるが、前述のクラブでの扱いや守備時のブスケッツのサポートなど多くのタスクをこなした点を評価した。 FW ヴィニシウス・ジュニオール(22歳/レアル・マドリー) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:10 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 更なる進化を遂げたエル・ブランコの若きエース。今季記録した10ゴール9アシストは、昨季の17ゴール13アシストをいずれも下回るものになったが、ドリブル成功率や被ファウル、チャンスクリエイトといったスタッツはやはり驚異的だった。今季はベンゼマの不調に加え、常にダブルチームに近い形での徹底マークに遭っており、その中で残した前述の数字は価値があるものだ。背番号7への変更が発表された来季は頼れる相棒ベンゼマの退団によって、正真正銘のマドリーのエースとしての更なる活躍が求められる。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(34歳/バルセロナ) 出場試合数:34(先発:33)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初挑戦のラ・リーガでいきなりのピチーチ獲得。昨夏、新生バルセロナの目玉補強としてバイエルンから鳴り物入りでの加入となったポーランド代表FW。これまで多くの超一流ストライカーが適応に苦しんだバルセロナだけに一抹の不安もあったが、第2節のソシエダ戦でドブレーテを達成すると、そこからは6試合連続を含めゴールを量産。さすがの存在感でブラウグラナの攻撃をけん引した。中断前後はW杯の疲労や3試合のサスペンションの影響でパフォーマンスを落としたが、終盤戦で再びギアを上げ直した。守備の貢献度や運動量に関してはチームメイトから冗談交じりで注文も付けられたが、さすがの決定力に加えて7アシストと確度の高いポストワークでも存在感を示した。 2023.06.14 18:01 Wed5
