【会見&質疑応答】指揮官として対戦経験のある森保一監督について西野朗技術委員長「自分自身にも見えない指導力がある」《東京オリンピック2020》
2017.10.12 19:40 Thu
▽日本サッカー協会(JFA)は12日に理事会を実施。理事会終了後、JFAの技術委員長を務める西野朗氏は、メディアに向けた記者会見に出席し、森保一氏(49)が2020年東京オリンピックのサッカー日本代表監督に決定したことを発表した。
▽西野氏はその後、メディア陣による質疑に応対。森保氏を選考した理由や経緯、今後のスケジュールについて説明した。
◆西野朗 技術委員長(日本サッカー協会)
「理事会を終えまして、理事会の中で東京オリンピック代表チームの監督に、今シーズンの7月までサンフレッチェ広島で指揮を執っていた森保一氏を推挙して、理事会の中で承認を得られましたので、ここにご報告をさせて頂きます」
「森保氏は、2004年からサンフレッチェ広島の強化部育成コーチから指導をスタートして、2005年から2007年まではJFAのU-20のコーチとしてカナダの世界大会にも参加し、経験を積みました。その後、サンフレッチェ広島とアルビレックス新潟のトップチームのコーチの指導歴を踏んで、2012年からサンフレッチェ広島の監督に就任し、4年間で3度のリーグ優勝を果たしたJリーグの中でも最高の実績を持った指導者だと考えています。今回、東京オリンピックの監督として要請して、引き受けていただいて、今日理事会の中で正式に就任することになりました」
――東京オリンピックの監督を選ぶ上でどこを重要視したか
「自国でのオリンピックであるから、特別変わるということはないです。23歳以下の代表監督として、やはり育成世代の指導経験、国際経験を持っている指導者であるべき。そして、そういう経験を経てJリーグのトップレベルの監督を経験して、トップチームのチーム作りに対する評価や実績を持っているべきだろうと思っていました。技術委員会の中では名前を出してというよりは、そういう基準やサッカー観の議論の中で、最低の基準や指導歴を持った指導者でなければいけないというところを重視しました」
「前回大会の結果は、予選敗退でした。それを踏まえて自国開催だからといって、メダルやトップ3にという世界ではないと思います。ワールドカップに比べれば、先進国はトップメンバーを編成して出場している訳ではないですが、オリンピックにも相当力を入れてきています」
「それでも当然、そういうトップ3に入ってメダル獲得というのは、目標として持たなければいけないです。遠い目標ではないとも感じています。今やアジアのチャンピオンにもなりましたし、これから着実に成長して、さらに自国開催というアドバンテージが加われば、届かないところではないと思っています。それは、最近のオリンピックを見ても感じるところではあります」
「そういう目標設定は当然高いところにありますけど、着実にチームや選手が成長していくようなチーム作りをしてもらいたいです。そういうことを我々もサポートしながらやっていくことができれば、想像以上のアドバンテージを貰った中でしっかりと戦ってくれると思います。そういう意味でも、1年半後にメダルという目標設定ができるようなチーム作りをしていきたいです」
――西野氏から見た森保氏の魅力は
「僕らはポイチ、ポイチと軽く愛称で呼んでしまう間柄ですし、同じステージで何年も戦ってきた仲でもあります。皆さんもご存知の通りの指導実績も持っています。その中で、同じステージで戦っていて、自分自身も経験しましたけど、常勝チームを率いていく中で、逆に苦労することは多いと思います。メンバーが変わったり、補強がうまくいかなかったりと。それで自分の理想のサッカーを追求したい、でも現状は厳しい戦力であった時に違う形で臨まなくてはいけないということがあります」
「そういう中で、森保監督は、サンフレッチェ広島で4年間で3度のリーグチャンピオンになりました。それができたということは、自分自身にも見えない指導力があると思っています。チームが変化しても、色々と柔軟にブレずに自分のスタイルを踏襲していく部分とチーム状況が変化していく中で柔軟に対応して戦っていける力が彼にはあります」
「それはおそらく彼のキャラクターと言ってはアレですけど、サッカーに対する知識も豊富で、様々なことに対応出来る彼は、魅力的だと思っています。人を惹きつける求心力も強いですし、若者に対してのアプローチの仕方も様々な角度からできる性格だということを感じていました。謙虚に真摯にサッカーを向き合ってくれて、日本らしさを出しながら世界を見据えた戦いを振興的にやっている指導者だなという感じを受けました」
「それは、私だけではなく、委員会のメンバーも口を揃えて言っていた部分なので、若年層の世界大会を経験しているし、色々な意味でトップの経験は十分にあると思います」
――今後のスケジュールは
「初陣は、12月のタイの国際大会に行ってもらう予定でいます。来年1月にU-23アジア選手権があり、それが公式戦になります。ただ、選考を兼ねる12月のタイの国際大会、おそらく1試合目が北朝鮮になるのではないかというところです」
――タイの国際大会の位置付けと森保一氏の正式な就任会見の場は
「1月のU-23選手権は、オリンピックの出場をかけた最終予選になりますが、参加することになり、12月のタイの国際大会は、それまでに猶予もない中、大会を通した中でのメンバー選考をするという形で捉えています。本人もある程度のリストがあり、色々な形で情報は提供していますけど、選考の期間がJリーグの数試合だけと短いので、タイの国際大会に出場してもらい、ある程度メンバーを絞る大会にしてもらおうと思っています」
「本人は今ヨーロッパで研修中です。帰国の当初の予定が30日前後になっていましたけど、少し早めた中で準備をしたいという意向も持っているので、現状はハッキリしていません。会見については改めて案内をしたいと思っています。帰国後、会長を含めて速やかにやりたいとは考えています」
――リオ・デ・ジャネイロ五輪時代に監督を務めていた手倉森誠氏は、A代表コーチとの兼任もあったが、森保氏もそういうことがあるか
「そのプランについては、現状は全く考えていません。今はとにかくチームの監督としてこれからコーチングスタッフを揃えていくというところに傾注してもらいたいです。そこの将来的なことは、経験やステップアップしていけば、当然そういうこともあると考えてもらっていいと思います」
――コーチングスタッフについては
「コーチングスタッフに関しては、ある程度は彼の意向に沿っていきたいと思っています。彼はイメージしていると思いますが、現状は調整中です。彼の意向を聞きながらやっていきたいですけど、国内のスケジュールがあるので、それに合わせてJクラブに迷惑がかかるようなことは避けたいと思っています」
――森保氏とお話しした際にどのような決意をしていたか
「研修前に一度彼と話をする機会がありました。協会としての気持ちを伝えました。その中で彼自身がこのようなポジションに就けることに対しての驚きの中で、今の現状の自分とオリンピックの監督が合致せず、戸惑いは感じられていました」
「ただ、サッカー観は常に自分の世界観を持っていて、いろいろな自分の理想のスタイルや日本人にとっての日本人らしいサッカーの追求してきた部分をサンフレッチェでも実践してくれてきていました。今は色々なイメージを膨らませていると思いますし、改めてその時に代表監督としての強い気持ちを作り始めてるなと感じました」
「サンフレッチェの時に実践していたサッカーのような日本人の技術的な面や規律、俊敏性や持久力をうまく使ってサッカーをやっていきたいという、日本人らしさやアイデンティティをよく口にはしていました」
▽西野氏はその後、メディア陣による質疑に応対。森保氏を選考した理由や経緯、今後のスケジュールについて説明した。
◆西野朗 技術委員長(日本サッカー協会)
「理事会を終えまして、理事会の中で東京オリンピック代表チームの監督に、今シーズンの7月までサンフレッチェ広島で指揮を執っていた森保一氏を推挙して、理事会の中で承認を得られましたので、ここにご報告をさせて頂きます」
――東京オリンピックの監督を選ぶ上でどこを重要視したか
「自国でのオリンピックであるから、特別変わるということはないです。23歳以下の代表監督として、やはり育成世代の指導経験、国際経験を持っている指導者であるべき。そして、そういう経験を経てJリーグのトップレベルの監督を経験して、トップチームのチーム作りに対する評価や実績を持っているべきだろうと思っていました。技術委員会の中では名前を出してというよりは、そういう基準やサッカー観の議論の中で、最低の基準や指導歴を持った指導者でなければいけないというところを重視しました」
――メダルが目標になると思うが、西野氏が考える目標は
「前回大会の結果は、予選敗退でした。それを踏まえて自国開催だからといって、メダルやトップ3にという世界ではないと思います。ワールドカップに比べれば、先進国はトップメンバーを編成して出場している訳ではないですが、オリンピックにも相当力を入れてきています」
「それでも当然、そういうトップ3に入ってメダル獲得というのは、目標として持たなければいけないです。遠い目標ではないとも感じています。今やアジアのチャンピオンにもなりましたし、これから着実に成長して、さらに自国開催というアドバンテージが加われば、届かないところではないと思っています。それは、最近のオリンピックを見ても感じるところではあります」
「そういう目標設定は当然高いところにありますけど、着実にチームや選手が成長していくようなチーム作りをしてもらいたいです。そういうことを我々もサポートしながらやっていくことができれば、想像以上のアドバンテージを貰った中でしっかりと戦ってくれると思います。そういう意味でも、1年半後にメダルという目標設定ができるようなチーム作りをしていきたいです」
――西野氏から見た森保氏の魅力は
「僕らはポイチ、ポイチと軽く愛称で呼んでしまう間柄ですし、同じステージで何年も戦ってきた仲でもあります。皆さんもご存知の通りの指導実績も持っています。その中で、同じステージで戦っていて、自分自身も経験しましたけど、常勝チームを率いていく中で、逆に苦労することは多いと思います。メンバーが変わったり、補強がうまくいかなかったりと。それで自分の理想のサッカーを追求したい、でも現状は厳しい戦力であった時に違う形で臨まなくてはいけないということがあります」
「そういう中で、森保監督は、サンフレッチェ広島で4年間で3度のリーグチャンピオンになりました。それができたということは、自分自身にも見えない指導力があると思っています。チームが変化しても、色々と柔軟にブレずに自分のスタイルを踏襲していく部分とチーム状況が変化していく中で柔軟に対応して戦っていける力が彼にはあります」
「それはおそらく彼のキャラクターと言ってはアレですけど、サッカーに対する知識も豊富で、様々なことに対応出来る彼は、魅力的だと思っています。人を惹きつける求心力も強いですし、若者に対してのアプローチの仕方も様々な角度からできる性格だということを感じていました。謙虚に真摯にサッカーを向き合ってくれて、日本らしさを出しながら世界を見据えた戦いを振興的にやっている指導者だなという感じを受けました」
「それは、私だけではなく、委員会のメンバーも口を揃えて言っていた部分なので、若年層の世界大会を経験しているし、色々な意味でトップの経験は十分にあると思います」
――今後のスケジュールは
「初陣は、12月のタイの国際大会に行ってもらう予定でいます。来年1月にU-23アジア選手権があり、それが公式戦になります。ただ、選考を兼ねる12月のタイの国際大会、おそらく1試合目が北朝鮮になるのではないかというところです」
――タイの国際大会の位置付けと森保一氏の正式な就任会見の場は
「1月のU-23選手権は、オリンピックの出場をかけた最終予選になりますが、参加することになり、12月のタイの国際大会は、それまでに猶予もない中、大会を通した中でのメンバー選考をするという形で捉えています。本人もある程度のリストがあり、色々な形で情報は提供していますけど、選考の期間がJリーグの数試合だけと短いので、タイの国際大会に出場してもらい、ある程度メンバーを絞る大会にしてもらおうと思っています」
「本人は今ヨーロッパで研修中です。帰国の当初の予定が30日前後になっていましたけど、少し早めた中で準備をしたいという意向も持っているので、現状はハッキリしていません。会見については改めて案内をしたいと思っています。帰国後、会長を含めて速やかにやりたいとは考えています」
――リオ・デ・ジャネイロ五輪時代に監督を務めていた手倉森誠氏は、A代表コーチとの兼任もあったが、森保氏もそういうことがあるか
「そのプランについては、現状は全く考えていません。今はとにかくチームの監督としてこれからコーチングスタッフを揃えていくというところに傾注してもらいたいです。そこの将来的なことは、経験やステップアップしていけば、当然そういうこともあると考えてもらっていいと思います」
――コーチングスタッフについては
「コーチングスタッフに関しては、ある程度は彼の意向に沿っていきたいと思っています。彼はイメージしていると思いますが、現状は調整中です。彼の意向を聞きながらやっていきたいですけど、国内のスケジュールがあるので、それに合わせてJクラブに迷惑がかかるようなことは避けたいと思っています」
――森保氏とお話しした際にどのような決意をしていたか
「研修前に一度彼と話をする機会がありました。協会としての気持ちを伝えました。その中で彼自身がこのようなポジションに就けることに対しての驚きの中で、今の現状の自分とオリンピックの監督が合致せず、戸惑いは感じられていました」
「ただ、サッカー観は常に自分の世界観を持っていて、いろいろな自分の理想のスタイルや日本人にとっての日本人らしいサッカーの追求してきた部分をサンフレッチェでも実践してくれてきていました。今は色々なイメージを膨らませていると思いますし、改めてその時に代表監督としての強い気持ちを作り始めてるなと感じました」
「サンフレッチェの時に実践していたサッカーのような日本人の技術的な面や規律、俊敏性や持久力をうまく使ってサッカーをやっていきたいという、日本人らしさやアイデンティティをよく口にはしていました」
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日本代表対決のスタメン発表! OAの3名はベンチスタート
3日、日本代表vsU-24日本代表の一戦が札幌ドームで行われる。 キリンチャレンジカップ2021のジャマイカ代表戦が、ジャマイカ代表が来日できなかったことを受けて急遽中止に。その後、対戦相手にU-24日本代表を指名し、異例の日本代表対決が実現した。 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表と、東京オリンピック出場に向けてメンバー選考を続けるU-24日本代表の一戦。互いに主力選手を起用して臨む。 日本代表はDF長友佑都(マルセイユ)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF南野拓実(サウサンプトン)、FW大迫勇也(ブレーメン)と日本代表の主軸を先発起用した。 一方のU-24日本代表はオーバーエイジの3名はベンチスタート。MF久保建英(ヘタフェ)、MF中山雄太(ズヴォレ)、MF板倉滉(フローニンヘン)らが起用された。 今回の試合は、フィールドプレーヤーが7名、GK1名が交代可能なレギュレーション。後半の交代枠は3回までとなるが、負傷交代の場合は含まれない。 ★日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:シュミット・ダニエル DF:室屋成、植田直通、谷口彰悟、長友佑都 MF:橋本拳人、守田英正 MF:原口元気、鎌田大地、南野拓実 FW:大迫勇也 監督:森保一 ★U-24日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:大迫敬介 DF:菅原由勢、橋岡大樹、町田浩樹、旗手怜央 MF:中山雄太、板倉滉 MF:三好康児、久保建英、遠藤渓太 FW:田川亨介 監督:横内昭展 2021.06.03 18:42 Thu2
「チューしすぎw」圧巻ゴールのお祝いは熱烈なキス! U-23日本代表MF田中聡のゴール後の祝い方が反響…本人は「ちょっとキツいですね(笑)」
U-23日本代表のMF藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)の行動が話題を呼んでいる。 25日、国際親善試合でU-23ウクライナ代表と対戦。試合は2-0で勝利を収め、良い状態でAFC U23アジアカップに臨むこととなる。 そのウクライナ戦では藤田の行動が話題に。1-0で迎えた76分、途中出場の田中聡(湘南ベルマーレ)がボックス内から左足でシュート。ゴール右のネットを揺らす見事なゴールで日本が追加点で奪った。 話題になったのはその後。田中がゴールを喜んだ中、その他の選手も大喜び。すると、藤田は何を思ったか田中にキスの嵐でゴールを祝福した。 試合後のメディア取材で藤田はキスについて「テンションがブチあがっちゃいました(笑)」と勢い余った行動だったとコメント。一方でキスをされた田中は「ちょっとキツいですね(笑)」と、熱烈なキスの嵐に戸惑っていた。 この祝福にファンは「藤田チューしすぎw」、「ジョエルの祝福笑」、「流石にやりすぎ」とコメント。流石に驚きの声が多く寄せられていた。 <span class="paragraph-title">【動画】田中聡の圧巻ゴールをキスで祝福!藤田譲瑠チマの行動が話題</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://t.co/HsjhJig8at">https://t.co/HsjhJig8at</a><a href="https://twitter.com/jfa_samuraiblue?ref_src=twsrc%5Etfw">@jfa_samuraiblue</a><a href="https://twitter.com/hashtag/jfa?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#jfa</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/daihyo?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#daihyo</a> <a href="https://t.co/c1Zdma83vR">pic.twitter.com/c1Zdma83vR</a></p>— TBS サッカー (@TBS_SOCCER) <a href="https://twitter.com/TBS_SOCCER/status/1772231508067299635?ref_src=twsrc%5Etfw">March 25, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.03.26 18:20 Tue3
松木玖生の最適なポジションは?/六川亨の日本サッカーの歩み
今月16日、AFC U-23アジアカップ カタールの初戦、中国戦からパリ五輪出場権獲得のチャレンジが始まる。前回のコラムでも、DF陣の経験不足は否めないものの攻撃陣のタレントはバリエーションに富んでいて期待できるという原稿を書いた。そして先週と今週のJリーグを取材して、FC東京の松木玖生の新しい一面を見ることができて、その期待はさらに高まった。 松木といえば、青森山田高時代から、強靱なフィジカルと体幹の強さを生かした球際での勝負強さ、豊富な運動量と労を惜しまない献身的なプレーでチームに貢献してきたし、それはFC東京でも変わらない。そしてボランチのポジションから、時には意外性のある攻撃参加でゴールを決めたり、左足のロング、ミドルシュートで相手ゴールを脅かしたりしてきた。 そんな松木が、4月3日のJ1リーグ第6節の浦和戦では、荒木遼太郎と2トップに近い形で前線に起用された。すると、トップに張るのではなく変幻自在に左右に流れたり、落ちてきたりする荒木との絶妙のコンビネーションで攻撃陣をコントロール。とりわけ左サイドのFW俵積田晃太とSBバングーナガンデ佳史扶との相性は抜群で、意外性のあるパスで彼らの攻撃参加を引き出していた。 アウトサイドにかけたスペースへの絶妙なパスには「こんな技巧的なパスが出せるんだ」と感嘆してしまった。 試合は0-1とリードされた後半、左サイドで俵積田、佳史扶とつないだパスから荒木が同点弾。さらに松木のサイドチェンジを受けた俵積田のクロスをゴール前に走り込んだ松木がボレーで決めて逆転勝利を収めた。 そして4月7日の鹿島戦では、荒木がレンタル移籍のため起用できないものの、1トップに入った仲川輝人とトップ下の松木は好連係から難敵・鹿島に2-0の完勝を収めた。絶えずボールに触るわけではないが、効果的なサイドチェンジやスルーパスで味方を使う。これまでは、どちらかというと『使われる選手』と思っていたが、そのイメージは一新した。 先制点は左サイドからのふわりと浮かしたニアへのパスで仲川の今シーズン初ゴールを演出。そして後半アディショナルタイムにはMF原川力のヘッドによるインターセプトからのタテパスを簡単にさばいて2点目をお膳立てした。いずれも「肩の力の抜けた」ようなアシストに、松木の“変化"を感じずにはいられなかった。 彼をボランチからトップ下にコンバートし、前線には荒木を起用して松木の飛び出しを演出したピーター・クラモフスキー監督の采配は賞賛に値する。やっと1トップのドリブル突破任せのパターン化された攻撃スタイルから脱却できそうだ。 そんな松木を大岩剛監督はどのポジションで使うのか。攻守に効果的な選手だけに、使い出もあるだろうが、できれば攻撃的なポジションで使って欲しいところである。 2024.04.08 22:25 Mon4
20歳の誕生日を迎えた久保建英がFC東京・長谷川健太監督に感謝、20歳の意気込みは「大人のサッカー」
U-24日本代表は、5日に控えるU-24ガーナ代表戦に向けた前日練習に臨んだ。 3日、ジャマイカ代表の来日が遅れたことで、日本代表と急遽試合を行うこととなったU-24日本代表。中1日で福岡に移動し、ガーナ戦に備える中、北海道・東北地方での暴風雨により福岡への移動に支障が起きた。 U-24日本代表は急遽、札幌ドームのウォーミングアップ場でトレニングを実施。時間を遅らせてのフライトとなり、明日のガーナ戦の地である福岡へと向かった。 メディアのオンライン取材に応対したMF久保建英(ヘタフェ)は4日が20歳の誕生日。代表合宿ではチームメイトから手荒い祝福をされることが多いが「今のところ大丈夫です」とまだ被害を受けていないとコメントした。 今回は急な試合に始まり、この日は移動が予定通りにいかないこととなった。この状況については「ポジティブに捉えていると思います」と語り、「こういう状況に本番じゃなく、本番前に想定できることは自分たちにはポジティブに働くかなと。明日が大事なので、明日に向けて逆算していかに戦えるかが試されていると思います」と語り、不測の事態にどう対応できるかが測れる良い機会だとした。 改めて昨日のA代表との試合については「チームとしては急遽試合が決まって、明日も試合があるので、思ったようなスケジュールではないというか、過密日程のなかで1つ組み込まれてしまったという感じです」とコメント。それでも「自分たちもできる限りのコンディションで臨もうとしましたが、その中でやっぱり急遽決まった試合で、メンバーもあまり決められずにというか、5日をイメージした中でコンディションが良かったメンバーが試合に出たと思います」と語り、コンディションが優先されたと語った。 ただ、良い機会だったために悔しさも露わにし「その中では折角の対決だったので、しっかり準備して100%で臨みたかったという思いはあります」とコメント。自身のパフォーマンスについては「個人的には手応えもありましたし、全然やれていないということもなく、なんならいつも練習している人たちが相手だったので、自分が壁を感じることなくやれたと思いますけど、結果で3-0で負けたことは個人的には悔しかったです」と、個人のパフォーマンスには満足感を示すも、結果として負けたことを悔しがった。 明日はU-24ガーナ代表との試合。アフリカ勢との試合となるが「初戦の相手が南アフリカで、仮想ということで組んでもらっているので、しっかり自分たちがアフリカ勢にどう対応するかを含めて、本番が近づいているのでそれを想定しているのではないかなと思います」とコメント。アフリカ勢に対してのポイントは「最近はアフリカの選手も万能で、僕たちの上位互換のような選手が何人もいますが、全体的には飛び込んでくる選手が多いなと経験から感じています」と語り、「敢えてボールを晒したり、ワンフェイント多めに入れようかなと意識しています」と、攻略法も明かした。 また、メンバーにはヘタフェで共にプレーしたMFサビト・アブドゥライが招集されている。アブドゥライについては「さっきも連絡を取りました」と語り、「個人的に仲が良くて、彼が免許なくて僕が車で迎えに行ったりする仲です。来るなら連絡くれよと言っていて、連絡をもらいました」と、互いに意識する仲のようだ。 スタイルについては「謙遜していましたが、何試合か一緒にやって、メッシ選手を潰したり臆することなく、球際もすごく強いです、練習からもバチバチやっていました」と強度の高いプレーをする選手だとし、「ヘタフェを象徴するような選手です。臆することなく自分たちも正面からぶつかることが大事だと思います」と、しっかりと向き合わないと痛い目に遭う可能性が高い相手のようだ。 この日20歳になった久保。改めて20歳になったことについては「まだあまり実感ないですけど、明日の試合から20歳で1つギアを上げて。19歳ではないので、20歳なので大人な自分をピッチ内で見せられればと思います」と、20歳になってすぐの試合に意気込みを語った。 久保の言う大人のサッカーとは「簡単にいうと、経験だったりとか、昨日の試合を途中から見ていて遠藤選手が入って落ち着いたとか、自分ならここに1人入って欲しいなというところにスッと入って前を向いてくれて、つけてくれたり、しっかり試合でどういうプレーするのかを頭に入っていると思います」とオーバーエイジとしてプレーしたMF遠藤航のプレーを挙げ、「時間帯を考えたりチーム全体を俯瞰してゲームを見るとか、余裕を持ってプレーすると言っていますが、個人だけでなく、チームの流れや時間帯を考えた余裕が大人だと思いました」と、より俯瞰で試合に絡めるようになりたいと語った。 また、FC東京の長谷川健太監督が20歳を迎えた久保にエールを送っていたが、久保にとっての長谷川監督は「自分は健太さんに選手として大きくしてもらいました。辛いことも意見が食い違うことも、健太さんの要求に自分が応えられないこともありました」と、想いを語った。 さらに「自分は18歳の誕生日でヨーロッパに行きたいという考えがあって、そのためには18歳の年に出られなかった諦めようと考えていた中で、監督がプレシーズンでチャンスをくれて、プレシーズンで結果を出せば今シーズンは使ってやると言われて、それに自分が応える事ができて、そこから東京で成長できました」とFC東京時代を回想。「結果として東京のチームを離れることになりましたけど、感謝しかないですし、健太監督に自分は大きくしてもらったと思っています」と感謝の気持ちを述べ、「監督が喜んでくれるような選手になることが恩返しだと思います」と世界で活躍する事が恩返しになるとし、改めて意気込みを語った。 2021.06.04 21:35 Fri5
