驚愕の強さ見せたPSGが4発圧勝でベスト8進出に大前進! 敵地で悪夢のバルサは逆転突破が絶望的に…《CL》

2017.02.15 06:54 Wed
Getty Images
▽チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsバルセロナが14日にパルク・デ・プランスで行われ、PSGが4-0で先勝した。

▽アーセナル、バーゼル、ルドゴレツと同居したグループAを3勝3分けの無敗で2位通過したPSGは、5年連続で決勝トーナメント進出を決定。国内リーグでは2位に甘んじるものの、直近の公式戦11試合で10勝1分けと好調を継続するエメリ率いるチーム。しかし、今回のビッグマッチに向けては累積警告で出場停止のモッタ、ふくらはぎを痛めたキャプテンのチアゴ・シウバという2人のベテランが欠場。代役にはラビオ、キンペンベの生え抜きの若手が起用され、3トップには今冬加入のドラクスラーがカバーニ、ディ・マリアと共に入った。

▽一方、グループステージ最激戦区の1つとなったグループCでマンチェスター・シティ、ボルシアMG、セルティックを相手に5勝1敗の首位通過を決めたバルセロナは、エースFWメッシが得点ランキングトップの10ゴールを記録するなど、2年ぶりのビッグイヤー獲得に向けて上々の滑り出し。敵地での初戦に向けては負傷のマスチェラーノが招集外となったものの、ブスケッツとイニエスタが負傷から復帰し、アンドレ・ゴメスと共に中盤を構成。3トップにはメッシ、スアレス、ネイマールの“MSN”が入った。
▽立ち上がりから勢いを持って試合に入ったホームのPSGは、開始4分に相手セットプレーからのロングカウンターで左サイドのマテュイディが裏に抜け出すが、ここはボックス外に果敢に飛び出したGKテア・シュテーゲンの対応に阻まれる。さらに直後の6分には、右サイドでボールを持ったディ・マリアのクロスにオフサイドラインぎりぎりで飛び出したカバーニに決定機も、ゴール前で放ったシュートは相手DFのブロックに阻まれた。

▽積極的なハイプレスでショートカウンターを狙うPSGは、11分にも決定機。バイタルエリアまで攻め上がったラビオのスルーパスに抜け出したマテュイディが、ボックス内でシュートを放つも、ここはGKテア・シュテーゲンが見事なワンハンドセーブで阻んだ。
▽一方、相手のハイプレスに苦戦し、ビルドアップの場面でうまくいかないバルセロナは、アンカーに入るブスケッツの脇のスペースを効果的に使われるなど、相手の攻撃になかなか対応できない。すると、このままの流れからホームチームに先制点を許す。

▽18分、ボックス手前右の位置でドラクスラーがDFユムティティに倒されてPSGがFKを獲得。この場面でキッカーのディ・マリアが壁のギリギリ上を越す弾道のシュートを狙うと、少し割れた壁の間をすり抜けたボールがゴールネットに突き刺さった。

▽相手の勢いに呑まれて先制を許したバルセロナは徐々にボール支配率を高めていくと、27分にこの試合最初の決定機を作る。左サイドの密集をワンツーで抜け出したネイマールがフリーでボックス右へ走り込むアンドレ・ゴメスにラストパス。だが、ポルトガル代表MFが右足で放ったシュートはGKトラップの好守に遭い、枠の右に外れた。

▽その後も連動したプレスと球際での粘り強さで勝るPSGが、素早い守備から攻撃への切り替えを武器に、再三のカウンターアタックで追加点に迫る。34分にはドラクスラーがボックス左の仕掛けからニアを狙ったシュートも、ここは同胞GKの好守に阻まれる。それでも、40分にはメッシからのボール奪取をキッカケに仕掛けたカウンターからヴェッラッティの絶妙スルーパスに抜け出したドラクスラーがボックス右から右足の強烈なシュートをファーポストに突き刺し、攻守にバルセロナを圧倒したPSGが2点リードで試合を折り返した。

▽互いに選手交代なしで迎えた後半、バルセロナの猛反撃が期待されたものの、PSGペースは変わらず。すると55分、試合を決定付ける3点目が生まれる。左サイドを持ち上がったクルザワからパスを受けたディ・マリアが、ペナルティアーク付近でイニエスタをかわして左足を一閃。絶妙なコントロールシュートがゴール左隅に突き刺さった。

▽まさかの3失点目を喫して崖っぷちのバルセロナは、58分にアンドレ・ゴメスを下げてラフィーニャを投入。[4-2-4]の攻撃的な布陣でアウェイゴールを奪いに行くが、相手の堅守を崩し切れない。

▽一方、疲労の見えるディ・マリアに代えてルーカス・モウラ、69分には負傷したヴェッラッティに代えて若手MFエンクンクを投入したPSGだが、選手が変わっても主導権は渡さない。72分には右サイドを持ち上がったトマス・ムニエのスルーパスに抜け出したカバーニがボックス右角度のないところからキレ味鋭い右足の振りからニアサイドに強烈なシュートを突き刺し、ベスト8進出を大きく手繰り寄せる4点目を奪った。

▽痛恨の4失点目でベスト8進出が厳しくなったバルセロナは、84分にCKからピケの頭での折り返しに反応したボックス左のユムティティが頭で押し込みにかかるが、このシュートは無情にも左ポストを叩いた。結局、試合はこのままタイムアップを迎え、圧巻のパフォーマンスでバルセロナを圧倒し続けたPSGが、ベスト8進出に大きく近づく4-0の圧勝を収めた。一方、優勝候補筆頭に挙げられながらも悪夢のような惨敗を喫したバルセロナは、来月8日に控えるカンプ・ノウでの2ndレグで奇跡を起こす必要に迫られることになった。

バルセロナの関連記事

【ヴィッセル神戸20周年チャリティーマッチ】ヴィッセル神戸 1-3 バルセロナ(7月27日/ノエビアスタジアム神戸) [速報]ヴィッセル神戸が同点に追いつく!!/キーパーが弾いたボールを広瀬陸斗が拾い宮代大聖がゴール!\30周年記念チャリティーマッチヴィッセル神戸 vs FCバルセロナ解説:槙野智章 乾貴士ABE 2025.07.28 06:00 Mon
バルセロナは25日、中止としていたヴィッセル神戸との30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が開催されることを発表した。 今月27日に予定されていた一戦は、同月24日、『プロモーターによる重大な契約違反』があったとしてバルセロナが公式サイト上で日本 2025.07.25 19:00 Fri
FCバルセロナは24日、27日に開催予定のヴィッセル神戸との試合を中止することを発表した。注目を集めた一戦がまさかの形で中止となると、ファンの間で落胆の声が広がっている。 神戸は7月27日、30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が予定されていた。 2025.07.24 13:06 Thu
バルセロナのジョアン・ラポルタ会長がハンジ・フリック監督の契約延長に改めて言及した。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えた。 15日、ラ・リーガ第36節が行われ、バルセロナはアウェイでエスパニョールと対戦。同じ街のライバルであるエスパニョールとのダービーでは勝てばリーグ優勝が決まる中、前半はゴールレスに。それで 2025.05.16 20:20 Fri
バルセロナのスペイン代表MFフェルミン・ロペスが、リーグ制覇を喜んだ。 15日、ラ・リーガ第36節が行われ、バルセロナはアウェイでエスパニョールと対戦した。 同じ街のライバルであるエスパニョールとの対戦。勝てばリーグ優勝が決まる中、前半はゴールレスに。それでも後半に入ると、53分にヤマルが先制ゴール。後半ア 2025.05.16 15:25 Fri

UEFAチャンピオンズリーグの関連記事

UEFA(欧州サッカー連盟)は28日、UEFAチャンピオンズリーグ2025-26のリーグフェーズ組み合わせを発表した。 昨シーズンから1つのリーグで争うフォーマットに変更されたUCLは、36チームが出場。異なる8チームとホームとアウェイに分かれて4試合ずつを戦う。上位8チームは決勝トーナメントにストレートインとな 2025.08.29 11:05 Fri
欧州サッカー連盟(UEFA)は12日、チャンピオンズリーグ(CL)の決勝戦を裁く審判団を発表した。 9月17日に開幕し白熱の戦いが繰り広げられた今大会も残すところフースバル・アレーナ・ミュンヘンで行われる決勝戦のみに。日本時間31日28時に行われる決勝戦に駒を進めたのが、初優勝を目指すパリ・サンジェルマン(PSG 2025.05.13 10:00 Tue
WOWOWは12日、独占放送するUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の決勝でもライブビューイングを開催することを発表した。 白熱のUCLは決勝まで進んでおり、インテルとパリ・サンジェルマン(PSG)が勝ち残り。インテルは3年ぶり、PSGは5年ぶりの決勝となる 15年ぶりの優勝を目指すインテルと、初優勝を目 2025.05.12 14:15 Mon
パリ・サンジェルマン(PSG)のルイス・エンリケ監督が、チャンピオンズリーグ(CL)決勝進出に際し、プレミアリーグチームとの相性の良さを冗談まじりに語った。 7日、CL準決勝2ndレグが行われ、PSGはアーセナルと対戦した。 アウェイでの1stレグで1-0と先勝していたPSG。2ndレグは序盤からアーセナル 2025.05.08 19:40 Thu
アーセナルのイングランド代表MFデクラン・ライスが、パリ・サンジェルマン(PSG)戦を振り返った。 7日、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグが行われ、アーセナルはアウェイでPSGと対戦。ホームでの1stレグで1-0と敗れており、突破のためには最低でも90分間での勝利が必要だった。 そのアーセナルは 2025.05.08 12:55 Thu

バルセロナの人気記事ランキング

1

元バルサ逸材のセカンドキャリアは順調…メキシコ最大の石油会社との事業など商才見せる

2021年に現役を引退した元メキシコ代表FWのジョバニ・ドス・サントス氏(35)が、実業家として順調なセカンドキャリアを歩んでいるようだ。 バルセロナのカンテラ出身であるドス・サントス氏は、ロナウジーニョやリオネル・メッシに続く新たなメガクラックとして期待を集めた。しかし、2007-08シーズンにファーストチーム昇格を果たすも、当時黄金期のチームで出場機会を得られず。 以降はトッテナムやマジョルカ、ビジャレアルといったヨーロッパのクラブを渡り歩き、2015年からは母国の隣国アメリカのLAギャラクシー、2019年には父親の古巣である母国クラブ・アメリカでプレーし、2021年限りで現役を退いた。 メキシコ『Claro Sports』によれば、メキシコ代表として通算106キャップを刻んだアタッカーは現在、石油化学会社『ペトロレオス・メキシカーノ(PEMEX)』と関係がある『プロキュラ・メキシコ』のパートナーを務めており、年間40万~50万ドル(約6170万~7710万円)の収入を得ているという。 さらに、メキシコ国内で高級車の売買ビジネスも営んでおり、ここでも成功を収めているとのことだ。 2024.11.16 09:45 Sat
2

浦和がバルサ、リバプールと並ぶ!! 『世界の熱狂的なサポーター5選』に浦和サポーターが選出!

▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu
3

アダマ・トラオレの6年間の肉体改造が凄い! バルサ時代とはほぼ別人

現在、プレミアリーグを席巻しているウォルバーハンプトンのスペイン代表FWアダマ・トラオレの肉体の変化が大きな話題になっている。イギリス『サン』が伝えている。 マリ人の両親の下、バルセロナで生まれ育ったトラオレはラ・マシアでのプレーを経て2013年にバルセロナでトップチームデビュー。その後、アストン・ビラ、ミドルズブラを経て2018年からウルブスに在籍している。 バルセロナ時代から爆発的なスピードとドリブルテクニックに長けたサイドアタッカーとして高い評価を得ていたトラオレだが、ここまでのキャリアを通じて判断力、シュート、クロス精度と肝心のアタッキングサードでのプレーが“残念”な選手として一流プレーヤーとの扱いは受けてこなかった。 しかし、今シーズンはここまで19試合4ゴール4アシストと上々の数字を残している。とりわけマンチェスター・シティ相手のシーズンダブルに大きく貢献するなど、ビッグマッチの強さが際立っている。 そのトラオレに関して、そのプレー面と共に大きな話題を集めているのが、筋骨隆々な身体だ。 バルセロナ時代を知るラ・リーガのファンであれば、同選手に対して痩身な印象を持っていると思われるが、現在のトラオレはラグビーのバックス陣のような体躯をしており、年々派手になる髪型も相まって一見して同一人物には見えなくなっている。 そして、バルセロナ監督時代に当時カンテラーノだったトラオレの可愛い姿を見ていたであろう、現マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、「彼はまるでモーターバイクだね。あのスピードは異次元だ」と、大きく変貌した同選手のスピードとパワーに舌を巻いていた。 2019.12.30 18:00 Mon
4

大ケガから復帰のスペイン代表MFガビがバルセロナと2030年まで契約延長、ペドリに続く

FCバルセロナは31日、スペイン代表MFガビ(20)との契約延長を発表した。新契約は2030年6月30日までとなる。 バルセロナのカンテラ育ちのガビは、2021年7月にファーストチームに昇格。当初はあまり出番がなかったが、スペイン代表を当時指揮していたルイス・エンリケ監督に見出され、スペイン代表で先に活躍を見せていった。 その後チームの中心人物となり、ペドリとともに中盤を支える存在となったが、2023-24シーズンにスペイン代表の活動で重傷。右ヒザ前十字じん帯断裂、外側半月板損傷の重傷となり、長期離脱となった。 今シーズンもシーズン序盤は欠場が続いたが、10月に復帰すると徐々に出場時間を伸ばしていき、ラ・リーガで11試合1アシスト、チャンピオンズリーグ(CL)で5試合に出場するなど、復調しつつある状況だ。 バルセロナは30日にペドリとも2030年まで契約を延長しており、中盤を支えるカンテラーノを長期でチームに留まらせることに成功した。 2025.01.31 23:20 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly