セビージャDFコケのシャルケ移籍は今夏最も悲しい移籍? 関係者感涙の会見がセビジスタの胸を打つ

2016.08.02 19:45 Tue
Getty Images
▽先月31日にセビージャからシャルケへの完全移籍が発表されたスペイン人DFコケ(29)の移籍は、今夏最も悲しい移籍なのかもしれない。『dirtytackle.net』が、会見に出席した関係者全員が感涙したコケのお別れ会見を動画付きで紹介している。
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▽2011年に下部組織からプレーしていた故郷のラージョからセビージャに加入したコケは、右サイドバックと右サイドハーフの主力として、5年間に渡ってセビージャでプレー。2015-16シーズンのヨーロッパリーグ決勝では、強豪リバプール相手に値千金の2ゴールを挙げるなど、ヨーロッパリーグ3連覇に大きく貢献した。▽だが、ホルヘ・サンパオリ新監督の下で大きな変革を迎えるセビージャの中で、新シーズンの構想に入っていないとも言われたキャプテンは、愛するクラブを去る決断をし、シャルケに旅立つことになった。
▽そして、セビージャは誰からも愛されたキャプテンを送り出すためにお別れ会見を行った。この会見では同クラブのやり手SD(スポーツ・ディレクター)のモンチ氏が、「今回の移籍は我々のミス。チームのハートを失った」と異例の発言を行うと、コケ本人も「クラブを去ることは信じがたい悲しみ」と涙ながらに語るなど、非常に感動的な会見となった。

▽始めにモンチSDは、今回の移籍に関して以下のような説明を行った。
「今日は難しい日だ。これまで私は多くのプレーヤーを売ってきた。そして、その幾つかは物議を醸すものでもあった。しかし、今回の件に関しては、うまく立ち回ることができなかったし、我々は正しくないことをしたと確信している」

「この移籍に関して我々はミスを犯した。だから、ホロ苦い気分でいる。我々は非常に重要な人間を失ったんだからね」

「我々は1人のプレーヤーを失ったわけではない。右サイドバックを失ったわけでもない。そして、キャプテンを失ったわけでもない。我々は常にクラブのために全てを捧げてくれた、チームのハートを失ったんだ」

「正直に話そう。私はこれまで多くのプレーヤーを売ってきた中で、そこまで深く考えずに売ってきたこともある。だが、コケに関しては別なんだ」

「コケはシャルケに旅立つが、彼の努力や笑顔、幸せの全てが、我々と共にここに残る。我々は彼の全てに感謝したいと思う」

▽その後、行われたコケの別れの挨拶では、何度も言葉に詰まりながらクラブへの愛を語る同選手の言葉にモンチSDを始め、会見に同席したチームメートが目頭を熱くした。

「ここ2日間はとてもおかしな感覚になっていたんだ。まるで自分の心臓が適切な場所にないように感じていた」

「フットボーラーのキャリアは短い。シャルケへの移籍は自分にとって必要なことだと思ったんだ。でも、この決断は自分の心に信じがたい悲しみを与えているよ。だから、これからは、いつでもセビージャを心の近くにとどめておきたいと思う」

「僕にとって最高の瞬間はバーゼルでの(EL)決勝だった。それは個人的な逸話の1つになったけど、自分の中での宝物にしたいと思うよ」

「その一方で、ヨーロッパリーグやリーガの舞台では多くの困難な時期もあった。その逆境の中で、僕たちは最後まで戦い続け、多くの困難を跳ね除けてきた。そのファイティングスピリットこそ、セビージャに大切にしてほしいものなんだ」

▽比較的小さな会場で行われたお別れ会見だったが、コケがクラブの多くの人に愛されてきたことを感じさせる素晴らしい会見だった。今夏の移籍市場では、ナポリからユベントスへ“禁断の移籍”を敢行したアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインと、ナポリ会長の醜い舌戦もあった中、セビージャとコケの悲しくも温かな別れは、多くのサッカーファンを感動させたことだろう。コケの会見の様子は以下のURLからチェックしてみてください。

◆胸を打つ最高の会見
https://www.youtube.com/watch?v=7hsga1lYI4M

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