【横浜F・マリノス】荒波に飲まれかけた1stステージ、正しい航路をとれるか《J1総括&展望》
2016.06.28 19:01 Tue
◆チーム採点
50点
◆1stステージ総括
▽好不調の波がはっきりと分かれた1stステージだった。開幕戦こそベガルタ仙台に敗戦(0-1)を喫したが、第2節以降は6試合を4勝2分けで乗り切り4位に位置。しかし、第8節のサンフレッチェ広島戦で敗れると、3連敗を含む5試合で4敗と勝ち点を落とした。
▽守備から試合を作るエリク・モンバエルツ監督だったが、1stステージは先制された試合が10試合あり、成績は1勝2分け7敗。盛り返せない展開が多く見られたことからも、点取り屋の不在がチーム成績に大きく影響したといえるだろう。
▽また、21得点の内10得点がセットプレーから奪っており、得点、アシストともにMF中村俊輔への依存が大きく見られる。しかし、19失点のうち6失点がセットプレー、さらにクロスからは4失点しているため、得意としていた空中戦は守備面では脆さを見せてしまった。
◆1stステージ成績
11位 6勝4分け7敗 勝ち点22
得点:21(8位タイ)、失点19(8位タイ)
得失点差:+2
GK:飯倉大樹
DF:小林祐三、中澤佑二、ファビオ、下平匠
MF:喜田拓也、中町公祐
MF:マルティノス、中村俊輔、齋藤学
FW:伊藤翔
◆1stステージMVP
MF齋藤学
16試合(先発16試合)/4得点
◆2ndステージ展望
▽ここまで積み上げてきたことを考えれば、やはり守備面の立て直しが期待される。DF中澤佑二、DFファビオのCBコンビに加え、DF小林祐三、DF下平匠の両サイドバックの4名で構成される最終ラインは、勝手を知り尽くしているメンバーだ。改めて最終ラインのバランスを取り、堅い守備を作り上げたいところだ。
▽また、長年の課題であるストライカー不在も解決したい。途中加入のFWカイケはまだフィットしているとは言えず、U-23日本代表候補のFW富樫敬真はもう一皮むけたいところ。FW伊藤翔も1得点しか挙げていないのは寂しい。1トップに入る選手が定まっていないため、各個人が奮起してポジションを確保する気概を見せてくれることに期待したい。
▽そして、何よりもMF中村俊輔への依存度を下げたいところだ。セットプレーなどで見せるキックの精度はいまだ健在で、多くの得点を生み出している。しかし、ボランチのポジションに下がってボールを受けるシーンも多く、チームのダイナミズムは陰りを見せている。そのほかの選手は、中村に生かされるだけでなく、中村を生かす動き出しやポジショニングを取れるかも2ndステージの注目ポイントだ。
50点
◆1stステージ総括
▽好不調の波がはっきりと分かれた1stステージだった。開幕戦こそベガルタ仙台に敗戦(0-1)を喫したが、第2節以降は6試合を4勝2分けで乗り切り4位に位置。しかし、第8節のサンフレッチェ広島戦で敗れると、3連敗を含む5試合で4敗と勝ち点を落とした。
▽守備から試合を作るエリク・モンバエルツ監督だったが、1stステージは先制された試合が10試合あり、成績は1勝2分け7敗。盛り返せない展開が多く見られたことからも、点取り屋の不在がチーム成績に大きく影響したといえるだろう。
◆1stステージ成績
11位 6勝4分け7敗 勝ち点22
得点:21(8位タイ)、失点19(8位タイ)
得失点差:+2
◆フォーメーション
(c) CWS Brains, LTD.
【4-2-3-1】GK:飯倉大樹
DF:小林祐三、中澤佑二、ファビオ、下平匠
MF:喜田拓也、中町公祐
MF:マルティノス、中村俊輔、齋藤学
FW:伊藤翔
◆1stステージMVP
MF齋藤学
16試合(先発16試合)/4得点
(c)J.LEAGUE PHOTOS
▽1stステージのMVPにはMF齋藤学を選出した。チーム最多となる5得点に加え、どのチーム相手にも左サイドを制圧。持ち味のドリブルは1stステージでも違いを見せた。1トップの選手が定まらない中、チャンスメイクの回数は少ないが、2ndステージも得点を挙げることでチームを牽引し、自身初となるJ1での二桁得点を目指したい。◆2ndステージ展望
▽ここまで積み上げてきたことを考えれば、やはり守備面の立て直しが期待される。DF中澤佑二、DFファビオのCBコンビに加え、DF小林祐三、DF下平匠の両サイドバックの4名で構成される最終ラインは、勝手を知り尽くしているメンバーだ。改めて最終ラインのバランスを取り、堅い守備を作り上げたいところだ。
▽また、長年の課題であるストライカー不在も解決したい。途中加入のFWカイケはまだフィットしているとは言えず、U-23日本代表候補のFW富樫敬真はもう一皮むけたいところ。FW伊藤翔も1得点しか挙げていないのは寂しい。1トップに入る選手が定まっていないため、各個人が奮起してポジションを確保する気概を見せてくれることに期待したい。
▽そして、何よりもMF中村俊輔への依存度を下げたいところだ。セットプレーなどで見せるキックの精度はいまだ健在で、多くの得点を生み出している。しかし、ボランチのポジションに下がってボールを受けるシーンも多く、チームのダイナミズムは陰りを見せている。そのほかの選手は、中村に生かされるだけでなく、中村を生かす動き出しやポジショニングを取れるかも2ndステージの注目ポイントだ。
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