ケインが初の得点王獲得もニューカッスルに惨敗のスパーズが宿敵アーセナルに抜かれて3位フィニッシュ…《プレミアリーグ》

▽トッテナムは15日、セント・ジェームズ・パークで行われたプレミアリーグ最終節でニューカッスルと対戦し、1-5で惨敗した。

▽前節、サウサンプトン相手に9試合ぶりの敗戦を喫したトッテナムは、2位フィニッシュを懸けて、2008-09シーズン以来の2部降格となった19位のニューカッスルとの最終戦に臨んだ。この一戦に向けてポチェッティーノ監督は、初の得点王が懸かるケインや2戦連発中のソン・フンミンら起用可能なベストメンバーをピッチに送り出した。
▽ここ3試合勝利なしと調子を落とすトッテナムは、ホーム最終戦で意地を見せたいニューカッスルのアグレッシブな戦いぶりに苦戦を強いられる。とりわけ、古巣初対戦のタウンゼントの鋭い突破と、最前線に入るミトロビッチのフィジカルに苦戦を強いられ、カウンターから幾度となくピンチを招いた。

▽すると19分、ボックス左でクリアボールを拾ったムサ・シッソコの折り返しをゴール前のミトロビッチに落とされ、これをワイナルドゥムにスライディングシュートで流し込まれてしまった。

▽この失点で3位転落の可能性が出てきたトッテナムは、すぐさま反撃を開始。ケインとエリクセンを起点に攻撃を組み立てるが、デレ・アリとデンベレ不在の中盤がボールを落ち着けられず、相手の出足鋭い守備に跳ね返される。▽その後も攻守に精彩を欠くトッテナムは、39分にM・シッソコの右サイドからのクロスをミトロビッチに豪快なヘディングで合わせられ、まさかの追加点を許す。45分にはケインのパスからボックス右のエリクセンにようやく決定機が訪れるが、ここはGKダーローの好守に阻まれ、前半を2点ビハインドで終えた。

▽迎えた後半、ポチェッティーノ監督はソン・フンミンとライアン・メイソンを下げて、トム・キャロルと18歳のオノマーをハーフタイム明けに投入。54分にはボックス付近での細かい繋ぎからエリクセンの丁寧な落としに反応したエリック・ダイアーがペナルティアーク付近から右足を振るが、これはDFのブロックに阻まれた。さらに59分にはボックス左をえぐったベン・デイビスのマイナスの折り返しを、ラメラがダイレクトで合わすが、これはGK正面を突いた。

▽それでも、序盤から攻勢を続けたトッテナムは、60分にエリクセンのスルーパスに抜け出したラメラがボックス左角度のないところから左足を振りぬくと、GKバーローの手を弾いたボールがニアポストに吸い込まれた。

▽67分には1点を返して勢いづくトッテナムに追い風。ウォーカーにエルボーを見舞ったミトロビッチにレッドカードが掲示され、数的優位を手にした。だが、この判定の帳尻合わせか、73分にM・シッソコとヴェルトンゲンの交錯で不可解なジャッジからPKを献上したトッテナムは、ワイナルドゥムにこれを決められ、再び点差を2点に広げられる。

▽この失点で完全に歯車が狂ったトッテナムは、やや無謀な攻めからボールを失ってはニューカッスルのロングカウンターを浴びる悪循環に陥る。再三のピンチを守護神ロリスがビッグセーブで凌いだものの、85分にセットプレーの流れからアーロンズに4点目を許すと、直後の86分にもヤンマートに追加点を許し、敵地での今シーズン最終戦を1-5の惨敗で終えた。

▽この結果、同時刻に行われた試合で勝利したアーセナルに抜かれたトッテナムは、1994-95シーズン以来の宿敵超えならず。チャンピオンズリーグストレートインの3位フィニッシュも後味の悪い形でシーズンを終えることになった。なお、今シーズン25得点を記録したケインは自身初のプレミアリーグ得点王を獲得した。