【質疑応答】高倉麻子新監督、監督就任要請について「バトンが回ってきたときには受け取ろうと考えていた」
2016.04.27 19:45 Wed
▽日本サッカー協会(JFA)は27日、なでしこジャパンの新監督にU-20女子日本代表指揮官の高倉麻子監督(48)が就任することを発表した。U-20女子代表となでしこジャパンの兼任監督となる。
▽高倉監督は記者会見で質問に答え、2019年の女子ワールドカップ、2020年の東京五輪での優勝を目標に掲げた。
◆高倉麻子なでしこジャパン監督
──高倉監督が作り上げるなでしこジャパンはどういったチームにしたいか、そして次の女子ワールドカップ、東京五輪でどこを目指すのか
「世界の女子サッカーは年々、各国が力を入れて、進歩していると思いますが、なでしこジャパンは日本人にしかできないサッカーを目指します。テクニックを生かして、全員がハードワークするアグレッシブなサッカーを目指したいです」
「具体的な目標ですが、どの大会でも目指すのは優勝です。もちろん簡単なことではないですが、全員がそこに向かって、全力で取り組んでいくこと、日々を生きることが結果に繋がっていくと考えています」
──初の女性監督ですが、選手時代から草分け的な存在で、指導者としても初のことですが
「選手の時からそうですが、一番最初を歩く機会というか、ずっとそうだったような気がします。ただ、一番最初に歩いて行くということに対して、プレッシャーを感じていることはありません。女性であるということに対しても、引っ掛かるものはありません。サッカーに出会って、サッカーという競技を選手の時は、いかに上手くなるかと日々過ごしてきましたし、指導者になっても上に引っ張ってあげられるかと日々考えて生きていることは、女性も男性も関係ないと思います。自分が持っているもの全てをぶつけていきたいです」
「選手選考に関しては、若返りということが言われると思いますが、日本代表はその時に一番良いパフォーマンスをしている選手を選考することが基準になります。もちろん、ベテランは経験値からくるプレーもありますし、若手は若いからこそ試合を通じての伸びしろがあります。そのことを考えて、上手く融合していけたらと思います。年齢で区切ることはありません。パフォーマンスを見て、注意深く見て、なるべく多く選出して競争してもらいながら代表チームを作りたいと思います」
「1つ1つの試合に集中して勝っていくことは大事だと思いますが、2020年に東京五輪でメダルを獲るということが大きな目的だと思います。そのスタートをなるべく早く切っていきたいということです。アメリカとの対戦が決まっていますが、これ以上ない相手だと思います。今持っている私、スタッフ、選手の力を100%発揮できるようにぶつかってみて、私の目で何が足りないのか、何が日本の力なのかを見極めていきたいと思います」
──外からリオ五輪のアジア最終予選を見ていて感じたことは
「予選の時はU-23のチームを連れてスペインに行っていたので、リアルタイムで観ることができたのは最後の試合(北朝鮮戦)だけでした。映像で見た感想は、最初のオーストラリア戦で流れが上手く来なく、良い時間で得点を奪えずに負けてしまったことで、チームが短期決戦の中で修正して次の試合、次の試合と臨むことができなかったかなと感じています。ボタンの掛け違いという言葉がありますが、最初にズレたことが非常に大きく、チームに影響してしまって、残念ながら(リオ五輪への)切符を手にすることができなかったかなと思います」
「みんながハードワークして、崩していって動いていくという中で、ボタンを掛け違えると修正するのは難しいのかなと思います。新しい選手を入れてチームを作っていく上で、どの選手がどの選手と合うとか、そういった部分を細く見ていく必要があるので時間はかかると思います。パスサッカーをやっていく、全員が連動するということに誰が当てはまっていくのを注意深く見てチームを作っていきたいです」
──対戦国に研究されることが多いと思いますが、どの様に打ち崩していきたいと考えているか
「どのチームも分析をデータで取ってやっているのがほとんどです。日本のサッカーだけでなく、お互いがお互いの情報を知った上で戦うことが多いと思います。ゴール前を固められてしまったり、大きく蹴り込んでフィジカル的な強さを生かしてゴールを狙ってくるということを、多くのチームがやってくると思いますが、日本のスタイルを崩すことなく、いかに点を獲るか。アタッキングサードと、両ペナルティボックスの中でどうやって質を上げていくことが必要だと思います」
「例えば、アタッキングサードをいかに崩すかということは、シュートへの意識やテクニックだと思います。コンビネーションを高めていくこともあると思います。高さを生かした攻撃やクロスボール、ロングボールを使われた時には、それに対抗する組織や個の力を上げていかないといけないと思います。チームを作っていきながら、試合をやっていきながら、そのあたりを高めていきたいなと思います」
──監督就任の要請を受けた時にどの様なことを思ったか、そして今後中心にしたい選手はいるか
「最初にメディアの方々が私の名前を上げてくださっていたので、そういった時が来たらというのは、心の中にありました。自分自身も何もない時代、最初の時代に選手として戦ってきて、今の世代のなでしこの選手が大きな華を咲かせてくれました。バトンが回ってきたときには受け取ろうと考えていたので、お話を頂いたことは大変光栄でしたし、簡単な仕事ではない感じていますが、ぜひやらせてくださいと答えました」
「中心になる選手というのは、(なでしこ)リーグを観て、気になる選手を呼んで、合宿で共に過ごす中で出てくると思います。今、誰がということは考えていません」
──空気作り、チーム作りについてどのようなアプローチを考えているか
「やはりチームの輪というのは、日本サッカー、なでしこジャパンには欠かせないものだと思います。何か手があるかというのは考えていますが、選手には明るく伸び伸びとサッカーをしてもらいたいと思いますし、自分のサッカー人生に真摯に取り組んでもらいたいと思います」
「失敗を繰り返しながら選手は成長するものだと思いますし、負けて悔しい思いや勝ちながら進んでいくということは、私も選手をしていたのでよく分かっているつもりです。いつも元気に、笑顔でグラウンドに出てきて欲しいので、その辺りの個人へのアプローチは合宿をしながら考えていきたと思います」
──チームコンセプトについてもう少し具体的に教えてください
「一言でというのは難しいですが、攻守にアグレッシブにというのは引き継ぎながらやりたいと思います。さらに、選手1人1人が1つ1つの行動を思考し、状況判断に優れたサッカーをしたいと思います。何が必要か、何を選ぶ時か、相手がどこにいて、時間が今何分で、場所がどこかということを頭に入れ、それが自分だけでなくグラウンドに居る選手全員が考えられるサッカーをしたいと思います」
▽高倉監督は記者会見で質問に答え、2019年の女子ワールドカップ、2020年の東京五輪での優勝を目標に掲げた。
──高倉監督が作り上げるなでしこジャパンはどういったチームにしたいか、そして次の女子ワールドカップ、東京五輪でどこを目指すのか
「世界の女子サッカーは年々、各国が力を入れて、進歩していると思いますが、なでしこジャパンは日本人にしかできないサッカーを目指します。テクニックを生かして、全員がハードワークするアグレッシブなサッカーを目指したいです」
「具体的な目標ですが、どの大会でも目指すのは優勝です。もちろん簡単なことではないですが、全員がそこに向かって、全力で取り組んでいくこと、日々を生きることが結果に繋がっていくと考えています」
──初の女性監督ですが、選手時代から草分け的な存在で、指導者としても初のことですが
「選手の時からそうですが、一番最初を歩く機会というか、ずっとそうだったような気がします。ただ、一番最初に歩いて行くということに対して、プレッシャーを感じていることはありません。女性であるということに対しても、引っ掛かるものはありません。サッカーに出会って、サッカーという競技を選手の時は、いかに上手くなるかと日々過ごしてきましたし、指導者になっても上に引っ張ってあげられるかと日々考えて生きていることは、女性も男性も関係ないと思います。自分が持っているもの全てをぶつけていきたいです」
──監督就任が決まる前に試合の日程が決まっていますが、U-20女子代表との兼任も考えると、どの様に選手を選考し選抜するのか。また、アメリカ遠征の目的はどこに置くか
「選手選考に関しては、若返りということが言われると思いますが、日本代表はその時に一番良いパフォーマンスをしている選手を選考することが基準になります。もちろん、ベテランは経験値からくるプレーもありますし、若手は若いからこそ試合を通じての伸びしろがあります。そのことを考えて、上手く融合していけたらと思います。年齢で区切ることはありません。パフォーマンスを見て、注意深く見て、なるべく多く選出して競争してもらいながら代表チームを作りたいと思います」
「1つ1つの試合に集中して勝っていくことは大事だと思いますが、2020年に東京五輪でメダルを獲るということが大きな目的だと思います。そのスタートをなるべく早く切っていきたいということです。アメリカとの対戦が決まっていますが、これ以上ない相手だと思います。今持っている私、スタッフ、選手の力を100%発揮できるようにぶつかってみて、私の目で何が足りないのか、何が日本の力なのかを見極めていきたいと思います」
──外からリオ五輪のアジア最終予選を見ていて感じたことは
「予選の時はU-23のチームを連れてスペインに行っていたので、リアルタイムで観ることができたのは最後の試合(北朝鮮戦)だけでした。映像で見た感想は、最初のオーストラリア戦で流れが上手く来なく、良い時間で得点を奪えずに負けてしまったことで、チームが短期決戦の中で修正して次の試合、次の試合と臨むことができなかったかなと感じています。ボタンの掛け違いという言葉がありますが、最初にズレたことが非常に大きく、チームに影響してしまって、残念ながら(リオ五輪への)切符を手にすることができなかったかなと思います」
「みんながハードワークして、崩していって動いていくという中で、ボタンを掛け違えると修正するのは難しいのかなと思います。新しい選手を入れてチームを作っていく上で、どの選手がどの選手と合うとか、そういった部分を細く見ていく必要があるので時間はかかると思います。パスサッカーをやっていく、全員が連動するということに誰が当てはまっていくのを注意深く見てチームを作っていきたいです」
──対戦国に研究されることが多いと思いますが、どの様に打ち崩していきたいと考えているか
「どのチームも分析をデータで取ってやっているのがほとんどです。日本のサッカーだけでなく、お互いがお互いの情報を知った上で戦うことが多いと思います。ゴール前を固められてしまったり、大きく蹴り込んでフィジカル的な強さを生かしてゴールを狙ってくるということを、多くのチームがやってくると思いますが、日本のスタイルを崩すことなく、いかに点を獲るか。アタッキングサードと、両ペナルティボックスの中でどうやって質を上げていくことが必要だと思います」
「例えば、アタッキングサードをいかに崩すかということは、シュートへの意識やテクニックだと思います。コンビネーションを高めていくこともあると思います。高さを生かした攻撃やクロスボール、ロングボールを使われた時には、それに対抗する組織や個の力を上げていかないといけないと思います。チームを作っていきながら、試合をやっていきながら、そのあたりを高めていきたいなと思います」
──監督就任の要請を受けた時にどの様なことを思ったか、そして今後中心にしたい選手はいるか
「最初にメディアの方々が私の名前を上げてくださっていたので、そういった時が来たらというのは、心の中にありました。自分自身も何もない時代、最初の時代に選手として戦ってきて、今の世代のなでしこの選手が大きな華を咲かせてくれました。バトンが回ってきたときには受け取ろうと考えていたので、お話を頂いたことは大変光栄でしたし、簡単な仕事ではない感じていますが、ぜひやらせてくださいと答えました」
「中心になる選手というのは、(なでしこ)リーグを観て、気になる選手を呼んで、合宿で共に過ごす中で出てくると思います。今、誰がということは考えていません」
──空気作り、チーム作りについてどのようなアプローチを考えているか
「やはりチームの輪というのは、日本サッカー、なでしこジャパンには欠かせないものだと思います。何か手があるかというのは考えていますが、選手には明るく伸び伸びとサッカーをしてもらいたいと思いますし、自分のサッカー人生に真摯に取り組んでもらいたいと思います」
「失敗を繰り返しながら選手は成長するものだと思いますし、負けて悔しい思いや勝ちながら進んでいくということは、私も選手をしていたのでよく分かっているつもりです。いつも元気に、笑顔でグラウンドに出てきて欲しいので、その辺りの個人へのアプローチは合宿をしながら考えていきたと思います」
──チームコンセプトについてもう少し具体的に教えてください
「一言でというのは難しいですが、攻守にアグレッシブにというのは引き継ぎながらやりたいと思います。さらに、選手1人1人が1つ1つの行動を思考し、状況判断に優れたサッカーをしたいと思います。何が必要か、何を選ぶ時か、相手がどこにいて、時間が今何分で、場所がどこかということを頭に入れ、それが自分だけでなくグラウンドに居る選手全員が考えられるサッカーをしたいと思います」
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