白熱のノースロンドン・ダービーは両者譲らずドロー《プレミアリーグ》

▽プレミアリーグ第12節、2位のアーセナル(勝ち点25)と5位のトッテナム(勝ち点20)によるノースロンドン・ダービーが8日にエミレーツ・スタジアムで開催され、1-1で終了した。▽ウォルコットとチェンバレンを引き続き負傷で欠くヴェンゲル監督は、水曜日に行われたチャンピオンズリーグのバイエルン戦(1-5で敗戦)から、ガブリエウに代えて負傷明けのコシエルニーを起用する1点を変更した。一方のポチェッティーノ監督は、5日に行われたヨーロッパリーグ第4節のアンデルレヒト戦(2-1で勝利)から両サイドバックなど先発3選手を変更した。▽立ち上がりはポゼッションで優位に立ったアーセナルの時間となるが、アウェイチームが徐々にペースを握り返す。すると25分、トッテナムがチャンスを演出。ゴールまで遠めの位置からエリクセンが入れたFKに、ファーサイドのエリック・ダイアーが合わせる。しかし、ヘディングシュートは枠に飛ばない
▽前半の途中からデンベレとデル・アリのポジションを入れ替えてリズムを掴んだトッテナムは、32分に試合の均衡を破る。ローズのフィードから最終ラインを破ってボックス左に抜け出したケインが、GKチェフとの一対一を冷静に制す。最近4試合で6発目となるケインのゴールでトッテナムがリードする。

▽さらにトッテナムは44分、中央のエリクセンからのパスをボックス右で受けたケインが枠内にシュート。しかし、これはコースが甘くGKチェフのセーブに遭い、1-0のままハーフタイムを迎えた。▽ヴェンゲル監督はハーフタイム明け、中盤の守備強度を上げるためか、セントラルMFのカソルラを下げて同ポジションにフラミニを投入。そのアーセナルは48分、右サイドからカットインしたキャンベルがファーを狙って左足を振る。インフロントに巻いたシュートがゴール左を捉えるも、これはGKロリスのファインセーブに阻まれた。

▽対するトッテナムは51分、右サイドからケインとのワンツーリターンをボックス右で受けたエリクセンがシュート。しかし、これはフラミニにディフレクトしてわずかに枠を外れる。

▽後半の半ばにかけては、アーセナルがセットプレーでゴールに迫る。まずは54分、右サイドからエジルが入れたFKに正面のジルーが頭で合わせる。しかし、このシュートはバーに直撃。さらに60分には、再びエジルの右CKにジルーが合わせるも、ヘディングシュートはわずかに枠の左に外れて同点弾とはならない。

▽終盤にかけて主導権を奪い返したトッテナムは、70分に決定機。ラメラが蹴った右CKにアルデルヴァイレルトが正面で合わせるも、ヘディングシュートはGKチェフのファインセーブに遭う。

▽75分前後には両者が動く。ヴェンゲル監督はキャンベルを下げてギブスを投入。対するポチェッティーノ監督は、ラメラに代えてソン・フンミンを送り出す。

▽すると、この采配が完全に明暗を分ける。トッテナムの左サイドでソン・フンミンとローズの連携が取れず、フリーとなったエジルが狙いを定めて左足でクロス。これにファーサイドで飛び込んだギブスが左足のシュートでGKロリスの牙城を破った。

▽その後、ホームサポーターに押される形で攻勢に出たアーセナルは、84分にエジルが入れた好クロスにジルーが頭で合わせるも、枠を捉えたシュートはGKロリスにセーブされて追加点ならず。白熱のノースロンドン・ダービーは両者譲らず、ドローで幕を閉じた。
アーセナルは、リーグ戦の連勝が5試合でストップしている。