ヒザの重傷から復活したベテラン2名は5大会連続W杯出場、17歳FWや病気克服の選手も…女子W杯開催国のニュージーランドがメンバー発表!

2023.06.30 23:10 Fri
左から5度目の出場となるリア・パーシバル、初W杯の17歳FWミリー・クレッグ
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左から5度目の出場となるリア・パーシバル、初W杯の17歳FWミリー・クレッグ
ニュージーランド・フットボール(NZF)は30日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)に臨むニュージーランド女子代表メンバーを発表した。

自国開催となるW杯に向けたメンバーは23名。男子とは異なり、今回が5大会連続6度目のW杯出場となる。
しかし、過去1度も勝利を挙げたことがなく、グループステージ敗退が続くニュージーランド。参加チームが増えたこと、そして自国開催ということもあり、初勝利、そして初のグループステージ突破を目指す戦いとなる。

そのメンバーにはベテラン勢もしっかりと名を連ね、DFリア・パーシバル(トッテナム)、DFアリ・ライリー(エンジェル・シティ)、MFアナリー・ロンゴ(無所属)は5大会連続のW杯出場となる。

33歳のパーシバルはこれまで同国最多の161試合に出場し14ゴールを記録。35歳のライリーは152試合2ゴール、31歳のロンゴは127試合で15ゴールを記録している。なお、パーシバル、ロンゴはヒザに重傷を負っていたが、復活してメンバー入りを果たした。
なお、10名が初のW杯出場に。17歳のFWミリー・クレッグも選ばれ、初のW杯に臨むことに。また、DFレベッカ・ストット(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)は2021年3月に白血球内のリンパ球がガン化するホジキンリンパ腫であることを発表。現在は寛解し、見事にメンバー入りを果たした。

ニュージーランド女子代表は、7月20日にノルウェー女子代表と初戦を戦い、同25日フィリピン女子代表、同30日にスイス女子代表と対戦する。

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女子W杯が開幕!開催国ニュージーランドが出場6大会目にしてW杯初勝利、過去に優勝経験のノルウェーを下す【オーストラリア&ニュージーランド女子W杯】

20日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)が開幕した。 通算9回目の女子W杯。開幕戦には5大会連続6度目の出場となった開催国のニュージーランド女子代表と1995年に優勝を経験、9大会連続9回目の出場となったノルウェー女子代表が対戦した。 FIFAランキングでは22位と12位という実力差のあるチーム同士の対戦。この試合は、山下良美主審、手代木直美副審、坊薗真琴副審の日本人トリオが担当。史上初の出来事となった。 過去5大会では勝利がないニュージーランド。開催国としてW杯初勝利を目指した中、エースのハナ・ウィルキンソンを中心に攻め立てていく。 対するノルウェーもサイドを使った力強い攻撃を仕掛け、何度となくファイナルサードまでボールを運び、ボックス内でもシュート。しかし、ニュージーランドは粘りの守備を見せてゴールを許さない。 ニュージーランドは44分、縦パスを受けたウィルキンソンが2人に囲まれながらも強引に突破。ボックス内でシュートもテア・ビエルデがブロックしゴールを許さない。 ゴールレスで後半を迎えた中、ニュージーランドは早々にネットを揺らす。ゴールキックからカウンターを仕掛けたニュージーランドは、縦パスに反応したジャッキー・ハンドが右サイドを突破。グラウンダーのパスをウィルキンソンがダイレクトで蹴り込み、ニュージーランドが先制。今大会の第1号ゴールとなった。 先制を許したノルウェーだったが、59分にビッグチャンス。左サイドを崩すと、フリーダ・マーナムがフリーでシュート。しかし、枠の左に外れていく。 ノルウェーに押し込まれながらも、ニュージーランドも反撃。76分にはボックスない左でウィルキンソンがキープすると、マイナスのボールをボックス手前でリア・パーシバルがミドルシュート。鋭いボールが飛ぶが、右に外れる。 すると81分にはノルウェーがビッグチャンス。ツヴァ・ハンセンがミドルシュートを放ったが、クロスバーを直撃。同点には追いつけない。 同点を目指すノルウェーが終盤にかけて押し込んでいく中、90分にはVARチェック後のオン・フィールド・レビュー(OFR)の結果、相手のハンドによりニュージーランドがPKを獲得。山下主審も場内に英語でPKがあったことを伝えた。ニュージーランドは、PKでパーシバルが右隅を狙ったが、クロスバーを直撃。試合を決定づけられない。 命拾いしたノルウェーはその後もニュージーランドを攻め立てることに。9分間のアディショナルタイムで攻め込むと、98分にはエミリエ・ハーヴィが左サイドを仕掛けるとクロス。ボックス中央でアーダ・ヘーゲルベルグが繋ぎ、最後はグーロ・レイテンがボックス内でシュート。しかし、これは枠を外れ試合終了。ニュージーランドは6大会目、W杯16試合目で記念すべき初勝利を収めた。 ニュージーランド女子代表 1-0 ノルウェー女子代表 【ニュージーランド】 ハナ・ウィルキンソン(後3) 2023.07.20 18:13 Thu

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「オリンピックに向けての準備を進める」ニュージーランドとの連戦に向けなでしこジャパンの池田太監督が意気込み「1人1人がやれることを見ていきたい」

なでしこジャパンの池田太監督が、スペイン遠征のメンバーを発表し、意気込みを語った。 パリ・オリンピックへの出場が決まっているなでしこジャパン。5月から6月にかけてスペイン遠征を行い、ニュージーランド女子代表と2試合を戦うことに。7月にはガーナ女子代表と金沢で対戦し、オリンピック本大会に臨むこととなる。 貴重な本大会前の国際試合。池田監督は今回の活動についてコメントした。 「なでしこジャパンはパリ・オリンピック本戦に向けて準備として、今回スペインでニュージランドと戦うことになります。また、この戦いを終えて、日本での直前キャンプ、そして本大会という流れになり、数少ない国際親善試合の1つでもありますし、ここからのメンバー選考も含めて、チームもそうですし、1人1人の重要な活動になってくると思っています。限られた時間を大切にしながら、チームの強化とオリンピックに向けて進んでいきたいと思います」 しっかりとオリンピックに向けた準備をするための2試合にしたいという池田監督。メンバーにサプライズはなく、これまで招集してきた選手がほとんど。コンディションの問題での入れ替わりだけとなった。 同じ相手と連戦となるため、気になるのは選手の起用法。「2試合同じ相手ということなので、もちろん1試合目を見て、次の試合に準備するということもあります。選手の起用方法、誰を使うかはここでは申し上げられませんが、色々な組み合わせ、また1人1人の選手が何ができるかを見て判断していきたいと思います」とコメント。状況を見て判断していくとした。 チームを構築していく部分と、新たな試しをするのかという点についても「どちらか一方という偏りを考えてはいません」と語った池田監督。「戦い方で後ろの人数をどうしようとかよりは、このニュージーランドと戦う上で、1人1人がやれることを見ていきたいです」と語り、「システムとしての積み上げ、チームとしての積み上げも考えていきますが、1人1人のやれること、役割から戦い方も考えていこうかなと思います」と、選手選考のためにも、チーム作りのためにもチェックをしたいとした。 その中で、3月のアメリカでのSheBelieves Cupは不在だったDF高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)、FW千葉玲海菜(フランクフルト)が復帰した。 池田監督は高橋について「WEリーグの所属チームで少し負傷していましたが、しっかり回復して、試合にも出場してしっかりとしたパフォーマンスを見せてくれています。彼女の良さである部分は、これまでの活動でも把握しているので、招集できるタイミングとなりました」とコメント。千葉については「フランクフルトでも役割をしっかりと全うしてプレーしていると見ていましたし、彼女の良さであるゴールに向かう推進力は彼女の特徴でもあり、我々に力ももたらしてくれるところも見たいなというところで招集メンバー入りしました」と語り、改めて状態をチェックしたいとした。 先日まではU-17日本女子代表がアジアカップを戦っており、準優勝の成績を残した。飛び級での招集については「全く考えていないということはないですが、今回のタイミングではオリンピックに向けての準備を進めるという観点が強いです」と語り、このタイミングでの招集は考えていなかったと語った。 改めて、今回のスペイン遠征の目的については「前回の活動もそうでしたし、色々な選手の組み合わせですとか、それぞれのポジションの役割ができるかということもあります」と語り、「それぞれ1人が持っているポテンシャルをしっかり発揮しているか。前回の活動から選手たちは所属チームで成長してくれたと思いますので、その選手の成長を見てみたいなという部分も、この活動の目的、狙いでもあります」と語り、2カ月の間の成長もチェックしたいと語った。 なでしこジャパンは5月31日(金)と6月3日(月)にニュージーランド女子代表と連戦。今回の2試合に関しては、YouTubeチャンネル「JFATV」にてライブ配信が予定されている。 2024.05.22 15:25 Wed

豪Aリーグに新王者誕生? 首位は隣国ニュージーランドから越境参加のウェリントン

Aリーグ・メンに新王者誕生か。オーストラリア『news.com.au』が伝えている。 サッカー・オーストラリア1部のAリーグ・メン。3月31日、第22節のウェリントン・フェニックスvsブリスベン・ロアーが行われ、ホームのウェリントンが1-0と勝利。2連勝で首位キープだ。 “ウェリントン”と聞いてわかる通り、ここは隣国ニュージーランドの首都ウェリントンから越境参加するクラブ。オーストラリアのセミプロリーグに越境参加していたクラブを前身とし、2007-08シーズンからAリーグ・メンの一員となっている。 そんな彼らだが、昨季(2022-23)はレギュラーシーズン6位で、過去最高成績も19-20の3位。タイトル獲得経験はなく、立ち位置はあくまで中堅どころだ。(※1) (※1)Aリーグ・メンはレギュラーシーズンと、レギュラーシーズン上位6クラブによるファイナルシリーズが行われ、年間優勝は後者で決まる 今季のレギュラーシーズンも佳境に入るなか、そんな越境参加のウェリントンが首位をキープ。すでにファイナルシリーズ行きは確実で、目下レギュラーシーズン優勝も現実的な目標に。 Aリーグ・メンに越境参加する、オーストラリア人選手ゼロのニュージーランドクラブ、ウェリントン・フェニックス。隣国で歴史を作る大きなチャンスを迎えている。 2024.04.01 18:30 Mon

女子W杯で躍動のニュージーランドがパリ五輪行きを決める!11ゴールの圧勝で5大会連続5度目出場

19日、パリ・オリンピックサッカー女子のオセアニア予選決勝、ニュージーランド女子代表vsソロモン諸島女子代表がサモアの国立競技場で行われ、11-1で勝利したニュージーランドが本大会出場を決めた。 オセアニアの1枠を懸けて顔を合わせた両者は、5大会連続5度目のオリンピック出場を目指すニュージーランド(FIFAランキング30位)が、ソロモン諸島(同109位)を圧倒した。 フットボールファーンズの愛称を持つニュージーランドは、12分にジャッキー・ハンドのバースデーゴールで幸先よく先制に成功する。以降も、20分にハナ・ウィルキンソン、その5分後にはケイティ・ボーウェンがボレー弾と立て続けにゴールをマークし、37分にはグレース・ジェイル、追加タイム1分にはインディア=ペイジ・ライリーがネットを揺らし、前半だけで大量5得点を奪う。 折り返しての52分には再びライリーが得点を挙げたニュージーランドは、直後の55分にGKの軽率なミスから1点を返されたが、56分にウィルキンソンのゴールで突き放すと、62分にはジェイル、70分と76にはケイティ・キッチング、88分にはルビー・ネイサンと、後半も次々とゴール重ね、圧勝でパリ・オリンピックへの切符を獲得した。 <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】ニュージーランドが大差でソロモン諸島を下す</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="FCfvDjSCnDQ";var video_start = 11;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.02.20 22:20 Tue

グループAは3戦無失点スイス&最下位から逆転2位のノルウェーが突破! いずれかがなでしこジャパンのR16対戦相手に【2023女子W杯】

30日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループA第3節の2試合が行われ、スイス女子代表とノルウェー女子代表の決勝トーナメント進出が決定した。 ここまで1勝1分けの勝ち点4でグループA首位に立つスイス女子代表と、ホスト国で1勝1敗の勝ち点3で2位に位置するニュージーランド女子代表の一戦は。 2大会ぶり2度目の決勝トーナメント進出を目指すスイスは、ゴールレスドローに終わったノルウェー女子代表戦と全く同じスタメンを採用。対して初の決勝トーナメント進出を目指すニュージーランドは0-1で敗れたフィリピン女子代表戦から先発2人を変更。インディア・ペイジ・ライリーとハセットに代えてロンゴ、チャンスを起用した。 試合は立ち上がりこそバッハマンの仕掛けからスイスが良い攻撃を見せたものの、時間の経過とともに自力突破へ勝利必須のニュージーランドが攻勢を仕掛けていく。 攻撃では幅を使いつつ、切り替えの局面でもコンパクト且つ連動した守備が光るニュージーランド。攻め手はセットプレーやショートカウンターに限られたが、24分にはボックス内に抜け出したジャッキー・ハンドが右ポスト直撃の決定的なシュートも放った。 前半終盤にかけても手数ではニュージーランドが勝ったものの、スイスの堅守を前にハンドの決定機以降は思うようにチャンスを作り出せず。引き分けでも勝ち抜け可能なスイスの思惑通りの展開で前半終了を迎えた。 ゴールレスで迎えた後半、ニュージーランドはチャンスを下げてインディア・ペイジ・ライリーをハーフタイム明けに投入。立ち上がりから攻勢を仕掛けようとするが、後半序盤はスイスペースに。 前半終了間際の攻勢、ハーフタイムの修正によって良いリズムで後半に入ったスイスは、前半に比べて奪った後の繋ぎが改善され、狙いとするロングカウンターで相手を引っくり返していく。その形からピウベル、バッハマン、クルノゴルチェビッチの前線3枚が決定機まであと一歩もニュージーランドに脅威を与える仕掛けを幾度か見せる。 後半半ばから終盤にかけても試合は拮抗。スイスの再三のカウンターを好守で凌いで勝ち点3の可能性を残すニュージーランドは、攻撃的な交代カードを次々と切ってゴールを目指していく。しかし、バンジやハンドらの枠内シュートはGKテールマンに余裕を持って防がれ、焦れる展開が続く。 その後、8分が加えられた後半アディショナルタイムは1点を巡る緊迫感のある攻防が続き、突破へゴールが必要な開催国はGKエッソンまで攻撃参加する決死の攻撃で最後までゴールを目指す。しかし、今大会ここまで無失点を維持するスイスの堅守を前に最後までゴールが遠かった。 この結果、勝ち点を「5」に積み上げたスイスのグループ首位通過が決定。一方、ニュージーランドはノルウェーに勝ち点4で並ばれた結果、得失点で及ばず無念のグループステージ敗退となった。 また、同時刻開催となったグループ最下位(勝ち点1)のノルウェー女子代表と、3位(勝ち点3)のフィリピン女子代表の一戦は、ノルウェーが6-0で勝利した。 共に勝利が自力突破の条件となる両チームは、互いにアグレッシブな入りを見せる。立ち上がりはフィリピンがより押し込む入りとなったが、先にゴールをこじ開けたのはノルウェー。 開始6分、波状攻撃からボックス手前右のビエルデが浮き球のクロスをファーに上げると、これに反応したロマン・ハウグが角度のないところから難度が高い左足ボレーをゴール右隅へ流し込んだ。 3戦目にして今大会初ゴールを挙げて勢いづくノルウェーは、突破を左右する得失点差を考慮し、以降も前がかって攻勢を仕掛けていく。すると、この流れで見事に追加点を奪い切る。17分、右サイドのボー・リサが上げた絶妙なアーリークロスに反応したロマン・ハウグが今度はDF2枚の間に入り込み丁寧なヘディングシュートを右隅へ流し込んだ。 これで暫定順位で2位に浮上したノルウェーだが、これまでの鬱憤を晴らすべく圧巻の攻撃を継続。ロマン・ハウグがゴール至近距離でのバックヒールシュートでハットトリックに迫ると、30分過ぎに決定的な3点目を奪取。31分、バルセロナと代表チームで背番号10を背負うキャロライン・グラハム・ハンセンがペナルティアーク付近でのルーズボール回収からゴール左下隅を射抜く見事な右足のミドルシュートを突き刺した。 3点リードで試合を折り返したノルウェーは後半も攻撃の手を緩めない。立ち上がりに相手のオウンゴールで4点目を奪うと、直後の53分にはグーロ・レイテンのPKでトドメの5点目を奪取。他会場の結果にかかわらず、決勝トーナメント進出をより確実なモノとした。 その後、67分にフィリピンのハドソンが相手選手への足裏を見せたタックルによって退場となり、試合の大勢は完全に決した。残り時間は互いにメンバーを入れ替えながらも戦況に大きな変化はない。それでも、試合終了間際の95分にはロマン・ハウグが今大会2人目となるハットトリックを達成。この日のゴールショーを締めくくった。 この結果、ノルウェーは最下位からの逆転突破で3大会連続の決勝トーナメント進出を決定。一方、最後は力負けとなったフィリピンだったが、大会初出場で初勝利を挙げるなど、達成感を残して大会を去ることになった。 なお、グループAを突破した首位のスイスと2位のノルウェーは、31日に行われるグループCのなでしこジャパンvsスペイン女子代表の結果次第でラウンド16の対戦相手が決まる。 スイス女子代表 0-0 ニュージーランド女子代表 ノルウェー女子代表 6-0 フィリピン女子代表 【ノルウェー】 ロマン・ハウグ(前6) ロマン・ハウグ(前17) キャロライン・グラハム・ハンセン(前31) オウンゴール(後3) グーロ・レイテン(後8[PK]) ロマン・ハウグ(後50) ◆グループA最終順位 (勝ち点、得失点差) 1.スイス 5pt +2 2.ノルウェー 4pt +5 ――決勝トーナメント進出―― 3.ニュージーランド 4pt 0 4.フィリピン 3pt -7 2023.07.30 18:21 Sun

フィリピンが記念すべきW杯初勝利!ボールデンの決勝弾守り切り開催国ニュージーランド下す【2023女子W杯】

25日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループA第2節のニュージーランド女子代表vsフィリピン女子代表が、ニュージーランドのウェリントン・リージョナル・スタジアムで行われ、フィリピンが0-1で勝利を収めた。 W杯開催国のニュージーランドは、初戦のノルウェー女子代表戦でハナ・ウィルキンソンのゴールを守り切り勝利。これが6度目の出場となったW杯での初白星となった。 一方で、男女通じてW杯初出場のフィリピン。記念すべき初戦はスイス女子代表相手に0-2の力負けに終わり、今節は初勝ち点、初得点をかけて臨むことになった。 互いに初戦からまったく同じスタメンとなった一戦は、立ち上がりからニュージーランドがボールを握る展開に。フィリピンを完全に押し込み、両サイドからのクロスを多用するも、決定機を作れない時間が続く。 序盤はまったく敵陣でボールを持てなかったフィリピンだが、15分過ぎから徐々にニュージーランドのスタイルに適応。2トップのサリナ・ボールデンとカトリーナ・ギロウへのロングボールやセットプレーで好機をうかがう姿勢を見せた。 すると24分、フィリピンの右サイドからのFKは一度クリアされたものの、こぼれ球をつなぐと右サイドのサラ・エッゲスヴィクがクロス。ボックス中央のボールデンが高さを活かしたヘディングシュートを叩き込み、母国に記念すべき初ゴールをもたらした。 試合を支配しながらまさかの失点を許したニュージーランドは反撃したいところだったが、勢いに乗るフィリピンを前にボールをうまく繋げられず。38分にはボックス内での混戦から最後はケイティ・ボーウェンがシュートを放つも決めきれず、枠内シュート1本で前半を終えた。 後半、何としても点が欲しいニュージーランドはオリビア・チャンスとアナリー・ロンゴを投入。前半に続き立ち上がりから完全に相手を押し込む状況を作るが、最後の場面で精度を欠く場面が目立つ。 58分にはCKの流れから最後はウィルキンソンが頭で合わせるも、ボールは惜しくも枠の上へ。続く64分にはチャンスからの低いクロスにジャッキー・ハンドがダイレクトでシュートを放ったが、これはポスト直撃となった。 攻め続けるニュージーランドは68分、スルーパスに抜け出したウィルキンソンのクロスをハンドが頭で押し込むも、VARの結果オフサイドで取り消しに。どうしても得点を奪えない状況に、多くのファンが集ったスタジアムも焦りの色を増していく。 後半は守備一辺倒のフィリピンだったが、最後まで集中力は途切れず。終盤にはGKオリヴィア・デイヴィス・マクダニエルのビッグセーブなどでニュージーランドの攻撃をはね返し続け、そのまま試合終了となった。 ハードワークを続けたフィリピンは、待望のW杯初勝利。対するニュージーランドは攻め続けながらも最後まで得点を奪えず、グループステージ突破に向け手痛い1敗を喫することになった。 ニュージーランド女子代表 0-1 フィリピン女子代表 【フィリピン】 サリナ・ボールデン(前24) 2023.07.25 16:39 Tue

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W杯連覇の元アメリカ女子代表コーチにパワハラ疑惑…現在は女子大で指導も選手が言葉の暴力訴え「きみたちはダメだと罵るだけ」

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「私が男だからか?」懲役2年半を求められているスペインサッカー連盟元会長、キス問題についての発言が話題に「理解できない」

スペインサッカー連盟(RFEF)の元会長であるルイス・ルビアレス氏が、自身が起こした騒動について改めて否定。しかし、その発言が話題になっている。 問題が起きたのは2023年夏。オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でスペイン女子代表が悲願の初優勝を果たした直後だった。 授賞式が執り行われている中、ルビアレス元会長はチームの中心選手であるジェニファー・エルモソと喜びを分かち合うと、壇上で突如唇にキスをすることに。しかし、これが大きな問題となり、世界中で話題を呼んだ。 エルモソは「合意なしに無理やりキスをされた」と訴えると、セクシャルハラスメントだとして大きな問題に。それでも、「合意の上だった」と主張し続けたルビアレス元会長への批判が高まり、最終的には辞任。その後、事態は発展し、性的暴行罪で訴えられ、2年6カ月の懲役刑が言い渡されていた。 別件では、汚職や贈賄罪について容疑がかけられており逮捕されることに。そんな中、スペイン『laSexta』での独占インタビューで様々な問題について語る中、エルモソとのキス事件について言及。そこでの発言が話題を呼んでいる。 ルビアレス元会長は「あなた方は、エルモソには尋問することはできないが、私には尋問できる…私が男だからか?」とコメント。「思想の自由を決して制限はできない。自分が左か右か、あるいは何らかの条件があるからといって、他の誰かが多かれ少なかれ正しいと考える人は間違いだ」とコメントした。 また「誰が映像を見たとしても、これを性的暴行だと考えることの理解ができない」と、改めて自身の行為について語り、「全ての被害者は私の家族であり、友人だ」と、自分が被害を受けていると主張した。 なお、自身の汚職についても完全否定。スーペル・コパをサウジアラビアで開催するにあたり、違法な手数料を受け取ったとして逮捕されているが「人生で一度も賄賂を受け取ったことはない。疑惑はウソだ」と主張。現在は銀行口座が凍結されており、「飲み物代も支払えない」とコメントした。 <span class="paragraph-title">【動画】元会長が表彰式で選手の頭を強引に掴んでキス…</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="es" dir="ltr"><a href="https://t.co/fROwn7HBQf">https://t.co/fROwn7HBQf</a> <a href="https://t.co/CCLB9QD3DH">pic.twitter.com/CCLB9QD3DH</a></p>&mdash; Informativos Telecinco (@informativost5) <a href="https://twitter.com/informativost5/status/1772993318319796724?ref_src=twsrc%5Etfw">March 27, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.05 11:30 Fri

同意なく女子選手にキスしたスペインサッカー連盟元会長に懲役2年6カ月が求刑…女子W杯決勝のセレモニーでの事件

スペイン検察当局は27日、スペインサッカー連盟(RFEF)の元会長であるルイス・ルビアレス氏に対して2年6カ月の懲役刑を求刑したという。スペイン『アス』が伝えた。 ルビアレス氏は、2023年のオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でスペイン女子代表が見事に初優勝を飾った中、その表彰式でMFジェニファー・エルモソに対し、同意なく強引に口にキスをするなどして大きな問題に。両者の言い分は異なり、ルビアレス氏は自身の潔白を主張したものの、その後に辞任していた。 国際サッカー連盟(FIFA)からは3年間の資格停止処分が下され、エルモソが性的暴行罪で訴えられる中、スペイン検察は懲役刑を求刑することとなった。 また、スペイン女子代表の元監督であり、現在はモロッコ女子代表監督であるホルヘ・ビルダ氏、スペイン代表のスポーツ・ディレクター(SD)アルベルト・ルケ氏、RFEFの元マーケティング・マネージャーであるルベン・リベラ氏に対しては、懲役1年6カ月を求刑することとなった。 なお、RFEFはルケ氏とリベラ氏に対し、現在の職務から解任することを決定。推定無罪であることを尊重しながらも、「この司法問題が解明されるまで」として、職務から外すことを決断した。 <span class="paragraph-title">【動画】会長が選手の頭を強引に掴んでキス…</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="es" dir="ltr"><a href="https://t.co/fROwn7HBQf">https://t.co/fROwn7HBQf</a> <a href="https://t.co/CCLB9QD3DH">pic.twitter.com/CCLB9QD3DH</a></p>&mdash; Informativos Telecinco (@informativost5) <a href="https://twitter.com/informativost5/status/1772993318319796724?ref_src=twsrc%5Etfw">March 27, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.03.28 09:35 Thu

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