セビージャ退団のヘスス・ナバス、愛するクラブとの不本意な別れに苦言「何の連絡もなかった」

2024.05.18 12:28 Sat
今季限りでセビージャ退団のヘスス・ナバス
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今季限りでセビージャ退団のヘスス・ナバス
スペイン代表DFヘスス・ナバスセビージャ退団への想いを明かしている。

セビージャの下部組織出身で、2003年11月にファーストチームデビューを飾ったナバス。2013年7月からは一度マンチェスター・シティへ移ったが、2017年8月には古巣へ戻り、セビージャでの通算出場数はクラブ最多の688試合を誇る。
そんなクラブレジェンドのナバスだが、6月には現行契約が満了。16日には今シーズン限りでの退団がクラブから発表された。

25日に行われるラ・リーガ最終節のバルセロナ戦がセビージャでのラストマッチとなるキャプテンは、X(旧ツイッター)にて今回の退団の経緯を説明。不本意な結果であることを明かした。

「悲しい1日だった。こんな日が来るとは思ってもみなかった。自分が下した決断を踏まえれば、正直に言わなければならない。自分でも信じられないが、実際に起こったたことだ。ずっと前から(退団が)決まっていたと言われているのを読んだが、失礼を承知の上で明かすと、そんなことはなかった」
「僕にとって退団を考えるのがどれだけ難しいことかは、親しい友人しか知らない。セビージャは僕にとっての心のクラブだが、僕に契約延長を提案すべき人たちからは何の連絡もなかったからだ」

「僕がこの決断を伝えた後、(クラブが)しばらく様子を見ることもなかったという事実に直面するのは、さらに辛いことだ」

「望む限り好きなだけここにいていいと言われ続けていたが、シーズン終了後に残留の可否を問う電話があるのかどうかという不安を晴らしてくれる人は誰もいなかった」

また、ナバスはクラブ愛ゆえにキャリアの多くの時間をセビージャで過ごしたとのこと。直近の3月の代表ウィークでもスペイン代表の一員としてプレーしていた38歳は、ユーロ2024を目前に控えることもあり、まだ新たな所属先を定めていないようだ。

「最後に辛い話をする。より良いオファーがあるから退団するのだとも言われたが、もしそれが理由だとしたら、キャリア全体を通してこの心のチームと共にあることはなかっただろう」

「今は所属するチームはない。なぜなら、セビージャで名誉ある仕事をしてきたように、将来的にもサポートしていきたいと考えている国のため心身を集中させたいからだ」

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スペイン代表はもうドイツにいる…/原ゆみこのマドリッド

「随分、扱いが違ったもんだ」そんな風に私が驚いていたのは月曜日、ユーロのためにベルリンから75km離れたベースキャンプ地、ノイルピーン入りしたクロアチア代表チームが町の中央広場に設けられたステージに立ち、4000人ものファンの歓迎を受けている映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、確かに数日前、クロアチア人の友だちと話した時にもドイツ在住の同胞は多いとは聞いていたんですけどね。対して前日日曜夜、ドナウエッシンゲンにある宿泊所、デア・エシュベルクホフに到着した際は折しも大雨に見舞われたせいもあり、ホテル前でスペインのチームバスを待っていたファンは数十人といったところ。 飛行機が降り立ったシュツットガルト空港には結構な数のファンを滑走路に入れて、盛り上がっている風を呈していたんですが、それでもとてもクロアチアの応援に駆けつけたファンの数には太刀打ちできず。ええ、チームが現地入りする1日前には、先乗りTVレポーターがドナウエッシンゲンの町でその辺の人に代表メンバーの写真を見せて、知っている選手がいるかと尋ねても全然、わからないという答えが多かったですしね。確かに翌月曜、宿舎に近いSVアーセンの練習場での初日一般公開セッションでは見学に来た500人のファンが小さなスタンドに収まりきらなかったそうですが、それもクロアチアの初日セッションに比べると多勢に無勢。いやこれ、両者が初戦での激突するスタジアムの応援勢力図に影響しない? まあ、そんなことはともかく、ユーロ前最後となったスペインの親善強化試合がどうだったかをお伝えしていくことにすると。先週水曜のアンドラ戦で5-0と大勝した彼らは金曜午前中にラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設での最後の練習を終え、いやあ、その直後に発表された29人から、26人に本大会参加メンバーを絞ったリストでは、オリンピックに専念することになった17才のクバルシ(バルサ)、アレイス・ガルシア(ジローナ)、そしてジョレンテ(アトレティコ)が落選しちゃったんですけどね。その3人を即時解放して、チームはマジョルカ島のパルマに飛び、土曜にはサン・モイシュ(マジョルカのホーム)で北アイルランド戦を迎えたんですが…。 うーん、地元にリーガ1部チームも2部チームすらないバダホスでは、会場がバダホスCF(RFEF3部/実質5部に今季降格)のホーム、ヌエボ・ビベロのキャパが小さいのもあって、スタンドを超満員にしたスペインだったんですが、この試合はかなり空席が目立ってねえ。それでもこの日はちゃんと国歌斉唱もあり、スタメンリピートはモラタ(アトレティコ)とペドリ(バルサ)だけ。かなりユーロ用の布陣に近づいたデ・ラ・フエンテ監督のチームが開始2分、FKから、北アイルランドのバラード(サンダーランド)にヘッドで先制されるという、冷や水を浴びせられてしまったから、ビックリしたの何のって。 それからもしばらくはル・ノルマン(レアル・ソシエダ)がイエローカードをもらったり、プライス(リエージュ)にダブルチャンスを与えたりと挙動が怪しかったため、やっぱり、アマチュア選手ばかりだったアンドラには大きな顔ができても、プレミアリーグでプレーするクラスの選手がいるチーム相手にはすぐ粗が出てしまうのかと、私も暗澹たる気分になったものでしたが、いやいや、とんでもない。12分にはペドリがエリア外からゴールを決めて、同点にしてくれたんですから、有難いじゃないですか。 おかげですっかり落ち着いたスペインは18分、ヘスス・ナバス(セビージャ)のクロスから、とうとうモラタが頭で勝ち越し点をゲット。ようやくゴール日照りを脱してくれたのには、彼に大いに肩入れしているデ・ラ・フエンテ監督もホッとしたことかと思いますが、24分にお水休憩があった後もスペインは止まらず。ええ、29分にはククレジャ(チェルシー)からボールをもらったニコ・ウィリアムス(アスレティック)がエリア内左奥から折り返し、それを再びペドリがゴールに。 いやあ、彼の場合は18才だった2021年の夏にユーロと東京オリンピックを梯子したせいもあって、その後、何度も負傷。今季もようやくシーズン終盤になって、調子が上がってきたため、まさに当時のオリンピック担当だったデ・ラ・フエンテ監督も今回、初めてA代表に招集することができたという経緯があったんですけどね。曰く、「Pedri tenía que encontrarse con Pedri/ペドリ・テニア・ケ・エンコントラールセ・コン・ペドリ(ペドリが、ペドリと出逢わないといけなかった)。監督は選手に自信を与えることができるが、まずは選手が一歩踏み出さないといけないからね」そうで、ペドリの復調はユーロに向けて、何よりの朗報だったかと。 実際、当人もこの2ゴールには、「Con el gol se ha visto que ha quedado atrás la lesion/コン・エル・ゴル・セ・ア・ビストー・ケ・ア・ケダードー・アトラス・ラ・レシオン(このゴールで負傷がもう過去のものになったのがわかったはず)」と手応えを感じていたようですしね。ええ、代表に来られなかった期間には何度もデ・ラ・フエンテ監督から、電話で励ましてもらったみたいですし、この夏もパリ・オリンピックがあるんですが、今回はペドリも梯子は考えず、ユーロオンリーで頑張ってもらいたいものです。 そしてスペインは35分にも、今度はジャマル(バルサ)がエリア内送ったボールをファビアン(PSG)が押し込んで、とうとう4点目を取ってしまったんですが、21才のニコといい、16才のジャマルといい、若い2人のサイドアッターはかなりいい線いっている気が。といっても中心になってゴールを決めるCFが冴えているかどうかというのもありますけどね。4-1で始まった後半のモラタは敵DFにゴール前で倒されながら、またしても主審がペナルティを取ってくれないのに怒って、8分にはオジャルサバル(レアル・ソシエダ)と交代。 そのオジャルサバルに再び、ジャマルがアシストして、15分に5点目が入ったところでスペインは打ち止めに。ええ、彼もアンドラ戦でキャリア初というハットトリックを達成して、この日のゴールで2試合4得点。あとはユーロに取っておいてもらいたいですからね。その後はミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ)やホセル(レアル・マドリー)らが途中出場したものの、スコアは5-1のまま動かず、スペインは2試合連続のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)勝利を祝うことになりましたっけ。 え、てことはユーロでもゴールがガンガン入るスペインを期待してもいいのかって?いやあ、話はそう簡単ではなく、ええ、グループリーグ初戦、土曜の午後6時(日本時間翌午前1時)から、ベルリンのオリンピック・スタジアムで当たるクロアチアも同日、いわゆる強豪と見なされるポルトガルとの親善試合にモドリッチ(マドリー)のPKとブドミル(オサスナ)のゴールで1-2と勝って、いい感じで調整を進めていますからね。おまけに昨年夏のネーションズリーグ・ファイナルフォー決勝でそのクロアチアを倒し、2012年ユーロ以来のタイトルを獲得したスペインとはいえ、その時も0-0で延長戦に突入。最後はPK戦でやっと勝ったという有り様でしたから、おそらく相手のリベンジ願望度はかなり高いかと。 といっても今回も6グループ中、成績上位の3位4チームまでが決勝トーナメントに進むという激甘ユーロですからね。その後、イタリア、アルバニアと続くスペインが3引分けとかで終わっても16強対決には進めるんじゃないかと。北アイルランド戦を済ませたスペインはその日はパルマに連泊、日曜夕方にシュットガルトに向けて出発し、もうユーロで敗退or優勝するまで、戻って来ず。ただ、それがどうも今回はラス・ロサス滞在中にメディアデー以外、普段の合宿では毎日あった記者会見を含め、マスコミ対応がまったくなかったため、まだ選手のインタビューとかも全然、目にしていないんですよ。 ドイツのベースキャンプでは練習以外、他にやることもなく、時間がたっぷりあるため、その辺はこれからイロイロ、出て来ることになりそうですが…何か、デ・ラ・フエンテ監督になってからは、ルイス・エンリケ前監督時代のようにチーム全員でゲームしに行ったり、外食したりということもなく、1日から、合宿に入った選手など、もう缶詰状態がかなりの長期に。今週も土曜のまで、ずっとセッション続きですし、一体、いつお休みがもらえるんですかね。 一方、各国代表選手以外、すでにバケーションに入っているマドリッドのクラブに関しては、ええ、マドリーなど、大量にユーロやコパ・アメリカに参加するチームに選手を派遣していますからね。自ずから、入ってくる関連情報もやれ、日曜のメキシコとの親善試合でビニシウスがエンドリック(パルメイラスから移籍)にラストパスを送り、そのヘッドで2-3としたブラジルが勝ったとか、同じくカナダとの親善試合ではヒザの打撲のせいで、終盤だけの出場となったエムバペ(同PSG)がカマビンガからスルーパスを受け、シュートを撃ったものの、ブロックされてしまうことに。おかげでフランスは0-0の引分けに終わったとか、要は来季の新チームのコンビネーション育成が着々と進行していることを強調するようなニュースが多かったんですが、どちらにしろ、彼らのプレシーズン練習が始まるのは7月15日と遥か先のことですからね。 おまけにユーロやコパ・アメリカに行く選手は自分のチームが敗退してから、1カ月の休暇をもらうため、それこそ、優勝候補に挙げられる国の代表だと、合流が恒例のアメリカツアー中の8月になる場合も。それは7月11日からプレシーズン練習が始まるアトレティコも同様で、いえ、オブラク(スロベニア)やヒメンス(ウルグアイ)なんかは戻りも早いかもしれないものの、ビッツェル、フェルメーレン(ベルギー)、グリーズマン(フランス)、そしてデ・パル、モリーナ、コレア(アルゼンチン)らはかなり戻って来るのが遅いのでは? ただ、月曜になって、伝わってきた話なんですが、アトレティコのプレシーズンはロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でのキャンプから始まって、まあ、今季限りでフィジカルコーチのプロフェ・オルテガが退団してしまいましたからね。恒例通り、”地獄の”という形容詞をつけていいのかは今時点ではわかりかねますが、そこで1週間過ごした後、中国の成都市へ行き、PSGとインテルとの親善試合ツアーをやる予定だったのが、どうやら現地との調整が上手くできず、流れるかもしれないのだとか。 その後予定の香港での地元チームとの試合は決まっているらしいんですが、今は中国での2試合ができない場合の代替地を探しているそうで、候補はインドネシア…いやあ、そんな暑いところに行くくらいなら、またロス・アンヘレスでのキャンプを2週間に戻して、後はカランサ杯(カディスの主催する伝統的な夏の親善大会)とか、近場で済ます方がずっといいと思うんですが、こればっかりはねえ。何にしろ、昨季はお隣さん比べ、体力の消耗が異常に早いチームを見せられてきた身としては、プレシーズンにはじっくりフィジカルトレーニングができる環境を選んでほしいとか言えません。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2024.06.11 20:30 Tue

モドリッチの代表初タイトルを戦友ラキティッチが期待 「トロフィーを掲げる姿を見られたら…」

サウジアラビアのアル・シャバブに所属する元クロアチア代表MFイバン・ラキティッチが、ユーロ2024での仲間の活躍を期待した。スペイン『アス』が伝えた。 スペインではセビージャやバルセロナといったクラブで活躍し、今年1月にアル・シャバブへと移籍したラキティッチ。クロアチア代表でも長らく中軸を担い、2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)では準優勝に大きく貢献したが、2020年9月に代表引退を決断した。 今夏のユーロを前に、『アス』のインタビューに応じたラキティッチは、クロアチア代表からの引退を「心の底からの決断だった」と回想。「多くの犠牲を払ってくれた家族のために、一歩踏み出す時が来たんだ」とその理由も明かしている。 また、代表の中盤を共に支えてきたレアル・マドリーのルカ・モドリッチにも言及。レアル・マドリーで数々の栄光を手にしてきた38歳は、代表でもタイトルを得るべきかと問われると、「そうだ、彼がこのユーロで優勝すれば良い」と答え、祖国の躍進を期待した。 「クロアチアは人口400万人強の国で、特にワールドカップでの成績は信じられないほどのものだ。作り話みたいだし、理屈では語れない」 「結果はともかく、クロアチアが輩出した(才能ある)選手たちがいる。モドリッチがトロフィーを掲げる姿を見られたら、それは特別なことだろう」 また、セビージャで共に戦ったスペイン代表DFヘスス・ナバスについてもコメント。「スペインの試合は喜んでナバスのシャツを着て観戦するよ。もちろんクロアチア戦は違うけどね」と語った一方、「まずはヘススを招集した(スペイン指揮官)デ・ラ・フエンテを称賛したい」と、モドリッチと同じ38歳のユーロ参戦を喜んだ。 「ナバスの参加をとても嬉しく思う。彼とは 13 年以上の付き合いだが、僕が 2011 年に初めてネルビオン(セビージャ)に加わった時から変わらない。彼には今でも同じような喜びとエネルギーがある。彼が最後までこの招集を楽しめることを願うよ」 グループBに同居するクロアチア代表とスペイン代表は、グループステージの初戦から対戦。ラキティッチが見守るなか、両チームはどのような船出を切るのだろうか。 2024.06.11 18:53 Tue

スペイン代表に過剰な期待はしないことにしている…/原ゆみこのマドリッド

「またアトレテシコはモラタ1人参加なのね」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、UEFAの登録締め切りは深夜零時だったにも関わらず、お昼過ぎにスペイン代表のユーロ参加選手26名が発表された時のことでした。いえ、最初の仮リストでは29名が招集されていて、この日に3人の落選者が出るのは元々、わかっていたんですけどね。予想ではビビアン(アスレティック)、アジョセ(ベティス)、アレイス・ガルシア(ジローナ)と言われていたのが、蓋を開けて見れば、当たったのは3人目だけ。あとはクバルシ(バルサ)とジョレンテ(アトレティコ)がドイツでの本大会に行けないことに。 といっても17才のクバルシに関しては、2021年の夏に梯子して、その次のシーズンから、長期負傷に悩まされるようになったペドリ(バルサ)の二の舞を避けるべく、ユーロではなく、オリンピックの方に行ってもらうという段取りになっているようなので、別に構わないんですけどね。せっかく2022年W杯カタール大会以来、デ・ラ・フエンテ監督の代になってから、初めて招集され、その間、リケルメが1度、呼ばれただけで、いつもたった1人のアトレティコ勢だったモラタもジョレンテと一緒で楽しそうにしていただけに、これはちょっと残念だったかと。 いやまあ、いくら今季終盤は調子が上がっていたと、マルカ(スポーツ紙)などがおだてていても実際、アトレティコの試合を見ていた私にはそれ程には思えず。絶好機にシュートを外して、何度もメトロポリターノのファンに溜息をつかせていたのも事実で、おまけにデ・ラ・フエンテ監督はユーロ前強化親善試合のアンドラ戦で彼を右SBとして起用したんですよ。それも3CB制のカリレーロ(サイドを上がって攻撃参加を頻繁にするSB)ならともかく、4人DF制となると、本職には敵う術もなく、当人の持ち味すら、薄れてしまったとはツイてない。 ただ、自分が当確線上にいるのをわかっていれば、ジョレテンテも先週土曜の集合日の2日も前から、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会本部施設に通い、練習を始めていたペドリ、ダニ・オルモ(ライプツィヒ)、ククレジャ(チェルシー)、スビメンディ(レアル・ソシエダ)らのように、やる気をデ・ラ・フエンテ監督にアピールする方法もあったかと。それが、初日に現れた彼は南国のビーチにでもバケーションに行っていたのか、真っ黒に日焼け。金曜午前の練習の後、落選を知らされた3人は土曜に北アイルランド戦があるマジョルカ島には行かなくていいことになったので、また好きなところに行って、バケーションを再開することになりましたっけ。 そんなことはともかく、ユーロの準備に励んでいるスペイン代表が合宿に入ってから、どんな様子だったのかをお話ししていかないと。初日となった先週土曜は、ええ、まさにレアル・マドリーとドルトムントが対決したCL決勝当日でしたからね。もちろん、カルバハル、ホセル、ナチョの3人はロンドンにいて、当人は出場停止だったものの、金曜にサウジアラビア杯決勝があったラポール(アル・ナスル)も来ておらず。更にその日が兄イニャキの結婚式だったニコ・ウィリアムス、自身が式を挙げたミケル・メリーノもいなかったんですが、サンティアゴ・ネルナベウでのCL決勝パブリックビューイングがあったため、私が行けなかった午後7時からの公開練習はいつものように盛況だったよう。 セッション自体は45分ぐらいと短いものでしたが、それと同じぐらいの時間、選手たちはファンサービスに励んでくれたため、今の代表にはこれといったスターはいないものの、皆、満足して帰ったんじゃないかと。その夜は宿舎でCL決勝のTV観戦となった選手たちが、いえ、古巣が準々決勝で逆転負けした相手、ドルトムントにリベンジしてくれて、モラタが喜んだかどうかは知りませんけどね。マドリーに16強対決で負けたダニ・オルモ、準々決勝で負けたロドリ(マンチェスター・シティ)らも改めて、Decimoquita(デシモキンタ/15回目のCL優勝のこと)を達成したReyes de Europa(レジェス・デ・エウロッパ/ヨーロッパの王者)の偉大さを再確認したはずですが、翌日からの代表はずっと非公開練習ばかり。 よってその内容はサッカー協会が送ってくるビデオで知るしかないんですが、日曜にレガネスの1部再昇格が決まり、その脇で街を挙げてのマドリーのCL優勝祝賀行事が済んだ後、月曜には代表もダブルセッションの合間にメディアデーを開催することに。私も見に行ってきたんですが、マドリーのCL決勝前メディアデーとはちょっと違い、個別インタビューできるのはユーロ放映権を持つTVE(スペイン国営放送)だけ。後はTV、ラジオ、文字媒体と3つあるミックスゾーンで大勢の記者に囲まれて、キャプテンのモラタ、GKウナイ・シモン(アスレティック)、ヘスス・ナバス(セビージャ)、グリマルド(レバークーゼン)、ロドリ、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)らが質問に答えていたんですが、後から考えると、ユーロ当確メンバーだけ出した協会も賢かった? その場ではそれぞれ、大会に向けた抱負を語っていたんですが、今となっては、チームにはユーロ優勝経験者も最年長38才で参加するナバスしかいませんからね。もちろん、2023年ネーションリーグ・ファイナルフォー優勝時のメンバーはかなりいますし、モラタも実はマドリーで2度CL優勝したことがあり、ロドリも昨季、CL優勝を初体験、そこに6回のCL優勝歴があるナチョとカルバハルが加わるとなれば、決して大舞台に臆するチームではないはずでが…何せ、最初の腕試しがアンドラではねえ。 そう、月曜の午後7時半にはとうとう、エムバペのマドリー入団が公式発表され、5年契約を締結。おかげで、ニュースがそればっかりになってしまった翌日、さらりとデ・ラ・フエンテ監督の2026年までの契約延長が発表された後、チームは個別調整することになったロドリとオルモを置いて、夕方にバダホス(スペイン南西部)に移動。今季、バダホスCFがRFEF3部(実質5部)に降格してしまったせいもあり、現地のファンは熱烈に歓迎してくれたんですが、やっぱり、会場のヌエボ・ビベロでは普段、下位カテゴリーの試合しかないせいでしょうか。 翌日の試合では選手たちが入場して、いざ国歌斉唱となったものの、アップ中はガンガン、ポップミュージックを流していたスピーカーが一番大事な時に故障。両チームは国歌を歌わず、キックオフすることに。人口8万人の小国チーム相手に誰もがすぐさまgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)が始まることを期待していたんですが、敵もそこは十分承知していたんでしょう。唯一のプロ選手だった、アンドラのコルド・アルバレス監督の息子、GKイケルもビジャレアルBが2部からRFEF1部(実質3部)に降格してしまったため、全員がアマチュアというアンドラでも自陣エリア付近に選手を集中させれば、ある程度は守れてしまうんですよ。 ただし、前半24分、アレイス・ガルシアの蹴ったCKをクバルシがヘッドで落とした後、これが代表デビュー戦となったアジョセの動きだけは止められず、先制点を奪われてしまったんですが、それにしたって、心配なのはモラタが相変わらずの状態だったこと。ええ、敵DFにエリア内で倒されてもペナルティは取ってもらえないわ、ペドリのアシストでゴールを決めてもオフサイドで認めてもらえないわと、得点を挙げられないまま、ハーフタイムで交代とは、やっぱりユーロでのCFはホセルにした方がいい? でもねえ、この日は1-0で再開した後半頭から入ったオジャルサバルが絶好調で、いえ、序盤は2度程、チャンスに失敗して、ファンを嘆かせていたんですけどね。8分にはエリア内ではぐれたボールを猟犬のように取りに行ったアジョセからパスをもらい、ゴール前左からシュートを流し込んで、スペインの2点目をゲット。15分にはアジョセのアクロバティックなシュートが、惜しくも敵DFにゴールライン上でクリアされるなんてこともあったものの、21分にもドリブルで上がったフェラン・トーレス(バルサ)から、横パスをもらったオジャルサバルが再び得点することに。 加えて、28分にも今度は交代出場で代表デビューしたフェルミン(バルサ)のシュートが敵DFに当たってこぼれたのを拾い、1度はGKに弾かれながら、2度目のトライでゴールに入れ、とうとうハットトリックを達成してしまったから、ビックリしたの何のって。いえ、キャリア初の1試合3得点を果たした当人は、「Es cuestión de suerte y de estar en el sitio/エス・クエスティオン・デ・スエルテ・イ・デ・エスタル・エン・エル・シティオ(ツキとしかるべき場所にいるかどうかの問題)」と、まあ、相手も相手ですから、謙遜していましたけどね。 それでもFWはゴールづくと波に乗るものですから、これからユーロに挑むスペインには朗報ですが、36分には後輩のフェルミンからパスを送られたフェランも追い馬に乗るかのごとく、ゴールを決め、とうとうスコアは5-0に。こうなれば、ファンも大満足っていうもので、おのずと大会への期待も盛り上がっていくものですが…いや、やっぱりアンドラ相手に大勝したって、グループリーグ初戦のクロアチアや2戦目のイタリアに勝てる保証には全然、ならない? まあ、その辺は翌日早朝にマドリッドに戻り、マドリッド勢とラポールも合流。金曜の本リスト発表があった後、土曜午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)から挑む北アイルランド戦を見てから考えることにして、前日会見で話したデ・ラ・フエンテ監督はジョレンテ落選の理由をこう説明。曰く、「彼は複数のポジションをこなせて、縦の動きのある選手。戦術に幅を与えてくれるが、creo que tenemos cubiertas todas las posiciones/クレオ・ケ・テネモス・クビエルタス・トーダス・ラス・ポシシオネス(ウチは全てのポジションがカバーされていると思う)」そうで、ですよねえ。人手の少ないアトレティコではカリレーロでも、MFでも、あまつさえ、FWとしてもシメオネ監督に重宝されている彼ですが、今回の代表チームは26人。以前の23人でなかったことが逆に万能選手の必要性を減らしてしまったということだったようです。 そしてマドリッドのクラブ関連の話についても触れておくと、エムバペ入団で湧いているマドリーは水曜にサンティアゴ・ベルナベウに新しいオフィシャルショップをオープン。今まではコンチャ・エスピーナ通り沿いにあったのが、パドレ・ダミアン通り沿いのVIPパルコ(貴賓席)ゲート脇のスペースに移ったんですが、エムバペのネームと背番号9が入ったユニは当人のPSGとの契約が終わる7月1日まで買えないのだとか。実際、ベルナベウでのメガプレゼンもユーロ後の7月15、16日辺りと言われていますしね。 折りしもマドリー入りを公にした後のルクセンブルク戦ではフランスの3点目を挙げ、3-0での勝利に貢献するなど、肩の荷を下ろして、エムバペも今はユーロに全集中。そんな姿を見ると、もしや、CL複数回優勝経験者の居並ぶマドリーのチームメートに見劣りしないよう、ユーロタイトルを引っ提げて、乗り込んでやろうと思ってそうで怖いんですが、フランス代表にはカマビンガやチュアメニもいるため、それはあまり意味がない? そうそう、そちらではアトレティコのグリーズマンもスペイン代表より、少し前からクレアフォンテーヌでの合宿に行っていて、幸いなことに先日、アンリ監督が発表したオリンピック・フランス代表のリストにはエムバペと共に入らず。いえ、当人は行きたがっていたんですが、大体がして、ユーロとの梯子は体力的にもあまりお勧めでない上、オリンピックのサッカー決勝は8月10日。次の週末にはもう、リーガが始まるとなれば、それこそ、バケーションもプレシーズン練習も一体、いつになるんだという話になりますからね。クラブも参加を認めなかったようで、まあそれが正解かと。 それ以外のアトレティコ話題としては、うーん、またモラタも代表のメディアデーで、「昨季は監督と話して、結局、残ることになったけど、no sé qué va a pasar/ノー・セ・ケ・バ・ア・パサール(何が起きるかわからない)」なんて言っちゃうから、悪いんですよ。最初はFWの補強として、セルロート(ビジャレアル)やドブビク(ジローナ)などが挙がりながら、移籍金4000万ユーロ(約70億円)は高すぎて払えないと言っていたのに、今ではフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ)の名前が出ているって、もうこれは桁が違い過ぎるのでは? その一方で弟分のヘタフェやラージョ、そして1部昇格が決まったレガネスなどは完全にバケーションオードで、ええ、大体、彼らの主戦場は移籍市場が閉じる8月末ですからね。ヘタフェのボルダラス監督が、レンタル移籍が終わり、もう戻って来ないグリーンウッド(マンチェスター・ユナイテッド)の代わりにマドリーのギュレルを熱望しているという噂はあったものの…まあ、ここしばらくはあまり動きはないんじゃないでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2024.06.08 20:00 Sat

スペイン代表26名が決定! 候補メンバーからパウ・クバルシら3選手が外れる…【ユーロ2024】

スペインサッカー連盟(RFEF)は7日、ユーロ2024に臨むスペイン代表メンバー26名を発表した。 ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、先月27日に発表した候補メンバー29名からDFパウ・クバルシ(バルセロナ)、MFマルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリー)、MFアレイシ・ガルシア(ジローナ)の3選手を外す決断を下した。 一方、初招集となったMFフェルミン・ロペスとFWアジョセ・ペレス(レアル・ベティス)はデビュー戦となった直近のアンドラ代表戦での活躍がメンバー入りの決め手となったようだ。 なお、スペインはユーロでグループBに入っており、クロアチア代表、イタリア代表、アルバニア代表と同居している。今回発表されたスペイン代表メンバーは以下の通り。 ◆スペイン代表メンバー26名 GK ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ) ダビド・ラヤ(アーセナル/イングランド) アレックス・レミロ(レアル・ソシエダ) DF ダニエル・カルバハル(レアル・マドリー) ヘスス・ナバス(セビージャ) アイメリク・ラポルテ(マンチェスター・シティ/イングランド) ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ) ナチョ・フェルナンデス(レアル・マドリー) ダニ・ビビアン(アスレティック・ビルバオ) アレハンドロ・グリマルド(レバークーゼン/ドイツ) マルク・ククレジャ(チェルシー/イングランド) MF ロドリ(マンチェスター・シティ/イングランド) マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) ファビアン・ルイス(パリ・サンジェルマン/フランス) ミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ) ペドリ(バルセロナ) アレックス・バエナ(ビジャレアル) フェルミン・ロペス(バルセロナ) FW アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリー) ホセル(レアル・マドリー) ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) ダニ・オルモ(RBライプツィヒ/ドイツ) フェラン・トーレス(バルセロナ) ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ) ラミン・ヤマル(バルセロナ) アジョセ・ペレス(レアル・ベティス) 2024.06.07 19:57 Fri

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メンディリバルの言葉に滲む“監督業の苦悩”…スター選手の扱いに苦心したセビージャ時代「私では駄目なんだな…と」

オリンピアコスのホセ・ルイス・メンディリバル監督が、スペイン『Relevo』で今季序盤までのセビージャ指揮官時代を振り返った。 昨季途中就任のセビージャでヨーロッパリーグ(EL)優勝、今季途中就任のオリンピアコスでヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)優勝を成し遂げたメンディリバル監督。 「私の言葉、選手に対するアプローチは簡潔で明確。自分にできない指導はしないし、不得手な戦術を取り入れたりはしない」とさっぱり語るスペイン人指揮官だ。 2季連続で低空飛行のチームにシーズン途中就任からやってきて、欧州タイトルをもたらす…よくよく考えると前人未到の偉業なわけで、昨季のセビージャを振り返ってこう語る。 「セビージャを率いた最大の誇りは『選手たちの変化』だ。就任当初、選手たちの目が明らかによどんでいてね…メンタル的に死んでいたと言っても過言ではないレベルだった」 「それまでの複雑なサッカー、戦術に疲弊していた、と言うべき状況だった。選手に自信を取り戻させ、できるだけ噛み砕いてシンプルにし、チームを変えることができた」 一方で、今季序盤でセビージャを解任されているメンディリバル監督。 解任後はオリンピアコス行きまでセビージャの全試合をリアルタイムで観たほど選手たちを心配していたようだが、1人のベテランに限っては、扱いと関係性に苦心したようだ。 「シーズンの頭からチャンピオンズリーグ(CL)もあるだろう? そんななか、コンディションに問題のないセンターバックが3枚だけ…グデリ、バデ、そしてセルヒオ・ラモスだ」 「状況的にローテーションを敷かざるを得なかったが、ラモスは日曜も水曜も試合に出たがり、私の選択を嫌った。客観的にみて、ラモスの序列は高かったと思う。しかし、それだけでは満足できなかったようだ」 「思ったのは『私では駄目なのだ。私より優れた指揮官でなければ、ラモスほどの選手を満足させられない…』ということ。同時に私の職務も終わりに近づいている気がした。己の基準に従うか否か…コーチは日常的に選択を迫られているんだ」 2024.06.14 11:45 Fri

モドリッチの代表初タイトルを戦友ラキティッチが期待 「トロフィーを掲げる姿を見られたら…」

サウジアラビアのアル・シャバブに所属する元クロアチア代表MFイバン・ラキティッチが、ユーロ2024での仲間の活躍を期待した。スペイン『アス』が伝えた。 スペインではセビージャやバルセロナといったクラブで活躍し、今年1月にアル・シャバブへと移籍したラキティッチ。クロアチア代表でも長らく中軸を担い、2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)では準優勝に大きく貢献したが、2020年9月に代表引退を決断した。 今夏のユーロを前に、『アス』のインタビューに応じたラキティッチは、クロアチア代表からの引退を「心の底からの決断だった」と回想。「多くの犠牲を払ってくれた家族のために、一歩踏み出す時が来たんだ」とその理由も明かしている。 また、代表の中盤を共に支えてきたレアル・マドリーのルカ・モドリッチにも言及。レアル・マドリーで数々の栄光を手にしてきた38歳は、代表でもタイトルを得るべきかと問われると、「そうだ、彼がこのユーロで優勝すれば良い」と答え、祖国の躍進を期待した。 「クロアチアは人口400万人強の国で、特にワールドカップでの成績は信じられないほどのものだ。作り話みたいだし、理屈では語れない」 「結果はともかく、クロアチアが輩出した(才能ある)選手たちがいる。モドリッチがトロフィーを掲げる姿を見られたら、それは特別なことだろう」 また、セビージャで共に戦ったスペイン代表DFヘスス・ナバスについてもコメント。「スペインの試合は喜んでナバスのシャツを着て観戦するよ。もちろんクロアチア戦は違うけどね」と語った一方、「まずはヘススを招集した(スペイン指揮官)デ・ラ・フエンテを称賛したい」と、モドリッチと同じ38歳のユーロ参戦を喜んだ。 「ナバスの参加をとても嬉しく思う。彼とは 13 年以上の付き合いだが、僕が 2011 年に初めてネルビオン(セビージャ)に加わった時から変わらない。彼には今でも同じような喜びとエネルギーがある。彼が最後までこの招集を楽しめることを願うよ」 グループBに同居するクロアチア代表とスペイン代表は、グループステージの初戦から対戦。ラキティッチが見守るなか、両チームはどのような船出を切るのだろうか。 2024.06.11 18:53 Tue

オリベル・トーレスの新天地がメキシコに…モンテレイと3年契約

リーガMX(メキシコ1部)のモンテレイは8日、スペイン人MFオリベル・トーレス(29)の加入を発表した。契約は2027年6月までの3年となる。 アトレティコ・マドリーのアカデミーからトップチームに上がり、その才能が脚光を浴びたオリベル・トーレスだが、ビジャレアルや、ポルトにローン移籍。ポルトでは2度目のローン移籍を経験し、最終的に完全移籍でアトレティコに別れを告げた。 それからは2019年夏のセビージャ入りでスペイン帰還。セビージャでの5年間で通算201試合11得点21アシストの数字を残し、2度のヨーロッパリーグ(EL)優勝を経験したが、今季で契約満了となった。 そうして新天地としてメキシコの名門モンテレイ行きが噂され、このたび実現した格好に。元ベティスのセルヒオ・カナレスらも所属し、32チーム制の新フォーマットになる2025年のクラブ・ワールドカップ(CWC)にも出場する。 2024.06.10 13:15 Mon

オリベル・トーレスがメキシコ1部に移籍へ セビージャ退団で新天地はモンテレイ

セビージャを退団するスペイン人MFオリベル・トーレス(29)。どうやら新天地はメキシコのモンテレイだ。 先日、自身のSNSでセビージャとの契約満了を明かしたオリベル・トーレス。 アトレティコ・マドリー下部組織の出身で、トップ昇格に前後して脚光を浴びるも、ポルトへの2度のレンタル移籍の末に完全移籍移行。結局、アトレティコでは通算57試合の出場にとどまった。 その後は2019年からセビージャへ。5年間で通算201試合出場、ヨーロッパリーグ(EL)を2度制したが、今季で契約満了となった。 そんなO・トーレス、スペイン『Relevo』によると、「別の大陸へ冒険に出る」準備をしているといい、どうやらリーガMX(メキシコ1部)のモンテレイと水面下で契約合意済み。モンテレイは25年6月開催の”新”クラブW杯に出場が決まっている同国の強豪だ。 4月に負傷した肩を手術したため、メディカルチェックも契約締結もまだのようだが、今後週週間でモンテレイの一員となるのは確実とのこと。トルコ、サウジアラビア、アメリカという選択肢を蹴って、メキシコ行きを決断したとされている。 2024.06.05 14:20 Wed

セビージャがピミエンタ監督を招へい! 今季はラス・パルマスを残留に導く

セビージャは2日、ガルシア・ピミエンタ監督(49)との契約合意を発表した。契約期間は2年間となる。 ピミエンタ氏はバルセロナ出身の元プレーヤーで、引退後は古巣のバルセロナで指導者としてのキャリアをスタート。長らく下部組織の監督やコーチを務めたが、2021年6月に退団した。 半年後の2022年1月、当時セグンダ(スペイン2部)のラス・パルマスの指揮官に就任。2年目の2022-23シーズンにラ・リーガ昇格を果たすと、3年目の今シーズンは16位でリーグを終え、チームを1部に残留させていた。 しかし、ラス・パルマスは5月23日、契約満了に伴う今シーズン限りでの退任を発表。キケ・サンチェス・フローレス監督(59)の退任を発表していたセビージャの指揮官就任が有力視されていた。 2024.06.02 20:21 Sun

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ホームで先勝のオビエドが23年ぶり1部昇格へ王手! エスパニョールホームの第2戦は23日に【ラ・リーガ昇格PO】

ラ・リーガ昇格プレーオフ決勝1stレグのレアル・オビエドvsエスパニョールがエスタディオ・カルロス・タルティエレで行われ、ホームのオビエドが1-0で先勝した。 2000-01シーズン以来のプリメーラ昇格を目指すオビエドは、今季のセグンダ・ディビシオンを6位フィニッシュ。昇格プレーオフ準決勝では3位のエイバルを2戦合計2-0で撃破し、決勝の舞台に到達。 一方、1年でのプリメーラ復帰を目指すエスパニョールは4位でレギュラーシーズンを終えると、昇格プレーオフ準決勝では5位のスポルティング・ヒホンを2戦合計1-0で退けた。 プリメーラ昇格を懸けた運命の初戦。開始2分にエスパニョールのカレーラス、15分にオビエドのアレモンとボックス内で決定的なシュートを放っていくが、以降は中盤でのバトルがメインとなる堅い展開に。 互いに後方から丁寧に動かしながら前進を試みていくが、リスクを冒し切れない攻撃は相手守備に簡単に撥ね返される場面が多く、序盤以降は決定機はおろか、なかなかフィニッシュまで持ち込めないクローズな状況のままハーフタイムを迎えた。 後半も試合に大きな変化は起こらず。これを受け、両ベンチは60分過ぎに動きを見せる。 すると、この交代をキッカケに流れを引き寄せたホームチームは66分、カウンターからマスカの鋭い左足のミドルシュートでGKジョアン・ガルシアにファインセーブを強いると、この数分後に意外な形から先制ゴールが生まれる。 72分、相手陣内左サイドで得たFKの場面でキッカーのセオアネが意表を突いてゴールへ向かう無回転気味のキックを選択すると、パンチングではなくキャッチを試みたGKジョアン・ガルシアがバックステップでゴールラインを割ることを危惧したか、ボールを急遽リリース。ゴール前の混戦を制したアレモンが冷静に右足シュートを左隅へ蹴り込んだ。 この先制ゴールで勢いづくオビエドは畳みかける攻めで80分にもゴールネットを揺らす。カウンターから中央のコロンバットを起点にボックス左に走り込んだドゥバシンが正確なクロスを供給。これをマスカが側頭部で巧みに合わせたヘディングシュートを突き刺す。だが、追加点かに思われたこのゴールはVARの結果、マスカのオフサイドで取り消しとなった。 その後も攻勢を仕掛けたオビエドは追加点こそ奪えなかったものの、危なげないゲームクローズでエスパニョールに決定機を許さず。ホームでの初戦をウノセロで勝利し、23年ぶりのプリメーラ昇格に王手をかけた。 なお、エスパニョールのホームで行われる2ndレグは23日に開催される。 レアル・オビエド 1-0 エスパニョール 【オビエド】 アレモン(後27) 2024.06.17 03:36 Mon

レンタル先で活躍の20歳FWオモロディオン、関心多数もアトレティコ残留へ

U-21スペイン代表FWサム・オモロディオン(20)はアトレティコ・マドリー残留へと向かっているようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じた。 昨夏グラナダからアトレティコへ移籍した大型ストライカーのオモロディオン。加入1年目の今シーズンはアラベスへレンタル移籍し、ラ・リーガ初挑戦ながら公式戦36試合で9ゴール1アシストの結果を残した。 そんなオモロディオンはプレミアリーグへの移籍の噂もあったが、つい先日、考えに「大きな相違があった」という理由で代理人を変更。本人はアトレティコでの成功のみを望んでいるという。 また、アトレティコにはここ数週間でイングランドやイタリア方面から多数の問い合わせがあったというが、クラブは近い将来のチームの柱の1人として期待しており、売却する意向もないとのこと。9000万ユーロ(約151億9000万円)の契約解除金も設定されているようだ。 しかし、アトレティコに残って来シーズンを戦うか、再びレンタル移籍するかどうかはプレシーズンのパフォーマンス次第。オモロディオンは7月から8月にかけて開催のパリ・オリンピックに参加する見込みのため、ディエゴ・シメオネ監督に見極める時間があまりないことが懸念材料となる。 オモロディオンの現行契約は2028年6月まで。ここからさらに経験を積み、アトレティコの得点源となる日がいずれやってくるのだろうか。 2024.06.16 22:09 Sun

今季ヘタフェでプレーのグリーンウッドはスペイン残留希望か…バレンシアがユナイテッドにオファー

マンチェスター・ユナイテッド保有の元イングランド代表FWメイソン・グリーンウッド(22)は来シーズンもスペインでのプレーを望んでいるようだ。イギリス『ミラー』が報じた。 強姦未遂などの容疑による活動停止、訴訟の取り下げを経て、今シーズンはヘタフェへのレンタル移籍で再起を図ったグリーンウッド。レギュラーとして活躍し、公式戦36試合で10ゴール6アシストの結果を残した。 今夏の去就が注目されるなか、ユベントスなどが獲得に関心。移籍金はボーナスも含めて最大4000万ポンド(約80億2000万円)程度と考えられている。 一方、スペインのクラブが獲得に動き出しているようで、バレンシアが2500万ポンド(約50億1000万円)のオファーをユナイテッドに提示。これを受け、グリーンウッドはスペインへの完全移籍を優先しているという。 スペインではバルセロナとアトレティコ・マドリーも関心を示しており、イタリアではラツィオとナポリもグリーウンドに注目。ナポリはすでにユナイテッドと交渉を行ったとみられている。 ユナイテッドとは2025年6月までの契約を結んでいるが、すでに1年の契約延長オプションが行使され、2026年6月まで契約期間が伸びたという見方も。ヘタフェも引き続きのレンタル、もしくは完全移籍を望んでいるが、来シーズンはどのクラブでプレーすることになるのだろうか。 2024.06.16 15:20 Sun

バルサ行き浮上のフリンポン、「単なる噂」と一蹴

レバークーゼンのオランダ代表DFジェレミー・フリンポン(23)が去就に関する噂に反応した。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えた。 2021年1月にセルティックからレバークーゼンへ移籍し、今シーズンはチームのブンデスリーガ無敗優勝などに大きく貢献したフリンポン。攻撃的な右ウイングバックとして公式戦47試合で14ゴール12アシストの成績を残した。 レバークーゼンとの契約は2028年6月まで残すが、今夏のステップアップが噂に。クラブは残留を望む一方、有効期限は不明瞭なものの、4000万ユーロ(約67億5000万円)の契約解除条項が存在するともいわれている。 プレミアリーグをはじめ、数々のビッグクラブからの関心が取り沙汰されるなか、バルセロナが獲得に動いているとの報道も。しかし、フリンポンはこの話題を自らの言葉で一蹴した。 「バルサからの関心? それらは単なる噂だ…噂(の記事)なんて読まない!」 「噂は噂でしかないし、誰でも何とでも言える」 オランダ代表の一員としてユーロ2024の初戦を間近に控えるフリンポンは、6日に行われたカナダ代表との国際親善試合でウイングとしてプレーし、1ゴール1アシストを記録。ユーロ本番でも活躍が期待される。 2024.06.15 13:52 Sat

CL控えるジローナ、チェコ代表CBクレイチを獲得

ジローナは14日、スパルタ・プラハのチェコ代表DFラディスラフ・クレイチ(25)の獲得を発表した。契約期間は2029年6月までの5年間。移籍金はスペイン『アス』によると1200万ユーロ(約20億2000万円)でジローナ史上最高額になるという。 チェコ代表として10キャップを刻む左利きセンターバックのクレイチは2019年夏からスパルタ・プラハでプレー。これまで公式戦148試合に出場し44ゴール12アシストを記録している。 2022-23シーズンより主将を務め、今季は公式戦39試合出場で11得点7アシストとFW顔負けの貢献を披露し、チームをチェコ1部優勝に導いていた。 ジローナでは新シーズン、クラブ史上初のチャンピオンズリーグに臨むにあたって戦力の拡充が最優先となっている。 2024.06.15 07:30 Sat
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