コラム

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本田圭佑の新たな挑戦、6カ国目のオーストラリアデビューへ/編集部コラム

▽「何の大会でも良いので、トロフィーを獲ることを楽しみに来ています」。メルボルン・ビクトリーへの入団会見で、本田圭佑が語った言葉だ。20日、本田が所属するメルボルン・ビクトリーの新シーズンが開幕する。 ▽オーストラリアのAリーグは、19日に開幕。メルボルン・ビクトリーは、同じ街のライバルであり、強豪クラブであるメルボルン・シティと対戦する。 ▽8月に入団し、開幕まで約2カ月に渡ってトレーニングを積んだ本田は、実戦デビューとなった5日のウェリントン・フェニックス戦では、PKキッカーを務め1ゴールを記録。順調な仕上がりを見せていた。 ▽入団から開幕までの期間について試合前の会見で本田は、「2〜3カ月の間トレーニングを受けてきた。こんなに激しく準備をしてきたことはなかった」とコメント。それでも、自身初となるオーストラリアでの開幕戦に向けては「僕たちはメルボルン・シティと土曜日に試合ができる。興奮している」と語り、日本を含めればオランダ、ロシア、イタリア、メキシコに次いで6カ国目のデビュー戦を心待ちにしている様子を窺わせた。 ▽開幕戦の相手であるメルボルン・シティには、かつてマンチェスター・ユナイテッドでもプレーした元ベルギー代表DFリッチー・デ・ラエトが所属。以前には、元スペイン代表FWダビド・ビジャや元アイルランド代表MFダミアン・ダフ、さらには名古屋グランパスやオーストラリア代表としても活躍したFWジョシュア・ケネディや英雄であるMFハリー・キューウェルが所属。昨シーズンまではFWティム・ケイヒルもプレーしていた。 Getty Images▽自身のオーストラリアデビュー戦が“メルボルン・ダービー”となる本田。数々のリーグでシーズン開幕を迎えてきた本田だが「シーズンの始まりがダービーというのは、僕にとって初めての経験。これは珍しいこと」とコメント。世界的に見ても、開幕戦にダービーをセッティングする例は少なく、本田自身も初の体験になることを楽しみにしているようだ。 ▽デビュー戦となるメルボルン・シティ戦については「とても難しい試合になるし、繊細な試合になるだろう。経験豊富な選手でさえ、落ち着けず、精神的に準備する必要がある」とコメント。ワールドカップ3大会連続ゴールを記録している百戦錬磨の本田でさえも、新天地デビュー戦、それも開幕戦のダービーとなると特別なのだろう。 ▽冒頭にも紹介したように、本田、そしてメルボルン・ビクトリーの目標はタイトル。リーグ戦で結果を残し、2019年のAFCチャンピオンズリーグに出場することだろう。チームがACLに出るとなれば、本田にとっては初出場となる。 ▽そのタイトル獲得に向けたスタートとなるメルボルン・シティ戦に、本田は強い意気込みで臨む。 「戦術的には分析されているし、ケビン・マスカット監督は土曜日にどうするかを多く話してきた。僕らは大丈夫だし、彼らと戦う準備ができている」 ▽力強い本田の言葉は、メルボルン・ビクトリーのサポーターを安心させる効果もあるだろう。経験豊富な日本のスター選手に懸かる期待は大きい。昨シーズンは勝ち点差「2」で上回られただけに、ファン・サポーターは開幕戦での勝利を待ちわびているはずだ。 ▽本田は開幕戦で先発出場が決定。クラブチームでは、キャリア通算427試合目の出場となる。新たな土地で、二足の草鞋を履く本田がどの様な姿を見せるのか。「みなさんの想像を超えるような成長をみんなに見せられたらなと思います」と意気込んだ“ケイスケホンダ”の新たな挑戦が始まる。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.10.20 17:50 Sat
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ダービーの醍醐味か勝者のマナーか? 清水がダービー後の一部サポーターの挑発行為を謝罪/編集部コラム

▽ダービーの醍醐味か勝者のマナーか…。7日に開催された“静岡ダービー”では、その2つのバランスの難しさを問うような出来事が起こった。 ▽清水エスパルスは10日、10月7日に開催された明治安田生命J1リーグ第29節ジュビロ磐田戦において、試合終了後の一部サポーターによる挑発行為を謝罪した。 ▽清水の発表によると、一部サポーターは5-1で清水の勝利に終わったダービー終了後、磐田の勝利時に歌われる歌を挑発的な目的で歌ったという。 ▽クラブはこの行為に関して、「相手に対する挑発行為であることは明らかであり、スポーツマンシップにも反し、クラブとして到底容認できる行為ではありません。今後、二度とこのようなことが行われないよう、クラブといたしましても厳正に対処して参ります」と、クラブとしての見解を発表した。 ▽さらに、「ご来場いただいたジュビロ磐田サポーターの皆様はじめ、ジュビロ磐田関係者の皆様に、不快な思いをさせてしまいましたことに対し、深くお詫び申し上げます」と、磐田サイドへの謝罪の言葉を述べた。 ▽今回の一件に関しては磐田サイドやサポーター側からの申し入れ、あるいは挑発を問題視したクラブ、清水サポーターの指摘により、謝罪文の掲載という形になった模様だ。しかし、個人的にはクラブが謝罪すべき案件なのか疑問だ。 ▽もちろん、今回の挑発行為によって磐田サイドやサポーターが不快な思いをしたことは事実であり、清水が試合運営者として謝罪を行う気持ちも理解できる。とはいえ、挑発行為は選手やスタッフ、運営側が主導して行ったものではなく、人種差別的な意図や相手を必要以上に貶めるようなものでもなく、個人的にはブラックユーモアの範疇だと思う。 ▽また、この試合が人間教育の場でもある高校や大学サッカーの場であれば、問題になってもおかしくないが、今回はエンターテイメント性も求められるプロサッカーの舞台で行われたものであり、それも“ダービー”という特別な一戦だ。 ▽イングランド発祥といわれるダービーマッチは、同じ都市や州など同一地域に本拠地を置くクラブ同士が対戦する、いわゆるローカル・ダービーや、労働者階級の支持するクラブと、資本家階級の支持するクラブが対峙する社会的な立場の違いを起源としたものなどがある。 ▽とりわけサッカーが社会、文化に根差しているヨーロッパや南米ではバルセロナvsレアル・マドリーの“エル・クラシコ”や、ローマvsラツィオの“デルビー・デッラ・カピターレ”、ミランvsインテルの“デルビー・ディ・ミラーノ”ボカ・ジュニアーズvsリーベル・プレートの“スーペル・クラシコ”など、多くの有名なダービーマッチがある。 ▽また、チームや街の規模に限らず、ダービーは常にピッチ上、スタンドに熱狂をもたらす大スペクタクルの特別な一戦だ。そこには喜怒哀楽のすべてが詰まっており、順位争いとは異なる大きな魅力がある。 ▽そして、そのダービーを特別なものとするのが、両クラブ間の対立関係だ。試合前の荘厳なコレオグラフィーに定評がある“デルビー・ディ・ミラーノ”では両サポーターが多くのお金やアイデアをつぎ込んで、いかに巧く相手サイドを挑発できるか腐心する。また、ダービーで勝敗が決することになれば、勝者のサポーターはリターンマッチが行われるまでの期間、敗者側のサポーターをイジる特権を得ることになり、勝者はこの優越感をずっと継続することを望み、敗者はこの屈辱をリターンマッチまでの糧とする。この関係性が入れ替わっていくことで、ダービーとしての深みが生まれていく。 ▽もちろん、『敗者は勝者を讃え、勝者は敗者を敬う』という武士道精神を伝統とする日本の相手を敬う考え方や勝者のマナーというものは素晴らしいものである。ただ、普段のゲームとは異なるダービーに限っては少しぐらいの挑発はブラックユーモアとして許容されるべきだとも思う。 ▽今回のダービー後、磐田を率いる名波浩監督は、「選手には清水のサポーターが喜んでいる姿を、いつかここでその悔しさを晴らせるように、ちゃんと目に焼き付けておけと、言いました。実際そのミーティングが終わった時に、外にすぐ出て、何人かの選手がちゃんとそれを見ていました。ロッカーで泣いている選手もいましたけど、この悔しさはチームとして次につながると信じたいです」と、磐田の勝利時に歌われる歌を聞いたかに関しては言及していないもののダービー敗戦の悔しさを次への糧としたい旨の発言をしていた。 ▽また、SNS上ではそれが磐田サポーターの総意ではないが、「次は必ずダービーに勝って“勝ちロコ(清水勝利後の儀式)”をやろう」というような意見も出ていた。 ▽家族連れでの観戦も多いJリーグの試合で過度の挑発合戦や罵り合いは相応しくないと思われるが、ダービーの醍醐味である“悔しさ”、“喜び”を増幅させるような隠し味程度の挑発やブラックユーモアは受け入れられてほしいと感じる。 《超ワールドサッカー編集部・岸上敏宏》 2018.10.10 20:30 Wed
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ファン・ウィジョに漂う救世主のオーラ 復帰後連発、ガンバ連勝/編集部コラム

▽ガンバ大阪に所属する韓国代表FWファン・ウィジョの姿が一段と神々しい。約1カ月間の韓国代表合流から帰還後、明治安田生命J1リーグで2試合に出場して2得点。21日に行われたフライデーナイトJリーグの第27節、清水エスパルス戦で相手のオウンゴールを誘発したシュートを含めると、実質3得点の活躍だ。 (c)J.LEAGUE PHOTOS▽待望の復帰を果たした韓国人ストライカーの活躍により、今年の春先から続く不振で降格圏に沈むG大阪も、第26節の神戸戦で今シーズン初のアウェイ戦白星、続く清水戦で今シーズン初の3連勝を達成。長らく負傷欠場が続いたMF今野泰幸の復帰や、MF小野瀬康介とFW渡邉千真の今夏加入組のフィット具合も相まり、ついに降格圏脱出の道筋も見えてきた。 ▽そこで、ファン・ウィジョの代表合流に伴う離脱決定時の「チームが苦しい状況で離れることになりますが、その分代表できっちりと結果を残し、またガンバに合流します」とのコメントがふと頭の中を過ぎった。開幕からチームトップのスコアラーとして攻撃陣をリードしてきたファン・ウィジョは、シーズン途中での長期的なG大阪離脱を経て、さらなる進化を遂げて帰ってきたのではないか。そう感じたからだ。 Getty Images▽そのファン・ウィジョはG大阪を離脱後、U-23韓国代表のオーバーエイジ枠でアジア競技大会に参戦。大会後の代表ウィークでA代表として2試合の国際親善試合を戦った。特に、アジア競技大会では2度のハットトリックを含む9ゴールで大会得点王に輝き、兵役免除となる金メダルに貢献。一緒にオーバーエイジ枠で出場したFWソン・フンミン(トッテナム)をも凌ぐ存在感だった。 ▽だが、調べてみたところ、ファン・ウィジョに対する大会前の韓国での評価は芳しくなく、城南FC時代の恩師でU-23韓国代表を率いるキム・ハクボム監督による“コネ選出”ともファンから揶揄されるなど、懐疑的な意見が大半を占めたとのこと。ただ、優勝報告で韓国に一時帰国した際は、大活躍のファン・ウィジョをヒーローとして崇める声が挙がるほど評価が一変したという。 (c)J.LEAGUE PHOTOS▽そういった逆境下で結果を残したことがファン・ウィジョの進化に繋がったのだろう。実際、レヴィー・クルピ前監督の後をシーズン途中で受け継ぐ宮本恒靖監督も、復帰初戦のヴィッセル神戸戦で逆転弾を挙げたファン・ウィジョについて、「より効率的なプレーというか、点に直結するような場所でのプレーが増えた。(攻撃の局面での判断が)少し速くなった」と話している。 ▽もちろん、ファン・ウィジョの一時離脱は、J1残留争いの真っ只中にいるチーム的にも相当な痛手だった。それはファン・ウィジョが離脱後もイマイチだったJ1戦績(5試合で2勝1分け2敗)が物語る。だが、国レベルのシビアな戦いに長く身を置いたことでストライカーとしての感覚が研ぎ澄まされ、凄みもさらに増した姿で、G大阪に帰ってきた。今のファン・ウィジョならG大阪の英雄になれる。 《超ワールドサッカー編集部・玉田裕太》 2018.09.25 18:00 Tue
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【特集】あのJリーガーも出場していた!! いよいよ新シーズンのチャンピオンズリーグが開幕!

▽18日、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)が開幕する。レアル・マドリーが3連覇中のCL。欧州の強豪クラブがビッグイヤーを掲げるため、熱戦を繰り広げることだろう。 ▽今大会には、ドルトムントのMF香川真司、ガラタサライのDF長友佑都、CSKAモスクワのFW西村拓真の3人の日本人選手が登録メンバー入り。香川、長友は過去にも出場経験があるが、西村が出場となれば、新たな日本人選手が歴史に名を刻むこととなる。 ▽そんな注目のCLは、今シーズンからDAZNが放映権を獲得。いつでもどこでも、世界最高峰の戦いを楽しむことが可能となる。今回は、DAZNで日ごろJリーグを楽しんでいる方のために、CLでプレーしたことのある現役Jリーガーを紹介したい。 チャンピオンズリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆MFアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸) Getty ImagesCL通算成績:130試合11ゴール29アシスト 出場クラブ:バルセロナ 優勝回数:4回(2005-06、2008-09、2010-11、2014-15)▽現役Jリーガーの中で最もCLで結果を残しているのは、言わずもがなヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタだ。通算4度の優勝を経験しており、世界的に見ても数少ない記録の持ち主だ。 ▽数ある名シーンの中でも、取り分け記憶に残っているのは、2008-09シーズンの準決勝2ndレグのチェルシー戦。ジョゼップ・グアルディオラ監督に率いられたチームは、ベスト4での敗退が濃厚となっていたが、アディショナルタイム2分。右サイドからのクロスを繋ぐと、最後はイニエスタがゴール正面から豪快に蹴り込み同点に。アウェイゴールで勝利すると、決勝ではマンチェスター・ユナイテッドを下して、見事にビッグイヤーを掲げた。 ◆FWフェルナンド・トーレス(サガン鳥栖)Getty ImagesCL通算成績:79試合20ゴール10アシスト 出場クラブ:リバプール、チェルシー、アトレティコ・マドリー 優勝回数:1回(2011-12)▽イニエスタと同様に、CLで優勝経験があるのはサガン鳥栖のFWフェルナンド・トーレスだ。リバプール、チェルシー、アトレティコ・マドリーと3クラブでCLに出場。2011-12シーズンのCLを制している。 ▽優勝したシーズンの準決勝では、連覇を目指すバルセロナと対戦。1stレグで1-0と勝利していたチェルシーは、アウェイでの2ndレグで2-1と1点ビハインド。このままいけばアウェイゴール差で勝ち上がれるものの、1点取られれば形勢が逆転する状況でトーレスが投入された。バルセロナの猛攻に遭っていたチェルシーは何とか凌いでいると、後半アディショナルタイムに相手のシュートをブロックしクリア。これを前線で待ち構えていたトーレスが受けて独走。最後はGKビクトール・バルデスをかわし、無人のゴールへ決めて決勝進出を確実なものとした。 ◆FWルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)Getty ImagesCL通算成績:29試合13ゴール3アシスト 出場クラブ:バイエルン、アーセナル、ガラタサライ▽CL優勝という結果を残せてはいないが、経験を積んでいるのはヴィッセル神戸のFWルーカス・ポドルスキだ。バイエルン、アーセナル、ガラタサライと3クラブでCLに出場しているポドルスキだが、最高成績はベスト8。バイエルン時代の2006-07シーズン、2008-09シーズンで準々決勝まで勝ち進んでいた。 ▽強烈な左足のシュートを持つポドルスキ。CLでらしさを発揮したゴールは、2012-13シーズンのモンペリエ戦で決めた豪快なダイレクトボレー、2013-14シーズンの古巣バイエルン戦で決めた豪快ゴールだろう。とりわけ、モンペリエ戦のゴールは圧巻。ボックス手前のFWオリヴィエ・ジルーが浮き球のパスを送ると、ボックス左に走り込んだポドルスキが得意の左足で豪快にボレーで合わせた。 ◆MF中村俊輔(ジュビロ磐田)Getty ImagesCL通算成績:17試合2ゴール3アシスト 出場クラブ:セルティック▽日本が誇るスーパーレフティ、ジュビロ磐田のMF中村俊輔は、CLの舞台で強烈なインパクトを残している。セルティック時代の2006-07シーズンから2008-09シーズンまでの3シーズン連続で出場。とりわけ、中村にとって初出場となった2006-07シーズンは圧巻だった。 ▽グループステージでマンチェスター・ユナイテッド、コペンハーゲン、ベンフィカと同居したセルティック。初戦のユナイテッド戦、2-1とビハインドで迎えた43分に中村の左足が輝く。ボックス手前でFKを得ると、中村が左足一閃。これがゴール右隅に決まり、GKエドウィン・ファン・デル・サールは一歩も動けなかった。 ▽そして迎えたグループステージ第5節。リターン・マッチとなった試合でも中村は輝きを見せる。ゴールレスで迎えた81分、やや遠目の位置でFKを得ると、大きく弧を描いたシュートはまたしてもゴール右隅へ。名手ファン・デル・サールも手が届かず、2試合連続でユナイテッドからゴールを奪った。なお、試合は1-0で勝利してる。 ◆DF内田篤人(鹿島アントラーズ)Getty ImagesCL通算成績:29試合1ゴール2アシスト 出場クラブ:シャルケ▽鹿島アントラーズのDF内田篤人は、御存知の通りシャルケの右サイドバックとして活躍。CL常連だったシャルケの主力として、29試合でプレーしていた。 ▽最高成績は加入1年目の2010-11シーズンで残したベスト4。内田は加入後すぐにレギュラーとなり、グループステージ第5節のリヨン戦で初アシストを記録。DF3人を相手にドリブルを仕掛け、アーリークロスでクラース・ヤン=フンテラールのゴールをアシストした。準々決勝では、DF長友佑都が所属するインテルと対戦。初の日本人対決も実現させると、2戦合計4-6で勝利。準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦には2試合ともフル出場したが、チームは2戦合計4-3で敗れて敗退となった。 ▽2012-13シーズン、2013-14シーズンと2年連続でベスト16入りを果たしたシャルケ。内田は2013-14シーズンのグループステージ第1節ステアウア・ブカレスト戦でCL初ゴールを記録した。 ◆MF小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)Getty ImagesCL通算成績:9試合 出場クラブ:フェイエノールト▽フェイエノールトで2001-02シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)を制した北海道コンサドーレ札幌MF小野伸二もCLの出場経験がある。UEFAカップを制したシーズン、フェイエノールトはCLに出場。1次リーグでバイエルン、スパルタ・プラハ、スパルタク・モスクワと同居すると、1勝2分け3敗で3位に。そのままUEFAカップへと回っていた。 ▽加入1年目の小野は、既にレギュラーとしてプレー。CLでも4試合に出場していた。CLでは結果が残せなかったものの、UEFAカップで優勝し、日本人として初めてUEFAの大会を制した選手となった。なお、翌シーズンもCLに出場したフェイエノールトで、小野は5試合に出場。しかし、チームはユベントス、ニューカッスル、ディナモ・キエフと同居した1次グループで敗退となっていた。 ◆MF稲本潤一(北海道コンサドーレ札幌)Getty ImagesCL通算成績:7試合1ゴール 出場クラブ:アーセナル、ガラタサライ▽かつては日本代表としても活躍した北海道コンサドーレ札幌のMF稲本潤一。ガンバ大阪から2001年にアーセナルへとレンタル移籍。すると、加入1年目のCLでデビューを果たす。グループステージ第2節のシャルケ戦の76分、フランス代表として活躍していたMFロベール・ピレスに代わって出場。チームは3-2で勝利していた。 ▽当時のCLは、1次リーグ、2次リーグと大会方式が現在と異なっており、2次リーグ第4節のレバークーゼン戦にも稲本は出場。84分にカメルーン代表として活躍したDFローレンに代わって出場していた。 ▽アーセナルでは2試合の出場に終わったが、2006-07シーズンに在籍したガラタサライでは主力として出場。グループステージの5試合に出場し第5節のボルドー戦では3-0とリードを許した73分にCL初ゴールを記録していた。 ◆MFミハエル・ミキッチ(湘南ベルマーレ)Getty ImagesCL通算成績:8試合2ゴール 出場クラブ:ディナモ・ザグレブ▽湘南ベルマーレのMFミハエル・ミキッチは、ディナモ・ザグレブ(当時はクロアチア・ザグレブ)に所属していた1998-99、1999-2000シーズンにCLでプレーした経験を持つ。 ▽1998年のミキッチは18歳の若手。初戦のアヤックス戦でCLデビューを果たすと、第2節、第3節と出場しなかったものの、第4節のポルト戦で先発フル出場。この試合で1ゴールを決め、チームのCL初ゴールを記録した。 ▽翌シーズンもディナモ・ザグレブはCLに出場。ミキッチもグループステージの5試合でプレーし、マンチェスター・ユナイテッド、シュトゥルム・グラーツ、マルセイユと対戦。グループステージ最終節のマルセイユ戦でゴールを決めていた。 ◆GKミッチェル・ランゲラック(名古屋グランパス)Getty ImagesCL通算成績:3試合 出場クラブ:ドルトムント▽今シーズンから名古屋グランパスでプレーするオーストラリア代表GKミッチェル・ランゲラックもCL経験者だ。ドルトムント時代、GKロマン・ヴァイデンフェラーの控えとして多くの試合でベンチに座っていたランゲラック。2013-14シーズン、2014-15シーズンのグループステージで出場を果たしている。 ▽なお、CLデビュー戦となったナポリ戦では、ナポリFWロレンツォ・インシーニェのシュートをセーブしようとしてポストに激突。前歯を2本失ってしまう痛いエピソードを持っている。 ◆FWジョー(名古屋グランパス)Getty ImagesCL通算成績:5試合2ゴール 出場クラブ:CSKAモスクワ▽マンチェスター・シティやエバートン、ガラタサライでのプレー経験があるジョー。そんなジョーのCLデビューは、18歳の時に加入したロシアの強豪CSKAモスクワだった。ジョーは、加入2年目の2006-07シーズンのグループステージ第2節のハンブルガーSV戦でCLデビュー。このシーズンはわずか6分の出場に終わったが、2007-08シーズンはグループステージの4試合に出場。インテル戦ではホーム、アウェイともに1ゴールずつを記録していた。なお、いずれもチームはグループステージで敗退している。 ◆MF清武弘嗣(セレッソ大阪)Getty ImagesCL通算成績:1試合 出場クラブ:セビージャ▽セレッソ大阪で司令塔として活躍するMF清武弘嗣。清武は、セビージャ在籍時にCLデビューしている。2016-17シーズン、ユベントス、リヨン、ディナモ・ザグレブと同居したセビージャ。清武は、グループステージ第4節のディナモ・ザグレブ戦に途中出場を果たした。 ▽なお、セビージャはグループステージを突破。ラウンド16では、岡崎慎司が所属しているレスター・シティと対戦し敗退。清武はC大阪への復帰が発表されており、決勝トーナメントに出場することはなかった。 ◆FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)Getty ImagesCL通算成績:3試合 出場クラブ:バーゼル▽清武と同じC大阪でプレーするFW柿谷曜一朗もCLを経験している。バーゼルに所属していた2014-15シーズン、レアル・マドリー、リバプール、ルドゴレツとグループステージで同居。柿谷は、グループステージのマドリー戦2試合に途中出場を果たしている。チームはグループ2位でラウンド16に進出すると、ポルトとの2ndレグにも柿谷は出場。しかし、ゴールを奪うこと無くチームは4-0で敗れ敗退していた。 ◆FWベサルト・ベリーシャ(サンフレッチェ広島)Getty ImagesCL通算成績:2試合1ゴール 出場クラブ:ハンブルガーSV▽今夏メルボルン・ビクトリーからサンフレッチェ広島に加入したコソボ代表FWベサルト・ベリーシャもCL経験者だ。ベリーシャは、ハンブルガーSVに所属していた2006-07シーズンに出場。アーセナル、CSKAモスクワ、ポルトと同居したグループステージで2試合に出場。最終節のCSKAモスクワ戦ではフル出場を果たすと、1ゴールを記録している。 ◆GKジョニー・レオーニ(栃木SC)Getty ImagesCL通算成績:6試合 出場クラブ:チューリヒ▽スイス代表経験もある栃木SCのGKジョニー・レオーニもCLでゴールを守ったことがある。母国のチューリヒ在籍時の2009-10シーズンで出場。レアル・マドリー、ミラン、マルセイユと同居したグループステージで全6試合に出場している。チームは1勝1分け4敗と結果を残せず、マドリーには5失点、マルセイユには6失点とレオーニにとっては悔しい結果となった。 ◆FWヘイス(アルビレックス新潟)Getty ImagesCL通算成績:1試合 出場クラブ:PSV▽北海道コンサドーレ札幌を退団し、アルビレックス新潟に加入したFWヘイスもCLに出場していた。PSVでプレーしていた2007-08シーズン、PSVはCLに出場。CSKAモスクワ、インテル、フェネルバフチェとグループステージで同居した。ヘイスは初戦のCSKAモスクワ戦でベンチ入りを果たすも出場機会はなく、第2節からはメンバー外に。それでも第6節のインテル戦に途中出場を果たした。 ◆FWダビド・バラル(徳島ヴォルティス) CL通算成績:0試合 出場クラブ:レアル・マドリー ▽今夏徳島ヴォルティスに加入したFWダビド・バラルは、出場機会こそなかったものの、CLのメンバー入りを果たしたことはある。遡ること13シーズン、2005-06シーズンの出来事。バラルはレアル・マドリー出身で、グルーステージのオリンピアコス戦でメンバー入りを果たし、ベンチに座っていた。 ◆MF水野晃樹(ロアッソ熊本) CL通算成績:0試合 出場クラブ:セルティック ▽バラル同様に出場機会はなかったものの、ベンチ入りを経験したのはロアッソ熊本のMF水野晃樹だ。中村俊輔が所属していた時期にセルティックへと入団した水野は、2008-09シーズンのグループステージ、ビジャレアル戦でベンチ入りを果たしている。 ▽CLの本戦に出場した、またはベンチ入りした選手たちを紹介してきたが、予選に出場した選手を含めればまだまだ居る。ベガルタ仙台のFWハーフナー・マイク、セレッソ大阪のMF田中亜土夢はHJKヘルシンキ時代に予選を戦っている。また、ヴァンフォーレ甲府のMF瀬戸貴幸はルーマニアのアストラ時代にCL予選に出場。ヨーロッパリーグでは本戦でもプレーしている。 ▽その他、浦和レッズのFWズラタン・リュビヤンキッチ(NKドムザレ/ヘント)、柏レイソルのFWクリスティアーノ(ザルツブルク)、徳島ヴォルティスのFWピーター・ウタカ(オーデンセ)なども居る。 ▽世界中が熱狂する欧州サッカー最高峰の戦い、UEFAチャンピオンズリーグ。熱い戦いは今夜25時55分、バルセロナvsPSV,インテルvsトッテナムで幕を開ける。チャンピオンズリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.18 22:00 Tue
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そして、アンドレス・イニエスタは日本へ/編集部コラム

「ありがとう、イニエスタ。何よりも友人でいてくれて」 Getty Images▽2018年4月28日、リーガエスパニョーラ第35節でラス・パルマスをホームに迎えたエスパニョールの本拠地コルネジャに、MFアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)への感謝を告げるバナーが掲げられた。前日に退団を発表していたバルセロナの主将に対する、敵対関係にあるはずのクラブからの異例の惜別だ。 ▽このエピソードが象徴するように、ライバルチームのファンからも敬意を集めるイニエスタ。本稿では、その人物像に迫っていく。 ◆ラ・マシアの傑作Getty Images「みんな、覚えておけよ! 今日、アンドレス・イニエスタと練習したことを」――ジョゼップ・グアルディオラ ▽バルセロナの下部組織に所属していたイニエスタが、16歳にして初めてトップチームの練習に参加した日のこと。現役時代のMFグアルディオラは、一目でイニエスタの才能に惚れ込んだという。上記の発言は、トップチームのロッカールームで発せられたものだ。 ▽そして、2008年に指揮官としてバルセロナに帰還したグアルディオラ監督は、2012年の退任までにチャンピオンズリーグ(CL)2度、リーガエスパニョーラ3度を含む計14度の戴冠をイニエスタと共に果たした。 Getty Images▽その中でも、2008-09シーズンのCL準決勝は印象的だ。ホームでの1stレグを0-0で終え、2ndレグでチェルシーとのアウェイ戦に臨んだバルセロナは、0-1のビハインドで試合終盤を迎えた。絶体絶命の状況だったが、アディショナルタイムにメッシからのボールを受けたイニエスタが、GKペトル・チェフの牙城を崩す同点弾を奪取。クラブをファイナルに導いている。なお、その一振りがこの試合唯一のバルセロナの枠内シュートとなった。 ▽その後、決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦でもイニエスタは先制アシストを記録。12歳の頃にラ・マシア(バルセロナの下部組織寮)に入寮し、家族と離れ離れになったことを嘆いていたアンドレス少年は、トップチームで眩い輝きを放ち最大のタイトルをもたらした。今では、「覚えておけよ! 」と言われるまでもなく、サッカーファンにとってかけがえのない存在となっている。 ◆故郷への思いGetty Images▽イニエスタのキャリアは、生まれ育ったアルバセテのクラブからスタートした。8歳の頃に、アルバセテ・パロンピエの下部組織に入団。卓越した戦術眼とドリブル能力ですぐさま特別な才能を示すと、12歳で参加した全国大会で様々なクラブからの注目を集め、バルセロナを選択することとなった。 ▽その後、バルセロナで暮らすことになったイニエスタだが、スターになってからも故郷を忘れていない。2012-13シーズン、アルバセテ・パロンピエはセグンダB(スペイン3部)を3位で終えたものの、選手の給料24万ユーロ(現在のレートで約3100万円)を払えず。4部降格の処分を受ける寸前だった。 ▽以前から同クラブの財政難について、「僕が育ったチームであり、夢が生まれた場所です。資金拡大の一歩をお願いします」と救済を呼び掛けていたイニエスタは、降格処分寸前で未払い給与を肩代わり。幼少の頃の恩を数倍にして返してみせた。 ◆バロンドールに値した男Getty Images▽あらゆるサッカー関係者から称賛を受けるイニエスタ。しかし、その実、サッカー界最高の個人賞であるバロンドールを獲得したことはない。ここ10年は、同時期に圧倒的な結果を残しているFWクリスティアーノ・ロナウド、リオネル・メッシが独占している状態だ。もちろん、両者の実力や栄光に疑いの余地はなく、受賞も概ね妥当なものだろう。しかし、2010年の選出には多くの異論が寄せられている。 ▽2010年のバロンドールは、メッシが受賞。イニエスタは南アフリカ・ワールドカップでスペイン代表優勝の立役者となっていたにも拘らず、2位に留まった。後に、ジダン氏やDFセルヒオ・ラモスなど多くの関係者が、「あの年はイニエスタが値していた」という見解を述べている。 ▽これに関して、イニエスタのバルセロナ退団が濃厚となったタイミングで、バロンドールを主催する『フランス・フットボール』の編集者、パスカル・フェレ氏が謝罪。「彼の利他主義によって、確かにその才能の認知が難しくなった」、「バロンドールの受賞を逃してきた選手の中で、彼の不在は特に痛い」と、メッセージを掲載した。 ▽しかし、イニエスタには更に大切なものがあったようだ。フェレ氏の謝罪について問われると、以下のように返答した。 「何の未練も抱いていない。自分にとって、より価値があるのは全ての人々からの愛情だ」 ◆歓喜は友人と共にGetty Images▽バロンドールが賛否を巻き起こす前年、スペインは悲しみに包まれた。当時エスパニョールで急成長を遂げ、A代表入り目前と噂されていたダニ・ハルケが、急逝していたためだ。そのハルケとユース年代の代表で顔を合わせ、家族ぐるみの付き合いをしていたイニエスタが、特に大きなショックに見舞われたことは想像に難くない。 ▽そして、2010年南アフリカW杯、オランダ代表との決勝で延長戦後半11分に決勝ゴールを決めたイニエスタは、シャツをまくり上げてアンダーウェアに書かれたメッセージを捧げた。 「ダニ・ハルケ、いつも僕らと共に」 ▽もちろん、この行為は規定に違反するため、イエローカードを提示されている。しかし、これほど美しい反則があるのだろうか。 ▽このエピソードにより、イニエスタは冒頭で触れたようにライバルクラブから称賛を集めるに至った。なお、エスパニョールサポーターの「ありがとう、イニエスタ。何よりも友人でいてくれて」というバナーには、ハルケが着用していた背番号である「21」が添えられていたようだ。 《超ワールドサッカー編集部・上村迪助》Jリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.16 16:00 Sun
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【編集部コラム】運命的な吹田凱旋 堂安律、強い思いで代表として再び

▽「スタジアムも凄いし、ロッカールームも凄いし、懐かしい」。ガンバ大阪のユース、トップチームでキャリアを築いてきたMF堂安律が日本代表の一員として古巣の本拠地に帰ってくる。 ▽日本代表は11日、パナソニック スタジアム吹田でキリンチャレンジカップのコスタリカ代表と対戦する。森保一新体制の初陣だ。だが、選手にスポットを当てるとなれば、吹田に縁深く、海外勢で最も輝きを放つ男、堂安に触れないわけはいかない。 (C)CWS Brains,LTD.▽G大阪育成出身の堂安は、クラブ史最年少(16歳11カ月18日)でトップデビュー。2017年夏、フローニンヘンに移籍した。そのエールディビジ1年目で9得点4アシストと活躍。サポーター選定のMVPにも輝くなど、夢の海外で圧倒的なタレント性を示している。 ▽その活躍ぶりからロシア・ワールドカップの最終メンバー入りにも期待が集まったが、西野朗前日本代表監督の招集リストに名前がなかった堂安。だが、森保新監督は、自身の初陣となる今回の代表ウィークで迷わず堂安を招集した。その堂安は試合前日、こう語る。 (C)CWS Brains,LTD.「ゴール前の質、どこで点を取るか、そういった得点感覚は今までの感覚とはまったく違う。89分間、調子が悪くても、1点取れるような感覚がある」 ▽まだ20歳。ふとしたときの表情こそ若者というイメージを抱かせるが、ミックスゾーンでの対応や練習姿勢は、わずか1年半程度の海外挑戦で手にした自信で満ち溢れており、年上の選手が多い代表の中でも地に足の着いた振る舞いが印象的だ。 (C)CWS Brains,LTD.▽その堂安は、出場となればA代表デビューとなる凱旋試合のコスタリカ代表戦を前に今何を思うか。大阪移動後、メディア陣の質問はそれを意図した質問が集中した。そういった問いに対して、堂安自身も内を隠さなかった。 「大阪に着いてホテルに向かうバスは、窓側に座らせてもらった。感覚は良く、トレーニングの雰囲気とか、芝生の感触、匂い、全てにおいて帰ってきたなという感じ。試合が来ると終わってしまうので、少し寂しいけど、楽しみたい。待ち遠しい」 (C)CWS Brains,LTD.▽前日のミックスゾーンで「個人よりチーム」の姿勢を示した堂安だが、目標は他にもある。それは、苦楽の思い出が詰まるかつての本拠地で、かつてのサポーターに感謝の気持ちを伝えること。堂安は次のように誓っている。 ▽「運命なのかわからないけど、このスタジアムで多くの試合をさせてもらって、たくさんの思い出がある。次は来てくれるサポーターに思い出を残せるようなプレーがしたい」 (C)CWS Brains,LTD.▽同じくG大阪ユース出身者で同様に海外挑戦を果たしたFW宇佐美貴史や、MF井手口陽介といったクラブが誇る傑作の1人、堂安。凱旋試合でデビューを飾り、古巣サポーターに思いを届けられるか。 ▽日本代表の次期エースとしての活躍と共に、G大阪のサポーターに成長した姿を見せるため、移籍から1年2カ月が経った今、再びパナソニック スタジアム吹田のピッチに立つ。 《超ワールドサッカー編集部・玉田裕太》 2018.09.11 13:30 Tue
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【リーガエスパニョーラ移籍総括】堅実な2強尻目にアトレティコが積極補強! 乾がバスクからアンダルシアの地へ

▽現地時間8月31日24時(日本時間9月1日7時)に今夏のリーガエスパニョーラ移籍市場が閉幕した。例年、3強の大型補強に注目が集まるリーガの移籍市場だが、今夏最大のトピックスはFWクリスティアーノ・ロナウドのユベントス電撃移籍、ビルバオGKケパ・アリサバラガのGK史上最高額となる8000万ユーロでのチェルシー移籍という2つの放出劇となった。それでも、各チームがきっちりとした戦略の下でスカッド構築に成功した印象だ。 ◆グリーズマン引き抜き失敗も未来を見据えた的確補強Getty Images▽昨季、圧倒的な強さでリーガを制したバルセロナは今夏の移籍市場でレジェンドMFイニエスタのヴィッセル神戸移籍、昨季主力のMFパウリーニョの広州恒大への復帰によって2人の主力が旅立った。さらに、最優先事項だったアトレティコのエースFWグリーズマンの引き抜きに失敗しビッグネームの獲得に失敗した。それでも、MFアルトゥール、FWマウコムというブラジルの次代を担う2人のクラック、懸念のセンターバックにセビージャの主力DFラングレ、パウリーニョ後釜に百戦錬磨のファイターであるMFビダルと4人の新戦力の獲得に成功した。 ▽また、近年売り下手と揶揄されるクラブだが、MFアンドレ・ゴメスやFWパコ・アルカセル、MFアレイシ・ビダル、DFミナなど昨季からの不良債権となっていた余剰人員の放出に成功し、グリーズマン資金を含めて今後の移籍市場に向けた資金調達に成功している。 ◆C・ロナウド後釜にマリアーノを呼び戻しGetty Images▽一方、チャンピオンズリーグ(CL)3連覇を置き土産にジダン監督とC・ロナウドというクラブの屋台骨が去ったマドリーはロペテギ新監督の下でエースの穴を埋める大型補強が期待されたものの、今夏獲得したビッグネームはチェルシーから獲得した新守護神候補のGKクルトワのみに。C・ロナウドの後釜にはMFアザール、FWネイマール、FWムバッペ、FWレヴァンドフスキらビッグネームではなく昨夏リヨンに放出したFWマリアーノという、意外な選択肢となった。 ▽その他のポジションではDFオドリオソラ、FWヴィニシウス、GKルニン(即レガネスへレンタル)という3人の若手逸材を確保し、昨季同様に将来への投資にとどまった。それでも、C・ロナウド、チェルシーにレンタル放出したMFコバチッチを除きMFベイルら主力の慰留に成功しており、FWアセンシオやMFダニ・セバージョスらの成長次第でシーズン3冠を十分に狙える戦力をキープしている。リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから!◆エース&守護神残留に大型補強Getty Images▽ライバル2チームが比較的静かな夏を過ごした中、積極的な補強に打って出たのが昨季2位でヨーロッパリーグ(EL)王者のアトレティコ・マドリーだ。ロシア・ワールドカップ前にエースFWグリーズマンの残留が決定し、移籍市場で勢いを得たクラブは同じく引き抜きの噂が絶えなかった守護神オブラクの慰留にも成功。さらに、大いなる野望を掲げるロヒ・ブランコスはクラブ史上最高額の7000万ユーロでモナコMFレマル、スポルティング・リスボンのクラブ内のごたごたを利用してFWジェウソン・マルティンスをフリーで、さらに以前から興味を示していたミランFWカリニッチ、下部組織出身のMFロドリゴ・エルナンデスらを獲得し、近年の課題だった選手層の問題をクリアした。 ▽チームの精神的支柱の1人であったMFガビやFWトーレスの流出は少なからず痛手となるが、主力クラスの放出もインテルに旅立ったDFヴルサリコのみに留めており、今季のリーガ奪還、悲願のCL制覇に視界良好だ。 ◆中堅&昇格組が躍動Getty Images▽3強を除く上位陣では久々のCL参戦となる昨季4位のバレンシアやEL参戦の昨季6位ベティスらを中心に的確な補強が行われた印象だ。リーグ一本だった昨季も選手層の問題を抱えていたバレンシアは移籍市場締め切り間際にFWゴンサロ・ゲデスの完全移籍での買い取りに成功すると、DFピッチーニ、DFディアカビ、MFヴァス、MFチェリシェフと各ポジションに主力を脅かせる新戦力を確保。また、レアル・マドリー行きも噂されたFWロドリゴ・モレーノの慰留に加え、FWガメイロ、FWバチュアイと2トップに適性がある実力者を加え、攻撃陣のスケールアップにも成功した。 ▽久々のEL参戦となるベティスもバレンシア同様に今夏の補強でチーム力を大きく向上させた。資金力に不安を抱える中、GKパウ・ロペス、MF乾貴士、MFカナレスというリーガで実勢十分の実力者をフリーで獲得した他、MFウィリアム・カルバーリョ、MFロ・セルソといった人気株の獲得にも成功した。ただ、安定感に欠ける最終ラインとシーズン20ゴールが期待できるストライカーの補強に失敗した点はマイナスだ。 ▽前述の2チームに加えて、ヨーロッパの出場権を争うビジャレアルとセビージャもまずまずの補強に成功した。昨季5位のビジャレアルはロドリ、MFカスティジェホと昨季の中盤を支えた主力が流出も、レジェンドMFカソルラの帰還にFWバッカの買い取りに加え、DFフネス・モリやDFラジュン、FWエカンビらの好タレントを獲得した。一方、昨季ジローナの躍進に貢献したマチン新監督を迎えたセビージャは早くも当たり補強との声も挙がる新守護神バシリク、新エースFWアンドレ・シウバの2選手やMFゴナロン、アレイシ・ビダルらを獲得しており、新指揮官の采配力を含めて今季の飛躍が期待される。 ▽また、昨季昇格チームが全チーム残留を果たした中、今季の昇格組であるバジャドリー、ラージョ、ウエスカの3チームも残留に向けて国内外のビッグクラブや中堅クラブの若手や余剰人員をレンタルで多く獲得しており、プリメーラ基準のスカッド構築に成功しており、いずれのクラブも上々の滑り出しを見せている。 ▽今夏リーガエスパニョーラ主な移籍の一覧は以下の通り。リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから!【今夏のリーガエスパニョーラ主な移籍】 ◆バルセロナ 【IN】 DFクレマン・ラングレ←セビージャ MFアルトゥール←グレミオ(ブラジル) MFアルトゥーロ・ビダル←バイエルン(ドイツ) FWマウコム←ボルドー(フランス) 【OUT】 DFマルロン→サッスオーロ(イタリア) DFジェリー・ミナ→エバートン(イングランド) DFリュカ・ディーニュ→エバートン(イングランド) MFアンドレ・ゴメス→エバートン(イングランド)※ MFアレイシ・ビダル→セビージャ MFパウリーニョ→広州恒大(中国)※ MFアンドレス・イニエスタ→ヴィッセル神戸(日本) FWパコ・アルカセル→ドルトムント(ドイツ)※ ◆アトレティコ・マドリー 【IN】 GKアントニオ・アダン←ベティス DFサンティアゴ・アリアス←PSV(オランダ) MFロドリゴ・エルナンデス←ビジャレアル MFトマ・レマル←モナコ(フランス) FWジェウソン・マルティンス←スポルティング(ポルトガル) FWニコラ・カリニッチ←ミラン(イタリア) 【OUT】 DFシメ・ヴルサリコ→インテル(イタリア)※ MFガビ→アル・サッド(カタール) FWルシアーノ・ビエット→フルアム(イングランド)※ FWケビン・ガメイロ→バレンシア FWフェルナンド・トーレス→サガン鳥栖(日本) ◆レアル・マドリー 【IN】 GKティボー・クルトワ←チェルシー(イングランド) DFアルバロ・オドリオソラ←レアル・ソシエダ FWヴィニシウス・ジュニオール←フラメンゴ(ブラジル) FWマリアーノ・ディアス←リヨン(フランス) 【OUT】 GKアンドリー・ルニン→レガネス※ DFアクラフ・ハキミ→ドルトムント(ドイツ)※ DFテオ・エルナンデス→レアル・ソシエダ※ DFファビオ・コエントラン→リオ・アヴェ(ポルトガル) MFマテオ・コバチッチ→チェルシー(イングランド)※ FWボルハ・マジョラル→レバンテ※ FWクリスティアーノ・ロナウド→ユベントス(イタリア) ◆バレンシア 【IN】 DFムクタル・ディアカビ←リヨン(フランス) DFクリスティアーノ・ピッチーニ←スポルティング(ポルトガル) MFダニエル・ヴァス←セルタ MFデニス・チェリシェフ←ビジャレアル※ FWゴンサロ・ゲデス←パリ・サンジェルマン(フランス) FWミッチー・バチュアイ←チェルシー(イングランド)※ FWケビン・ガメイロ←アトレティコ・マドリー 【OUT】 DFジョアン・カンセロ→ユベントス(イタリア) DFマルティン・モントーヤ→ブライトン(イングランド) MFネマニャ・マクシモビッチ→ヘタフェ MFアルバロ・メドラン→ラージョ※ FWシモーネ・ザザ→トリノ(イタリア)※ ◆ビジャレアル 【IN】 DFラミロ・フネス・モリ←エバートン(イングランド) DFミゲル・ラジュン←ポルト(ポルトガル) MFサンティ・カソルラ←アーセナル(イングランド) FWカルロス・バッカ←ミラン(イタリア) FWカール=トコ・エカンビ←アンジェ(フランス) FWジェラール・モレーノ←エスパニョール 【OUT】 DFアントニオ・ルカビナ→アスタナ(カザフスタン) MFロベルト・ソリアーノ→トリノ(イタリア)※ MFデニス・チェリシェフ→バレンシア※ MFサム・カスティジェホ→ミラン(イタリア) MFロドリゴ・エルナンデス→アトレティコ・マドリー FWエネス・ウナル→バジャドリー※ ◆ベティス 【IN】 GKパウ・ロペス←エスパニョール GKジョエル・ロブレス←エバートン(イングランド) DFシドネイ←デポルティボ MFジオバニ・ロ・セルソ←パリ・サンジェルマン(フランス)※ MF乾貴士←エイバル MFセルヒオ・カナレス←レアル・ソシエダ MFウィリアム・カルバーリョ←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 GKアントニオ・アダン→アトレティコ・マドリー DFリザ・ドゥルミジ→ラツイオ(イタリア) MFビクトル・カマラサ→カーディフ(イングランド)※ MFファビアン・ルイス→ナポリ(イタリア) FWアレックス・アレグリア→ラージョ FWルベン・カストロ→ラス・パルマス ◆セビージャ 【IN】 GKトーマス・バシリク←バーゼル(スイス) DFジョリス・ニャニョン←レンヌ(フランス) DFセルジ・ゴメス←セルタ MFマキシム・ゴナロン←ローマ(イタリア)※ MFイブラヒム・アマドゥー←リール(フランス) MFアレイシ・ビダル←バルセロナ MFクインシー・プロメス←ロコモティフ・モスクワ(ロシア) FWアンドレ・シウバ←ミラン(イタリア)※ 【OUT】 GKセルヒオ・リコ→フルアム(イングランド)※ GKダビド・ソリア→ヘタフェ DFクレマン・ラングレ→バルセロナ DFニコラス・パレハ→アトラス(メキシコ) DFセバスティアン・コルシア→ベンフィカ(ポルトガル)※ MFスティーブン・エンゾンジ→ローマ(イタリア) MFギド・ピサーロ→ティグレス(メキシコ) MFホアキン・コレア→ラツィオ(イタリア) MFガンソ→アミアン(フランス)※ ◆ヘタフェ 【IN】 GKダビド・ソリア←セビージャ DFイグナシ・ミケル←マラガ DFディミトリ・フルキエ←ワトフォード(イングランド)※ MFイバン・アレホ←エイバル MFネマニャ・マクシモビッチ←バレンシア MFセバスティアン・クリストフォロ←フィオレンティーナ(イタリア)※ FWハイメ・マタ←バジャドリー 【OUT】 GKヴィセンテ・グアイタ→クリスタル・パレス(イングランド) MFマテュー・フラミニ→無所属 MFファイサル・ファジル→カーン(フランス) ◆エイバル 【IN】 DFペドロ・ビガス←ラス・パルマス※ DFマルク・ククレジャ←バルセロナ※ FWパブロ・デ・ブラシス←マインツ(ドイツ) FWマルク・カルドナ←バルセロナ※ 【OUT】 DFアンデル・カパ→アスレティック・ビルバオ DFダビド・フンカ→セルタ MFダニ・ガルシア→アスレティック・ビルバオ MFイバン・アレホ→ヘタフェ MF乾貴士→ベティス FWベベ→ラージョ ◆ジローナ 【IN】 MFパトリック・ロバーツ←マンチェスター・シティ(イングランド)※ FWセイドゥ・ドゥンビア←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 MFルベン・アルカラス→バジャドリー ◆エスパニョール 【IN】 DFロベルト・ロサレス←マラガ FWボルハ・イグレシアス←セルタ 【OUT】 GKパウ・ロペス→ベティス DFアーロン・カリコル→マインツ(ドイツ)※ DFマルク・ナバーロ→ワトフォード(イングランド) MFホセ・マヌエル・フラード→アル・アハリ(サウジアラビア) FWハイメ・モリージャス→V・ファーレン長崎(日本) FWジェラール・モレーノ→ビジャレアル ◆レアル・ソシエダ 【IN】 DFテオ・エルナンデス←レアル・マドリー※ MFミケル・メリーノ←ニューカッスル(イングランド) FWサンドロ・ラミレス←エバートン(イングランド)※ 【OUT】 GKトーニョ→AEKラルナカ(キプロス) DFアルバロ・オドリオソラ→レアル・マドリー DFアルベルト・デ・ラ・ベジャ→ラス・パルマス MFセルヒオ・カナレス→ベティス MFシャビ・プリエト→現役引退 FWイマノル・アギレチェ→現役引退 ◆セルタ 【IN】 DFジュニオール・アロンソ←リール(フランス)※ DFネストル・アラウホ←サントス・ラグナ(メキシコ) DFダビド・フンカ←エイバル MFソフィアン・ブファル←サウサンプトン(イングランド)※ MFフラン・ベルトラン←ラージョ 【OUT】 DFアンドレウ・フォンタス→カンザスシティ(アメリカ) DFセルジ・ゴメス→セビージャ DFジョニー・カストロ→アトレティコ・マドリー MFダニエル・ヴァス→バレンシア FWボルハ・イグレシアス→エスパニョール ◆アラベス 【IN】 DFラファ・ナバーロ←ベティス DFアーロン・マリン←ビジャレアル MFトマス・ピナ←クラブ・ブルージュ(ベルギー) FWホナタン・カジェリ←マルドナード(ウルグアイ)※ FWボルハ・バストン←スウォンジー(イングランド)※ FWヨン・グイデッティ←セルタ 【OUT】 DFアレクシス→アル・アハリ(サウジアラビア) ◆レバンテ 【IN】 DFロジェール・ピエール←デポルティボ※ MFニコラ・ヴクセビッチ←ブラガ(ポルトガル) FWラファエル・ドワミーナ←チューリッヒ(スイス) FWモーゼス・サイモン←ヘント(ベルギー) FWボルハ・マジョラル←レアル・マドリー※ 【OUT】 MFジェフェルソン・レルマ→ボーンマス(イングランド) FWイヴィ→バジャドリー※ ◆アスレティック・ビルバオ 【IN】 DFユーリ・ベルチチェ←パリ・サンジェルマン(フランス) DFアンデル・カパ←エイバル DFクリスティアン・ガネア←ヴィトロルル(ルーマニア) MFダニ・ガルシア←エイバル 【OUT】 GKケパ・アリサバラガ→チェルシー(イングランド) DFエンリク・サボリ→マッカビ・テル・アビブ(イスラエル) DFシャビエル・エチェイタ→ウエスカ※ MFミケル・ヴェスガ→レガネス※ MFサビン・メリノ→レガネス※ FWキケ・ソラ→現役引退 レガネス 【IN】 GKアンドリー・ルニン←レアル・マドリー※ DFホナタン・シルバ←スポルティング(ポルトガル)※ DFアラン・ニョム←WBA(イングランド)※ DFフアンフラン←デポルティボ※ DFケネス・オメルオ←チェルシー(イングランド)※ MFミケル・ヴェスガ←ビルバオ※ MFサビン・メリノ←ビルバオ※ FWディエゴ・ロラン←デポルティボ※ FWユセフ・エン=ネスティリ←マラガ FWホセ・マヌエル・アルナイス←バルセロナ FWギド・カリージョ←サウサンプトン(イングランド)※ 【OUT】 DFティト→ラージョ DFディエゴ・リコ→ボーンマス(イングランド) DFマルティン・マントヴァーニ→ラス・パルマス MFガブリエウ→ベンフィカ(ポルトガル) ◆バジャドリー 【IN】 GKジョエル・ロドリゲス←エイバル※ MFルベン・アルカラス←ジローナ FWドゥイエ・チョップ←スタンダール・リエージュ(ベルギー)※ FWケコ←マラガ※ FWイヴィ←レバンテ※ FWダニエレ・ヴェルデ←ローマ(イタリア)※ FWエネス・ウナル←ビジャレアル※ 【OUT】 FWハイメ・マタ→ヘタフェ ◆ウエスカ 【IN】 GKアクセル・ウェルネル←アトレティコ・マドリー※ DFシャビエル・エチェイタ←ビルバオ※ DFパブロ・インスーア←シャルケ(ドイツ)※ DFルベン・セメド←ビジャレアル※ DFルイシーニョ←デポルティボ FWサムエレ・ロンゴ←インテル(イタリア)※ 【OUT】 なし ◆ラージョ 【IN】 GKアルベルト・ガルシア←ヘタフェ DFホセ・レオン←レアル・マドリー DFルイス・アドビンクラ←ティグレス(メキシコ)※ DFティト←レガネス DFジョルディ・アマト←スウォンジー(イングランド) MFジャネリ・インビュラ←ストーク(イングランド)※ MFアルバロ・メドラン←バレンシア※ FWベベ←エイバル FWガエル・カクタ←河北華夏(中国) FWラウール・デ・トーマス←レアル・マドリー※ 【OUT】 MFフラン・ベルトラン→セルタ ※はレンタル移籍リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.05 18:01 Wed
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【ブンデスリーガ移籍総括】無風の王者バイエルンを含めビッグネーム到来はなし…日本人選手が活発な動き

▽現地時間8月31日18時(日本時間9月1日25時)に今夏のブンデスリーガ移籍市場が閉幕した。例年、移籍市場序盤のうちにほとんどの取引を決める堅実な動きが特徴のドイツだが、今季はセリエAやプレミアリーグの移籍市場閉幕前倒しの影響などもあり、比較的デッドライン付近まで各チームが補強を行う場面が目立った。 ◆絶対王者は無風の夏Getty Images▽今夏、ハインケス監督の2度目の勇退を経て前フランクフルト指揮官のコバチ監督が新指揮官に就任したバイエルンは同監督が望む新戦力の獲得も噂されたが、結果的に無風の夏を過ごすことになった。純粋な意味での選手獲得はシャルケからフリートランスファーのMFゴレツカのみに終わり、ここにレンタルバックのFWニャブリ、今冬加入予定の逸材FWデイビスが新たにスカッドに加わる。 ▽一方、放出に関してはゴレツカの加入で押し出される形となったMFビダルがバルセロナ、ポジション争いに敗れたMFルディ、DFベルナトがそれぞれシャルケ、パリ・サンジェルマンへと旅立った。それ以外は今夏の流出濃厚とみられたDFボアテングの残留を含め昨季の主力の残留に成功し国内での戦いに大きな問題が生じる可能性は低い。あとはシーズン前半戦を戦いながら今冬の移籍市場開幕までに人員の整理や補強候補の選定を行うことになりそうだ。 ◆新生ドルトは主力流出回避も目玉補強なしGetty Images▽前ニースのファブレ新監督の下でバイエルンから覇権奪還を目指すドルトムントはDFパパスタソプーロスがアーセナルに引き抜かれたものの、MFプリシッチやMFヴァイグル、MFロイスなど今夏引き抜きの噂があった主力の慰留に成功した。その一方で、新加入選手に関してはチェルシーにレンタルバックしたFWバチュアイの後釜にバルセロナからFWパコ・アルカセル、現役引退のGKヴァイデンフェラーの後釜にアウグスブルクの守護神ヒッツという穴埋め補強が目立ち、チーム力向上に繋がる補強はMFヴィツェル、MFヴォルフ、MFデラネイの3選手にとどまった印象だ。 ▽放出に関しては前述のパパスタソプーロスを除きMFシャヒンやFWシュールレ、FWヤルモレンコなど余剰人員の整理に着手し、まずまずの成果を上げた。なお、トルコやスペイン行きの噂が伝えられていたMF香川真司に関しては今夏の残留が決定しており、今後はファブレ監督の覚えがめでたくない中で序列を上げていくようなアピールが求められる。 ◆その他の上位陣も堅実な夏にGetty Images▽ドルトムントと同様に盟主バイエルンの遠き背中を追う上位陣ではいずれもヨーロッパのコンペティションとの二足の草鞋に向けて量的な面での補強には成功したものの、ビッグネームは皆無。それでも、思わぬ掘り出し物やブレイクが期待される若手逸材の登場は期待できそうだ。 ▽昨季2位のシャルケはMFゴレツカ、MFマイヤー、DFケーラーという若手逸材の後釜に経験豊富なMFルディ、DFサネ、フランクフルトで結果を残したMFマスカレルらを獲得。また、アーセナルも興味を示した左サイドバックの逸材メンディルの獲得にも成功している。 ▽昨季3位のホッフェンハイムでは主力の流出がなかった一方、補強は国内で実績があるMFグリフォ、MFビッテンコート、FWベルフォディルというやや小粒な補強が目立ち初参戦のCLとの並行に不安を残す。 ▽その他の上位陣の補強ではレバークーゼンが獲得したブラジルの次代を担う逸材アタッカーのパウリーニョやRBライプツィヒが獲得したU-21フランス代表DFムキエレ、シュツットガルトに加入したマンチェスター・シティ出身のDFマフェオら若手選手に注目したいところだ。 ◆久保、浅野、原口、大迫が新天地にGetty Images▽今夏の移籍市場では日本人選手にも大きな動きがあった。ロシアW杯での活躍で一気に知名度を増したFW大迫勇也はケルンの降格に伴い、W杯開催前にブレーメンへの移籍が決定。また、同じくW杯参加組ではFW宇佐美貴史が昨季に続きアウグスブルクからのレンタルという形で自身が昇格させたフォルトゥナ・デュッセルドルフに残留。FW原口元気は不遇をかこったヘルタ・ベルリンを離れてハノーファーに完全移籍した。なお、そのハノーファーには昨季シュツットガルトでプレーしたFW浅野拓磨がアーセナルからのレンタルという形で加入している。 ▽さらにベルギーのヘントで実績を作ったFW久保裕也はレンタルで昇格組のニュルンベルクに加入し、今季からブンデスリーガ初挑戦となる。 ▽一方、ブンデスリーガからの移籍組ではFW武藤嘉紀が予てよりの希望だったプレミアリーグのニューカッスルにステップアップの移籍を果たし、フランクフルトで構想外となったMF鎌田大地は日本資本で多くの同年代の日本人選手が在籍するベルギーのシント=トロイデンで再起を図ることになる。 ▽今夏ブンデスリーガ主な移籍の一覧は以下の通り。 【今夏のブンデスリーガ主な移籍】 ◆バイエルン 【IN】 MFレオン・ゴレツカ←シャルケ FWアルフォンソ・デイビス←バンクーバー・ホワイトキャップス(カナダ) 【OUT】 GKトム・シュターケ→現役引退 DFフアン・ベルナト→パリ・サンジェルマン(フランス) MFセバスティアン・ルディ→シャルケ MFアルトゥーロ・ビダル→バルセロナ(スペイン) ◆シャルケ 【IN】 DFサリフ・サネ←ハノーファー DFハムザ・メンディル←リール(フランス) MFセバスティアン・ルディ←バイエルン MFオマル・マスカレル←レアル・マドリー(スペイン) MFスアト・セルダー←マインツ FWマルク・ウート←ホッフェンハイム 【OUT】 DFティロ・ケーラー→パリ・サンジェルマン(フランス) DFベネディクト・ヘヴェデス→ロコモティフ・モスクワ(ロシア) MFマックス・マイヤー→クリスタル・パレス(イングランド) MFレオン・ゴレツカ→バイエルン ◆ホッフェンハイム 【IN】 DFカシム・アダムス←ヤング・ボーイズ(スイス) DFヨシュア・ブレネト←PSV(オランダ) MFレオン・ビッテンコート←ケルン MFヴィンチェンツォ・グリフォ←ボルシアMG FWイシャーク・ベルフォディル←スタンダール・リエージュ(ベルギー) 【OUT】 MFフィリップ・オクス→オールボー(デンマーク) MFユーゲン・ポランスキ→無所属 FWマルク・ウート→シャルケ ◆ドルトムント 【IN】 GKマーヴィン・ヒッツ←アウグスブルク DFアブドゥ・ディアロ←マインツ DFアクラフ・ハキミ←レアル・マドリー(スペイン)※ MFアクセル・ヴィツェル←天津権健(中国) MFトーマス・デラネイ←ブレーメン MFマリウス・ヴォルフ←フランクフルト FWパコ・アルカセル←バルセロナ(スペイン)※ 【OUT】 GKロマン・ヴァイデンフェラー→現役引退 DFエリック・ドゥルム→ハダースフィールド(イングランド) DFソクラティス・パパスタソプーロス→アーセナル(イングランド) DFフェリックス・パスラック→ノリッジ(イングランド)※ MFゴンサロ・カストロ→シュツットガルト MFヌリ・シャヒン→ブレーメン FWアンドレ・シュールレ→フルアム(イングランド)※ FWアンドリー・ヤルモレンコ→ウェストハム(イングランド) ◆レバークーゼン 【IN】 GKルーカス・フラデツキー←フランクフルト DFミチェル・ヴァイザー←ヘルタ・ベルリン FWパウリーニョ←ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル) FWイサーク・キース・テリン←アンデルレヒト(ベルギー)※ 【OUT】 GKベルント・レノ→アーセナル(イングランド) DFベンヤミン・ヘンリクス→モナコ(フランス) FWシュテファン・キースリンク→現役引退 ◆RBライプツィヒ 【IN】 DFノルディ・ムキエレ←モンペリエ(フランス) DFマルセロ・サラッキ←リーベル・プレート(アルゼンチン) FWマテウス・クーニャ←シオン(スイス) 【OUT】 DFベルナルド→ブライトン(イングランド) MFドミニク・カイザー→ブレンビー(デンマーク) MFナビ・ケイタ→リバプール(イングランド) ◆シュツットガルト 【IN】 DFマルク=オリヴァー・ケンプフ←フライブルク DFパブロ・マフェオ←マンチェスター・シティ(イングランド) DFボルナ・ソサ←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) MFダニエル・ディダヴィ←ヴォルフスブルク MFゴンサロ・カストロ←ドルトムント FWニコラス・ゴンサレス←アルヘンティノス(アルゼンチン) 【OUT】 DFジェローム・オンゲネ→RBザルツブルク(オーストリア) FWダニエル・ギンチェク→ヴォルフスブルク ◆フランクフルト 【IN】 GKケビン・トラップ←パリ・サンジェルマン(フランス)※ GKフレデリック・レノウ←ブレンビー(デンマーク) MFルーカス・トロ←レアル・マドリー(スペイン) MFフィリップ・コスティッチ←ハンブルガーSV MFアラン←リバプール(イングランド)※ FWニコライ・ミュラー←ハンブルガーSV FWゴンサロ・パシエンシア←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 GKルーカス・フラデツキー→レバークーゼン MFケビン=プリンス・ボアテング→サッスオーロ(イタリア) MFアレキサンダー・マイアー→無所属 MFマリウス・ヴォルフ→ドルトムント MF鎌田大地→シント=トロイデン(ベルギー)※ ◆ボルシアMG 【IN】 DFミヒャエル・ラング←バーゼル(スイス) MFキーナン・ベネッツ←トッテナム(イングランド) FWアラサンヌ・プレア←ニース(フランス) 【OUT】 GKクリストファー・ハイメロート→現役引退 DFヤニック・ヴェステルゴーア→サウサンプトン(イングランド) MFヴィンチェンツォ・グリフォ→ホッフェンハイム ◆ヘルタ・ベルリン 【IN】 DFデリック・ルカセン←PSV(オランダ)※ MFマルコ・グルイッチ←リバプール(イングランド)※ MFジャバイロ・ディロルスン←マンチェスター・シティ(イングランド) FWヴァレンティノ・ラザロ←RBザルツブルク(オーストリア) 【OUT】 DFミチェル・ヴァイザー→レバークーゼン FW原口元気→ハノーファー FWユリアン・シーバー→アウグスブルク ◆ブレーメン 【IN】 GKステファノス・カピノ←ノッティンガム・フォレスト(イングランド) MFダヴィ・クラーセン←エバートン(イングランド) MFヌリ・シャヒン←ドルトムント FW大迫勇也←ケルン FWクラウディオ・ピサーロ←ケルン FWマルティン・ハルニク←ハノーファー 【OUT】 MFトーマス・デラネイ→ドルトムント MFズラトコ・ユヌゾビッチ→RBザルツブルク(オーストリア) ◆アウグスブルク 【IN】 DFフェリックス・ゲッツェ←バイエルン MFフレドリク・イェンセン←トゥベンテ(オランダ) FWアンドレ・ハーン←ハンブルガーSV FWユリアン・シーバー←ヘルタ・ベルリン 【OUT】 GKマーヴィン・ヒッツ→ドルトムント MFゴイコ・カチャル→アノルトシス(キプロス) FW宇佐美貴史→デュッセルドルフ※ ◆ハノーファー 【IN】 DFケビン・ヴィマー←ストーク・シティ(イングランド)※ MFワラセ←ハンブルガーSV FWボビー・ウッド←ハンブルガーSV※ FW浅野拓磨←アーセナル(イングランド)※ FW原口元気←ヘルタ・ベルリン 【OUT】 DFサリフ・サネ→シャルケ FWマルティン・ハルニク→ブレーメン FWジョナタス→コリンチャンス(ブラジル)※ ◆マインツ 【IN】 DFアーロン・カリコル←エスパニョール(スペイン)※ DFムサ・ニアカテ←メス(フランス) MFピア・カンディ←アトレティコ・マドリー(スペイン) MFジャン=ポール・ボエティウス←フェイエノールト(オランダ) FWジャン=フィリップ・マテタ←リヨン(フランス) 【OUT】 DFアブドゥ・ディアロ→ドルトムント DFレオン・バログン→ブライトン(イングランド) MFナイジェル・デ・ヨング→アル・アハリ(カタール) MFスアト・セルダー→シャルケ FWパブロ・デ・ブラシス→エイバル(スペイン) FW武藤嘉紀→ニューカッスル(イングランド) ◆フライブルク 【IN】 DFドミニク・ハインツ←ケルン DFフィリップ・ラインハート←レアル・マドリー(スペイン) MFロランド・サライ←アポエル(キプロス) FWルカ・ワルドシュミット←ハンブルガーSV 【OUT】 DFマルク・オリヴァー・ケンプフ→シュツットガルト DFチャグラル・ソユンク→レスター・シティ(イングランド) ◆ヴォルフスブルク 【IN】 DFジェローム・ルシヨン←モンペリエ(フランス) FWダニエル・ギンチェク←シュツットガルト FWヴォウト・ヴェグホルスト←AZ(オランダ) 【OUT】 MFダニエル・ディダヴィ→シュツットガルト FWランドリー・ディマタ→アンデルレヒト(ベルギー)※ FWヴィクター・オシムヘン→シャルルロワ(ベルギー)※ フォルトゥナ・デュッセルドルフ 【IN】 DFディエゴ・コンテント←ボルドー(フランス) MFアイメン・バルコク←フランクフルト※ MFダボル・ロブレン←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) FW宇佐美貴史←アウグスブルク※ 【OUT】 なし ◆ニュルンベルク 【IN】 GKクリスティアン・マゼニア←ハンブルガーSV FWヴィルヒル・ミシジャン←ルドゴレツ(ブルガリア) FW久保裕也←ヘント(ベルギー)※ 【OUT】 GKトールステン・キルシュバウム→レバークーゼン ※はレンタル移籍 2018.09.05 18:00 Wed
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【セリエA移籍総括】CR7が電撃加入! インテル&ローマが的確補強でスカッド増強

▽現地時間8月17日18時(日本時間18日25時)に今夏のセリエA移籍市場が閉幕した。例年、8月末までに移籍期限が設けられた中、7連覇中の盟主ユベントスがレアル・マドリーからFWクリスティアーノ・ロナウドを獲得する今夏最大のビッグディールを成立された。また、そのユベントスの背中を追うナポリやローマ、インテルらも的確な補強でチーム力を上げてきている。なお、選手の獲得は前述の日時に締め切られたものの、放出に関しては国外の移籍市場が開いている9月初旬まで認められるため、ここから主力が国外に流出する可能性も十分にある。 ◆王者が本気の補強Getty Images▽今夏ここまでの移籍市場における最大のトピックスとなったのが、世界最高のフットボーラーの1人であるC・ロナウドのユベントス加入だ。これまでマンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリーで多くのチームタイトル、個人タイトルを獲得してきたスーパースターは予てよりのクラブとの確執から今夏の退団を示唆。そして、ポルトガル代表FWが選んだ新天地は古巣ユナイテッドやパリ・サンジェルマンではなくユベントスとなった。現在、33歳のベテランの獲得費用は1億1700万ユーロとセリエAとクラブ史上最高額となり、推定年俸は3000万ユーロという破格のものとなった。しかし、サッカー界最高のスターの加入によってクラブの株価上昇、シーズンチケット、マーチャンダイジング、新スポンサーとの契約と難なく資金回収ができそうだ。 ▽C・ロナウドのビッグディールを成立させた一方、抜け目ないマロッタGMはGKブッフォン、DFリヒトシュタイナー、MFアサモアと頼れるベテランが去った各ポジションにGKペリン、DFカンセロ、MFジャンと若く実力のあるタレントを確保。さらにC・ロナウドの加入によって余剰人員となったFWイグアインに関するミランとのオペレーションでは帰還を望んだDFボヌッチと今夏アタランタから加入予定だったDFカルダーラを等価トレードで呼び戻すなど、難度の高い取引も実現させ、リーグ8連覇と共に悲願のCL制覇に向けて盤石のスカッドを構築した。 ◆ナポリ&ローマも積極補強Getty Images▽その絶対王者を追う昨季2位のナポリと3位のローマも今夏の移籍市場ではきっちり戦力値を上げてきた。 ▽今夏、サッリ監督がチェルシーに旅立ちアンチェロッティ監督を新指揮官に迎えたナポリは多くの主力に引き抜きの噂があった中、GKレイナとMFジョルジーニョの2選手がそれぞれミランとチェルシーに流出。それでも、後釜にGKオスピナ、GKメレト、MFファビアン・ルイスらを獲得した。さらに選手層に問題を抱えていたサイドバックにDFマルキュイ、前線にMFユネスやFWヴェルディらを獲得し、新たなオプションを手にしている。 ▽一方、昨季のFWサラーに続き今夏もMFナインゴラン、GKアリソンと2人の主力の放出を余儀なくされたローマだったが、今夏ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の和解協定から解放されたことで、世界屈指の敏腕SDモンチ氏が移籍市場開幕と同時に躍動。MFパストーレとMFエンゾンジという実力者をバーゲン価格で獲得すると、ビッグクラブとの争奪戦を制してFWクライファートやMFクリスタンテ、MFチョリッチと有能な若手タレントをことごとく獲得。ボルドーのFWマウコムをバルセロナに強奪されたものの、適正価格で12人もの新戦力を獲得しチームの大幅なスケールアップに成功した。 今季注目のセリエAを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆ミラノにナインゴラン&イグアインGetty Images▽近年、前述の3チームの後塵を拝し続けているインテルとミランのミラノ勢も今夏は積極的な補強を敢行した。とりわけ、昨季のセリエA最終戦でラツィオとの死闘を制しCL出場権獲得に成功したインテルは、久々のCLと並行してスクデットも争える選手層の拡充に成功した。 ▽レンタル元のバレンシアとバルセロナに高額な移籍金を要求されたDFカンセロとMFラフィーニャの買い取りに失敗したものの、代わりにナインゴランとDFヴルサリコのワールドクラスの実力者を確保。さらにセリエAで経験豊富なMFアサモア、DFデ・フライをいずれもライバルからフリーで獲得し、今後のチームの攻撃を牽引することが期待されるFWポリターノとFWラウタロ・マルティネス、FWケイタという3人の逸材アタッカーの獲得にも成功した。移籍市場終盤に大きな話題を集めたレアル・マドリーMFモドリッチの獲得は夢物語に終わったものの、充実した夏を過ごしたと言って過言はないはずだ。 ▽一方、今夏はFFP違反によるEL出場権はく奪騒動とヨンホン・リー体制からエリオット体制へのオーナー変更など、クラブ自体の動きが話題になったミラン。それでも、新体制移行後にレオナルドGMを迎えると、ユベントスのC・ロナウド獲得のおこぼれをうまく頂戴する形でセリエA屈指のストライカーのイグアインとDFカルダーラ、MFカスティジョホ、MFバカヨコ、MFラクサールと移籍市場終盤に多くの新戦力を獲得。また、前体制ではGKレイナ、DFストリニッチ、MFハリロビッチを得意のフリーで獲得しており、CL出場権争いに参戦できるだけのスカッドを手にしている。 ◆百戦錬磨のベテランが意外な新天地に加入Getty Images▽その他のクラブでは相変わらず、国内を中心に買い取りオプションや買い取り義務付きのレンタル移籍が頻発する通常通りのメルカートとなった。その中で話題になったのが、かつてミランやローマで活躍したMFケビン=プリンス・ボアテングとFWジェルビーニョのセリエA帰還だ。共に30代前半とラツィオやサンプドリア、フィオレンティーナ、アタランタといった中堅以上のクラブでも十分可能だが、ボアテングはサッスオーロ、ジェルビーニョは昇格組パルマと意外な新天地を選んだ。 ▽また、クロアチア代表とシャフタールのレジェンドとして知られるスルナは自身2カ国目となる国外の移籍先としてイタリアを選択。それもカリアリというかなり意外なクラブを選んだ。セリエAは以前からベテランをリスペクトする環境があるため、出戻り組と初挑戦組を含めて第2の春を謳歌してもらいたいところだ。 ▽なお、今夏セリエA主な移籍の一覧は以下の通り。 セリエAを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 【今夏のセリエA主な移籍】 ◆ユベントス 【IN】 GKマッティア・ペリン←ジェノア DFレオナルド・ボヌッチ←ミラン DFジョアン・カンセロ←バレンシア(スペイン) MFレオナルド・スピナッツォーラ←アタランタ MFエムレ・ジャン←リバプール(イングランド) FWクリスティアーノ・ロナウド←レアル・マドリー(スペイン) 【OUT】 GKジャンルイジ・ブッフォン→パリ・サンジェルマン(フランス) DFマッティア・カルダーラ→ミラン DFシュテフェン・リヒトシュタイナー→アーセナル(イングランド) MFクワドゥオ・アサモア→インテル MFクラウディオ・マルキジオ→無所属 FWゴンサロ・イグアイン→ミラン※ ◆ナポリ 【IN】 GKダビド・オスピナ←アーセナル(イングランド)※ GKアレックス・メレト←ウディネーゼ※ GKオレスティス・カルネジス←ウディネーゼ※ DFケビン・マルキュイ←リール(フランス) MFアミン・ユネス←アヤックス(オランダ) MFファビアン・ルイス←ベティス(スペイン) FWシモーネ・ヴェルディ←ボローニャ 【OUT】 GKマヌエル・レイナ→ミラン DFロレンツォ・トネッリ→サンプドリア※ MFジョルジーニョ→チェルシー(イングランド) ◆ローマ 【IN】 GKロビン・オルセン←コペンハーゲン(デンマーク) GKアントニオ・ミランテ←ボローニャ DFダヴィデ・サントン←インテル DFイバン・マルカノ←ポルト(ポルトガル) MFブライアン・クリスタンテ←アタランタ※ MFスティーブン・エンゾンジ←セビージャ(スペイン) MFアンテ・チョリッチ←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) MFハビエル・パストーレ←パリ・サンジェルマン(フランス) FWユスティン・クライファート←アヤックス(オランダ) 【OUT】 GKアリソン・ベッカー→リバプール(イングランド) MFブルーノ・ペレス→サンパウロ(ブラジル)※ MFジェルソン→フィオレンティーナ※ MFマキシム・ゴナロン→セビージャ(スペイン)※ MFラジャ・ナインゴラン→インテル FWグレゴワール・デフレル→サンプドリア※ ◆インテル 【IN】 DFシメ・ヴルサリコ←アトレティコ・マドリー(スペイン) DFステファン・デ・フライ←ラツィオ MFクワドゥオ・アサモア←ユベントス MFラジャ・ナインゴラン←ローマ FWマッテオ・ポリターノ←サッスオーロ FWケイタ・バルデ←モナコ(フランス)※ FWラウタロ・マルティネス←ラシン(アルゼンチン) 【OUT】 DF長友佑都→ガラタサライ(トルコ) DFダビデ・サントン→ローマ FWエデル→江蘇蘇寧(中国) ◆ラツィオ 【IN】 GKシルビオ・プロト←オリンピアコス(ギリシャ) DFフランチェスコ・アチェルビ←サッスオーロ DFリザ・ドゥルミジ←ベティス(スペイン) MFミラン・バデリ←フィオレンティーナ MFバロン・ベリシャ←ザルツブルク(オーストリア) MFホアキン・コレア←セビージャ(スペイン) 【OUT】 GKフェデリコ・マルケッティ→ジェノア DFステファン・デ・フライ→インテル MFフェリペ・アンデルソン→ウェストハム(イングランド) ◆ミラン 【IN】 GKマヌエル・レイナ←ナポリ DFマッティア・カルダーラ←ユベントス DFイバン・ストリニッチ←サンプドリア MFディエゴ・ラクサール←ジェノア MFアレン・ハリロビッチ←ハンブルガーSV(ドイツ) MFサム・カスティジェホ←ビジャレアル(スペイン) MFティエムエ・バカヨコ←チェルシー(イングランド)※ FWゴンサロ・イグアイン←ユベントス※ 【OUT】 GKマルコ・ストラーリ→無所属 DFレオナルド・ボヌッチ→ユベントス DFルカ・アントネッリ→エンポリ MFマヌエル・ロカテッリ→サッスオーロ※ FWアンドレ・シウバ→セビージャ(スペイン)※ FWニコラ・カリニッチ→アトレティコ・マドリー(スペイン) ◆アタランタ 【IN】 DFアリ・アドナン←ウディネーゼ※ MFマリオ・パシャリッチ←チェルシー(イングランド)※ MFエミリアーノ・リゴーニ←ゼニト(ロシア)※ FWドゥバン・サパタ←サンプドリア※ 【OUT】 GKマルコ・スポルティエッロ→フロジノーネ※ DFマッティア・カルダーラ→ユベントス[ミラン] MFレオナルド・スピナッツォーラ→ユベントス MFブライアン・クリスタンテ→ローマ※ FWアンドレア・ペターニャ→SPAL※ ◆フィオレンティーナ 【IN】 GKアルバン・ラフォン←トゥールーズ(フランス) MFジェルソン←ローマ※ MFエジミウソン・フェルナンデス←ウェストハム(イングランド)※ FWケビン・ミララス←エバートン(イングランド)※ FWマルコ・ピアツァ←ユベントス※ 【OUT】 MFリッカルド・サポナーラ→サンプドリア※ MFミラン・バデリ→ラツィオ MFカルロス・サンチェス→ウェストハム(イングランド) ◆トリノ 【IN】 DFオラ・アイナ←チェルシー(イングランド)※ MFロベルト・ソリアーノ←ビジャレアル(スペイン)※ MFスアリオ・メイテ←モナコ(フランス) FWシモーネ・ザザ←バレンシア(スペイン)※ 【OUT】 DFアントニオ・バレッカ→モナコ(フランス) DFニコラス・ブルディッソ→無所属 MFジョエル・オビ→キエーボ MFミルコ・ヴァルディフィオーリ→SPAL ◆サンプドリア 【IN】 GKエミル・アウデーロ←ユベントス※ DFロレンツォ・トネッリ←ナポリ※ MFアルビン・エクダル←ハンブルガーSV(ドイツ) MFリッカルド・サポナーラ←フィオレンティーナ※ FWグレゴワール・デフレル←ローマ※ 【OUT】 GKエミリアーノ・ヴィヴィアーノ→スポルティング・リスボン(ポルトガル) DFイバン・ストリニッチ→ミラン MFルーカス・トレイラ→アーセナル(イングランド) FWドゥバン・サパタ→アタランタ ◆サッスオーロ 【IN】 DFマルロン←バルセロナ(スペイン) MFジェレミー・ボガ←チェルシー(イングランド)※ MFマヌエル・ロカテッリ←ミラン※ MFケビン=プリンス・ボアテング←フランクフルト(ドイツ) FWフェデリコ・ディ・フランチェスコ←ボローニャ 【OUT】 DFフランチェスコ・アチェルビ→ラツィオ FWマッテオ・ポリターノ→インテル※ ◆ジェノア 【IN】 GKフェデリコ・マルケッティ←ラツィオ DFドメニコ・クリーシト←ゼニト(ロシア) MFサンドロ←ベネヴェント 【OUT】 GKマッティア・ペリン→ユベントス MFディエゴ・ラクサール→ミラン ◆キエーボ 【IN】 DFフェデリコ・バルバ←スポルティング・ヒホン(スペイン) DFルカ・ロッセッティーニ←ジェノア※ FWフィリップ・ジョルジェビッチ←ラツィオ 【OUT】 MFルーカス・カストロ→カリアリ MFサムエル・バスティエン→スタンダール・リエージュ(ベルギー) ◆ウディネーゼ 【IN】 DFウィリアム・トールスト=エコング←ブルサシュポル(トルコ) MFロランド・マンドラゴーラ←ユベントス※ FWウカシュ・テオドルチク←アンデルレヒト(ベルギー) 【OUT】 GKアレックス・メレト→ナポリ※ GKオレスティス・カルネジス→ナポリ※ DFダニーロ→ボローニャ※ DFアリ・アドナン→アタランタ※ DFシルヴァン・ヴィドマー→バーゼル(スイス) MFヤクブ・ヤンクト→サンプドリア※ ◆ボローニャ 【IN】 GKウカシュ・スコルプスキ←ローマ DFダニーロ←ウディネーゼ FWフェデリコ・サンタンデール←コペンハーゲン(デンマーク) FWディエゴ・ファルチネッリ←サッスオーロ 【OUT】 GKアントニオ・ミランテ→ローマ DFアダム・マジーナ→ワトフォード(イングランド) DFヴァシリス・トロシディス→オリンピアコス FWシモーネ・ヴェルディ→ナポリ FWフェデリコ・ディ・フランチェスコ→サッスオーロ ◆カリアリ 【IN】 DFラグナル・クラバン←リバプール(イングランド) DFダリヨ・スルナ←シャフタール(ウクライナ) MFフィリップ・ブラダリッチ←リエカ(クロアチア) MFルーカス・カストロ←キエーボ FWアルベルト・チェッリ←ユベントス※ 【OUT】 MFアンドレア・コッス→現役引退 FWクォン・ハンジン→ペルージャ※ ◆SPAL 【IN】 DFヨハン・ジュルー←アンタルヤシュポル(トルコ) FWアンドレア・ペターニャ←アタランタ※ 【OUT】 FWマルコ・ボッリエッロ→無所属 ◆エンポリ 【IN】 DFルカ・アントネッリ←ミラン DFマティアス・シルベストレ←サンプドリア MFアフリイェ・アックアー←トリノ MFサリフ・ウチャン←フェネルバフチェ(トルコ)※ 【OUT】 なし ◆フロジノーネ 【IN】 GKマルコ・スポルティエッロ←アタランタ※ DFクリスティアン・モリナーロ←トリノ MFエミル・ハルフレドソン←ウディネーゼ FWジョエル・キャンベル←アーセナル(イングランド) 【OUT】 なし ◆パルマ 【IN】 GKルイジ・セペ←ナポリ※ DFブルーノ・アウベス←レンジャーズ(スコットランド) DFアレッサンドロ・バストーニ←インテル※ DFフェデリコ・ディマルコ←インテル※ FWロベルト・イングレーゼ←ナポリ※ FWジェルビーニョ←河北華夏(中国) 【OUT】 DFアレッサンドロ・ルカレッリ→現役引退 ※はレンタル移籍(レンタルバック) セリエAを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.08.21 11:30 Tue
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【リーガエスパニョーラ・シーズンプレビュー】王者バルサ優位もマドリ―ド勢との三つ巴の争い

▽2018-19シーズンのリーガエスパニョーラが8月17日(金)に開幕を迎える。昨シーズンは、無敗優勝こそ逃したものの圧倒的な強さを見せたバルセロナが2年ぶりの覇権奪還を果たした。今季はバルベルデ体制2年目のバルセロナ、シメオネ体制8年目のアトレティコ・マドリーと継続路線の上位2チームと、フレン・ロペテギ新体制の新生レアル・マドリーの3強による覇権争いとなるはずだ。 ◆戦力値は文句なしのトップ! 2年目バルベルデの新オプションに期待~バルセロナ~Getty Images▽本命はバルベルデ体制1年目で28勝9分1敗の見事な戦績で優勝を果たしたバルセロナだ。昨季は開幕前にFWネイマールの退団と補強の失敗によってネガティブなスタートを切ったものの、指揮官の採用した[4-4-2]の新布陣が機能。さらにエースのFWメッシがシーズンを通して好パフォーマンスを披露したことで、最終節前のレバンテ戦でまさかの敗戦を喫したがリーガではほぼ完璧なシーズンを過ごした。 ▽今夏の移籍市場ではレジェンドのMFイニエスタの退団に加え、加入濃厚と思われたアトレティコのエースFWグリーズマン獲得失敗という2つのネガティブな話題があったが、補強ポジションだったセンターバックにセビージャからDFラングレ、イニエスタとMFパウリーニョが旅立った中盤に新星MFアルトゥールとバイエルンMFビダルを獲得。さらに、選手層に問題を抱えた前線には逸材レフティのFWマウコムをローマから強奪する形で確保。また、今月末の移籍市場締め切りを前に新戦力の加入も見込まれる。なお、今夏の移籍市場ではMFアンドレ・ゴメス(レンタル)やDFミナ、DFアレイシ・ビダル、DFディーニュ、FWデウロフェウら余剰人員をしっかりと換金できた点もプラスだ。 ▽プレシーズンマッチで主力が揃ったのは12日のスーペル・コパのみだが、同試合では[4-4-2]ではなく伝統の[4-3-3]を採用しており、今夏の補強を見ても[4-3-3]がメインシステムとなりそうだ。その中で左ウイング、左のインテリオールに関してはメンバーが固定されておらず、残留を決断したMFデンベレや昨季途中加入のコウチーニョ、新戦力のビダルやアルトゥール、マウコム、カンテラ出身の18歳逸材MFリキ・プイグらの活躍がカギを握りそうだ。さらに、適材適所の用兵に定評があるバルベルデ監督の新たなオプション導入にも期待したい。 ◆エース残留に的確補強で5年ぶりの優勝へ~アトレティコ・マドリー~Getty Images▽対抗は、昨季の2位チームにしてヨーロッパリーグ(EL)王者のアトレティコだ。昨季は新本拠地ワンダ・メトロポリターノの最初のシーズンとして高いモチベーションで臨んだものの、FIFAからの補強禁止処分の影響やシーズン序盤の不振が響き早々に優勝争いから脱落。それでも、エースのグリーズマンの復調や1月から登録可能となったFWジエゴ・コスタらの活躍によって後半戦に盛り返し上々の2位フィニッシュとなった。 ▽今夏の動きではバルセロナ移籍濃厚とみられたグリーズマンがロシア・ワールドカップ(W杯)開幕直前に残留を宣言し多くのファンを喜ばせると、エースの心意気に応えたいフロントもMFレマル、MFロドリゴ・エルナンデス、FWカリニッチ、FWジェウソン・マルティンス、GKアダン、DFアリアスと6人の実力者を確保。さらに、守護神オブラクの慰留にも成功し、闘将ガビとFWトーレスという2人の頼れるベテラン、DFヴルサリコが旅立ったものの、昨季以上のスカッドを手に入れた。 ▽新シーズンに向けてはワンダ・メトロポリターノがファイナルの舞台となるチャンピオンズリーグ(CL)初制覇と共に5年ぶりのリーガ優勝が大きな目標となる。前述の積極補強によって二兎を追う戦力は十分に整っており、あとはシメオネ監督の采配次第だ。上位チームに強い一方、ボールを持たされる下位相手の取りこぼしを防ぐための新たなオプションの導入が必須だ。すでに同監督もロドリゴ・エルナンデスをアンカーに配した[4-1-4-1]の導入を構想しており、シーズン序盤のうちにある程度形にしていきたいところだ。 ◆CR7の穴を埋められるか?~レアル・マドリー~Getty Images▽3番手は昨季の3位チームにしてCL3連覇のレアル・マドリーだ。昨季のリーガではエースFWクリスティアーノ・ロナウドの不振などによって年内に優勝の可能性がほぼ潰えると、以降はCL優先の戦いを選んだなか、最低限のノルマだった3位でシーズンを終えることになった。 ▽前述のライバルが継続路線を採用した一方、今季のレアル・マドリーはCL3連覇に導いたジダン監督の電撃辞任、C・ロナウドのユベントスへの電撃移籍によって大きな変革を強いられる夏となった。ジダン監督の後任には前スペイン代表監督のロペテギ監督を招へいするも、現時点でC・ロナウドの後釜となり得るワールドクラスのアタッカーの獲得には至っていない。ここまで名前が挙がっていたFWネイマール、FWムバッペのパリ・サンジェルマンコンビは早々にクラブの公式声明で獲得の可能性を否定し、エースストライカー候補だったFWレヴァンドフスキの獲得も見送った。移籍市場閉幕までに時間があるため、今後MFアザール、FWロドリゴ・モレーノらの獲得に動く可能性もあるが、ロペテギ監督はMFベイルやMFイスコ、FWアセンシオといった現有戦力でエースの穴を埋める構えだ。 ▽一方、今夏の補強に関しては攻撃的サイドバックのDFオドリオソラ、ブラジルの次代を担う、FWヴィニシウス、FWロドリゴ、ウクライナの逸材GKルニンと将来を見据えた4人の新戦力を確保。さらに、以前から獲得を熱望していた新守護神クルトワをMFコバチッチをレンタルで貸し出す異例のオペレーションで獲得した。ただ、クルトワを除いて即戦力は1人もおらず、昨季までの現有戦力が屋台骨を支えることになりそうだ。 ▽昨季からの伸びしろという部分では戦術家として知られるロペテギ新監督の采配だ。前指揮官のジダン監督は驚異的な勝負強さや選手交代の妙など百戦錬磨の閃きが評価された一方、目新しい戦術や起用法は皆無だった。一方、ロペテギ新監督はボールプレーヤーとグアルディオラ監督の流れを組むポゼッションスタイルのフットボールを志向しており、プレシーズンマッチではアセンシオやイスコを最前線に配す“ゼロトップ”の採用を窺わせる戦い方も見せていた。新エース候補のベイルの起用法を含めてその采配に大きな期待が集まる。 ◆セビージャ勢とバレンシア勢に期待も二足の草鞋が懸念材料~オトラ・リーガ~Getty Images▽今季も優勝争いは巨大な戦力を誇る3チームに限られることになるが、ヨーロッパの出場権を争う“オトラ・リーガ”も十分に魅力のある戦いとなりそうだ。その“オトラ・リーガ”の争いをけん引するのはバレンシアとビジャレアルのバレンシア勢と、セビージャとベティスのセビージャ勢の4チームだ。 ▽昨季マルセリーノ新監督の下で組織的な守備と高速カウンターを武器に4位フィニッシュを果たしたバレンシア。しかし、今夏の移籍市場では準主力クラスのFWビエットやMFアンドレス・ペレイラがレンタル元に戻り、パリ・サンジェルマンから完全移籍で買い取りを目指す主力FWゴンサロ・ゲデスに関しても現時点で交渉が難航中だ。もちろん、FWバチュアイ(レンタル)、FWガメイロ、MFチェリシェフ、MFヴァス、DFピッチーニ、DFディアカビと各ポジションで補強を行ったものの、リーガ一本の昨季と異なりリーガとCLを並行して戦うには厳しい選手層だ。そのため、攻守にフルパワーを求められるプレースタイルを含め何らかの策を講じる必要がありそうだ。 ▽シーズン序盤に昇格したカジェハ監督の下で見事に立て直しを図り、最終的にELストレートインの5位に入ったビジャレアルに関してもバレンシア同様に選手層の面で問題を抱えている。今夏の移籍市場では昨季の躍進を支えたロドリゴ・エルナンデスがアトレティコに旅立つと、DFルカビナがアスタナ、FWバッカがレンタル元のミランに戻った。一方、補強に関してはDFフネス・モリ、DFラジュンと代表クラスの実力者と昨季途中に中国へ旅立ったFWバカンブを彷彿とさせる快速アタッカーのFWエカンビ、エスパニョールのエースFWジェラール・モレーノと前線と最終ラインのテコ入れに成功した。ただ、中盤に関してはケガの影響でアーセナルを退団しフリーとなったレジェンドMFカソルラの獲得を決めたものの、ロドリゴ・エルナンデスの後釜の確保に至っていないことが気がかりだ。 ▽やや不安要素があるバレンシア勢と異なり、ポジティブな要素を感じさせるのはセビージャの2チームだ。昨季、ベリッソ、モンテッラと2人の監督を解任する混乱に見舞われながらもEL出場圏内の7位でシーズンを終えたセビージャは、ジローナで見事な手腕を発揮したマチン監督を新指揮官に招へい。今夏の移籍市場ではセルヒオ・リコとソリアの2人のGK、ラングレ、MFコレアと4人の主力クラスを放出した一方、フランスからDFニャニョン、MFアマドゥの逸材2選手とバーゼルの正GKバシリク、セルタの主力DFセルジ・ゴメス。前線はミランからのレンタルでFWアンドレ・シウバ、古巣復帰のアレイシ・ビダルを獲得した。また、EL予備予選やバルセロナとのスーペル・コパではマチン監督が得意とする[3-4-3]の新布陣も機能しており、シーズン開幕に向けて良い滑り出しを見せている。 ▽昨季、セティエン監督の下で攻撃的なポゼッションスタイルに生まれ変わり6位フィニッシュを成し遂げたベティスは今夏の移籍市場で積極的な補強を敢行。正GKのアダンと生え抜きの逸材MFファビアン・ルイスが引き抜かれたものの、MF乾貴士、MFカナレス、GKパウ・ロペス、GKロブレスをフリーで獲得。さらにDFシドネイ、MFウィリアム・カルバーリョという実力者を完全移籍で獲得した。3バックと4バックを併用し、複数のシステムを操るセティエン監督が豊富なタレントをいかに使いこなすのか要注目だ。 ▽そのほかのチームでは昨季いずれもボトムハーフに甘んじた中、ガリターノ監督、ベリッソ監督という新指揮官を迎えた昨季12位レアル・ソシエダと16位アスレティック・ビルバオのバスク勢、プリメーラ初昇格のウエスカやラージョ、バジャドリーの昇格組3チームにも注目したい。 リーガエスパニョーラ観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆~日本人選手~Getty Images▽最後に今季のリーガエスパニョーラではMF乾貴士とMF柴崎岳の2選手が昨季に続いてプレーすることになる。 ▽エイバルでの充実した3年間を経て今夏フリーでベティスにステップアップを果たした乾は、W杯での印象的な活躍を受けて現地紙の選ぶ今夏のヒット補強に選出されるなど、大きな期待を背負ってのシーズンとなる。ただ、エイバルと大きく異なるプレースタイルへの順応やFWテージョやMFブデブス、カナレスらとの激しいポジション争いが待っている。前述のようにセティエン監督は複数のシステムを使い分けており、乾は[4-2-3-1]の左ウイングという最も得意とするポジションだけでなく、[3-4-2-1]の左シャドーあるいは[3-3-2-2]の2トップの一角など、新たな役割を求められる可能性が高い。 ▽一方、現時点でヘタフェで開幕を迎えることが濃厚な柴崎だが、見事な活躍を見せたW杯の影響や守備的なボルダラス監督との相性の悪さから移籍市場閉幕までにポルトなどの新天地候補に移籍する可能性も十分にある。仮にヘタフェに残留する場合は昨季同様にトップ下かセントラルMFでのポジション争いが待っている。トップ下ではセンターフォワードに当てた後のセカンドボールの回収やゴールに直結する仕事、セントラルMFでは持ち味のキープ力と展開力に加えて、対人守備などでの力強さ泥臭さを出すなど、チームが求める仕事をいかに果たせるかがポジション奪取のカギになりそうだ。 2018.08.17 18:00 Fri
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【リーグ・アン・シーズンプレビュー】フランスのW杯優勝で注目集まるもPSG連覇濃厚か

▽2018-19シーズンのリーグ・アンが8月10日(金)に開幕を迎える。昨シーズンは、FWネイマール、FWムバッペの加入で沸いたパリ・サンジェルマン(PSG)が圧倒的な強さを見せて2シーズンぶりの優勝を果たした。ロシア・ワールドカップでのフランス代表の優勝で俄然注目を集める今季の覇権の行方はいかに。 ◆戦術マニアの新指揮官との相性に懸念も連覇に死角なし~パリ・サンジェルマン~Getty Images▽本命は連覇を目指すパリの巨人だ。今夏の移籍市場序盤にはエースのFWネイマール、W杯でさらに評価を高めたFWムバッペ、FWカバーニの前線3選手に揃って移籍の噂が出ていたものの、いずれも残留の可能性が高くなっている。そのほかのポジションでは換金対象だったDFユーリやMFパストーレの放出、FWゴンサロ・ゲデスらの今後の放出、MFモッタの現役引退によってやや戦力値を落としたものの、補強ポイントのGKに百戦錬磨のベテランGKブッフォンをフリーで獲得。加齢によるパフォーマンスの低下は否めないが、そのリーダーシップと経験は大きなプラス要素をロッカールームにもたらすはずだ。 ▽また、良くも悪くも今夏の注目ポイントはエメリ前監督に代わって新指揮官に就任するトゥヘル監督だ。複数のシステムや柔軟な選手起用からブンデスリーガ屈指の戦術家と評されるドイツ人指揮官だが、ドルトムント時代には自身のスタイルに固執するあまりスター選手の扱いがおざなりになった結果、求心力を失い解任に至った経緯もありネイマールを筆頭に曲者揃いのスター軍団のマネジメントに不安を残す。プレシーズンでは[3-4-3]の布陣をメインに使っていたが、主力の復帰に伴いどんな戦い方を採用するのか注目したい。 ◆大エース残留濃厚でPSGのライバル筆頭に~リヨン~Getty Images▽対抗は、昨季の3位チームのリヨンだ。ジェネジオ監督の下で攻守にバランスの取れた安定した戦いを昨季見せたリヨンに関してはシーズン終了時に退団が決定的となっていたエースでキャプテンのFWフェキルの残留の可能性が高まっている。さらに、MFエンドンベレやFWマリアーノ、FWデパイらその他の主力の慰留にも成功した。 ▽また、今夏の移籍市場ではバレンシアに去ったDFディアカビの後釜にリストアップしたバルセロナDFミナらの獲得に失敗したものの、リーグ屈指の右サイドバックのDFデュボワをナント、快速アタッカーのFWテリエをストラスブール、イングランド期待の若手FWのグリフィスをトッテナムから獲得しており、若きタレントの加入により選手層が増している。その一方で、今季は2シーズンぶりのチャンピオンズリーグ(CL)参戦となるため、巨大戦力を誇るPSGからの覇権奪還に向けては二足の草鞋を履く年内の戦いが重要になる。 ◆エースFW獲得が急務! 3年目酒井は更なる高みへ~マルセイユ~Getty Images▽3番手には日本代表DF酒井宏樹を擁する昨季4位チームにしてヨーロッパリーグ(EL)ファイナリストのマルセイユを挙げたい。アメリカ人の新オーナーの就任に伴い、積極的な補強でクラブの立て直しに成功したマルセイユだが、更なる飛躍を求められる今季はCL出場権獲得が第一の目標となる。ただ、今夏の移籍市場ではエースFWトヴァンやMFサンソンらの慰留に成功した一方、ここまでの補強はレッドブル・ザルツブルクからクロアチア代表DFチャレタ=ツァルを獲得したのみ。逆に守備的MFとして主力を担ったザンボ=アンギッサがクリスタル・パレスに移籍し、プラスマイナス0という状況だ。 ▽PSGとリヨンに食い下がるためにはチーム最大の補強ポイントである、エースストライカーの獲得が急務だ。ここまではニースFWバロテッリ、チェルシーFWジルーの獲得に動いてきたもののいずれの交渉も停滞しており、移籍市場閉幕までにいずれの選手か新たな選手を獲得する必要がある。なお、マルセイユ2年目となった昨季に左右のサイドバックに3バックの一角と獅子奮迅の活躍を見せた酒井はW杯の舞台でもマルセイユでの充実ぶりを窺わせるハイレベルのパフォーマンスを披露しており、今季はいよいよリーグ最高のサイドバックを目指すシーズンになるはずだ。 ◆主力大量流出で新星台頭必須~モナコ~Getty Images▽昨季は終盤に勝負強さを見せて最終的に2位フィニッシュしたモナコだが、今季はより一層厳しいシーズンが予想される。FWムバッペ、MFベルナルド・シウバ、MFバカヨコ、DFメンディらが引き抜かれた昨夏に続き、今季はここまでMFファビーニョ、MFモウティーニョ、MFレマルと3人の主力が流出することに。代わって加入したのはW杯で活躍したロシア代表MFゴロビンやDFバレッカ、MFアホルと戦力値の低下は避けられないところだ。さらに、主力FWケイタにインテル行きの噂も出ており、仮に同選手まで引き抜かれれば、昨夏以上に厳しいシーズンになるはずだ。 ▽そのため、移籍市場終了までに数人の即戦力の獲得が急務だ。また、加入1年目で期待を裏切ったFWヨベティッチやMFティーレマンスらの奮起も必要となる。また、育成路線に切り替えた中で第2のムバッペやレマル、ベルナルド・シウバらの台頭にも期待したい。その候補としてイタリア人FWペッレグリ、スペイン人FWムボウラ、フランス人FWジーベルズら3人のティーンエイジャーの名前を挙げたい。 ◆ヴィエラ率いるニースや各クラブの逸材に注目~そのほかのチーム~Getty Images▽昨季は4位のマルセイユと5位レンヌの勝ち点が20近く開いていたこともあり、優勝争いに関しては前述の4チームの争いになることに間違いない。それ以外の16チームに関しては資金力などの影響で少なからず差はあるものの、昨季同様に混戦が予想される。 ▽その中で注目チームはかつてアーセナルやユベントスで活躍した元フランス代表MFのパトリック・ヴィエラ新監督が率いるニースだ。ドルトムントにステップアップしたファブレ監督の下、昨季8位に入ったニースだが、絶対的司令塔のセリ、FWバロテッリと共にゴールを量産したFWプレア、主力DFマルロンらが揃って移籍。さらに、現時点で実績のある後釜の加入はなくヨーロッパのトップリーグで監督初挑戦のヴィエラ監督は難しい船出となりそうだ。これまでレ・ブルーの黄金期を支えた同年代の選手ではジダンやデシャン、ブランが指揮官として実績を残している一方、リザラズやマケレレらは思うように成績を残せておらず、ヴィエラ監督は前者の道を歩むのか、はたまた後者の道をたどるのか。 ▽リールにビエルサ監督、ナントにラニエリ監督が就任した昨季と異なり、前述の4チーム以外にトピックが少ない今季のリーグ・アンだけに最後は各クラブの注目選手に関して少し紹介したい。 ▽まずはロシアW杯の日本代表戦で躍動したセネガル代表でレンヌに所属するFWイスマイラ・サール。爆発的なスピードとパワー、決定力を兼ね備えた20歳の逸材は今季15ゴール以上が期待される。 ▽サールと同様に個での打開力のあるアタッカーではリールのコートジボワール代表FWニコラ・ペペ(23)やニースのフランス人FWアラン・サン=マクシマン(21)も昨季に圧巻のパフォーマンスを見せており、今季も躍動が期待される。 ▽また、PSGとギャンガンに所属するジョージ・ウェアとリリアン・テュラムの息子である、FWティモシー・ウェアやFWマルクス・テュラムにも注目。さらにユベントスやバルセロナも関心を示すアンジェの逸材左サイドバックのアイト・ヌーリらも今季の活躍が期待されている。 2018.08.10 18:01 Fri
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【プレミアリーグ・シーズンプレビュー】王者シティと積極補強リバプールの一騎打ちか

▽2018-19シーズンのプレミアリーグが8月10日(金)に開幕を迎える。昨シーズンは、優勝候補本命だったマンチェスター・シティが宿敵マンチェスター・ユナイテッドに19ポイント差を付ける独走劇で4年ぶりの5度目のリーグ制覇を成し遂げた。ワールドカップ(W杯)開催後、開幕前の移籍市場閉幕という2つの大きなトピックがあった中で臨む新シーズンは果たしてどんな結末を迎えるのか。 ◆補強最低限も死角なし~マンチェスター・シティ~Getty Images▽本命は昨季プレミアリーグ最多勝利(32勝)、最多勝ち点(100ポイント)、最多得点(106点)など記録尽くめの完勝劇を見せ、連覇を目指すシティだ。グアルディオラ体制3年目となる今シーズンに向けては大幅な刷新を行った1年目、守備陣に積極的な投資を行った2年目とは異なり、以前から獲得を希望していたレスター・シティMFマフレズを6000万ポンドで獲得したのみと、最低限の補強に留めた。 ▽とはいえ、各セクションに各国のビッグクラブで主力を務められるレベルの選手を2人以上抱えており、プレミアリーグ2年目、3年目のMFザネやMFベルナルド・シウバ、DFメンディ、FWガブリエウ・ジェズスなど伸びしろのある若手とペップスタイルの熟成が進めば、2008-09シーズンに3連覇を達成したユナイテッド以来の連覇は十分に可能なはずだ。唯一の懸念は今夏にMFフレッジやMFジョルジーニョら獲得候補を逃した守備的MFの選手層だ。昨季はベテランのMFフェルナンジーニョがフル稼働しており、仮に同選手が負傷した場合、守備力が大きく劣るMFギュンドアンやMFデルフらが代役を担うことになる。また、グアルディオラ監督はその緊急事態に備えて本職センターバックのDFストーンズのコンバートも視野に入れている。 ◆待望の新守護神獲得に選手層拡充でプレミア初制覇へ~リバプール~Getty Images▽対抗は、昨季4位ながらチャンピオンズリーグ(CL)でファイナリストとなったリバプールだ。昨季は脆弱な守備陣やボールを持たされる格下相手の取りこぼしが響き最終節で辛くも4位を死守したレッズだったが、クロップ3年目の継続路線に新エースのFWサラーの加入によって世界屈指のアタッキングユニットとなったサラー、FWマネ、FWフィルミノの超強力3トップが猛威を振るい、全世界にその強さを見せつけた。 ▽国内リーグで18度の優勝回数を誇るリバプールだが、最後の優勝はフットボールリーグ時代の1989-90まで遡り、プレミアリーグでの優勝は1度もない。そのため、クロップ体制4年目となる今季はプレミア初制覇が求められるところだ。そして、フロントはサラーやマネの主力慰留に加え、当時GK史上最高額の6700万ポンドでローマから新守護神のアリソン、中盤と前線にMFファビーニョ、MFシャキリ、MFナビ・ケイタと4人の実力者を迎え入れる最高のアシストを行った。今やシティと並ぶ優勝候補筆頭に躍り出たマージーサイドの雄だが、“2年目のジンクス”と戦う昨季得点王のサラー、積極補強によって優勝が求められるプレッシャーに打ち勝てるが悲願達成のカギとなりそうだ。 ◆モウ3年目で崩壊の兆し…~マンチェスター・ユナイテッド~Getty Images▽3番手には昨季2位のユナイテッドを挙げたい。これまでのキャリアを通じて就任2年目に真価を見せてきたモウリーニョ監督だが、勝負の1年として臨んだ昨季は宿敵ペップ率いるシティのあまりの強さに早々と優勝争いから脱落。さらにCLでのセビージャ相手の敗退に国内の2つのカップでも優勝を逃すなど、屈辱の無冠に終わった。 ▽今季は捲土重来のシーズンと位置付けられるものの、今夏の補強ではポジティブな要素を見いだすことはできず。移籍市場序盤にシティとのレースを制してMFフレッジ、右サイドバックの若き逸材ジオゴ・ダロト、第3GKリー・グラントと早々に3人の獲得に成功したものの、指揮官が臨んだ右ウイングに関してはMFベイルやMFウィリアン、FWペリシッチといったトップターゲットをことごとく逃した。さらに同じく補強ポジションだったセンターバックに関してもDFヴァランやDFボアテング、DFアルデルヴァイレルト、DFマグワイアの獲得交渉に失敗。イラ立ちを募らせたポルトガル人指揮官とウッドワードCEOの衝突が幾度となく報じられた。 ▽また、MFポグバやFWマルシャルなど昨季から指揮官との確執が伝えられた一部主力に流出の可能性があり、スペインやフランス、イタリアと移籍市場閉幕までに時間を残すビッグクラブに引き抜かれるという最悪のシナリオも想定される。補強の停滞から「このままでは難しいシーズンになる」と語ったモウリーニョ監督の言葉通り、難しい1年となるか。それでも、本格フィットが期待されるFWサンチェスやW杯でも存在感を示したFWルカク、残留を決断した守護神デ・ヘアらが120パーセントの働きを見せられれば、十分に覇権奪還の可能性はあるはずだ。 プレミアリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆補強ゼロに主力のW杯疲労で新本拠地での船出は?~トッテナム~Getty Images▽直近3シーズンで3位、2位、3位と最も安定した成績を残してきたトッテナムも優勝候補の一角に挙げて差し支えはないが、現実を考えればトップ4フィニッシュが今季の目標となるはずだ。トッテナム・ホットスパー・スタジアム(仮称)で迎える新シーズンに向けて積極的な補強が期待された今夏だが、例年以上にスロースタートのクラブはポチェッティーノ監督やエースFWケイン、FWソン・フンミンら主力との契約延長、MFエリクセンら流出候補の慰留に成功した一方、新戦力補強はまさかのゼロに。 ▽また、ここ数年は伸びしろのある若手主力の成長をそのままチーム力に転換してきたが、守護神ロリスやケインらイングランド代表勢、DFヴェルトンゲンらベルギー勢が揃って今夏のW杯でベスト4以上に進出した影響で疲労が懸念される。さらにソン・フンミンが兵役の問題からアジア大会への参加を決断し、序盤戦数試合の欠場も重なる。そのため、今季の成功のためにはMFルーカス・モウラやFWジョレンテら加入2年目の選手、長期離脱明けのMFラメラ(昨季終盤に復帰)やMFウィンクス、レンタルバックの逸材MFオノマーやプレシーズンでアピールしたMFエイモスら若手の台頭が必要となるはずだ。 ▽なお、新スタジアム建設工事遅延の影響で第2節フルアムとの今季最初のホームゲームはウェンブリー・スタジアムでの代替開催となり、9月15日に行われる第5節のリバプール戦が新スタジアムでの初陣となる。 ◆智将サッリ就任も主力の去就は?~チェルシー~Getty Images▽一昨シーズンのプレミアリーグ王者のチェルシーだが、CL圏外の5位フィニッシュとなった今季も厳しいシーズンが予想される。昨季の最終盤にFAカップのタイトルを獲得した無冠を逃れたチェルシーだが、今夏にコンテ監督からサッリ新監督への監督交代が行われた。しかし、違約金を巡る契約解消交渉の停滞や後任監督の選定に手間取り、最終的にコンテ監督の退任とサッリ新監督の就任が決着したのはシーズン開幕まで1カ月を切った7月14日に。そのため、新戦力補強でも後れを取った結果、早期の補強は指揮官のナポリの教え子であるMFジョルジーニョの獲得、第3GKグリーンの獲得にとどまった。 ▽その後、守護神クルトワのレアル・マドリーに流出に伴い、国外初の移籍に加えビッグクラブでプレー経験のないアスレティック・ビルバオGKケパをGK史上最高額の7200万ポンドで急遽後釜に据えることに。さらにクルトワ流出の副産物としてMFコバチッチのレンタルに成功したものの、エースのMFアザールやMFカンテに依然移籍の噂が燻るなど難しい状態でシーズンに臨む。 ▽さらにグアルディオラ監督が絶賛する美しいフットボールを展開するサッリ監督だが、ボールを基準とするゾーンマークなど独特のスタイルを採用するため、ジョルジーニョを除く現有戦力の戦術浸透に時間を要する可能性が高い。とりわけ、新守護神ケパのフィット具合を含め守備面が懸念されるところだ。 ◆ヴェンゲル退団後、初のシーズン!~アーセナル~Getty Images▽優勝争いに絡めるかは微妙なところだが、在任22年のアーセン・ヴェンゲルが昨季限りで旅立ちエメリ新監督を招へいしたアーセナルは注目のチームの1つだ。2年連続トップ4圏外でシーズンを終えたアーセナルでは、“マネージャー”としてチーム全体を掌握したヴェンゲル体制から元バルセロナFDのサンレヒ氏、元ドルトムントのチーフスカウト、ミスリンタート氏の強化部門とエメリ新監督がオーガナイズする現場と役割分担が図られた。今夏の移籍市場においても新強化部門の意向が強く反映され、GKレノ、DFパパスタソプーロス、DFリヒトシュタイナー、MFトレイラ、MFグエンドウジの5選手が加入。そして、10番を背負ってきたMFウィルシャーがウェストハムに旅立った。 ▽また、ピッチレベルでは同じ[4-2-3-1]、[4-1-4-1]の布陣を採用するも華麗なパスサッカーを志向した前体制から質実剛健のカウンタースタイルというエメリ監督のスタイルが見え始めている。前線にはカウンター向きのFWオーバメヤンやMFムヒタリアン、FWラカゼットが揃っており、前体制から課題とされた守備面が改善されれば、トップ4争いに十分に絡めるはずだ。 ◆積極補強敢行でトップ6崩しに挑む~エバートン、ウェストハム、ウルブス~Getty Images ▽トップ6を除く中堅以下のチームで注目すべきは積極補強敢行でトップ6崩しを目論むエバートン、ウェストハム、昇格組ウォルバーハンプトンの3チームだ。昨季の積極補強が実らず、クーマン監督、アラダイス監督と指揮官交代が図られたエバートンは今季からワトフォード前指揮官のマルコ・シウバ監督を招へい。今夏の移籍市場ではFWリシャルリソン、DFディーニュ、DFミナ、MFアンドレ・ゴメス、MFベルナールら実力者を獲得。指導力に定評があるポルトガル人指揮官と昨季期待を裏切った2年目の選手を含めた新戦力の融合で上位進出を目指す。 ▽また、シティ時代に2度のリーグ制覇に導いたペジェグリーニ監督を新指揮官に迎えたウェストハムはMFウィルシャー、GKファビアンスキ、FWルーカス・ペレスの元アーセナル勢に加え、FWヤルモレンコ、FWフェリペ・アンデルソンの両翼、逸材DFディオプと各ポジションに実力者を獲得。さらにMFアルナウトビッチらも現時点で残留が濃厚となっており、今季の躍進が期待される。 ▽昨シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部)優勝チームのウォルバーハンプトンは、経営に携わる世界屈指の代理人、ジョルジュ・メンデス氏のコネクションを使い、GKルイ・パトリシオ、MFモウティーニョ、MFデンドンカー、FWラウール・ヒメネス、FWアダマ・トラオレなど実力者を次々と獲得。その戦力に加え、ポルトやバレンシアで手腕を発揮してきたヌーノ監督の存在によってダークホースの呼び声高い。 ◆武藤がニューカッスルでプレミア初挑戦~日本人選手~Getty Images▽最後に今季のプレミアリーグではレスター・シティのFW岡崎慎司、サウサンプトンのDF吉田麻也に続いてマインツからニューカッスルに加入したFW武藤嘉紀が新たなプレミアリーグ戦士に。マインツでの活躍を経て950万ポンドといわれる移籍金でプレミア初挑戦となる武藤は、[4-2-3-1]をベースに堅守速攻を志向するスペイン人指揮官のベニテス監督の下でまずはチーム内の争いを制することが求められる。今夏のニューカッスルの陣容を見ると、1トップにはターゲットマンタイプのFWロンドン、FWホセルの起用が濃厚となるため、武藤は左右のウイング、セカンドトップでの起用が想定される。同ポジションではMFアツやMFリッチーといったドリブラーに加え、多彩なプレーの引き出しを持つMFマーフィー、FWアジョセ・ペレスと難敵が揃う。 ▽一方、チーム内で一定のポジションを築く岡崎と吉田に関しても今季は再びポジション争いに臨むことに。昨季準主力に甘んじた岡崎に関してはMFマフレズやFWムサがチームを去った一方、MFゲザルとMFマディソンが新たに加入。トップ下を本職とする逸材マディソンは直接のライバルであり、左右のウイングとトップ下でもプレー可能なゲザルも強力なライバルになりそうだ。吉田に関しては190cm超えの長身DFヴェステルゴーアが加入したものの、これまでの信頼やW杯での好パフォーマンス、チームが3バックを採用していることもあり、引き続き主力としての活躍が期待される。 武藤、吉田、岡崎の活躍をDAZNで!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.08.10 18:00 Fri
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【プレミアリーグ移籍総括】GK移籍最高額が2度更新! ビッグクラブ停滞も中堅が積極補強

▽現地時間8月9日17時(日本時間9日25時)に今夏のプレミアリーグ移籍市場が閉幕した。例年、8月末までに移籍期限が設けられた中、初めてリーグ開幕前に前倒しとなった今夏のトランスファーウィンドウではビッグクラブが守備陣を中心に比較的静かな夏を過ごした一方、ウェストハムやエバートンら中堅、フルアム、ウォルバーハンプトンの昇格組がとりわけデッドライン・デイに派手な動きを見せた。なお、選手の獲得は前述の日時に締め切られたものの、放出に関しては国外の移籍市場が開いている9月初旬まで認められるため、ここから主力が国外に流出する可能性も十分にある。 ◆トップ3は難しい夏にGetty Images▽初めての前倒し日程とロシア・ワールドカップ(W杯)開催の影響でリバプール、アーセナルを除きトップ6のチームは難しい夏を過ごすことになった。昨季、圧倒的な強さでリーグ制覇を成し遂げたマンチェスター・シティは昨年から獲得候補に挙がっていたMFリヤド・マフレズを6000万ポンドでレスター・シティから引き抜くことに成功も、もう1つの補強ポイントだったMFフェルナンジーニョのバックアップに関してはMFフレッジやMFジョルジーニョ、MFヴァイグル、MFピャニッチらの獲得にことごとく失敗。現時点で十分な選手層を確保しているもののやや不安を残す形となった。 ▽さらにシティを追う立場にある2位マンチェスター・ユナイテッド、3位トッテナムは失敗の夏に。ユナイテッドはシティとの争奪戦を制してシャフタールからフレッジの獲得に成功したものの、モウリーニョ監督が獲得を臨んだ右ウイング、センターバックの補強に関してMFウィリアン、MFベイル、FWペリシッチ、DFアルデルヴァイレルト、DFマグワイアらの獲得が難航。最終的に主力クラスの補強はフレッジのみにとどまり、補強方針を巡ってクラブと対立するポルトガル人指揮官の早期退団の噂も出ている。 ▽例年、スロースターターのトッテナムに関してはプレミアリーグ史上初めて補強選手ゼロという不名誉な夏に。もちろん、エースFWケインやMFエリクセンら移籍市場の人気株の残留に成功した点は評価されるべきだが、新スタジアム建設による資金不足やレヴィ会長の財布の紐の堅さもあり、MFグリーリッシュやFWザハなど高額な移籍金を要求する相手との交渉で譲歩することなく、今夏の補強を断念する結果となった。 ◆リバプールは積極補強で優勝候補にGetty Images▽今夏の移籍市場における勝ち組筆頭は的確な補強でウィークポイントを潰した昨季4位のリバプールだ。今夏の移籍市場では最重要補強ポイントのGKにローマとセレソンの正GKアリソンを当時のGK歴代最高額の6700万ポンドで獲得すると、昨夏に内定させていたMFナビ・ケイタやモナコの実力派MFファビーニョ、ストーク・シティの降格に伴い安価な金額で獲得可能となったFWシャキリの4選手を確保。加えて、エースFWサラーらの慰留にも成功と完璧な立ち回りを見せた。 ▽共にトップ4返り咲きを目指し新指揮官を迎えたチェルシーとアーセナルでは共にまずまずの補強に成功した。チェルシーに関しては守護神クルトワのレアル・マドリー流出に伴い、前述のアリソンの移籍金を上回る7200万ポンドでビルバオGKケパを獲得する拙いオペレーションはあったものの、サッリ新監督のナポリ時代の教え子ジョルジーニョ、クルトワのオペレーションの一環でMFコバチッチと2人の逸材MFを確保。守備陣の補強失敗は痛恨だが、予断を許さないMFアザールやMFカンテの慰留に成功すれば、まずまずの陣容となる。 ▽アーセナルに関しては新リクルート部門主導でDFパパスタソプーロス、GKレノらの獲得に成功した一方、新指揮官エメリ監督の望む中盤の逸材MFトレイラの獲得など、課題の守備陣のテコ入れに成功。前線に関しては個で打開できるアタッカーの獲得に失敗したものの、主力に離脱者が出なければ現有戦力で補えるはずだ。 各国スターが勢揃い!プレミアリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆中堅&昇格組が躍動Getty Images▽リバプールを除く今夏の勝ち組はそれぞれ新指揮官を迎えたエバートン、ウェストハムの中堅2クラブとウォルバーハンプトンとフルアムの昇格組2チームだ。マルコ・シウバ監督を迎えたエバートンは教え子のワトフォードFWリシャルリソンの獲得に成功すると、バルセロナからDFディーニュ、DFミナ、MFアンドレ・ゴメス、今夏フリー選手の中で大物と評されたMFベルナールを移籍市場最終盤に獲得した。 ▽また、今夏最も積極補強を行ったペジェグリーニ新監督率いるウェストハムは目玉補強となったMFウィルシャー、FWフェリペ・アンデルソン、FWヤルモレンコに加え、GKファビアンスキ、DFディオプ、MFカルロス・サンチェスと各ポジションに的確な補強を敢行した。 ▽昇格組2チームに関しては世界最高の代理人、ジョルジュ・メンデス氏が経営に参画するウルブスがGKルイ・パトリシオ、MFモウティーニョのポルトガル代表コンビ、FWラウール・ヒメネスやMFデンドンカーとW杯出場選手を獲得することに成功。一方、フルアムはMFセリ、MFザンボ=アンギッサのリーグ・アン屈指のMFの完全移籍に加え、GKセルヒオ・リコやFWビエット、FWシュールレなどビッグクラブで戦力外の実力派をレンタルで獲得する巧さを見せた。 ◆GK移籍最高額が2度更新Getty Images▽なお、プレミアリーグの今夏の移籍金トップは7200万ポンドでビルバオからチェルシーに加入したケパ、次点にはローマからボーナス含め総額6700万ポンドでリバプールに加入となったアリソンと、いずれもGK移籍金最高額を更新した2人のGKに。3番手にはレスターから待望のシティ加入を決めたマフレズの6000万ポンド、4位にナポリからチェルシーに加入したジョルジーニョの5300万ポンド、5位にRBライプツィヒからリバプール加入のナビ・ケイタの5275万ポンドとなった。 ▽今夏プレミアリーグ主な移籍の一覧は以下の通り。 各国スターが勢揃い!プレミアリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 【今夏のプレミアリーグ主な移籍】 ◆マンチェスター・シティ 【IN】 DFフィリップ・サンドレル←ズウォレ(オランダ) MFダニエル・アルザニ←メルボルン・シティ(オーストラリア) MFリヤド・マフレズ←レスター・シティ 【OUT】 GKジョー・ハート→バーンリー MFヤヤ・トゥーレ→無所属 ◆マンチェスター・ユナイテッド 【IN】 MFフレッジ←シャフタール(ウクライナ) DFジオゴ・ダロト←ポルト(ポルトガル) GKリー・グラント←ストーク・シティ 【OUT】 DFダレイ・ブリント→アヤックス(オランダ) DFティモシー・フォス=メンサー→フルアム※ MFマイケル・キャリック→引退 ◆トッテナム 【IN】 なし 【OUT】 なし ◆リバプール 【IN】 GKアリソン・ベッカー←ローマ(イタリア) MFナビ・ケイタ←ライプツィヒ(ドイツ) MFファビーニョ←モナコ(フランス) FWジェルダン・シャキリ←ストーク・シティ 【OUT】 GKダニー・ウォード→レスター・シティ DFジョン・フラナガン→レンジャーズ(スコットランド) MFエムレ・ジャン→ユベントス(イタリア) FWダニー・イングス→サウサンプトン※ FWベン・ウッドバーン→シェフィールド・ユナイテッド※ ◆チェルシー 【IN】 GKケパ・アリサバラガ←ビルバオ(スペイン) GKロバート・グリーン←ハダースフィールド MFジョルジーニョ←ナポリ(イタリア) MFマテオ・コバチッチ←レアル・マドリー(スペイン)※ 【OUT】 GKティボー・クルトワ→レアル・マドリー(スペイン) MFマリオ・パシャリッチ→アタランタ(イタリア) ◆アーセナル 【IN】 GKベルント・レノ←レバークーゼン DFソクラティス・パパスタソプーロス←ドルトムント(ドイツ) DFシュテファン・リヒトシュタイナー←ユベントス(イタリア) MFルーカス・トレイラ←サンプドリア(イタリア) MFマッテオ・グエンドウジ←ロリアン(フランス) 【OUT】 DFペア・メルテザッカー→引退 DFカラム・チャンバース→フルアム※ MFジャック・ウィルシャー→ウェストハム MFサンティ・カソルラ→ビジャレアル FWルーカス・ペレス→ウェストハム FWチューバ・アクポム→PAOK ◆バーンリー 【IN】 GKジョー・ハート←マンチェスター・シティ DFベン・ギブソン←ミドルズブラ FWマテイ・ヴィドラ←ダービー 【OUT】 MFスコット・アルフィールド→レンジャーズ(スコットランド) ◆エバートン 【IN】 DFジェリー・ミナ←バルセロナ(スペイン) DFリュカ・ディーニュ←バルセロナ(スペイン) MFアンドレ・ゴメス←バルセロナ(スペイン)※ MFベルナール←シャフタール(ウクライナ) FWリシャルリソン←ワトフォード 【OUT】 DFラミロ・フネス・モリ→ビジャレアル(スペイン) DFアシュリー・ウィリアムズ→ストーク・シティ MFデビー・クラーセン→ブレーメン(ドイツ) FWケビン・ミララス→フィオレンティーナ(イタリア)※ FWウェイン・ルーニー→DCユナイテッド(アメリカ) ◆レスター・シティ 【IN】 GKダニー・ウォード←リバプール DFリカルド・ペレイラ←ポルト(ポルトガル) DFフィリップ・ベンコビッチ←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) DFチャグラル・ソユンク←フライブルク(ドイツ) DFジョニー・エバンス←WBA MFジェームズ・マディソン←ノリッジ FWラシド・ゲザル←モナコ(フランス) 【OUT】 GKベン・ハマー→ハダースフィールド DFロベルト・フート→無所属 MFリヤド・マフレズ→マンチェスター・シティ FWアーメド・ムサ→アル・ナスル(サウジアラビア) ◆ニューカッスル 【IN】 DFファビアン・シェア←デポルティボ(スペイン) DFフェデリコ・フェルナンデス←スウォンジー MFキ・ソンヨン←スウォンジー FW武藤嘉紀←マインツ(ドイツ) FWサロモン・ロンドン←WBA※ 【OUT】 MFミケル・メリーノ→ソシエダ(スペイン) FWアレクサンダル・ミトロビッチ→フルアム FWドワイト・ゲイル→WBA※ ◆クリスタル・パレス 【IN】 GKビセンテ・グアイタ←ヘタフェ(スペイン) MFシェイフ・クヤテ←ウェストハム MFマックス・マイヤー←シャルケ(ドイツ) FWジョルダン・アイェウ←スウォンジー※ 【OUT】 MFヨアン・キャバイエ→アル・ナスル(UAE) MFバカリ・サコ→無所属 ◆ボーンマス 【IN】 DFディエゴ・リコ←レガネス(スペイン) MFジェフェルソン・レルマ←レバンテ(スペイン) 【OUT】 MFマックス・グラデル→トゥールーズ(フランス) MFハリー・アーター→カーディフ※ ◆ウェストハム 【IN】 GKウカシュ・ファビアンスキ←スウォンジー DFイサ・ディオプ←トゥールーズ(フランス) MFカルロス・サンチェス←フィオレンティーナ(イタリア) MFジャック・ウィルシャー←アーセナル MFフェリペ・アンデルソン←ラツィオ(イタリア) FWアンドリー・ヤルモレンコ←ドルトムント(ドイツ) FWルーカス・ペレス←アーセナル 【OUT】 DFパトリス・エブラ→無所属 MFシェイフ・クヤテ→クリスタル・パレス MFドミンゴス・クイナ→ワトフォード ◆ワトフォード 【IN】 DFアダム・マジーナ←ボローニャ(イタリア) MFケン・セマ←エステルンド(スウェーデン) MFドミンゴス・クイナ←ウェストハム FWジェラール・デウロフェウ←バルセロナ(スペイン) 【OUT】 GKコステル・パンティリモン→ノッティング・フォレスト FWリシャルリソン→エバートン ◆ブライトン&ホーヴ・アルビオン 【IN】 DFベルナルド←ライプツィヒ(ドイツ) DFマルティン・モントーヤ←バレンシア(スペイン) DFレオン・バログン←マインツ(ドイツ) MFイヴ・ビスマ←リール(フランス) FWアリレザ・ヤハンバクフシュ←AZ(オランダ) 【OUT】 GKティム・クルル→ノリッジ FWジェイミー・マーフィー→レンジャーズ(スコットランド) ◆ハダースフィールド 【IN】 DFテレンス・コンゴロ←モナコ(フランス) DFエリク・ドゥルム←ドルトムント(ドイツ) MFラマダン・ソブヒ←ストーク・シティ FWイサーク・ムベンザ←モンペリエ(フランス)※ FWアダマ・ディアカビ←モナコ(フランス) 【OUT】 GKロバート・グリーン→チェルシー FWトム・インス→ストーク・シティ ◆サウサンプトン 【IN】 GKアレックス・ガン←マンチェエスター・シティ DFヤニク・ヴェステルゴーア←ボルシアMG(ドイツ) FWモハメド・エルヨナッシ←バーゼル(スイス) FWダニー・イングス←リバプール※ 【OUT】 MFドゥシャン・タディッチ→アヤックス(オランダ) MFジョルディ・クラジー→フェイエノールト(オランダ)※ MFソフィアン・ブファル→セルタ(スペイン) FWギド・カリージョ→レガネス(スペイン)※ ◆ウォルバーハンプトン 【IN】 GKルイ・パトリシオ←スポルティング・リスボン(ポルトガル) DFジョニー・カストロ←アトレティコ・マドリー(スペイン)※ MFジョアン・モウティーニョ←モナコ(フランス) MFリーンデル・デンドンカー←アンデルレヒト(ベルギー)※ FWラウール・ヒメネス←ベンフィカ(ポルトガル)※ FWアダマ・トラオレ←ミドルズブラ 【OUT】 なし ◆カーディフ 【IN】 MFジョシュ・マーフィー←ノリッジ MFハリー・アーター←ボーンマス※ MFビクトル・カマラサ←ベティス(スペイン)※ 【OUT】 なし ◆フルアム 【IN】 GKセルヒオ・リコ←セビージャ(スペイン)※ DFティム・フォス=メンサー←マンチェスター・ユナイテッド※ DFカラム・チャンバース←アーセナル※ DFアルフィ・モーソン←スウォンジー MFアンドレ・ザンボ=アンギッサ←マルセイユ(フランス) MFジャン・ミシェル・セリ←ニース(フランス) MFアンドレ・シュールレ←ドルトムント(ドイツ)※ FWアレクサンダル・ミトロビッチ←ニューカッスル FWルシアーノ・ビエット←アトレティコ・マドリー(スペイン)※ 【OUT】 DFライアン・フレデリックス→ウェストハム ※はレンタル移籍 2018.08.10 14:45 Fri
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【日本代表ターニングポイント】受けに回った采配、世界との差を見た12人目以降の選手

▽日本代表は2日、ロシア・ワールドカップのラウンド16でグループG首位のベルギー代表と対戦した。史上初のベスト8進出を懸けて戦った日本代表。善戦したものの、後半アディショナルタイムに力尽き、逆転負け。大会を去ることとなった。 ▽立ち上がりから落ち着いた入りを見せた日本は、ベルギーの時間帯もしっかりと凌ぎゴールレスで45分を終えた。そして後半の立ち上がり、ピンチを迎えると一転して逆襲。鋭いカウンターからFW原口元気が決めて先制すると、52分にはMF乾貴士がボックス手前から右足一閃。2-0とリードを広げた。しかし、そこから日本は3失点し逆転負け。ターニングポイントはどこにあったのか。 ◆受けに回った采配Getty Images▽今回の試合の“ターニングポイント”は、西野朗監督の采配と言える。そして、ベンチ入りメンバーの質とも言えるだろう。 ▽前述の通り、後半の立ち上がりに素晴らしい2ゴールでリードを奪った日本。得点を奪うべく前掛かりになったベルギーだったが、日本はギリギリの所で対応し、得点を許さなかった。 ▽局面を変えたかったベルギーは、攻撃面で違いを作れていなかったMFヤニク・フェレイラ=カラスコとFWドリエス・メルテンスを下げ、MFマルアン・フェライニ、FWナセル・シャドリを投入。この交代が流れを引き寄せることとなった。 ▽前半からサイドを崩したベルギーは、FWロメル・ルカクをターゲットマンとして攻撃を仕掛けていたが、DF昌子源がしっかりと対応し、自由にさせる場面を限定していた。一方で、左サイドを崩した際には、ファーサイドを狙ってクロスをあげ、右ウイングバックに入っていたDFトーマス・ムニエの頭を狙っていた。 ▽日本の左サイドはMF乾貴士、DF長友佑都と上背がなく、190cmもあるムニエとの空中戦では分が悪かった。ゴールにこそ繋がらなかったが、何度も使われていた。そして、これは交代後にも起こる。フェライニは途中交代でピッチに入ると、長友の近くにポジションを取ることに。圧倒的な身長差で、空中戦で負けることはなく、さらにリーチの深さで攻撃の起点となりつつあった。 ▽MFエデン・アザール、MFケビン・デ・ブライネが自由にポジションをとり、フェライニやルカクを使ってボックス付近へ侵入。ベルギーの攻撃にエンジンが掛かり始めた所で2ゴールを続けて奪った。 ▽1点目はファーサイドへ高く上がったクリアボールを、ボックス内でヴェルトンゲンがヘッド。2点目は左サイドを仕掛けたアザールのクロスをフェライニがドンピシャヘッド。3点目はCKからのカウンターを受け、最後はシャドリに決められた。フェライニの対策、高さのケアをしなかった采配は、西野監督らしいと言えばらしい。それだけに、延長戦も辞さなかったプランがラストプレーで崩れたのは誤算だっただろう。相手を受けてしまっての采配は、輝きを見せることがなかった。 ◆明確な手が打てない選手層 ▽選手交代が後手に回ったことも影響されるが、明確なカードを切れない選手層にも差を感じさせられた。ベルギーは2点を奪われ、前半から日本の弱点を考えていた高さを利用した。 ▽カラスコやメルテンスが思った以上に仕事をさせてもらえなかったこと、さらに、DF吉田麻也、昌子のセンターバックコンビ以外には空中戦で勝算があったこと、GK川島永嗣がクロスボールに対して出てこないことも計算して、明確に“高さ”とボールの収まりどころを置いた。 ▽一方で、日本は選手投入によって明確なプランを描けない状況がある。攻守にわたってカギとなっていた柴崎に代わって入った山口は、難しい時間帯ではありながらも、試合に入ることができず。最後の失点シーンでは、デ・ブライネに対する対応を誤り、ゴールに繋げてしまった。 ▽また、フェライニのように、チームにメッセージを送れる選手も少ない。23名を選考した時点である程度は固まっていたが、局面を打開できるメンバーが揃っていたかといえば、ベスト8に進む国に比べると少ないだろう。今後、日本が上を目指すために必要な課題はハッキリしたはず。4年後に向けた検証と分析は早急に進めたい。 2018.07.03 08:20 Tue
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【日本代表ターニングポイント】先を見据えた選手起用も疑問が残る“ギャンブル”

▽日本代表は、28日に行われたロシア・ワールドカップのグループH最終戦でポーランド代表と対戦。0-1で敗れたものの、セネガル代表vsコロンビア代表でコロンビアが1-0と勝利したため、日本の決勝トーナメント進出が決定した。 ▽引き分け以上の結果を残せば自力で決勝トーナメント進出を決められた日本。しかし、最後は自力を放棄し、他力に頼る決断を下した。 ◆先を見据えた戦いGetty Images▽この試合のターニングポイントは、選手起用にある。 ▽まず、スターティングメンバーを6人変更してきた。特に前線の選手は大きく入れ替え、最終ラインもDF昌子源を外し、DF槙野智章を起用した。 ▽ワールドカップ前の国際親善試合3試合で起用していた選手を外し、本大会では、昌子、そしてMF柴崎岳をスタメン起用。その2人のパフォーマンスも高く、2試合は良い結果を残していた。 ▽しかし、決勝トーナメント進出が懸かる大事な3戦目では、槙野をはじめ、MF山口蛍、DF酒井高徳、MF宇佐美貴史、FW岡崎慎司、FW武藤嘉紀を起用。攻守の核を外して、大一番に臨んだ。 ▽無謀とも思われた大幅変更の選手起用だったが、先を見据えての選手起用だったとも言える。例えば、MF長谷部誠はイエローカードを貰っており、あと1枚でラウンド16に進出しても出場停止となる状況だった。 ▽また、前線選手は2試合での疲労も考慮。ラウンド16の戦いに備えて休息を与えたと考えても良い。メンバーが変わっても、ある程度のパフォーマンスを出せる自信があったからこその決断だと思うが、結果的にラウンド16に進出したため、今回の判断は間違いではなかったと言わざるを得ない。 ◆無謀過ぎるギャンブルGetty Images▽ある種の“ターニングポイント”となったのは、試合終盤の采配だ。日本は敗れれば、他会場の結果に左右されることとなるが、59分にポーランドに先制を許してしまう。 ▽その後、一度は反撃に転じるが、勢いづくポーランドの前に思うようなプレーができず。徐々に押し込まれる展開となった。 ▽すると、3枚目の交代カードとしてMF長谷部誠を起用。中盤を落ち着かせに行ったかと思われが、ここからまさかの展開を目の当たりにすることとなった。 ▽1点ビハインドの状況ながら、最終ラインでパスを繋ぐことに終始。ポーランドも無理して追うことが無いため、時間がただ過ぎていくのを待っていた。 ▽セネガルvsコロンビアは74分にコロンビアが先制。この情報が長谷部によって選手たちに伝えられたようだが、間違えないで欲しい。セネガルvsコロンビアがドローに終わっていたら、日本は敗退していたのだ。 ▽アディショナルタイムを含めて10分強。その時間をセネガルvsコロンビアの結果に託したのだ。ギャンブルに勝ったから良いものの、果たして正解だったのか。結果オーライという言葉しか出てこず、判断は間違っていたとは言えない。ただ、上を目指すものの戦いだったかと言われると、疑問が残るラスト10分だった。 2018.06.29 06:30 Fri
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【日本代表ターニングポイント】西野采配的中! システム変更&選手交代で勝ち点1奪取

▽日本代表は、24日に行われたロシア・ワールドカップのグループH第2戦でセネガル代表と対戦。2点ずつを取り合い、2-2のドローに終わった。 ▽互いに初戦で勝利していた両国にとって、この試合は大きな意味を持っていた。敗れれば厳しい状況に、逆に勝利すればグループステージ突破の可能性もあった試合。両者の勝利への思いが、試合にも表れ、好ゲームとなった。 ◆冷静に対応した日本Getty Images▽立ち上がり、セネガルは積極的に試合に入り、前線からのプレス、そしてボール奪取からの素早い攻撃を仕掛けた。しかし、初戦に勝っていたからか、日本は慌てることなく対応。一対一の局面では何度か突破されるシーンがあったものの、決定機を作らせるまでには至らなかった。 ▽しかし、耐える時間でもあった中、日本は残念な形で失点。正面のシュートをGK川島永嗣がパンチング。しかし、これがFWサディオ・マネに当たりゴールネットを揺らした。 ▽アンラッキーとも言える失点だったが、日本は冷静に対応した。攻撃時にはシステムを若干変更。MF長谷部誠を最終ラインへと入れ、3バックに。MF柴崎岳がアンカーのポジションに入り、両サイドバックが高い位置を取った。これが1つ目の“ターニングポイント”だ。 ▽柴崎がボールを持ち、周りを見る時間が増えた。そこから同点ゴールが生まれる。34分、柴崎のロングフィードにDF長友佑都が最終ラインの裏で反応。そこからボックスに侵入すると、ボールを失ったかに見えたが、持ちこたえ、こぼれ球を拾ったMF乾貴士がコースを狙ってネットを揺らした。 ◆本田圭佑、岡崎慎司の投入Getty Images▽1-1で迎えた後半、またしてもセネガルにリードを許す。すると、西野朗監督は選手交代。FW岡崎慎司を準備していたが、MF本田圭佑に変更。その直後に岡崎を投入し、流れが変わった。 ▽ボックス手前でFW大迫勇也がボールを受けると、そのままキープしクロス。これに岡崎が飛び込むと、中央でGKと交錯して潰れる。流れたボールに反応した乾が、ライン際でマイナスのパスを送ると、岡崎が再び合わせに動き、最後は本田が蹴り込んで同点となった。 ▽本田は、コロンビア戦のアシストに続いて、決定的な仕事をこなし、自身3大会連続ゴールを記録。岡崎も、持ち前のボールへの執着心を見せ、陰ながらアシストした。 ▽西野監督の選手交代がズバり当たり、日本は2-2のドロー。第3戦でグループステージ突破を懸けて、敗退が決定したポーランド代表と対戦する。 ◆選手、監督が持つ自信Getty Images▽2試合で4ゴール。コロンビア戦は同点に追いつかれてからの勝ち越し、セネガル戦は2度リードを許してからの追い付きを見せた。下馬評が高くなかった日本にとっては、1勝1分けという結果は悪くない。そして、苦境に立たされても盛り返す力は、自信が大きいだろう。 ▽西野監督は、2試合続けて選手交代で流れを変えて結果を掴んだ。選手たちも、それぞれが持ち味を出し、それぞれの特徴を生かしてゴールを奪っている。試合を重ねるごとに増していく自信。過信にならなければ、2大会ぶりのベスト16は見えてくるはずだ。 2018.06.25 07:00 Mon
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【編集部コラム】チームになれないアルゼンチン、不安要素が本大会で露呈

▽世界最高のプレーヤーの1人であるFWリオネル・メッシを擁するアルゼンチン代表。4年前の前回大会で準優勝に終わり、雪辱を晴らすために臨んだ今大会だが、グループステージでの敗退危機が迫っている。 ▽メッシにとっても最後のワールドカップとなる可能性が高い今大会。優勝候補にも挙げられていたアルゼンチンの低迷はどこに要因があるのだろうか。 ◆チームになれないアルゼンチンGetty Images▽2試合で1得点、4失点。アルゼンチンの守備がトップレベルで高いとは言えないが、攻撃力は世界でもトップクラスだ。前線の陣容を見ても、メッシを筆頭に、FWセルヒオ・アグエロ、FWゴンサロ・イグアイン、FWパウロ・ディバラと各クラブでエースとして活躍する選手たちが揃っている。 ▽メッシはリーガエスパニョーラで33ゴール、アグエロはプレミアリーグで21ゴール、イグアインはセリエAで16ゴール、ディバラは同じくセリエAで22ゴールを記録。FW4人のリーグ戦でのゴール数を合計すると、92ゴールを記録しているが、アルゼンチン代表としてはここまで機能していない。初戦のアイスランド代表戦は、1トップにアグエロ、トップ下にメッシを配置。2戦目となったクロアチア代表戦は、3トップの中央にアグエロ、右にメッシを配置していた。 ▽初戦のアイスランド代表戦は、FWセルヒオ・アグエロのゴールで先制するも、FWアルフレッド・フィンボガソンにゴールを許して同点に。その後はボールを握る展開が続いたが、崩すには至らなかった。メッシに対しての警戒心はアイスランドも高く、常に2人以上で見る状況に。メッシにボールが入ると、すぐさま距離を詰めてボールを奪いに来ていた。 ▽クロアチア戦は、アイスランド戦ほどではなかったものの、今度は連携面の悪さを見せた。システム、選手を初戦からイジったものの、攻撃はアグエロ、メッシへの依存が高く、クロアチアは2人を抑える守備に。良い形でボールに絡むことなく、決定機もそれほど作れずに0-3で敗れた。 ▽チームとしての完成度の低さは南米予選から続いており、ワールドカップ出場すら危うかったアルゼンチン。予選ではチームを窮地から救ったメッシが、本大会でも力を発揮できるのかがカギとなるだろう。 ◆絶対的ではなくなった中盤の仕事人Getty Images▽さらに、守備面でも4年前とは異なる部分がある。それは、MFハビエル・マスチェラーノの働きだ。34歳となったマスチェラーノは、長年主軸としてプレーしたバルセロナを冬に退団。中国の河北華夏へと活躍の場を移した。 ▽エルネスト・バルベルデ監督からの信頼を得られなくなった様に、かつてのマスチェラーノの姿は薄れつつある。4年前、準決勝のオランダ戦では、獅子奮迅の活躍でチームを決勝に導いた。ボールホルダーへの寄せや危機察知能力の高さを見せつけ、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せていた。 ▽今大会も守備面で持ち味を発揮しているが、4年前ほどの迫力も無い。また、攻撃面で前線を後方から支援する動きは少なく、ボールを保持している時間でも、攻撃的なプレーはできていない。もちろん、そこを求められる選手ではないが、今のアルゼンチンの戦い方に置いては、流れを寸断してしまう可能性もある。4年前はチームでも突出した存在だったが、ここまではその力を見せては居ない。 ◆信頼し切れない守護神Getty Images▽そして大きな問題点の1には、チームを最後尾で支えるはずの守護神の存在もある。今大会直前に、正守護神だったGKセルヒオ・ロメロが負傷。メンバー外になる緊急事態が起きてしまった。 ▽強豪国の中でも、とりわけ守護神にワールドクラスの選手が居ないことが悩みの種となっていたアルゼンチン代表。破壊力抜群の攻撃陣とは裏腹に、GK受難は続いている。代わりにゴールを守るのは36歳のベテランGKウィルフレッド・カバジェロだ。現在はチェルシーに所属し、かつてはボカ・ジュニアーズやマラガ、マンチェスター・シティなどにも所属していた。 ▽クラブレベルでの経験はあるカバジェロだが、アルゼンチン代表キャップはわずかに「5」。初出場は、今年3月のイタリア代表との国際親善試合だった。アルゼンチン代表として招集外になることも多かったカバジェロだが、急きょ正守護神となり、ワールドカップデビューもアイスランド戦で果たした。しかし、いくらベテランといえども、不安定さは拭えなかった。 ▽アイスランド戦では、後方からのビルドアップに参加した際にミスキックから決定機を与える事態に。ここは難を逃れたが、フィンボガソンのゴールに繋がる流れでも、プレーの不安定さを露呈。クロスへの対応などには終始不安が残った。 ▽そして迎えたクロアチア戦。FWアンテ・レビッチの先制点のシーンは、明らかなミスだった。ゴールレスで迎えた後半、ここからという時にバックパスを受けると、チップキックで味方にパスを出そうとしてミス。短くなったボールを、レビッチにダイレクトボレーで叩き込まれた。 ▽今大会はGKが良くも悪くもフィーチャーされている大会。名手がらしくないミスを犯したりもしているが、アルゼンチンとしては悩みどころだろう。 ◆サンパオリのチームコントロールGetty Images▽南米屈指の名将として知られるホルヘ・サンパオリ監督だが、アルゼンチン代表をコントロールすることはここまでできていない。チリ代表ではコパ・アメリカを連覇するなど、輝かしい成績を残し、強豪揃いの南米においても特色を持ったチームを作り上げた。 ▽2017年にアルゼンチン代表監督に就任。しかし、南米予選でも苦戦が続き、チームとしての完成形を見つけられないまま時間が経過。ワールドカップ出場を決めても、チームの完成度は上がっていなかった。 ▽絶対的なエースであるメッシを軸に攻撃を組み立てたい意図は見られるが、周りの選手のコントロールや組み合わせに確固たるものがなく、メッシ個人に依存する形から抜け出すことができなかった。この2試合を見ても、メッシ、アグエロ、MFマクシミリアーノ・メサの3人以外は、前線の組み合わせを変えている。「チームが彼に合っていない」とクロアチア戦後に語った様に、現段階でも模索している状況だ。 ▽「ディバラとメッシの共存は不可能」という発言も以前はしていたが、能力の高い選手が揃っているだけに、化学反応が起こり得る可能性はある。チリ代表のようなチーム作りは不可能だが、絶対に勝たなくてはいけないナイジェリア代表との第3戦では、思い切った決断も必要となるはずだ。名将がここぞで打つ手に、アルゼンチンの命運は託されている。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.06.22 15:00 Fri
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【編集部コラム】今大会顕著に見られる相手国対策、日本はできているのか

▽4年に1度のサッカーの祭典が開幕し、4日が経過した。ここまでグループAのロシア代表vsサウジアラビア代表からスタートし、11試合が消化。第1節も残すところ5試合となった。 ▽我らが日本代表は19日の21時に初戦を迎える。相手はコロンビア代表。4年前のブラジル・ワールドカップでも同じグループに属し、第3戦目で4-1と大敗を喫したチームだ。 ▽戦前の予想では、コロンビアの勝利が優勢。日本が勝利すること、そして勝ち点を得ることは、厳しいミッションだと言えるだろう。 ◆番狂わせは不可能ではないGetty Images▽しかし、今大会の4日目までの11試合を振り返ると、必ずしも本命が結果を残せているというわけではない。むしろ、今大会は番狂わせと言える結果がここまでも多い。 ▽例えば、大会2日目、グループBのモロッコ代表vsイラン代表のイラン、大会3日目、グループDのアルゼンチン代表vsアイスランド代表のアイスランド、大会4日目、ドイツ代表vsメキシコ代表のメキシコ、ブラジル代表vsスイス代表のスイスが挙げられる。 ▽メキシコやスイスはワールドカップでも実績があり、番狂わせとは言いにくいかもしれないが、前回王者のドイツ代表に勝利したこと、ブラジル代表に引き分けたことは、驚きと言っても良いだろう。 ◆共通項は守備時の“オーガナイズ”Getty Images▽それ以上に驚きを与えたのは、イランとアイスランドだ。イランは直近では1998年、2006年、2014年とワールドカップに出場したが、勝利は1998年以来20年ぶりの快挙となった。 ▽一方、アイスランドは人口がワールドカップ史上最少の国であり、2年前のユーロで大舞台に初めて立ったチーム。アルゼンチン戦は、ワールドカップ初戦だった。 ▽この2カ国に共通していたのは、守備時の“オーガナイズ”だ。互いに監督が用意したプランをチームとして完遂することを90分間続けた結果が、試合結果にも表れた。 Getty Images▽また、これはドイツに勝利したメキシコにも言える。フアン・カルロス・オソリオ監督が「我々は6カ月前からプランを準備してきた」と語った通り、ドイツの良さを消しに行くプランを遂行。アンカーの位置に入ったMFトニ・クロースにマンマークを付けることで、嫌がるクロースを中央から追い出す作戦に成功。その後は、ボール奪取から2人のセンターバックで守るが故に空いたスペースを使ったカウンターを仕掛け何度もドイツゴールを脅かし、前半のうちに先制。ドイツは後半対応したものの、今度は[5-4-1]で跳ね返し続け、メキシコはそのまま逃げ切った。 ▽イランにしても、モロッコを相手にハードワークを90分間通して行い、低いディフェンスラインから、切れ味鋭いカウンターで応戦。2列目がしっかりとボールを奪えたからこそ、カウンターが生き、終盤にFKを得ると、そこからオウンゴールで勝利した。 Getty Images▽アイスランドも顕著だった。FWリオネル・メッシに対しての人数の掛け方、2トップを含めてのラインの距離、そしてむやみに奪いに行かず、距離を保ちながらタイミングを見てのボール奪取。キャプテンでもあるMFアーロン・グンナルソンのコーチングも光っていた。ユーロ2016でもチームとしての戦い方に完成度の高さを見せたアイスランドだったが、ワールドカップの舞台でもそれ以上のパフォーマンスを見せたと言えるだろう。 ▽それぞれの国が、強者に対しての戦い方として、しっかりと準備してきたものを選手たちがピッチ上で体現できたことで、予想を覆す結果を残した。決して、相手が舐めていたというわけではないだろう。 ◆日本はどう出るかGetty Images▽初戦を19日に控える日本。相手は前述の通り、4年前に悔しい思いをさせられたコロンビアだ。力関係としては、前述のカード以上かも知れない。 ▽しかし、ここまでの今大会を見れば、いかにチームとして準備を行い、相手の研究を徹底して、ウィークポイントを抑えること。さらに、そこから反撃に出るプランをどう立てているかだ。 ▽西野朗監督の強化試合3試合を観る限り、ハッキリと決められていたものはないように思える。スイス代表戦、パラグアイ代表戦と結果は1勝1敗だが、チームとしての完成度は低い。西野監督も、これまでのチーム作りを見れば相手を研究して…というタイプではないだろう。 ▽一方で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は昨年12月1日の抽選会後、対戦相手3カ国の研究、分析に入っていた。そのデータがどこまで引き継がれているのかはわからないが、今の日本が相手のことをどこまで丸裸にできているのかは不明だ。大会後にでもハリルホジッチ監督のレビューを聞いてみたいものだが…。 ▽理想を求めることも大事であり、可能性を求めて戦うことも重要だ。しかし、現実を見ることは何よりも重要。相手に対してどれだけ準備をし、ピッチ上で11人が体現してこそ、自分たちのサッカーが生まれるはずだ。日本の初戦は、他国の戦いと比較するという点でも注目だ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.06.18 23:30 Mon
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【CL決勝特集②・キーマッチアップ】最注目はマルセロvsサラー!

▽チャンピオンズリーグ(CL)決勝、レアル・マドリーvsリバプールが、日本時間26日27:45にキエフ(ウクライナ)のオリンピスキ・スタジアムでキックオフされる。前人未到の3連覇に意気込む王者マドリーと、13年ぶり6度目の優勝を目指す躍進のリバプールによる今シーズン最後のビッグマッチだ。 ▽ここでは運命のファイナルの戦局を左右する3つのマッチアップに焦点を当てて、両チームのキープレーヤーを紹介していく。 ◆神出鬼没のフィルミノを止められるかGetty Images▽今回のファイナルではマルセロvsサラー、C・ロナウドvsファン・ダイクという両エースと守備陣のマッチアップに最も注目が集まっているが、試合の流れに大きな影響を与えそうなのが、マドリーの主力CBとリバプールの陰のエースFWのマッチアップだ。 ◆DFラファエル・ヴァラン(25歳/レアル・マドリー) CL出場試合:10試合(先発10)、出場時間:848分 得点数:0、アシスト数:1 ▽マドリーが誇る世界屈指の万能型センターバック。高さ、強さ、速さの全てを兼ね備えた圧倒的な対人守備と幅広いエリアをカバーできるフランス代表DFは攻撃的なチームを後方から支える頼れるディフェンスリーダーの1人だ。その一方で、守備範囲の広さが仇となり、不必要にサイドや前に釣り出されて最も危険なエリアを度々空けてしまう悪癖もある。今回の対戦相手のフィルミノはトップ下が本職でサイドや中盤に流れて起点作りやスペースメイクを得意としており、最も苦手なタイプと言える。通常であれば、相棒セルヒオ・ラモスやMFカゼミロが自身の空けたスペースをケアしてくれるが、今回はサラーと対峙するマルセロのカバーに終われる可能性が高く、ヴァランの的確なポジショニングや判断が重要となる。 ◆FWロベルト・フィルミノ(26歳/リバプール) CL出場試合:12試合(先発12)、出場時間:966分 得点数:10、アシスト数:8 ▽今季最も過小評価される万能型ストライカー。サラーとマネという世界最速クラスの強力ウイングを支えるブラジル代表FWだが、サラーと並ぶチームトップの得点数とミルナーに次ぐ8アシストでチームの総得点(40点)のほぼ半数に絡む圧巻の存在感を放っている。決定力、ラストパスの精度に加えてボールを引き出す動きや味方の動き出しを見逃さない視野の広さが光り、現スカッドで最も替えが利かないプレーヤーの1人だ。今回の一戦に向けては相手の出方次第という部分はあるものの、守備の局面ではハイプレスの一の矢として相手センターバックにプレッシャーをかけると共に、同胞MFカゼミロの脇のスペースや局面に応じてサイドで味方ウイングと数的優位を作って起点となり、インサイドハーフの攻撃参加を促して攻撃のアクセントとなりたい。 ◆リーダー同士による中盤のマッチアップGetty Images ▽互いにリスクを冒して中盤を飛ばす戦い方を選ぶ可能性もあるが、スペースも時間も限られる最激戦区の中盤の攻防でカギを握るのが、攻守両面で幅広いタスクを担う32歳の同級生同士のマッチアップだ。 ◆MFルカ・モドリッチ(32歳/レアル・マドリー) CL出場試合:10試合(先発10)、出場時間:868分 得点数:1、アシスト数:1 ▽エル・ブランコのCL連覇をけん引してきた絶対的司令塔。今季はややコンディションを維持するのに苦戦を強いられているものの、傑出した戦術眼とテクニック、勝負強さによってビッグマッチで存在感を示し続けているクロアチア代表MF。豊富な運動量と球際の強さを最大のストロングポイントとするリバプール相手の試合では、そのプレスを掻い潜るボール捌きに加えて、セカンドボールを奪い切る強さが求められる。インサイドハーフかセントラルMF、右サイドハーフのいずれでプレーするかは不明だが、マッチアップの相手は同級生であるダイナモとなる可能性が高い。トッテナム時代にも対峙した難敵相手に後れを取ることは許されない。 ◆MFジェームズ・ミルナー(32歳/リバプール) CL出場試合:10試合(先発8)、出場時間:791分 得点数:0、アシスト数:9 ▽クロップスタイルを体現するダイナモ。DFロバートソンの台頭によって今季は本職のインサイドハーフに固定されている元イングランド代表は武骨なプレーでリバプールの中盤を攻守に支えている。さらに、ここまでCL史上最多となる9アシストを記録するなど、チャンスメーカーとしての才能まで開花させた。格上マドリーとの対戦でまず求められるのはモドリッチやMFクロースと相手のパスの供給源を断つことだが、持ち味のボール奪取能力と正確な右足のキックを武器に今季CL2桁アシストも狙いたい。 ◆ローマ時代から凄みを増したサラーを止められるかGetty Images▽今回の決勝で最も注目を集めるのが、バロンドール候補にも挙がるリバプールの絶対的エース、サラーのパフォーマンス。そして、そのサラーと対峙するのがエル・ブランコの重鎮マルセロだ。奇しくもサラーの名前が広く知られることになったのは、ローマ時代の2015-16シーズンCLラウンド16でマルセロ相手に見せた圧巻のプレーだった。当時は決定力を欠き、チームを勝利に導くことはできなかったが今回はいかに。 ◆DFマルセロ(30歳/レアル・マドリー) CL出場試合:1試合(先発10)、出場時間:868分 得点数:3、アシスト数:2 ▽エル・ブランコが誇る世界最高の左サイドバック。攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露した昨シーズンに比べてパフォーマンスを落とす今季のブラジル代表DFだが、シーズンが進むにつれてパフォーマンスを上げてきた。とりわけ、ビルドアップの局面や攻撃参加の質が高く、バイエルンとの準決勝2試合では1ゴール1アシストを記録し、チームの決勝進出に大きく貢献した。その一方で、守備の局面では軽さや緩さが目立ち、チームの大半の失点は自身のサイドを破られてのものだ。さらに、ローマ時代に対峙したサラーには2戦を通じてコテンパンにやられており、当時の圧倒的な突破力に強さと決定力まで身に着けた怪物相手に劣勢が予想される。そのため、セルヒオ・ラモスや味方とうまく連係を取りつつまずは守備の仕事を優先したい。また、攻撃面では持ち味のキック精度を武器に守備から攻撃に入れ替わる際のファーストパスで存在感を示したいところだ。 ◆FWモハメド・サラー(25歳/リバプール) CL出場試合:12試合(先発11)、出場時間:899分 得点数:10、アシスト数:4 ▽メッシとC・ロナウドの聖域に割って入る怪物アタッカー。今季の公式戦51試合で44ゴールと圧倒的なスタッツを残し、プレミアリーグの賞レースを席巻したエジプト代表FW。ローマ時代の圧倒的な突破力、チャンスメーク能力に加え、憎らしいほどの決定力まで手にし、完全無欠のアタッカーに成長しつつある。ただ、前述のようにメッシとC・ロナウドの独占状態だったバロンドールレースにパフォーマンス面で完全に割って入ったサラーだが、継続性と共に劣るのはチームにタイトルをもたらす勝負強さだ。今回の一戦ではマルセロという大きな壁を相手にゴールやアシストに直結する仕事をみせたい。 2018.05.26 13:45 Sat
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【CL決勝特集①・戦術分析】不動のリバプールに対して“勝負師”ジダンの策は?

▽チャンピオンズリーグ(CL)決勝、レアル・マドリーvsリバプールが、日本時間26日27:45にキエフ(ウクライナ)のオリンピスキ・スタジアムでキックオフされる。前人未到の3連覇に意気込む王者マドリーと、13年ぶり6度目の優勝を目指す躍進のリバプールによる今シーズン最後のビッグマッチだ。ここでは注目の一戦のタクティカルプレビューを紹介する。 ◆注目の主導権争い ▽共に世界屈指の破壊力を持つ前線の個の力を生かしたカウンターを武器とするチーム同士だ。その一方でMFクロース、MFモドリッチ、MFイスコという世界屈指のボールプレーヤーを擁するマドリーがポゼッションスタイルでも問題なく戦えるのに対して、MFヘンダーソン、MFワイナルドゥム(ジャン)、MFミルナーと運動量とハイインテンシティを売りとするリバプールはポゼッションを得意としておらず、通常であればマドリーがボールを保持してゲームをコントロールするはずだ。 ▽ただ、ボールを保持すれば、マンチェスター・シティをも凌駕するプレッシングの威力を持つリバプールのフィールドでの戦いを強いられるため、ジダン監督は敢えて相手にボールを持たせて自陣深くで攻撃を撥ね返してのカウンターという策を採る可能性も十分にあるはずだ。 ◆注目はジダンの選ぶ11人Getty Images▽前述の主導権争いと絡む話となるが、不動のリバプールに対してジダン監督の採用するゲームプランが試合の流れを作ることになるはずだ。 ▽前線に多士済々のタレントを抱えるマドリーは今季の戦いで[4-3-1-2]、[4-4-2]、[4-3-3]の3つのシステムを併用しており、とりわけここ最近はイスコを起用する際に[4-3-1-2]、[4-3-3]を、FWアセンシオとMFルーカス・バスケス起用時に[4-4-2]を採用する頻度が高い。そして、イスコ起用時はプレッシングの強度が高い相手に対して、完全なボールプレーヤーである同選手のキープ力、パスセンスを生かして中盤での数的優位、サイドでの局地的な数的優位を生かしてプレスの網を掻い潜る、よりゲーム試合を意識した戦いを見せている。 ▽逆に、サイドバックでも起用可能な運動量と守備力を持つバスケスと、一定の守備力とイスコに比べて推進力のあるアセンシオを起用する際には、より組織だった守備やプレッシングの強度を生かしてカウンター志向を強めている。さらに、サイドハーフのサポートを得たサイドバックの攻撃参加の頻度も高くなる特徴がある。 ▽ジダン監督が相手のプレスに対して真っ向から打ち合う場合にはイスコの起用と共に前述の[4-3-1-2]、[4-3-3]を、リバプールの遅攻の精度をウィークと考えて自陣に引き入れての戦いを想定した場合はカウンター向きの[4-4-2]を採用するはずだ。 ◆マドリーは後半勝負でリバプールは逃げ切りか?Getty Images▽一発勝負のファイナルで重要となるのが、試合途中に戦局を変えるゲームチェンジャーの存在だ。これ関してはこれまで神がかり的な采配を見せてきたジダン監督の勝負師としての才覚、選手層の厚さという意味でも明らかにマドリーに分がある。 ▽負傷離脱中のMFチェンバレンやMFララナ、MFジャンのコンディション不良によって主力と控えの実力に乖離があるリバプールは、DFクラバンやDFクラインといった守備固め要員以外に効果的な交代カードが存在せず、スタメン11人のパフォーマンスがより重要となるところだ。仮に、リードを許して試合終盤に投入できるカードは経験不足のFWソランケ、パンチ力不足のFWイングスしかおらず、リバプールが勝利するためには先行逃げ切りの形に持ち込むしかないと思われる。 ▽これに対して、一部ポジションを除き先発予想が難しいほど主力と控えの実力が拮抗しているマドリーは、3枚の交代枠を含めた“14人”での戦いが可能だ。とりわけ、先発に推す声もある絶好調のMFベイルはリバプールの運動量が落ち始めた後半に投入されれば、驚異的なスピードにシュートレンジの広さ、空中戦の強さと、相手守備陣に最も脅威を与える存在になりそうだ。さらに、中盤に活力を与えるMFコバチッチやDFナチョと緊急時にも自信を持ってピッチに送り出せる人材も揃っている。 2018.05.26 13:45 Sat
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【2017-18リーガエスパニョーラベストイレブン】バルセロナから最多4選手を選出

▽2017-18シーズンのリーガエスパニョーラが終了しました。そこで本稿では今季のリーガエスパニョーラベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆リーガエスパニョーラベストイレブン GK:オブラク DF:ジェネ、ゴディン、ユムティティ MF:ゴンサロ・ゲデス、ファビアン・ルイス、パレホ、イニエスタ、ジョルディ・アルバ FW:メッシ、ストゥアーニ GK ヤン・オブラク(25歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:37(先発:37)/出場時間:3330分 失点数:22Getty Images▽今季も抜群の安定感を示して3年連続のサモラ賞(最優秀GK)を獲得した。今季チームは昨季から11点も少ない58得点と深刻な得点力不足に悩まされた。その中で2位フィニッシュできた最大の要因こそ昨季の26失点を上回る堅守を築いた守備陣。とりわけ、相手の決定的な枠内シュートを驚異的な反応で防ぎ続けたスロベニア人守護神の躍動ぶりは見事だった。前半戦のインパクトではバルセロナGKテア・シュテーゲンに劣るも文句なしの今季最優秀GKだ。 DF ジェネ・ダコナム(26歳/ヘタフェ) 出場試合数:36(先発:36)/出場時間:3240分 得点数:1Getty Images▽リーグ3位の堅守を支えた遅咲きの万能型DF。今季、ベルギーのシント=トロイデンから加入した26歳のトーゴ代表DFはセグンダのアルコルコンでのプレー経験はあったもののプリメーラは初挑戦だった。しかし、180cmに満たないサイズながらも圧倒的な身体能力やスピードを武器に世界屈指のアタッカー陣との一対一をことごとく制すなど対人守備は無敵。さらに、フィジカル能力に長けた選手にありがちな集中力や無謀なプレーも少なく、チームの組織的な守備にも順応していた。今夏の移籍市場では間違いなくビッグクラブが触手を伸ばすはずだ。 DF ディエゴ・ゴディン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:30(先発:28)/出場時間:2553分 得点数:0Getty Images▽堅守アトレティコの頼れるディフェンスリーダーは今季も健在。対戦相手による徹底対策の影響か、チーム全体でセットプレーが機能せず珍しく無得点でシーズンを終えた。ただ、本職の守備ではリュカ、サビッチ、ホセ・ヒメネスと相棒が入れ替わる中で見事な統率力を発揮して昨季以上の堅守構築に大きく貢献した。 DF サミュエル・ユムティティ(24歳/バルセロナ) 出場試合数:25(先発:24)/出場時間:2189分 得点数:1Getty Images▽前半戦の堅守を支えた若きディフェンスリーダー。加入2年目で凄みを増した今季は組織的な守備の構築に長けた新指揮官の下で守護神テア・シュテーゲンと共に躍動。卓越した身体能力とプレーリードを武器に相手のエースストライカーをことごとく封殺。また、ビルドアップの局面では昨季以上に安定したパス捌きを見せていた。 MF ゴンサロ・ゲデス(21歳/バレンシア) 出場試合数:33(先発:27)/出場時間:2437分 得点数:5Getty Images▽クリスティアーノ・ロナウド2世が完全ブレイク。昨季、途中加入したパリ・サンジェルマンでは思うように出場機会を得られず、昨夏にレンタル移籍でバレンシアに加入すると、下馬評が低かったチームと同様に序盤から快進撃を見せた。若かりし頃のC・ロナウドを彷彿とさせる驚異的な加速力と足元のテクニックを武器に左サイドを蹂躙し高速カウンターの担い手になると共に、ハイスピードでも落ちないプレー精度と判断力で5ゴール11アシストとフィニッシュの場面の存在感も抜群。両足から繰り出されるパンチのあるシュートに磨きがかかれば、さらなる飛躍も期待できる。 MF ファビアン・ルイス(22歳/ベティス) 出場試合数:34(先発:30)/出場時間:2642分 得点数:3Getty Images▽今季のリーガ最大のサプライズ。直近の2シーズンはリーグ戦16試合の出場にとどまり、同い年で同じレフティのダニ・セバージョス(現レアル・マドリー)の陰に隠れていた。しかし、セティエン新監督の下ポゼッションスタイルに変貌を遂げたチームでポジションを勝ち取ると、優れたパスセンスと球際の強さ、運動量を生かして瞬く間に若きリーダーに成長した。アトレティコMFサウールを彷彿とさせる189cmの大型MFはすでに国内外のビッグクラブの関心を集めるも、移籍のタイミングを見誤った親友セバージョスを教訓に残留が濃厚だ。来季はEL出場権を手にしたベティスで更なる飛躍が期待される。 MF ダニエル・パレホ(29歳/バレンシア) 出場試合数:34(先発:34)/出場時間:3005分 得点数:7(PK6)Getty Images▽バレンシア復活の立役者。近年、迷走を続けていたクラブと共に自身もナイトクラブでのチーム批判や移籍騒動など、ピッチ内外で問題を抱えていた悩めるカピタン。だが、今季はマルセリーノ新監督の下で堅守速攻にスタイル変更したチームの絶対的司令塔として、かつて天才MFと評された頃のパフォーマンスを取り戻した。卓越した戦術眼とパスセンスを生かして縦への意識が強いチームの攻撃に抜群の間を与えると共に、課題の守備でも大きな改善を見せて攻守に戦えるピボーテという新境地を開いた。惜しくもロシアW杯行きを逃すも今年3月には28歳でスペイン代表デビューを飾るなど、充実のシーズンを過ごした。 MF アンドレス・イニエスタ(34歳/バルセロナ) 出場試合数:30(先発:25)/出場時間:1842分 得点数:1Getty Images▽22年を過ごしたブラウ・グラナを去る偉大なるMF。加齢によるパフォーマンス低下もあってルイス・エンリケ前体制下では存在感を失いつつあったイニエスタだが、今季は[4-4-2]と[4-3-3]を併用したバルベルデ率いるチームで左サイドハーフとインテリオールで持ち味の超絶技巧を遺憾なく発揮。とりわけ、同サイドのジョルディ・アルバと盟友メッシとのコンビネーションは圧巻の一言。Jリーグのヴィッセル神戸移籍が決定し、日本のフットボールファンにとってはそのプレーをスタジアムで拝める特権を味わえることになる。 MF ジョルディ・アルバ(29歳/バルセロナ) 出場試合数:33(先発:30)/出場時間:2744分 得点数:2Getty Images▽ネイマール移籍の恩恵を最も享受した男。ここ数年は一列前のネイマールを後方から支援する黒子の役割を求め続けられたアルバだが、今季は左ウイングとしてバルセロナの攻撃をけん引した。爆発的なスピードと職人芸の飛び出しを武器に、メッシからの対角線のスルーパス、イニエスタの抜群のタメからの短いスルーパスに抜け出しては正確なマイナスのクロスやシュートでフィニッシュに絡み、2ゴール9アシストを記録。また、守備の局面でもネイマールが居なくなったことで前線からのサポートも強まり、余裕を持った対応が目立った。 FW リオネル・メッシ(30歳/バルセロナ) 出場試合数:36(先発:32)/出場時間:2996分 得点数:34(PK2)Getty Images▽今季のリーガ最優秀プレーヤー。30歳になって初めてのシーズンに臨んだアルゼンチン代表FWは、今季更なる進化を見せた。バルベルデ新監督の下でトップ下や2トップの一角という新たな役割を与えられた中、34ゴール12アシストとフィニッシャーとチャンスメーカーの2つの役割を異次元のレベルでこなした。 FW クリスティアン・ストゥアーニ(31歳/ジローナ) 出場試合数:33(先発:32)/出場時間:2724分 得点数:21(PK5)Getty Images▽3年ぶり復帰のリーガでキャリアハイの21ゴール。ミドルズブラでの2シーズンを経て2015年のエスパニョール時代以来のリーガ復帰を果たした31歳のウルグアイ代表FW。マチン監督の下で昨季セグンダ2位のジローナのエースストライカーに収まると、攻守にインテンシティの高いチームをけん引した。屈強なフィジカルを生かしたポストワーク、ベテランストライカーらしいペナルティエリア内の嗅覚、決定力を武器に小兵ポルトゥとの名コンビでゴールを量産。とりわけ、プレースキックの場面では正確なキックを誇るグラネルとのホットラインがチームの強力なストロングポイントとなっていた。 2018.05.25 19:31 Fri
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【リーガエスパニョーラ・シーズン総括】最優秀選手はメッシ!

★無敗逃すも新生バルサが圧倒的強さで覇権奪還 ▽昨シーズン、チャンピオンズリーグ(CL)連覇と共に5年ぶりのリーガ制覇を成し遂げたレアル・マドリーに対して、バルセロナがFWネイマールの退団、アトレティコ・マドリーがFIFAからの補強禁止処分という不安材料を抱えたことで、昨季王者優勢と思われた今季のリーガ。しかし、最終的には開幕から36試合無敗を継続したバルセロナが2位以下に14ポイント差を付ける圧勝劇で2年ぶりの優勝を果たした。 ▽昨夏、ネイマールのパリ・サンジェルマン電撃移籍、スーペル・コパでのレアル・マドリー相手の屈辱的な連敗で厳しいシーズンのスタートを切ったバルセロナだが、バルベルデ監督仕込みの組織的な守備と“戦術メッシ”で序盤戦を乗り切ると、そこからは攻守に安定したパフォーマンスをみせ、12月に行われた敵地でのエル・クラシコに圧勝するなど、圧倒的な強さで前半戦を首位で終えた。後半戦に入ると苦手の1月と2月に取りこぼしが目立ったものの、幾度となく訪れた敗戦のピンチを凌ぐと、勝ち点5差に迫られた2位アトレティコとの直接対決をメッシの直接FK弾で勝ち切って優勝に大きく前進。そして、第35節のデポルティボ戦をきっちり勝ち切って2年ぶりのリーガ制覇を成し遂げた。 ▽そのバルセロナに14ポイント差を付けられるも、宿敵レアル・マドリーより上の2位フィニッシュを決めたアトレティコは、3度目のヨーロッパリーグ(EL)制覇まで成し遂げワンダ・メトロポリターノでの最初のシーズンを終えた。前述の補強禁止処分や主力の負傷離脱に悩まされた前半戦はエースFWグリーズマンのスランプもあり、厳しい戦いを強いられた。それでも、GKオブラクやDFゴディンを中心とした堅守で勝ち点を積み重ねると、FWジエゴ・コスタとMFビトロの登録が可能となった今年1月以降は攻守に安定感を取り戻してバルセロナを猛追。直接対決での敗戦が響いて逆転優勝はならなかったものの様々な逆風を考えれば、まずまずのシーズンだったと言える。 ▽一方、シーズンを通して大苦戦を強いられた昨季王者レアル・マドリーは、エースFWクリスティアーノ・ロナウドら主力の不振が響いた序盤戦の戦いが痛恨となり、前半戦終了を待たずして優勝争いから脱落。そのため、後半戦はCL3連覇に向けた調整の場としての意味合いが強まった。バレンシアの失速もあり、最低限の3位でシーズンを終えることに成功したが、今月26日に行われるCL決勝でリバプールに敗れることになれば、ジダン監督の更迭や大幅な選手の入れ替えなど、変革の夏を過ごすことになるかもしれない。 ▽CL出場権争いとEL出場権争いではマルセリーノ新監督の下で復活を印象付けた4位バレンシア、シーズン序盤のカジェハ新体制移行が実った5位ビジャレアルのバレンシア勢、セティエン新監督の下で結果と内容が伴った6位ベティス、2度の監督交代に踏み切りながらも粘った7位セビージャのアンダルシア勢が来季ヨーロッパへの切符を手にした。とりわけ、粘り強い守備と縦への攻撃意識が顕著だったバレンシア、質の高いポゼッションスタイルを見せたベティスの2チームは今季リーグ戦を大いに盛り上げた好チームだった。 ▽一方、例年熾烈を極める残留争いに関しては序盤戦から低迷した最下位マラガ、19位ラス・パルマスが早々に降格を強いられると、セードルフ新監督の下で巻き返しを図った18位デポルティボも第35節で優勝を決めたバルセロナを前に敗れ、3節を残して前述の2チームに続きセグンダ行きが決定した。 ▽最後にエイバルのMF乾貴士、ヘタフェのMF柴崎岳という2人の日本人選手では、エイバル3年目で完全にリーガの水に馴染んた乾が34試合出場で5ゴール2アシストときっちり結果を残した。一方、シーズン序盤のバルセロナ戦で鮮烈なリーガ初ゴールを記録した柴崎だが、負傷による長期離脱以降は守備的なチームスタイルに順応できず、リーグ戦22試合(先発12試合)で1ゴール0アシストと控えに甘んじる厳しい1年となった。なお、乾は今季限りでエイバルを去り、来季はベティス行きの可能性が伝えられている。また、柴崎も今季限りでクラブを去る可能性が伝えられている。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWリオネル・メッシ(バルセロナ)Getty Images▽成長し続けるフットボール界最高のメガクラックが文句なしで今季のリーガMVPだ。今季はトップ下と2トップの一角として新境地を開くと、圧巻の仕掛けと決定力でフィニッシャーとして機能したうえ、MFパウリーニョやDFジョルディ・アルバを巧みに生かす司令塔の二役を担い、34ゴール12アシストという圧倒的な数字で2年連続のゴールデンシュー&ピチーチ賞にリーガアシスト王を獲得。また、覇権を争うマドリードの2強との直接対決では4試合で3ゴールを挙げる勝負強さも発揮し、チームを2シーズンぶりの国内2冠に導いた。さらに、今季は直接FKからキャリアハイの6本のゴールを記録しており、世界最高のフットボーラーの進化は続く。 ★最優秀監督 ◆エルネスト・バルベルデ(バルセロナ)Getty Images▽自身初のビッグクラブ挑戦でシーズン2冠に導いた智将が文句なしの最優秀監督だ。第37節のレバンテ戦でのよもやの敗戦によって38試合制で初となる無敗優勝を逃したものの、28勝9分け1敗、99得点29失点という圧倒的なスタッツで2位以下に14ポイント差を付けての優勝は見事の一言だ。ネイマールの電撃移籍に昨夏の補強失敗とクラブから十分なサポートを得られなかった中、多くの中小クラブを率いた経験を武器に現有戦力を巧みに生かし切った。とりわけ、ネイマール移籍を逆手に取った[4-3-1-2]、[4-4-2]へのシステム変更によって守備の安定を図ると共に、メッシを再びゴールに近い位置に配置したことでゾーン3の攻略に専念させることに成功した。また、ルイス・エンリケ体制での課題だったメッシやFWルイス・スアレス、MFブスケッツといった主力のコンディション調整に関しても積極的なターンオーバーを採用することで、一部の時期を除いて良好なコンディションをキープさせた。よりサポートが見込める来季に向けてはスペクタクルなスタイルへの変貌も期待されるところだ。 【期待以上】 ★チーム ◆ベティスGetty Images▽昨季の15位から6位に大きく躍進を遂げて悲願のEL出場権を獲得した。ラス・パルマスで魅力的なアタッキングフットボールを展開したキケ・セティエン新監督を招へいしたベティスはシーズン序盤こそ後方から丁寧にショートパスを繋ぐ新スタイルへの適応に苦戦し大量得点、大量失点という出入りの激しい大味な試合が目立った。それでも、敵地でレアル・マドリーを撃破するなど、時にビッグクラブを凌駕する痛快な戦いも見せていた。その後、今年3月に入って[4-3-3]から[3-5-2]へとシステムを変更すると、6戦連続クリーンシートを含む7勝1分けの8戦無敗と圧巻のパフォーマンスを見せ、宿敵セビージャより上の6位でフィニッシュした。最優秀監督との声も挙がるセティエン監督の見事な手腕に加え、MFブデブス、DFバルトラといった新戦力の活躍、MFファビアン・ルイスやFWロレンら若手のブレイクとクラブ全体の機能性も素晴らしかった。 ★選手 ◆MFホアキン・サンチェス(ベティス)Getty Images▽完全復活のベティスをけん引した百戦錬磨のベテランMF。2015年にキャリアの終焉の地として古巣に復帰したホアキンだが、今年7月に37歳となるベテランMFは今季も健在ぶりを見せた。自身の代名詞である右サイドでの痛快なドリブル突破を見せる機会は稀になったものの、豊富なキャリアの中で獲得した戦術眼とテクニックを生かしリーグ戦35試合で4ゴール8アシストという素晴らしい数字を残した。とりわけ、シーズン後半戦に入ってからは[3-5-2]のインサイドハーフや2シャドーの一角としてプレーし、前線と中盤のリンクマンとして圧巻の存在感を放った。 【期待外れ】 ★チーム ◆セビージャGetty Images▽CLで初のベスト8進出にコパ・デル・レイ決勝進出、来季EL予備予選出場の7位フィニッシュと結果だけを見れば、悪いシーズンと断定できないが、1年を通して迷走ぶりが目立った。サンパオリ前監督、伝説的なSDモンチ氏の退団によってベリッソ監督、アリアスSDの下で新たなシーズンをスタートしたセビージャはクラブ最高額で獲得したFWムリエルやFWノリート、MFバネガ、DFケアー、MFヘスス・ナバスなど積極的な補強を敢行。シーズン序盤こそまずまずの滑り出しを見せたものの、消耗が激しいベリッソ監督の戦術に選手たちが耐え切れず調子が下降すると、健康問題とMFエンゾンジら主力との確執が伝えられたアルゼンチン人指揮官が昨年末に電撃解任。その後任にモンテッラ監督を招へいも就任後16試合で5勝7敗4分けと更なる低迷を招き、アリアスSDと共にシーズン終盤に更迭が決定。その後、ホアキン・カパロス暫定監督の下で何とか7位フィニッシュを果たしたものの、クラブの将来に不安を残す1年となった。 ★選手 ◆FWカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)Getty Images▽深刻な得点力不足に陥り、マドリディスタの怒りを買う。今シーズン、リーグ戦32試合出場と定期的に出場機会を与えられたベンゼマだが、マドリー加入後最低の5ゴール(PK2)に終わった。もちろん、2桁アシストを記録するなど利他的なプレーでチャンスメークに奮闘していた点は評価に値するが、世界屈指の名門のセンターフォワードとしては完全に期待外れだ。チャンスの数自体が少なければまだ弁解の余地はあるが、再三のカウンターチャンスやゴール前の決定機で目を覆いたくなるばかりのシュートミスが目立った。シーズンを通してサンティアゴ・ベルナベウでブーイングに晒されており、今季限りでの退団が濃厚か…。 2018.05.25 19:30 Fri
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【2017-18セリエAベストイレブン】ユーベとラツィオから3選手を選出

▽2017-18シーズンのセリエAが終了しました。そこで本稿では今季のセリエAベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆セリエAベストイレブン GK:アリソン DF:シュクリニアル、ベナティア、クリバリ MF:ディバラ、ルーカス・レイバ、ミリンコビッチ=サビッチ、ドグラス・コスタ FW:インモービレ、イカルディ、インシーニェ GKアリソン・ベッカー(25歳/ローマ)Getty Images出場試合数:37(先発回数:37)/失点数:28/出場時間:3330分 ▽消化試合の最終節を除いてフルタイム出場を果たした。今季より正GKを任されたセレソンの守護神は、ユベントスに次ぐリーグ2位の28失点に抑えた。卓越したセービング能力でピンチを切り抜け、得点力にやや欠けた今季のローマを最後方から支え、勝利に導いた。 DFミラン・シュクリニアル(23歳/インテル)Getty Images出場試合数:38(先発回数:38)/得点数:4/出場時間:3420分 ▽フルタイム出場。スパレッティ監督の信頼を即座に勝ち取ったスロバキア代表DFは自身の能力をビッグクラブのインテルでも臆することなく発揮。今やセリエA屈指のセンターバックと評してもいいレベルの選手に進化を遂げた。 DFメディ・ベナティア(31歳/ユベントス)Getty Images出場試合数: 20(先発回数: 19)/得点数:2/出場時間:1754分 ▽ボヌッチの穴を見事に埋める活躍を見せた。昨季はケガで思うようにプレーできなかったベナティアだったが、移籍2年目の今季は真価を発揮。抜群の戦術眼と対人の強さで相手のエースFWをことごとく潰して見せた。安定感に関しても群を抜いており、ユベントスの堅守が復活したのは彼の能力に拠るところが大きかった。 DFカリドゥ・クリバリ(26歳/ナポリ)Getty Images出場試合数:35(先発回数:35)/得点数:5/出場時間:3066分 ▽今季も怪物級と称されるフィジカルを武器に抜群の存在感を放った。また、足下の技術も非凡で後方から繋ぐサッカーを展開していたサッリ監督の戦術にマッチするセンターバックだった。攻撃時のセットプレーでも脅威となり、キャリアハイの5ゴールをマーク。メガクラブがこぞって欲しがる世界屈指のセンターバックだ。 FWパウロ・ディバラ(24歳/ユベントス)Getty Images出場試合数:33(先発回数:26)/得点数:22/出場時間:2356分 ▽開幕から6試合で9ゴールとチームをロケットスタートに導いた。その後失速してスタメンを外れるなど波のあるシーズンを送ったが、最終的にキャリアハイの22ゴールに到達。ユベントスの7連覇に大きく貢献した存在に変わりはない。この活躍が認められ、激戦のアルゼンチン代表入りも果たし、初のワールドカップ行きが確定した。 MFルーカス・レイバ(31歳/ラツィオ)Getty Images出場試合数:36(先発回数:35)/得点数:2/出場時間:2893分 ▽リバプールで出番を失っていたベテランの元ブラジル代表MFだったが、その実力は確かだった。ビリアを失ってチームの心臓を欠いた今季のラツィオだったが、その穴をルーカス・レイバが見事に埋めた。攻守正面で前任者に匹敵する質の高いプレーを見せ、リーグ最高の得点力を誇ったチームを中盤から支えた。 MFミリンコビッチ=サビッチ(23歳/ラツィオ)Getty Images出場試合数:35(先発回数:33)/得点数:12/出場時間:2850分 ▽彼にとって飛躍のシーズンとなった。昨季まではゴールに絡むプレーができずにいたが、今季は12ゴールを記録。タイミング良くゴール前に顔を出して得点する形ができ上がり、得点力が開花した。191cmの長身ながら足元は柔らかく、ゴール前で危険な存在となった。この活躍を受けてマンチェスター・ユナイテッドが獲得に興味を持つまでに至った。 FWドグラス・コスタ(27歳/ユベントス)Getty Images出場試合数:31(先発回数:18)/得点数:4/出場時間:1790分 ▽シーズン前半はチームとリーグに馴染む時間が与えられ、本領を発揮するには至っていなかったが、シーズン半ば以降に持ち前の爆発的なスピードを駆使した圧巻の突破力で多くの好機を生み出した。高速ドリブルからの高速クロスやパワーシュートで4ゴール13アシストを記録。試合の勝敗を左右するようなゴールに直結するプレーを幾度も見せ、違いを生んだ。 FWチーロ・インモービレ(28歳/ラツィオ)Getty Images出場試合数:33(先発回数:33)/得点数:29/出場時間:2696分 ▽29ゴール10アシストと圧巻の結果を残し、ラツィオの攻撃を牽引した。今季はL・アルベルトと2トップでコンビを組み、絶妙な関係性を構築。ラストパスを出せるL・アルベルトとホットラインを築き、多くのゴールを生み出した。 FWマウロ・イカルディ(25歳/インテル)Getty Images出場試合数:34(先発回数:34)/得点数:29/出場時間:2970分 ▽インモービレと共に得点王を獲得。質の高い両ウインガーから送られてくるクロスボールをゴールに押し込む最後の仕上げを確実にこなした。フィニッシャーとしての役割を遂行し、インテルにCL出場権をもたらした。 FWロレンツォ・インシーニェ(26歳/ナポリ)Getty Images出場試合数:37(先発回数:36)/得点数:8/出場時間:3102分 ▽8ゴール11アシストを記録し、ゴールに直結するプレーを続けた。多彩な攻撃を誇るナポリだが、その大半は彼のいる左サイドから生まれる。左斜め45度の位置はインシーニェ・ゾーンと命名しても良いくらいの高いシュート決定率を誇った。 2018.05.25 18:01 Fri
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【セリエAシーズン総括】最優秀選手はブッフォン!

★ナポリとのスクデット争いを制したユーベが7連覇 ▽ナポリとのハイレベルなスクデット争いを制した絶対王者ユベントスが7連覇を達成した。守備の要ボヌッチがミランに電撃移籍した中、知将アッレグリ監督が見事な手綱捌きを見せた。シーズンが深まるにつれてチームの骨格が定まっていくと、ボヌッチの穴はDFベナティアが埋め、新戦力のFWドグラス・コスタとMFマテュイディがみるみるチームにフィットし、チーム力を押し上げた。シーズン終盤、ナポリとの直接対決に敗れ、1ポイント差まで詰め寄られたが、王者の底力を発揮して最終節を前に優勝を決めた。 ▽28年ぶりのスクデット獲得が現実味を増しながらもあと一歩届かなかったナポリだが、例年であれば十分スクデットに手が届く好成績を収めた。サッリ体制3季目のチームは欧州でも屈指のパスワークを駆使し、観るものを魅了するサッカーで勝利を積み重ねた。惜しむらくはサッリ監督の選手固定によりシーズン終盤、主力選手に勤続疲労が溜まってしまったことか。サッリ体制からアンチェロッティ体制に刷新される新シーズンはバックアッパーの底上げが課題となる。 ▽ディ・フランチェスコ体制1季目のローマは、優勝争いこそ絡めなかったもののチャンピオンズリーグ(CL)でベスト4に進出するなど、充実のシーズンを過ごした。とりわけバルセロナ戦はクラブ史に残る奇跡の大逆転劇を演じ、世界に衝撃を与えた。立役者のディ・フランチェスコ監督はサッスオーロで披露していた攻撃サッカーではなく堅実なサッカーで勝ち点を積み上げ、ノルマのCL出場権獲得を果たした。 ▽4位に滑り込んだのは最終節でラツィオとの直接対決を劇的に制したインテルとなった。シーズン前半、スパレッティ監督の手腕によって順調に勝利を積み重ねたが、牽引者のペリシッチとカンドレーバの両翼が疲労によりパフォーマンスを落としたシーズン半ば以降は8試合勝利から見放されるなど大いに苦しんだ。それでもラツィオの自滅に近い形で最後にCL出場権を7年ぶりに手にし、有終の美を飾った。 ▽惜しくもCL出場権を手にできなかったものの、ラツィオは大健闘のシーズンを送った。シーズン前にMFビリアとFWケイタの両主力が抜けたものの、MFルーカス・レイバとFWルイス・アルベルトが見事に穴を埋める活躍を見せ、S・インザーギ監督の手腕で意外な攻撃力を爆発させたチームは、リーグ最多の89ゴールをマーク。CL出場権争いを大いにかき回す存在となった。 ▽一方で期待に応えられなかったのがミラン。大型補強を敢行しながらもFWカリニッチとFWアンドレ・シウバが全く機能せず、モンテッラ監督が11月に首を切られた。後任のガットゥーゾ監督によってディフェンスが整備されたことで復調したものの、根本の得点力不足に大幅な改善は見られず、ヨーロッパリーグ出場権獲得がやっとの状況だった。 ▽残留争いではセリエAに定着しているウディネーゼとキエーボが最終節まで降格の危機に瀕したが、終わってみればベネヴェントとヴェローナが1年で、クロトーネが2年での降格と順当な結果に落ち着いている。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆GKジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス)Getty Images▽ディバラやベナティア、ドグラス・コスタらも最優秀選手に匹敵する活躍を見せたが、いずれの選手もシーズンを通した活躍ができていたとは言えず、17年在籍したユベントスを今季限りで退団することになった守護神のブッフォンを特別に選出した。40歳となった今なお衰えない身体能力と豊富な経験を武器に安定感あるゴールキーピングを今季も披露し、ユベントスの7連覇に大きく貢献した。 ★最優秀監督 ◆マッシミリアーノ・アッレグリ(ユベントス)Getty Images▽ボヌッチと袖を分かった中、自身の哲学が間違っていなかったことを示した。主力であっても容赦のない采配で選手と衝突することも度々あるアッレグリ監督だが、すべてはチームの勝利のためであり、シーズンが終わってみれば監督が正しかったことが頷ける結果となっている。これでユベントスはアッレグリ監督就任後、セリエAとコッパ・イタリアでいずれも4連覇を達成。ユベントスのクラブ史に残る名将として名を刻んでいる。 【期待以上】 ★チーム ◆アタランタGetty Images▽MFケシエとDFコンティの両主力を失った中、フロントの的確な補強によって選手層の厚みを増し、ELを戦いながら7位で終えたのは、このクラスのチーム力を考えれば大成功のシーズンだったと言える。知将ガスペリーニ監督に率いられたチームは、無名に近い選手たちをセリエAで戦えるレベルにまで引き上げ、ELを戦うことによって過密となったシーズンをうまく乗り切ることに成功した。ELでは惜しくもドルトムントに敗れたが、セリエAではミランと競り合っての7位と十分な結果を残し、2年連続でのEL出場権を手にした。 ★選手 ◆DFアレクサンドル・コラロフGetty Images▽マンチェスター・シティの余剰人員的な立場でローマにやってきたセルビア代表左サイドバックだったが、依然として世界最高レベルの左足を持っていることを見せ付けた。元々ラツィオで台頭したコラロフにとっては、ライバルクラブの加入ということもあってロマニスタからは厳しい目で見られていたが、プレッシャーに感じることなくひょうひょうとプレー。課題の守備もそつなくこなし、攻守に質の高いプレーを披露し続けた。 【期待外れ】 ★チーム ◆ミランGetty Images▽昨夏、総額2億ユーロ(約265億円)以上をつぎ込んで好選手を多数補強したものの、多くの選手がフィットしないままシーズンを終えた。11月終盤、モンテッラ監督を解任したチームは、クラブのレジェンドでもあるガットゥーゾ監督の手腕によって最低限のEL出場を決めたが、到底満足できるようなシーズンではなかった。 ★選手 ◆FWニコラ・カリニッチ(ミラン)Getty Images▽エースストライカーとしての役割が期待されながらもセリエAで6ゴールに終わったクロアチア代表FWを選出。2ゴールに終わったFWアンドレ・シウバも大きく期待を裏切ったが、フィオレンティーナでエースとして活躍していたカリニッチの低調なプレーも誤算だった。ビッグクラブの重圧に押し潰されたのか、決定力をことごとく欠いた。 2018.05.25 18:00 Fri
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【2017-18プレミアリーグベストイレブン】王者シティから大半を占める6選手が選出

▽2017-18シーズンのプレミアリーグが終了しました。そこで本稿では今季のプレミアリーグベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆プレミアリーグベストイレブン GK:デ・ヘア DF:ウォーカー、オタメンディ、ヴェルトンゲン、マルコス・アロンソ MF:デ・ブライネ、フェルナンジーニョ、シルバ FW:サラー、ケイン、スターリング GK ダビド・デ・ヘア(27歳/マンチェスター・ユナイテッド) 出場試合数:37(先発:37)/出場時間:3330分 失点数:28Getty Images▽ユナイテッドのリーグ2位の失点数を支えたのはこの男。驚異的な反射神経と身体能力でビッグセーブを連発し何度もピンチを救った。18度のクリーンシートはリーグ最多の数字だ。 DF カイル・ウォーカー(27歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:32 (先発:32)/出場時間:2787分 得点数:0Getty Images ▽移籍金5000万ポンドでトッテナムから加入したウォーカーはすぐさまグアルディオラ監督のスタイルに順応。効果的な上下運動を繰り返し驚異的な支配率を誇るシティのフットボールを支えた。 DF ニコラス・オタメンディ(30歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:34試合(先発:33)/出場時間:2968分 得点数:4 Getty Images ▽ペップの下で足元の技術が洗練されたオタメンディは元々の守備力に加えビルドアップ能力も身に着けた。183cmという比較的低身長にもかかわらず空中戦でも強さを見せ、セットプレー時では相手の脅威となった。 DF ヤン・ヴェルトンゲン(31歳/トッテナム) 出場試合数:37(先発:37)/出場時間:3296分 得点数:0Getty Images▽1試合あたりの失点数を「1」以下に抑えたこの男の貢献度は計り知れない。シーズン途中に長期離脱を強いられたアルデルヴァイレルトに代わって抜擢されたダビンソン・サンチェスと鉄壁の“元アヤックスコンビ"を築き、持ち前のキック精度の高さで攻撃陣を後方から支援する姿も見受けられた。 DF マルコス・アロンソ(チェルシー) 出場試合数:33(先発:33)/出場時間:2860分 得点数:7Getty Images ▽昨季王者から唯一の選出。昨シーズン、ヴィオラ時代にもプレーしたウイングバックに主戦場を見出したマルコス・アロンソは今季もその攻撃力を遺憾なく発揮。第2節のトッテナム戦での2ゴールや第18節のセインツ戦での決勝点など大事な場面での得点が光った。卓越した左足のプレースキックを武器に低空飛行を続けたチェルシーで一定のパフォーマンスを披露し、今季はスペイン代表デビューも飾った。 MF フェルナンジーニョ(33歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:34(先発:33)/出場時間:2885分 得点数:5Getty Images ▽今季で5シーズン目を迎えた33歳のベテランはこのチームのキーマンとなった。守備からボールを繋ぐ前線への橋渡し役としての重要な役割を完遂。抜群のボール回収能力でシティの怒涛の攻撃を陰からアシストした。 MF ケビン・デ・ブライネ(26歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:37(先発:37)/出場時間:3085分 得点数:8 Getty Images▽新設された“アシスト王"の初代受賞者が文句なしの選出。今季のシティはデ・ブライネなしでは語れない。指揮官も「プレミアに彼以上の選手はいない」と舌を巻くほど、今シーズンのデ・ブライネはシュート、パス、ドリブル、いずれをとってもパーフェクトだった。 MF ダビド・シルバ(32歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:29(先発:28)/出場時間:2437分 得点数:9Getty Images ▽目まぐるしく入れ替わるチームの中で、今季で8シーズン目を迎えたシルバはシーズンを通してハイパフォーマンスを披露。ザネやジェズス、スターリングら若手をまとめ上げた司令塔には同胞の指揮官グアルディオラからの信頼も絶大だった。 FW モハメド・サラー(25歳/リバプール) 出場試合数:36(先発:34)/出場時間:2920分 得点数:32(PK1) Getty Images ▽序盤から驚異的なペースで得点を重ね、得点王と共に、今季のプレミア最優秀選手賞を獲得したサラー。抜群のスピードと得点感覚で簡単に得点を奪ってしまう姿は “ファラオ(王)”と呼ぶにふさわしかった。ゴール数だけでなくアシスト数も「11」と、合わせて43ゴールを創出。守備でも献身的に走り、今季のサラーは欠点が見当たらなかった。 FW ハリー・ケイン(24歳/トッテナム) 出場試合数:37(先発:34)/出場時間:3083分 得点数:30(PK2) Getty Images▽2017年はケインの年になった。プレミア年間36得点&2017年56得点でメッシや、イングランドのレジェンド、シアラーを凌駕。3年連続プレミア得点王とはならなかったものの、キャリアハイの30得点の大台に乗せてきたところはさすがの一言。キャプテンにも任命されたワールドカップでも活躍が期待される。 FW ラヒーム・スターリング(23歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:33(先発:30)/出場時間:2593分 得点数:18(PK1)Getty Images▽1シーズン18ゴール11アシストは当然のようにキャリアハイの数字で、ゴールに直接絡んだ回数では、チーム内得点王のアグエロを上回る。とりわけ、第3節のボーンマス戦や、第14節のセインツ戦の後半アディショナルタイムでの劇的決勝弾は特筆もの。この勝利がシティの快進撃を支えたのは言うまでもない。 2018.05.25 01:01 Fri
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【プレミアリーグ・シーズン総括】最優秀選手はサラー!

★ペップ・シティが完全優勝 ▽今季はマンチェスター・シティの完全優勝と言っていいだろう。第5節で今季初めて首位に立つと、第3節からリーグ記録の18連勝を収め、他の追随を許さずトップを独走。その後も調子を落とすことなく首位を保ち、4月15日、第34節を終えた時点で4シーズンぶり5度目のプレミア優勝が決定した。稀に見る強さを見せた最大の要因はグアルディオラ体制2年目を迎えたチームの成熟度と、昨夏に2億ポンドをかけて行った守備陣の補強が成功したこと。名将の下、若手とベテランが融合しより洗練されたチームは、失点「27」、得点は「106」というリーグ記録を叩き出し、最終的に獲得した勝ち点は前人未到の大台「100」に到達。得失点差「79」、2位との勝ち点差「19」など数々のリーグ新記録も打ち立てた正真正銘の“完全制覇”となった。 ▽2位のマンチェスター・ユナイテッドも近年の結果を鑑みると一定の満足感を得られるシーズンとなったのではないだろうか。FWルカクやMFマティッチら即戦力の補強を成功させた赤い悪魔はスタートダッシュに成功し、同じ街のライバルチームに食らいついた。チャンピオンズリーグ(CL)などのカップ戦による疲労が中盤戦以降響いたものの、勝ち点「81」は立派な数字だ。 ▽混戦を制して3位に入ったのはトッテナムだ。一昨年は3位、昨年は2位と好成績を残し、今季も14戦無敗というクラブ記録を達成した。シーズン半ばに守備の要アルデルヴァイレルトが長期離脱を強いられるアクシデントがあったものの、新加入のD・サンチェスが台頭し、クラブ史上最高額の移籍金に見合う活躍を披露。シーズン終盤に激戦となったトップ4争いを制し堂々の3位フィニッシュとなった。 ▽トッテナムと最後まで争ったリバプールは4位でシーズンを終えた。クロップ体制として3シーズン目を迎えた今季は、FWサラーやDFロバートソンを補強。ロバートソンは左サイドバックでリーグ戦22試合に出場し、サラーは言わずもがなの活躍を披露した。第23節では今シーズン初めてシティに土をつけ、CLでも決勝に進むなど、シーズンが進んでいくと共にチームの完成度を高めていった。クロップ監督4年目となる来季、王者シティを止めるのはリバプールかもしれない。 ▽昨季の王者チェルシーは苦いシーズンとなった。初戦で黒星スタートを切った今季は、格下相手の取りこぼしが目立ち、トップ6との対戦でも勝ったのは3試合のみ。最終的に5位で終え、来季はヨーロッパリーグ(EL)に参加することになった。それでも、2年連続決勝進出となったFAカップでは、ユナイテッド相手に今季のチェルシーらしさをいい意味で存分に発揮し、1-0で完封勝利。不遇のシーズンを最終的にタイトルで締めくくった。 ▽6位に終わったアーセナルは、格下相手に取りこぼすことも多くシーズンを通して不安定な試合が続いた。そんな中、シーズン終盤に差し掛かった4月20日、指揮官アーセン・ヴェンゲルの突然の退任発表がイギリス国内に轟いた。1996年から続いた22年もの長い旅路にフランス人指揮官は終止符を打つことを決意。最終的にリーグ6位、ヨーロッパリーグでも準決勝敗退と有終の美を飾ることは叶わなかったが、その雄姿は誰しもの目に焼き付いている。そして来シーズン、ガナーズがその未来を託したのは前パリ・サンジェルマンのウナイ・エメリ監督だ。 ▽一方、残留争いではニューカッスル、ブライトン、ハダースフィールドと昇格組が久々に全チーム残留を果たし、スウォンジー、ストーク、WBAが降格。2度の監督交代を行ったWBAだったが、結局チームを浮上させることはできなかった。 ▽また、レスター・シティFW岡崎慎司とサウサンプトンDF吉田麻也の2人の日本人選手では、岡崎が27試合出場で6ゴール3アシストを記録も、シーズン序盤以降は思うように出場機会を得られず、尻すぼみのシーズンとなった。一方、シーズンを通してチームが残留争いを強いられた吉田は今年1月から3月にかけて厳しい時期を過ごしたものの、最終的にポジションを奪い返して24試合出場で2ゴール1アシストという記録を残している。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWモハメド・サラー(リバプール) Getty Images ▽リーグ最多得点記録(38試合制)を更新したサラーが最優秀選手に。デ・ブライネと最後まで争ったが、加入1年目、アシスト数も「11」であることを加味しての結果となった。昨夏にローマから加入し、チェルシーでプレーした2015年以来のプレミア復帰を果たしたエジプト代表アタッカーは、シーズン序盤からゴールを量産。5試合連続ゴールに加え、第31節のワトフォード戦では圧巻の4ゴールを記録。新記録の「32」得点をマークし、文句なしの最優秀選手となった。 ★最優秀監督 ◆ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ) Getty Images ▽就任2年目となった今シーズン、グアルディオラスタイルが浸透したシチズンズはまさに最強だった。開幕前に昨季の課題だった守備面の補強を成功させ、攻守とも万全の状態で臨んだ今シーズン、ガブリエウ・ジェズス、レロイ・ザネ、スターリングのような若手を育成しつつ、フェルナンジーニョやオタメンディといったベテランたちにも真価を見出した。自身のスタイルをイングランドの地でも通用させた手腕はさすがの一言に尽きる。 【期待以上】 ★チーム ◆バーンリーGetty Images ▽昨季命からがら残留を果たしたチームとは思えないほどの躍進を果たした。今季で6シーズン目を迎えたショーン・ダイチェ監督の下、開幕戦で王者チェルシーに打ち勝ったバーンリーは、シーズンを通して下位相手からしっかり勝ち点を奪った。特筆すべきは失点の少なさ。上位チームに次いで少ない失点数「39」は統率の取れた守備があってこそ。GKニック・ポープは、ワールドカップのイングランド代表メンバーにも選ばれている。 ★選手 ◆MFトレント・アレクサンダー=アーノルド(リバプール) Getty Images ▽まだ20歳にも満たないこの青年の躍進を誰が想像しただろうか。昨シーズン、下部組織からトップチームに昇格した19歳の逸材は、今季はリーグ戦19試合に出場。本職はセントラルMFながらも高精度のキックやスピードを武器に、DFクラインの長期離脱によって主力不在の右サイドバックで存在感を発揮し、最終節ではトップ4入りを手繰り寄せる1点目をアシストした。そして今回、ワールドカップに臨むイングランド代表に大抜擢。初招集にして初のワールドカップ、このティーンエイジャーがどんな輝きを見せてくれるのか注目したい。 【期待外れ】 ★チーム ◆チェルシーGetty Images ▽昨季王者とは思えない体たらくぶりが目立った。開幕で格下と思われていたバーンリーに敗れたチェルシーは上位陣に勝てないどころか、下位相手にも勝ち点を取りこぼす始末。今年に入ってからは格下相手の連敗、マンチェスター勢との連敗が重なり一気にトーンダウン。チームには覇気が感じられず、結局、トップ4入りも逃す結果となってしまった。 ★選手 ◆FWアルバロ・モラタ(チェルシー) Getty Images ▽チェルシーの不調はモラタが調子を上げられなかったことに起因すると言っても過言ではない。クラブ史上最高額の7000万ポンド(約101億円)の移籍金で加入したスペイン人ストライカーは、最終的に11ゴールをマーク。昨季20ゴールを奪ったジエゴ・コスタの代役としての期待値を遙かに下回る結果だった。シーズン半ばからは自身も語る「謎のケガ」によって序盤の調子を落とし、後半戦はたったの2ゴールだった。 2018.05.25 01:00 Fri
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【2017-18リーグ・アンベストイレブン】PSGから最多4選手を選出

▽2017-18シーズンのリーグ・アンが終了しました。そこで本稿では今季のリーグ・アンベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆リーグ・アンベストイレブン GK:ルコント DF:チアゴ・シウバ、グスタボ、F・メンディ MF:デュボワ、ラビオ、フェキル、デパイ FW:トヴァン、カバーニ、ネイマール GK バンジャマン・ルコント(27歳/モンペリエ) 出場試合数:38(先発:38)/出場時間:3420分 失点数:33Getty Images▽リーグ3位の堅守を支えた驚異のショットストッパー。今季ディジョンから加入すると、卓越したショットストップ、的確なポジショニング、コーチングで守備陣を見事に統率した。デル=ザカリアン新監督の下、守備的な[5-3-2]の機能性も高かったが、昨季66失点のチームが失点数を半減させた最大の要因は間違いなくルコントの存在だった。 DF チアゴ・シウバ(33歳/パリ・サンジェルマン) 出場試合数:25(先発:24)/出場時間:2115分 得点数:1Getty Images▽抜群の安定感で覇権奪還の立役者に。今季、ネイマールとムバッペの加入で破壊力を増した攻撃陣の躍動ぶりが印象的だったPSGだが、唯一の20失点代をキープした守備陣の奮闘も見逃せない。とりわけ、安定感を欠く守護神、両サイドバックまで攻撃的なアンバランスな布陣の中でセンターバックにかかる負担は大きく、マルキーニョス、キンペンベとの3人体制の中で見事に守備を統率し続けたキャプテンの働きぶりは称賛に値する。 DF ルイス・グスタボ(30歳/マルセイユ) 出場試合数:34(先発:34)/出場時間:3018分 得点数:5Getty Images▽マルセイユ陰のMVP。今季ヴォルフスブルクから加入したブラジル人MFはシーズン序盤に守備的MF、後半戦はセンターバックの負傷者続出に伴い、センターバックの主軸として獅子奮迅の活躍を見せた。強靭なフィジカルに加え、豊富な経験に裏打ちされた巧みな守備で再三のピンチを凌げば、攻撃では左足の正確なパスや局面を変える持ち出し、強烈なミドルシュートで存在感を放った。 DF フェルラン・メンディ(22歳/リヨン) 出場試合数:27(先発:24)/出場時間:2121分 得点数:0Getty Images▽リヨンのアタッキングフットボールをけん引した攻撃的左サイドバック。昨季、リーグ・ドゥのル・アーヴルでの活躍をキッカケに名門リヨンに加入したメンディはリーグ・アン初挑戦とは思えない活躍を披露。守備面では時折集中を欠くなど課題は少なくないが、圧巻のスピードとドリブルテクニックを生かした突破力と5アシストを記録した攻撃性能はその欠点を補って余りあるものだった。稀少価値の高い左利きのサイドバックだけに今後のフランス代表入りと、ビッグクラブ移籍が予想される。 MF レオ・デュボワ(23歳/ナント) 出場試合数:34(先発:34)/出場時間:3020分 得点数:3 ▽新進気鋭の右サイドバックの大器。現在、ナント生え抜きの23歳はトップデビュー2年目からポジションを獲得すると、今季は智将ラニエリ監督の下でキャプテンとしてチームをけん引した。堅実な守備と豊富な運動量に加え、果敢なオーバーラップと正確なクロスと総合力の高い右サイドバックは今季3ゴール4アシストを記録。すでに来シーズンのリヨン加入が決定しており、モナコDFシディベ以外に有力な選手のいないフランス代表の右サイドバックのポジション争いにも割って入るはずだ。 MF アドリアン・ラビオ(23歳/パリ・サンジェルマン) 出場試合数:33(先発:27)/出場時間:2364分 得点数:1Getty Images▽優勝チームの中盤を支えた若き司令塔。今季はヴェッラッティとモッタという2人の相棒たちがやや調子を落とした中、シーズンを通して波が少ない安定したプレーで中盤の主軸を担い続けた。球際や前線への飛び出しといった持ち味に加え、球離れの良いシンプルなパスワークで強力な攻撃陣を見事に操った。 MF ナビル・フェキル(24歳/リヨン) 出場試合数:30(先発:28)/出場時間:2477分 得点数:18(PK3)Getty Images▽CL出場権を置き土産に更なるステップアップへ。ラカゼット(現アーセナル)、トリッソ(現バイエルン)と下部組織で共に育った主力がクラブを去った今季は両選手に代わる新たなリーダーとしてチームをけん引。2列目を主戦場に魔法の左足を駆使したチャンスメークで個性派の助っ人アタッカー3人を見事に生かし、自身もキャリアハイの18ゴールとエースに相応しい活躍を見せた。なお、今季限りでの退団が決定的となっており、来季は前述の2選手に倣うように国外のビッグクラブ入りが濃厚だ。 MF メンフィス・デパイ(24歳/リヨン) 出場試合数:36(先発:28)/出場時間:2555分 得点数:19(PK2)Getty Images▽不遇をかこったマンチェスター・ユナイテッド時代を払拭する完全復活のシーズンに。ユナイテッドで失格の烙印を押されて昨冬失意の中でリヨンに加入した24歳のオランダ代表FWだが、半年間の順応期間を経た今季は序盤から爆発。マリアーノ、トラオレ、フェキルという同世代の新進気鋭のアタッカーと共に欧州屈指のアタッキングユニットを結成。左ウイングと2トップの一角で持ち味の鋭い仕掛けやパワフルなミドルシュート、正確なプレースキックで抜群の存在感を発揮し、19ゴール9アシストを記録。さらに、マルセイユとの直接対決での劇的決勝点や最終節でのハットトリックとチームのCL出場権獲得に貢献した勝負強さも見事だった。 FW フロリアン・トヴァン(25歳/マルセイユ) 出場試合数:35(先発:35)/出場時間:2949分 得点数:22(PK3)Getty Images▽完全覚醒したマルセイユの絶対的エース。今季22ゴール11アシストと圧巻のスタッツを叩き出した25歳のフランス代表FWは押しも押されもしないベロドロームのアイドルだ。傑出した左足の技術と相手の逆を突く巧みな仕掛けを武器に右サイドから相手の守備を切り裂けば、オフ・ザ・ボールの局面でも質の高い動き出しをみせゴール前に飛び出してのワンタッチシュートなど、掴みどころのない万能アタッカーに成長した。上位陣相手のパフォーマンスに課題を残すものの、間違いなくワールドクラスに手が届く位置にいるはずだ。 FW エディンソン・カバーニ(31歳/パリ・サンジェルマン) 出場試合数:32(先発:30)/出場時間:2581分 得点数:28(PK3)Getty Images▽今季リーグ・アンの最優秀選手。ムバッペ、ネイマールと共に超強力トリデンテの“MCN"を形成し、2年連続得点王を獲得した。今季も豊富な運動量や質の高いオフ・ザ・ボールの動き、決定力を武器にゴールを量産。後半戦はネイマール不在の中でマークが厳しくなるも、要所できっちり仕事を果たした。 FW ネイマール(26歳/パリ・サンジェルマン) 出場試合数:20(先発:20)/出場時間:1796分 得点数:19(PK4)Getty Images▽後半戦欠場も新天地フランスで格の違いを見せつけた。今夏、バルセロナから移籍市場最高額で電撃移籍を果たしたメガクラックは、序盤からゴールとアシストを量産し、その高額な移籍金に相応しい活躍を披露。2月末に負った負傷の影響で後半戦を棒に振ったものの、リーグ3位タイの19得点、リーグトップタイの13アシストの圧倒的な数字でフランス・プロサッカー選手協会(UNFP)の年間MVPを受賞した。ただ、今夏にはレアル・マドリー移籍の噂が盛んに伝えられており、来季の去就に注目が集まるところだ。 2018.05.24 21:31 Thu
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【リーグ・アン・シーズン総括】最優秀選手はカバーニ!

★名門3チーム奮闘もスーパースター軍団PSGが2年ぶりの戴冠 ▽近年、混戦模様となることが多いリーグ・アンだが、今季はFWネイマールやFWムバッペの加入で大きな話題を集めたスーパースター軍団のパリ・サンジェルマン(PSG)が、2シーズンぶりの覇権奪還を果たした。 ▽昨シーズン、モナコに5連覇を阻まれたPSGは、今夏の移籍市場でネイマール、ムバッペ、DFダニエウ・アウベスら世界屈指の名手を札束攻勢で獲得し、勝負のシーズンに臨んだ。すると、ムバッペ、FWカバーニ、ネイマールの超強力トリデンテ“MCN”が早々に機能すると、圧倒的な攻撃力を武器に開幕6連勝。その後、チャンピオンズリーグ(CL)との並行から格下相手に勝ち点を取りこぼすも前半戦を余裕の戦いぶりで首位フィニッシュ。後半戦はネイマールの負傷離脱など幾つかのアクシデントに見舞われたものの、ライバルたちの取りこぼしを生かして首位を独走。そして、第33節のモナコ戦では昨季王者相手に衝撃的な7-1の圧勝劇をみせ、5節を残して2年ぶりの覇権奪還を果たした。なお、今季国内3冠を成し遂げたPSGだが、今季限りでエメリ監督の退任が決定し来季は智将トゥヘル監督の下で新たな黄金時代構築を目指す。 ▽圧倒的な戦力を持つPSGの一人旅を許したものの、シーズンを通じて奮闘が目立ったモナコ、リヨン、マルセイユの名門3チームは最終節までもつれ込む来季CL出場を懸けたトップ3争いを展開。その三つ巴の争いを制したのは昨季王者モナコとリヨンの2チームだった。前述のムバッペを筆頭に優勝に貢献した主力を引き抜かれたモナコは若手主体の新戦力補強が機能せず、序盤戦は苦しい戦いを強いられた。それでも、CLグループステージ4位敗退に伴い、国内の戦いに集中できたことで徐々にチームの熟成も進み、主砲ファルカオやMFロニー・ロペスらを軸とする強力な攻撃陣を生かして最終的に2位フィニッシュを決めた。 ▽一方、FWラカゼットやMFトリッソなど例年通り、主力を引き抜かれたリヨンだが、育成能力に長けたジェネシオ監督の下で世界屈指の育成組織から昇格してきた逸材たちが躍動。さらに、昨冬加入のFWデパイを含めFWトラオレ、FWマリアーノが新エースFWフェキルと2桁ゴールカルテットを形成し、リーグ屈指の破壊力で最終的に3位の座を死守した。 ▽その2強との争いに敗れて来季のCL出場権を逃したマルセイユだが、就任2年目を迎えたガルシア監督の下でエースFWトヴァンやMFアンギッサ、MFマキシム・ロペス、DFブバカル・カマラなど期待の若手が急成長。さらにアメリカ人オーナーの下で獲得したMFグスタボやDFラミといったベテランが若いチームをしっかりとリードし、ヨーロッパリーグ(EL)準優勝など今後の飛躍を予感させるシーズンに。また、日本代表DF酒井宏樹も本職の右サイドバックに加え、左サイドバック、3バックの右ストッパーと新境地を開き絶対的な主力としてチームを支えた。 ▽PSGの国内カップ2冠によって6位まで広がったEL出場権争いでは前述のマルセイユに加えて、レンヌとボルドーが熾烈な争いを制した。レンヌはクリスティアン・グルキュフからサブリ・ラムシ監督、ボルドーはジョスリン・グーヴェネックからグスタボ・ポジェ監督と共にシーズン途中の監督交代に踏み切るも、この選択が奏功して後半戦に勝ち点を積み重ねて逆転でのEL出場を手にした。さらに、レンヌではMFブリゴーとFWサール、ボルドーではFWマウコムと若手逸材の活躍も光った。 ▽例年、熾烈を極める残留争いではアミアン、ストラスブールという昇格組がいずれも残留を果たすも、昇格・降格プレーオフを制して昇格したトロワが19位で1年での2部降格に。また、日本代表GK川島永嗣が正GKを務めたメスも最下位に終わり、2年での2部降格となった。なお、今季18位のトゥールーズはACアジャクシオとの昇格・降格プレーオフ初戦を3-0で快勝しており、残留が濃厚な状況だ。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWエディンソン・カバーニ(パリ・サンジェルマン)Getty Images▽前半戦で主役を担ったネイマールの活躍も見事だったが、シーズンを通した貢献度で勝ったカバーニがMVPに相応しい。昨シーズン、イブラヒモビッチが去ったチームでようやく主役の座についたものの、今季は新たにネイマールというスーパースターが加入したことで、再び脇役に回ることに。シーズン序盤にはPKキッカーを巡って衝突するなど精神的に難しい時期も過ごした。それでも、自身のエゴを封じて再びチームプレーヤーに戻ったカバーニはネイマールの負傷離脱で迫力不足となった後半戦の攻撃陣を見事にけん引し、28ゴールで2年連続の得点王に輝いた。 ★最優秀監督 ◆ブルーノ・ジェネシオ(リヨン)Getty Images▽卓越した育成力と調整力で主力が大きく入れ替わったリヨンを見事にまとめ上げた。昨夏、主砲ラカゼット、中盤の要トリッソなど多くの主力選手が引き抜かれたリヨンは厳しいシーズンが予想された。しかし、若手育成に定評があるフランス人指揮官はMFアワールやMFエンドンベレ、MFトゥザールといった若手逸材を一人前に育て上げると、移籍市場で獲得したFWトラオレやFWマリアーノ、DFメンディら粗削りな逸材たちを見事に組織に組み込み、PSGやマルセイユ、モナコに勝るとも劣らない好チームに仕上げ、最終的にCL出場圏内の3位フィニッシュに成功した。今夏もフェキルを中心に主力の引き抜きが予想されるが、ヨーロッパ屈指の育成組織とジェネシオ監督の手腕を持ってすれば問題なく乗り切れるはずだ。 【期待以上】 ★チーム ◆モンペリエGetty Images▽リーグ屈指の堅守を武器に最後までEL出場権を争う躍進のシーズンに。昨季、降格圏内とわずかのポイント差の15位と低迷を強いられたモンペリエだが、今季は堅実なチーム作りに定評があるデル=ザカリアン新監督の下で飛躍の1年となった。昨季チーム得点王のFWムニエ(現ハダースフィールド)とリーグ屈指の司令塔MFブデブス(現ベティス)の2大エースの流出によって降格候補の一角にも予想されたが、[5-3-2]の守備的な布陣を武器に序盤戦は勝ち切れなかったものの負けないチームに変貌。GKルコント、DFペドロ・メンデス、DFアギラールといった無名ながらも質の高い新加入選手に加え、来年41歳を迎えるレジェンドDFイウトン、今夏のビッグクラブ行き濃厚な若手DFムキエレ、DFルシヨンといった現有戦力がソリッドな守備を形成。さらに、後半戦に入ると、FWムベンザやFWジョバンニ・シオ、FWイコネといった攻撃陣の成長によりカウンターの精度も高まり、得点力に課題こそあるものの好チームに仕上がった。ラスト2試合の取りこぼしでEL出場圏内とは勝ち点4差の10位フィニッシュも、トップ4相手に1敗7分け、昨季66失点から33失点に半減させた、その変貌ぶりは今季のトピックの1つだった。 ★選手 ◆MFロニー・ロペス(モナコ)Getty Images▽今季モナコの2位フィニッシュに貢献した成長株。FWムバッペ(現PSG)やMFベルナルド・シウバ(現マンチェスター・シティ)、FWジェルマン(現マルセイユ)と昨季優勝に貢献したアタッカー陣が相次いで流出したモナコはFWケイタ・バルデ、FWヨベティッチ、MFゲザルといった新戦力を補強したが、いずれの選手もケガの影響やチーム戦術への適応に苦戦し思うような活躍ができなかった。その中で主砲FWファルカオと共にチームを救ったのが、リールからレンタルバックした22歳のポルトガル代表MF。ベンフィカ、マンチェスター・シティの下部組織育ちの俊英はプレシーズンからアピールに成功すると、最終的にリーグ戦全試合に出場し15ゴール5アシストを記録。同胞で同じレフティのベルナルド・シウバの後釜として右サイドを主戦場に攻撃の起点となり、より優れた得点能力を生かしてチーム2位のゴール数も記録した。 【期待外れ】 ★チーム ◆リールGetty Images▽ルクセンブルク人実業家のジェラール・ロペス新オーナーの下で鬼才ビエルサを招へいしモナコのような育成型クラブを目指したリールだが、昨季に続き残留争いに巻き込まれる厳しい1年となった。今夏の移籍市場でMFチアゴ・マイアやFWポンセ、FWニコラス・ペペなど国内外の若手逸材をかき集めたリール。しかし、指揮官の難解すぎる戦術に若手選手が順応できなかったうえ、リーグ・アン初挑戦となった多くの選手がフィジカル的なスタイルに苦戦し、惨敗を重ねた。そして、昨年11月末には予てよりフロントとの確執が噂された指揮官が、ある意味予想通りに退任。その後、前サンテチェンヌ指揮官ガルティエ監督の下で再スタートを切ることになったが、後半戦に入ってもチームは安定することなく昇格・降格プレーオフ圏内の18位トゥールーズを勝ち点1差で振り切っての17位フィニッシュとなった。 ★選手 ◆FWコンスタンティノス・ミトログル(マルセイユ)Getty Images▽新エースストライカー候補として加入もトップ3を逃す戦犯に。昨夏、ガラタサライに旅立ったFWゴミスの後釜としてFWジルーらの獲得を逃したクラブが最後に白羽の矢を立てて獲得したミトログルだが、19試合出場で9ゴールと期待外れの1年目となった。加入当初からコンディションに問題を抱えて出遅れると、ギアが上がり切らないままシーズンを終えることになった。最後までCL出場権を争ったモナコとリヨンとの間に大きな差はなかったものの、両チームがFWファルカオ、FWマリアーノとエースストライカーが決定的な仕事を果たした一方、マルセイユではミトログルとジェルマンが期待外れに終わり、それが最終的な順位に影響した印象だ。来季はコンディションを整えて捲土重来のシーズンとしたい。 2018.05.24 21:30 Thu
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【2017-18ブンデスリーガ・ベストイレブン】6連覇のバイエルンから6選手を選出

▽2017-18シーズンのブンデスリーガが終了しました。そこで本稿では今季のブンデスリーガのベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆ブンデスリーガベストイレブン GK:ウルライヒ DF:パパスタソプーロス、ナウド、フンメルス MF:キミッヒ、ミュラー、フォクト、ハメス・ロドリゲス FW:ウート、レヴァンドフスキ、ベイリー GKスベン・ウルライヒ(29歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:29(先発回数:29)/失点数:26 /出場時間:2610分 ▽CLレアル・マドリー戦では敗退につながる凡ミスを犯して悪い印象を残してしまったが、リーグ戦では守護神ノイアーの代役を見事に全うしていた。決して少なくないピンチをウルライヒのセーブで救われたシーンは幾度もあった。バイエルンの優勝に間違いなく貢献した一人だった。 DFソクラティス・パパスタソプーロス(29歳/ドルトムント)Getty Images出場試合数:30(先発回数:28)/得点数:2/出場時間:2374分 ▽ドルトムントから唯一の選出とした。大半の選手が水準以下のパフォーマンスに終わっていた中、ディフェンスリーダーであるパパスタソプーロスは、経験値の乏しいDFアカンジやDFザガドゥらを携えて奮闘していた印象だ。ただ、そのパパスタソプーロスも契約延長を固辞してアーセナル行きが濃厚と見られており、ドルトムントとしては頭の痛い問題が続く。 DFナウド(35歳/シャルケ)Getty Images出場試合数:34(先発回数:34)/得点数:7/出場時間:3060分 ▽大ベテランの域に達したが、フルタイム出場で大車輪の活躍を見せた。テデスコ監督の下、3バックの中央を任されたナウドは、本職でないスタンブリらをうまく統率するとともに攻撃時のセットプレーで存在感を発揮。7ゴールを挙げ、チームを攻守両面で支えた。 DFマッツ・フンメルス(29歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:26(先発回数:25)/得点数:1/出場時間:2213分 ▽バイエルンの守備の要として十分なパフォーマンスを発揮。例年泣かされる負傷もなくコンスタントにプレーし、チームを後方から支えた。相棒では新たにジューレと組む機会が増えたが、問題なくディフェンスラインを統率した。 MFヨシュア・キミッヒ(23歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:29(先発回数:26)/得点数:1/出場時間:2331分 ▽重鎮ラームが引退した中、右サイドバックの穴を埋める以上の活躍を見せた。本職でないながら持ち前の器用さを活かして攻守にそつなくこなし、1ゴール12アシストと攻撃の起点としても十二分に機能した。 MFケビン・フォクト(26歳/ホッフェンハイム)Getty Images出場試合数:31(先発回数:31)/得点数:1/出場時間:2790分 ▽ホッフェンハイムの守備の要。もともとはボランチが本職だが、3バックの中央を任され、期待に応えている。194cmの長身で空中戦に強いうえ、フィードも正確でナーゲルスマン監督の戦術を忠実に体現している存在だ。 MFハメス・ロドリゲス(26歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:23(先発回数:19)/得点数:7/出場時間:1623分 ▽レアル・マドリーからレンタルで加入したコロンビア代表MFは、7ゴール11アシストと多くのゴールシーンに絡んだ。その創造性は王者バイエルンにおいても群を抜いており、違いを生み出せる存在だ。日本と対戦するワールドカップを前に非常に厄介な存在となっている。 MFトーマス・ミュラー(28歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:29(先発回数:22)/得点数:8/出場時間:1962分 ▽アンチェロッティ体制下とは別人ではないかと思われるパフォーマンスを見せ付けた。ハインケス監督就任によって本来のゴールへの嗅覚を取り戻したミュラーは、8ゴール16アシストと大暴れ。昨季から続いていた不振が嘘のような活躍を見せた。 FWマルク・ウート(26歳/ホッフェンハイム)Getty Imagesブンデスリーガ出場試合数:31(先発回数:24)/得点数:14/出場時間:2176 ▽ホッフェンハイムのダイナミックな攻撃を支えた立役者。推進力が売りのアタッカーはブンデスでキャリアハイとなる14ゴールをマーク。アシストも8つ決め、飛躍のシーズンとなった。ホッフェンハイムにCL出場権をもたらし、来季はシャルケでプレーする。 FWロベルト・レヴァンドフスキ(29歳/バイエルン)Getty Images出場試合数:30(先発回数:24)/得点数:29/出場時間:2169分 ▽好不調の波が非常に少ないゴールゲッター。コンスタントにゴールを積み重ね、バイエルンを6連覇に導いた。ハメス・ロドリゲス同様、ワールドカップでは日本の前に立ちはだかる。 MFレオン・ベイリー(20歳/レバークーゼン)Getty Images出場試合数:30(先発回数:25)/得点数:9/出場時間:2219分 ▽本来はFWだが、ヘルリッヒ監督の下で左ウイングバックを任された。ゴールから遠ざかったはずだが、持ち前の爆発的なスピードを生かしたドリブルを駆使し、9ゴール6アシストと目に見える結果を残した。 2018.05.24 21:01 Thu
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【ブンデスリーガ・シーズン総括】最優秀選手はレヴァンドフスキ!

★ハインケス緊急登板でV時回復のバイエルンが敵なしの6連覇 ▽圧倒的な戦力を誇るバイエルンが順当に6連覇を成し遂げた。2季目を迎えたアンチェロッティ体制下で出だしに躓いたバイエルンだったが、9月に見切りを付け、2012-13シーズンに3冠に導いた老将ハインケス監督を招へい。ここからV時回復した王者はリーグを無双し、第10節で首位に立って以降、1度も首位の座を明け渡すことなく5試合を残して6連覇を成し遂げた。 ▽バイエルンの対抗馬が今季も現れなかった中、混戦のチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いを制したのはシャルケ、ホッフェンハイム、ドルトムントとなった。シャルケは32歳のテデスコ新監督が手腕を発揮。1部初挑戦だった上、多くの主力を入れ替えた中、DFナウドを軸としたチーム編成が見事にハマり、4シーズンぶりのCL出場権を手にした。 ▽3位に滑り込んだのも若手指揮官率いるホッフェンハイムとなった。2年半前に監督に就任した現在30歳のナーゲルスマン監督率いるホッフェンハイムはヨーロッパリーグ(EL)を戦いつつの難しいシーズン前半を送ったが、シーズン後半に怒涛の追い上げを見せ、昨季の4位を上回る3位でフィニッシュ。昨季は予備予選で涙を呑んだクラブ史上初のCL出場を決めている。 ▽最終節で辛くも4位に踏み留まったのはドルトムント。ボス新監督の下、スタートダッシュに成功したものの10月に入って急失速。守備の脆さを突かれ、失点がかさんだ。その後、12月にケルンを解任されていたシュティーガー監督によって守備が幾分か改善され、のらりくらりの戦いぶりだったが、最低限の4位フィニッシュでCL出場権を手にすることに成功した。 ▽逆にあと一歩でCL出場に手が届かなったのがレバークーゼン。クラブOBのヘルリッヒ新監督の下で攻撃サッカーを標榜したが取りこぼしが多く、リーグ戦一本に集中できるアドバンテージを生かしきれなかった。レバークーゼン同様、ELに回ることになったライプツィヒはCLとの兼ね合いに苦しんだシーズンとなった。 ▽残留争いではDF酒井高徳とFW伊藤達哉のハンブルガーSVがついにクラブ史上初の降格を喫し、FW大迫勇也のケルンが5シーズンぶりの降格となった。一方でFW武藤嘉紀のマインツは武藤のシーズン終盤の活躍もあって残留を勝ち取っている。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)Getty Images▽3年連続30ゴールには惜しくも届かなかったものの、29ゴールを奪って3度目のブンデス得点王に輝いた。ライバルのオーバメヤンが移籍したことで張り合いのない得点王争いとなったが、さすがの決定力で他の追随を許さなかった。シーズン後半戦はワグナーの加入もあって良好なコンディションを保ってプレーできたことも大きかった。 ★最優秀監督 ◆ユップ・ハインケス(バイエルン)Getty Images▽アンチェロッティ監督の解任を受けて急遽バイエルンの監督に就任した73歳の名将を選出。4年前にバイエルンを3冠に導いた後に監督業を引退していたハインケス監督だが、そのブランクを感じさせず、不協和音が生じていたチームを見事に立て直して見せた。ハインケス監督就任後、ミュラーとハメス・ロドリゲスが見違えるようなパフォーマンスを発揮したこともバイエルンの独走に拍車がかかった。 【期待以上】 ★チーム ◆シャルケGetty Images▽昨季は不振に陥り、6シーズンぶりに欧州カップ戦出場を逃したシャルケだったが、新進気鋭の指揮官であるテデスコ監督を招へいしたことが吉と出た。3バック採用やMFマックス・マイヤーの中盤アンカー起用など、柔軟な采配でチーム力を上げたチームは、混戦のCL出場権争いを制すに至った。 ★選手 ◆FWミッチー・バチュアイ(ドルトムント)Getty Images▽冬にチェルシーからレンタルで加入したストライカーは、イングランドでくすぶっていた才能を見事に発揮した。リーグ戦10試合で7ゴールを奪い、ドルトムントの復調を後押しする存在となった。シーズン終盤、負傷で戦列を離れたが、自身の価値を取り戻す移籍となった。 【期待外れ】 ★チーム ◆ケルン&ハンブルガーSVGetty Images▽昨季5位と躍進し、25年ぶりに欧州カップ戦出場を果たしたケルンが5季ぶりに降格となった。昨季チーム内得点王のモデストが移籍したチームは深刻な得点力不足に陥り、未勝利が続いた。シュティーガー監督解任後、ようやく前半戦最終戦で勝利を手にしたが、後半戦に入ってもエンジンがかからなかった。また、近年残留争いを常に強いられていた名門のHSVもついにクラブ史上初の降格となった。3度の監督交代も実らず、キャプテンを務めた酒井高は、不名誉なクラブの歴史に名を刻んでしまった。 ★選手 ◆MFマハムド・ダフード(ドルトムント)Getty Images▽ボルシアMGで台頭した22歳のMFは、最後までドルトムントに馴染むことができなかった。ギュンドアンを彷彿とさせるプレースタイルで攻撃面でアクセントを付けられるタイプのプレーメーカーだが、その持ち味を発揮することはできなかった。ブンデスリーガでの先発は11試合に留まった。 2018.05.24 21:00 Thu
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