コラム

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初招集選手プロファイル No.2~谷口彰悟~

▽ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、11日にキリンチャレンジカップ2015のイラク代表戦(神奈川/日産スタジアム)、そして16日にロシア・ワールドカップアジア2次予選のシンガポール代表戦(埼玉/埼玉スタジアム2002)を迎える。 ▽この2試合に向け、初招集されたのはDF丹羽大輝(G大阪)と、MF谷口彰悟(川崎F)の2選手。そこで、本稿ではプロ2年目にして早くも日本代表としてプレーするチャンスを得た谷口の経歴、プレースタイルを簡単に紹介しつつ、今後予想される代表での立ち位置を考察していく。 ◆選手紹介 【生年月日】 1991年7月15日(23歳) 【身長/体重】 182cm/70kg 【所属クラブ】 川崎F 【ポジション】 セントラルMF、センターバック、サイドバック 【今季公式戦出場記録】 J1:15試合(1ゴール)/ナビスコ杯:6試合 ▽2014年に筑波大学時代の恩師である風間八宏監督率いる川崎Fに加入した谷口。ルーキーイヤーの昨年は、公式戦35試合に出場するなど、充実の1年を過ごした。主力として臨む2年目は、昨季まで守備の要としてプレーしたDFジェシの背番号“5”を継承。リーグ開幕からこれまで公式戦全試合に出場している。 ▽谷口は、視野が広く、戦術眼に長けたクレバーな選手。足元の技術も高く、センターバックとしてプレーしている川崎Fでは、ポゼッションサッカーを真髄とするチームを後方から支えている。また、高いボール奪取能力と当たり負けしないフィジカルを兼ね備えており、守備の面でも大きくチームに貢献している。 ▽上記の特徴から考えると、、谷口にとって代表でのライバルは、今回招集外となっているG大阪MF今野泰幸だろう。その高いボール奪取能力と様々なポジションをこなすユーティリティ性から日本代表で重宝されてきた今野だが、35歳で迎えるロシア・ワールドカップ開催時まで、現在と同レベルのパフォーマンスを維持できているとは限らない。。川崎Fでユーティリティ性を発揮している谷口にとって、今野の後継者としての役割を果たせることを証明できれば、代表定着も大いにありうるだろう。 《超ワールドサッカー編集部・相澤滋貴》 2015.06.11 11:52 Thu
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初招集選手プロファイル No.1~丹羽大輝~

▽ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、11日にキリンチャレンジカップ2015のイラク代表戦(神奈川/日産スタジアム)、そして16日にロシア・ワールドカップアジア2次予選のシンガポール代表戦(埼玉/埼玉スタジアム2002)を迎える。 ▽今回の2試合に向け、初招集されたのはDF丹羽大輝(G大阪)と、MF谷口彰悟(川崎F)の2選手。そこで、本稿では29歳にして初めてサムライブルーのユニフォームに袖を通した丹羽の経歴、プレースタイルを簡単に紹介しつつ、今後予想される代表での立ち位置を考察していく。 ◆DF丹羽大輝 【生年月日】 1986年1月16日(29歳) 【身長/体重】 180cm/76kg 【所属クラブ】 G大阪 【ポジション】 センターバック、両サイドバック、守備的MF 【今季公式戦出場記録】 J1:14試合 / ゼロックス杯:1試合 / ACL:8試合 ◆苦労の連続から出世街道へ ▽今やG大阪で最終ラインのレギュラーとして活躍する丹羽だが、これまでのキャリアに目を通すと、苦労人という言葉が思い浮かぶ。G大阪ユース出身の丹羽は2004年にトップチーム昇格を果たしたが、昇格後の3年間はプロ初出場を果たすどころか、ベンチ入りもままならない日々が続くなど、当初はプロの厚い壁に苦しんだ。そのため、2007年から2011年にかけては徳島、大宮、福岡へのレンタル移籍を決断。この武者修行の間に、チームキャプテンを務めた福岡時代の2010年に5年ぶりとなるチームのJ1昇格に貢献するなど、徐々に頭角を現した。 ▽5年間にもわたるレンタル生活で着実に成長の一途を辿った丹羽は、2012年にG大阪へ6シーズンぶりに復帰した。以降は、DF岩下敬輔やDF西野貴治との熾烈なポジション争いに身を置いたが、2014年の途中からは不動のセンターバックとして25試合に出場。失点数リーグ2位タイの31失点を記録したディフェンス陣を支え、G大阪の国内3冠(J1、ナビスコカップ、天皇杯)達成に大きく貢献した。今季はここまで公式戦23試合に出場。リーグ戦では全試合にフル出場を続けており、G大阪の最終ラインにおいて、なくてはならない選手として地位を確立している。 ◆ライン統率、クレバーさ、堅実さ ▽G大阪の最終ラインに欠かせない存在となった丹羽は、決してポテンシャルの高い選手ではないが、ライン統率やクレバーなディフェンスを堅実にこなすことのできるセンターバックだ。持ち味の1つであるライン統率で、岩下やDF米倉恒貴、DF藤春廣輝といったアグレッシブさを売りとするDF陣を1列にまとめ上げている。実際、今季のリーグ戦における失点数でもここまで試合数(14試合)を下回る10失点と、丹羽を中心としたディフェンスラインの堅さは数字にも表れている。 ▽また、丹羽の守備にはラインコントロールと同時に、クレバーかつ堅実な対応が際立つ。どのようなシチュエーションでも冷静沈着な状況判断が可能で、G大阪でもボールホルダーに対する無謀な食い付きや軽率なディフェンスは少ない。また、センターバックに加え、必要であればサイドバックや守備的MFでも卒なくプレーできるユーティリティー性は、代表への生き残りを考えても好材料となるはずだ。 ◆最大のライバルは槙野 ▽先の日本代表候補合宿ではサイドバックとして招集された丹羽だが、今回はセンターバックとしてノミネートされた。したがって、センターバックタイプの4選手が招集された今回に関しては、DF吉田麻也(サウサンプトン)とDF森重真人(FC東京)、DF槙野智章(浦和)と、熾烈な生き残りをかけたポジション争いを演じることになるだろう。そのなかで、丹羽にとって最大のライバルとなり得るのが、彼と同様にサイドバックでもプレー可能な槙野だ。 ▽そして、明るいキャラクターを生かしたオフ・ザ・ピッチの部分での貢献度も、槙野と類似する点の1つだ。丹羽のムードメーカーぶりは、G大阪でチームメートのMF遠藤保仁が「笑いを提供してくれる」との理由で、昨シーズンのリーグ優勝の懸かる苦しい終盤戦のキーマンに挙げたほど。この点に関しては、チームの雰囲気を大事にする傾向のあるハリルホジッチ監督下の日本代表にとっても、欠かせないピースになり得る可能性を秘めている。 ▽あとは、宮本恒靖氏以来となるG大阪ユース出身のDFとして代表定着を狙う丹羽が、「ここに入る資格があることを証明してほしい」と招集メンバー発表会見で語ったハリルホジッチ監督の期待にピッチ上で応えられるかどうか。もちろん、今回の代表戦2試合だけが査定の全てではないが、複数のポジションでプレー可能なユーティリティー性や、クレバーかつ堅実なディフェンスで存在感を示すことができれば、キャプテンマークを巻いて71キャップを記録した宮本氏のように、代表でも確固たる地位を確立できるはずだ。 《超ワールドサッカー編集部・玉田裕太》 2015.06.11 11:51 Thu
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【日本代表コラム】上々の船出

▽ハリルホジッチ監督の言葉どおり「本当に素晴らしい出発になった」。青山のスーパーボレーにはじまり、最後は宇佐美と川又の“らしい”代表初ゴールで大量5得点を奪取。最高の形で新体制の2試合を終えたようにも思えるが、試合をトータルで評価すると、課題も多く見つかった。ただ、前回のコラムでも触れたように、それは当然のこと。試合後のコメントを聞く限り、新指揮官にとっても想定の範囲内だったようだ。 ▽キックオフ直後、岡崎が猛然とプレスをかけると、それに呼応するようにチーム全体でボールを奪いにかかる。チュニジア戦でも見られた姿勢であり、前半6分には、ボックス付近で前線の4選手が連動し、ワンタッチ、ツータッチでボックス内に侵入。そして、その一連の流れで得たCKのクリアボールを、青山が豪快且つ繊細なボレーでゴール右上に突き刺した。 ▽その直後にも、トップ下の香川にボールが収まると、乾のダイアゴナルランに合わせてプルアウェイした岡崎に絶好のパスが届くが、これを決めきれない。さらに乾や本田がミドルレンジから積極的にゴールを狙っていった。また、今回の合宿を通して練習していた3~4人が絡んでの《クサビ⇒落とし⇒展開》という流れからもゴールに迫っていった。 ▽しかし、“縦”と“速さ”を意識するあまりボールロストも多く、前と後ろが間延びする場面が散見。10番のラシドフを筆頭に、ウズベキスタンにも技術のある選手が揃っていたため、プレスをはがされ、マークにズレが生じてゴールを脅かされる場面も多かった。終盤のゴールラッシュに関しては、相手の集中力が切れていたことや、6人という交代枠によって前線の運動量が増えたことも影響したはずだ。 ▽ただ、ハリルホジッチ監督も、準備期間が短かったため、「仕方のない部分もある。そういったウィークポイントを修正していけばいい」と語り、改善点が出てくることは織り込み済み。現時点で大事なのは、“何ができて、何ができていないか”を把握することに他ならない。だからこそ、徹底的に“縦”と“速さ”の意識を刷り込み、自身のスタイルを示しつつ、そこまでの道のりを逆算したかったのだろう。 ▽また、新戦力の活躍にケチをつけるような言い方をしたが、彼らが結果を残したことは事実であり、大きな自信を手にしたはずだ。何より、太田や宇佐美、川又など、途中から出場した選手の多くが、自身の特徴を生かしてゴールに絡んでいる。香川もトップ下の位置で以前よりも軽快な動きを見せていた。そして青山はゴールだけでなく、自身の持ち味である展開力も発揮。特に、奪ったボールをダイレクトで前線の選手に供給するパスは、奪ってからの素早い展開を目指す現代表にもマッチするだろう。監督が「何人か気になる選手がいた」と語った「何人か」の一人は、青山のような気がしている。 ▽先のチュニジア戦に比べると悪い部分も目に付いたウズベキスタン戦だったが、ハリルホジッチ監督は「私が思っていたよりも早く、より良いチームになると思う」との見通しを語るなど、今回の代表合宿、そして2つの国際親善試合に手応えを感じていることは間違いない。見ている側にも、監督がどのようなチームを目指しているのかは伝わってきた。ここから2カ月余りは、そのチームに適した人材を発掘する時間ができる。指揮官がどのようなリストを用意するのか――約2カ月に及ぶ“視察”の中で、ハリルホジッチ監督の導き出す答えを楽しみに待ちたい。 《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》 2015.04.01 12:30 Wed
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【日本代表コラム】選手の意識を高めた初陣

▽「明日は、これまでプレー機会が少なかった選手たちを起用したいと思っている」。前日会見でそう語った新指揮官の言葉どおり、大分スポーツ公園総合競技場のピッチには新鮮な顔ぶれが並んだ。結局、最後は後半途中から出場した“先輩方”がご活躍。岡崎と本田という役者のゴールにより、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の初陣を白星で飾ることに成功した。 ▽いくら「たくさんの映像を見てきた」と言っても、監督就任から3週間ほどで、本格的な練習は3回だけ。すべてはこれからだ。今回の試合で注目していたのは、指揮官が前日会見で語っていた“球際の激しさ”と“プレースピード”の2点。数多くのミーティングや面談を経て、どれだけ意識付けされているのかを注視した。 ▽前者に関しては、キックオフ直後から川又や永井がアグレッシブにプレスをかけていき、その姿からは“何が何でも代表に残ってやる”といった気概を感じとることができた。最初は多少の“気負い”も感じられ、守から攻への切り替えがスムーズではなかったように思う。その点に関しては監督も認めており、改善の必要性を口にしていたが、その一方で「ピッチが滑りやすかった部分もある」と述べ、選手たちが見せた姿勢に満足感を示していた。 ▽一方、プレースピードに関しては課題が残った。ボールを奪ってシンプルに裏を狙うという場面は少なかったように思う。実際、監督は試合後の会見で「奪ったあとに短いパスを使いすぎている。もっと長いパスを狙ってもいい」との考えを示した。もちろん、何がなんでも縦や裏を狙う必要はないが、出せたはずの最初のタイミングで迷ってつなぎなおし、その結果、相手のプレスを受けるという場面が何度かあった。 ▽これに関しては、ミスを犯したくないという心理的な要素に加え、起用した選手の特徴や相性も関係していたと思う。前線には、永井、川又、武藤と、縦の意識が高く、裏を狙える選手が揃っていた。彼らに関しては実際にプレーを見ており、その特徴を理解したうえで起用していたはずだ。しかし、パスの出し手となる中盤の選手に関しては異なる。 ▽山口も長谷部も正確な長いボールを前線に送るというより、ボールを運びながら前に関わっていくタイプだ。どちらかと言えば、青山や柴崎の方が今日の3トップとの親和性はあるだろう。ただ、守備の強度に関しては山口や長谷部の方があるため、そのあたりの兼ね合いは難しいところではある。とはいえ、これから選手の特徴をより明確に把握し始めれば、自然と状況に応じた選手起用がなされるだろう。 ▽これまでの言動から察するに、今回の選手起用には2つの意味合いがあったと思っている。1つは、前述したような戦術的な側面。前線に裏を狙えるタイプの選手を並べ、ボールを奪ってから素早くゴールに迫ろうとしたのだろう。もう1つは、前回のコラムでも語ったように「開かれた代表」であり、「ファミリー」であるということを発信したかったのではないか。 ▽試合後の会見でも、次のJALチャレンジカップ(ウズベキスタン代表戦)には「違うメンバーで臨もうと思っている」と語り、多くの選手に出場機会を与えていくことを明言した。選手の特徴はこれから把握していけばいいし、戦術面のディティールも徐々につめていければいい。いま大事なのは、各選手のモチベーションを高く保ち、自分も一員であり、チャンスがあると感じさせること。うまくいけば自ずと競争力は高まってくる。信頼関係の構築という意味でも、公平に見ているというアクションは大事だ。 ▽もちろん、選手たちが高いモチベーションを持ってプレーし、自らをアピールするのは当然のことではある。それでも、見ていてもらえていると感じられることは選手にとって大きい。そういった土壌を整えておくことは無駄ではないだろう。チュニジア戦では、球際で戦えたことも、勝利を手にできたことも良かったが、すべての選手たちが“俺も使ってもらえる”と感じられた(であろう)ことが、“新陳代謝”も図っていきたい代表の今後に向け、何よりも意味のあることだったのではないか、と思っている。 《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》 2015.03.28 12:00 Sat
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【日本代表コラム】開かれた代表

▽先日の就任会見同様、新指揮官の並々ならぬ意欲を感じる約1時間のメンバー発表会見だった。そして、今回の会見でヴァイッド・ハリルホジッチ監督が何度も強調していたのが、「日本代表は全員に開かれている」ということだった。 ▽今回のリストに名を連ねたのは、通常の23名ではなく、ケガ人3名を含む31名(そのほかバックアップメンバーが12名)だ。これは、より多くの選手を手元で確認し、より多くの選手に自身の考えを伝えたい指揮官の思惑を反映したもの。ワールドカップ予選まで時間がないことや、監督に就任してから1週間しか経っていないことを考えれば、当然のこととも言える。ちなみに31名のうち、19名はアジアカップのメンバーになるが、これも当然の流れだろう。しかし、枠を増やしたことで、これまでのベースを担保しつつ、新たな選手を加えることができた。 ▽その結果、初招集のDF藤春、ブラジル・ワールドカップ組のMF青山、同じワールドカップ組で現在はJ2でプレーしているMF山口、直前の視察(ナビスコカップ川崎Fvs名古屋)で見初められた(?)FW永井など、様々な立場や年齢の選手が選出された。また、監督自身、バックアップメンバーを発表した理由について「大きなグループであるということのメッセージ」と語っており、誰にでも代表入りの可能性があることを強調している。実際、バックアップメンバーには、ルーキーのDF車屋や2年目のMF谷口、頭角を現してきたMF大森といった若手、DF千葉やFW豊田といったアラサー組に、オーストラリアでプレーするMF高萩と、良いプレーを見せれば誰にでも代表入りの可能性があることは示された。 ▽なぜ、「開かれた代表」ということを強調するのか。それは、選手たちの成長を促すため、競争力のある代表を作るためだろう。実際、ハリルホジッチ監督も「期待したいのは各ポジションで競争があること。私には前もって決まっているベストメンバーはいない。時期によって調子も変わるので、そのときにベストな状態の選手を呼びたい」、「良いプレーをしていれば呼ぶ。スター選手に変わる選手にも期待しているし、そこが変わっても問題はない」と語っている。 ▽代表入りを目指す選手たちのモチベーションを高め、現在の代表メンバーには危機感を持たせる。それが相乗効果となり、全体のレベルを引き上げられれば言うことはない――。代表合宿は来週月曜からはじまり、メンバーもすでに決まっている。しかし、次のメンバー入りに向けた“競争”は、今週末のJリーグからはじまる。代表合宿も楽しみだが、今週末のJリーグも楽しみだ。まずは、代表メンバーやバックアップメンバーだけではない、代表候補選手たちのプレーにも注目したい。 《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》 2015.03.20 20:00 Fri
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