【プレミアリーグ最終節プレビュー】上位争い完全決着で、降格2枠巡る残留争いに注目

2023.05.28 12:00 Sun
Getty Images
先週末に行われた前節とミッドウィーク開催に行われた第32節延期分の結果を受け、優勝争いに続きチャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)出場権争いが完全決着。マンチェスター・ユナイテッドとニューカッスルがCL出場権、リバプールとブライトンがEL出場権を手にした。

そのため、2022-23シーズンのプレミアリーグ最終節では、7位のアストン・ビラ(勝ち点58)、8位のトッテナム(勝ち点57)、9位のブレントフォード(勝ち点56)の3チームによる、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)出場権争い。19位のリーズ(勝ち点31)、18位のレスター・シティ(勝ち点31)、17位のエバートン(勝ち点33)の3チームによる、残留争いにスポットライトがあたる。
その2つの争いに直接影響を及ぼすのが、リーズとトッテナムの一戦だ。5試合未勝利の17位でアラダイス新監督を招へいしたホワイツだが、マンチェスター・シティとニューカッスルの強豪2チーム相手に1分け1敗、前節はウェストハムに1-3で敗れて8戦未勝利に。この結果、順位を19位まで落とした。これで自力での残留の可能性が消滅したが、ホーム最終戦で勝利できれば、ライバルの結果次第で奇跡の残留の可能性を残す。その対戦相手は直近連敗で、前回対戦では打ち負けたものの、3-4とほぼ互角の戦いを見せたスパーズだけにチャンスは十分にあるはずだ。

一方、ECL出場を争うトッテナムはアストン・ビラ、ブレントフォードとライバルとの直接対決に連敗。とりわけ、前節はホーム最終戦で1-3の逆転負けを喫し、ファン・サポーターの怒りを買った。来季EL出場権も逃し、新監督探しの難航、絶対的エースの去就問題とネガティブな状況が続く中、ECL出場権の有無は別として厳しいシーズンを何とか勝利で終えたいところだ。

2013-14シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部)優勝で2003-04シーズン以来のプレミア復帰を果たし、2015-16シーズンには奇跡のプレミア制覇を成し遂げたレスター。以降もトップハーフに定着する安定した戦いを継続したが、今季は開幕から低迷。ロジャーズ監督を解任し、最終盤にディーン・スミス監督を招へいしたが、18位で最終節を迎えることに。
リーズ同様に自力での残留の可能性が消滅したチームは5戦未勝利と苦境が続くが、対戦相手となる14位のウェストハム(勝ち点40)は6月7日にECL決勝を控えており、負傷者や過度な消耗を回避したい状況にあるため、ホームサポーターによる後押しを含めて勝利のチャンスは十分にある。

残留圏内ギリギリのエバートンは、15位のボーンマス(勝ち点39)をホームで迎え撃つ。リーズには得失点差で優位に立っているが、レスターには得失点差で下回っており、自力で残留を決めるためには引き分けではなく勝利が求められる。ハーフタイムや試合終盤に関しては他会場の戦況を確認しながらの臨機応変な戦いとなるが、自分たちの戦いに集中できなければ、悪夢を招く可能性もあるだけに、あくまで勝利にこだわった戦いを見せたい。

2010-11シーズンのEL出場権獲得以来のUEFAコンペティション出場権獲得を目指すアストン・ビラは、6位のブライトン(勝ち点62)を迎え撃つホーム最終戦での勝利で目標達成となる。直近2試合でトッテナム、リバプール相手に1勝1分けと安定したパフォーマンスを披露しており、ビラ・パークの大きな後押しを含め勝利の可能性は十分にある。

対するブライトンはミッドウィーク開催のシティ戦を1-1のドローで終え、クラブ史上初のEL出場権を獲得。アウェイゲームに加えて6位も確定しており、対戦相手に比べてモチベーションは決して高くない。ただ、今夏の移籍が決定的なMFカイセドとMFマク・アリスターにとってはシーガルズでのラストゲームとなるため、このメンバーでの最後の戦いを勝利で終えたい気持ちはあるはずだ。MF三笘薫に関しては先発か途中投入かはわからないが、ここ最近続く決定機逸を払拭すべく12試合ぶりの今季8点目を決めて充実したシーズンを良い形で締めくくりたい。

逆転でのECL出場に最も厳しい状況にあるブレントフォードは、ホーム最終戦で王者シティを迎え撃つ。直近のブライトン戦のドローでリーグ連勝が「12」でストップしたグアルディオラのチームは、来週末にFAカップ決勝のマンチェスター・ダービーを控えており、その一戦に向けた調整試合の意味合いが強い。自身のシーズン最多ゴール記録更新を目指すFWハーランドを除き、のらりくらりの戦いを念頭に置いた戦いとなる。

その他の上位陣では3位のユナイテッド(勝ち点72)と、4位のニューカッスル(勝ち点70)の順位が入れ替わる可能性はあるものの、ユナイテッドは前述のFAカップ決勝を睨んだ戦い、その他のビッグクラブもホーム最終戦や今季限りでの退団が決定した選手たちとのお別れの場という意味合いが強い最終戦となりそうだ。

◆プレミアリーグ第38節
▽5/28(日)
《24:30》
アーセナル vs ウォルバーハンプトン
アストン・ビラ vs ブライトン
ブレントフォード vs マンチェスター・シティ
チェルシー vs ニューカッスル
クリスタル・パレス vs ノッティンガム・フォレスト
エバートン vs ボーンマス
リーズ vs トッテナム
レスター・シティ vs ウェストハム
マンチェスター・ユナイテッド vs フルアム
サウサンプトン vs リバプール
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プレミアリーグ勢からの熱心な関心を受けているスポルティングCPのスウェーデン代表FWヴィクトル・ギョケレシュ(25)だが、争奪戦は激しいものになりそうだ。 チャンピオンシップ(イングランド2部)のコヴェントリー・シティから2023年夏にスポルティングに完全移籍したギョケレシュ。初挑戦となったプリメイラ・リーガでは27試合で22ゴール10アシストと圧倒的な得点力を見せ、首位を走るチームを支えている。 そのギョケレシュには、アーセナルやチェルシー、ニューカッスルと言ったプレミアリーグのクラブが関心を寄せており、代理人とも交渉をすでにスタートさせていると見られている。ただ、契約解除条項の金額である1億ユーロ(約161億5000万円)の支払いが移籍の条件のようだ。 そんな中、イギリス『HITC』はマンチェスター・ユナイテッドも参戦することとを報道。ストライカー補強を今夏のテーマにしているユナイテッドは、新たな少数株主である『INEOS』の後押しも受けて、資金面での遅れを取らないと見られている。 ユナイテッドは昨夏も獲得を目指したバイエルンのイングランド代表FWハリー・ケインやブレントフォードのイングランド代表FWイヴァン・トニーもターゲットにしている中、ギョケレシュが最優先と考えている状況。すでにコンタクトを取っているという。 一方で、そのユナイテッドの動きに待ったをかけようとしているのがリバプールとのこと。ユルゲン・クロップ監督が退任することが決定している中、後任の候補にはスポルティングのルベン・アモリム監督も浮上。併せて選手も獲得したいと考えているという。 長年エースとしてチームを支えてきたエジプト代表FWモハメド・サラーがサウジアラビアから熱心なオファーを受けており、退団する可能性が高く、コロンビア代表FWルイス・ディアスも他クラブに狙われている状況。ストライカーの獲得に動きたい中で、ギョケレシュが検討されているようだ。 <span class="paragraph-title">【動画】圧巻のゴールラッシュ!ギョケレシュの2023-24シーズンゴール集</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="xBd7ZmTcUFY";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.16 15:05 Tue

フランクフルトでもパッとせずのファン・デ・ベーク、夏に新たなクラブ探しへ

元オランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベーク(26)は来る夏に新たなクラブを探す見通しのようだ。 2020年9月にアヤックスからユナイテッド入りしてからというもの、パッとせずのファン・デ・ベーク。不遇感もあるが、出番が見込めるタイミングで負傷したりとチャンスを不意にし、今年1月に2022年1月のエバートン行きに続くローンでフランクフルトに活躍の場を求めた。 だが、その今季もあと数カ月で終わるというなか、出場数を増やせず、ここまでブンデスリーガ7試合の出場のみ。14日に行われた第29節のシュツットガルト戦で4試合ぶりに出場が巡ったが、この試合も途中からと思ったよりも出番が限られる。 移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、フランクフルトは固定額1100万ユーロ+アドオン300万ユーロの総額1400万ユーロ(約22億9000万円)からなる買取オプションの行使を見送るという。 となれば、ユナイテッド復帰が既定路線となる今後だが、夏のマーケットでは改めて新たな章、新たなクラブを探すことになるそうだ。 今月18日には27歳となるファン・デ・ベーク。年齢的にも働き盛りとあって、そろそろ活躍先を見つけ出したいところだが、いかに。 2024.04.16 11:50 Tue
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