ユナイテッドがザビッツァーの加入後初弾で9人フルアムに逆転勝利! 準決勝では三笘のブライトンと対戦《FAカップ》

2023.03.20 03:43 Mon
Getty Images
FAカップ準々決勝、マンチェスター・ユナイテッドvsフルアムが19日にオールド・トラッフォードで行われ、3-1で勝利したユナイテッドが準決勝進出を決めた。
PR
今季カップトレブルを目指すユナイテッドは、EFLカップに続きタイトル奪取の可能性が高いFAカップで4強進出を狙った。リーグ戦では2試合未勝利も、直近のヨーロッパリーグではラッシュフォードのゴールを守り切って1-0の勝利。順当にベスト8進出を決定。その試合から中2日の一戦では先発4人を変更。サスペンションのカゼミロに加え、マラシアとフレッジ、ペリストリに代えてショー、マクトミネイ、ザビッツァー、サンチョを起用した。
試合は過密日程を強いられるユナイテッドに対して、休養十分のフルアムが球際のバトルで優位に立って押し込む入りとなった。決定機まではあと一歩も、ウィリアンやミトロビッチを起点にたびたびボックス内への侵入を繰り返すと、格上相手に分があるセットプレーでゴールを目指す。

時間の経過と共にギアを上げていきたいユナイテッドだったが、相手の強度の高い守備を前にヴェグホルストら前線の選手がなかなか起点を作れず。サンチョとラッシュフォードのスピードを生かしたカウンターもうまく遅らされ、決定機はおろかシュートまでも持ち込めない。ただ、守備では要所を締める守備でフルアムの攻撃を抑え込んで均衡を保つ。

前半終盤にかけては全体が間延びしてきた中でユナイテッドがカウンターから続けてチャンスを作っていく。32分にはボックス左へ抜け出したラッシュフォードが角度のないところからのシュート、40分にはザビッツァーが得意のミドルシュートでGKレノを脅かす。さらに、前半終了間際には高い位置でのパスカットからボックス付近でサンチョのパスを受けたマクトミネイにビッグチャンスも、ここはDFのブロックに阻まれた。
ゴールレスで折り返しとなった試合だが、後半の早い時間帯にスコアが動く。ウィリアンを起点に、続けてGKデ・ヘアを脅かしたフルアムは50分、右CKの場面でニアのディオプがワンタッチでフリックしたボールをゴール前のミトロビッチが左足ボレーで蹴り込んだ。

我慢し切れずに追う展開となったユナイテッドは58分にマクトミネイを下げてアントニーを投入。中盤の底にザビッツァーとブルーノ・フェルナンデスが並ぶ攻撃的な布陣に変更した。だが、この交代も即流れを変えるまでには至らず。

しかし、守護神デ・ヘアの好守によって2失点目を凌いで虎視眈々とチャンスを窺っていたユナイテッドは、思わぬ形から一気に戦局を引っくり返した。

70分、ロングカウンターで右サイドのスペースに完璧に抜け出したアントニーが左を並走するサンチョへ冷静にラストパス。サンチョはGKレノを左への持ち出しで交わした上、さらにDFを先に滑らせて無人のゴールへシュート。これは必死のゴールカバーを見せたウィリアンにブロックされるが、オンフィールド・レビューの結果、右手を使ってのブロックと判断されてPKと共に決定機阻止のウィリアンにレッドカードが掲示される。さらに、一連の判定に激高したミトロビッチが主審への暴言と胸を小突く暴力行為でレッドカードをもらい、一気に2人が退場することに。

このPKをB・フェルナンデスがきっちり決めて同点に追いついたユナイテッドは、数的優位を生かして畳みかける。77分、左サイドでボールを受けたサンチョがオーバーラップするショーをうまく使うと、そのままボックス内に侵入したショーからのグラウンダーの折り返しをゴール前のザビッツァーがヒールシュートで流し込んだ。

ザビッツァーの加入後初ゴールで試合を引っくり返したユナイテッドは、ラッシュフォードを下げてフレッジを投入し、攻守のバランスを整えて逃げ切り態勢に入る。以降は2人の数的優位を生かして危なげなく時計を進める。さらに、試合終了間際の96分にはB・フェルナンデスが鋭い右足のシュートを叩き込んでダメ押しの3点目まで奪い切った。

そして、やや相手の自滅に救われた感もあるものの、勝負強さを発揮したユナイテッドがベスト4進出を決めた。

なお、同試合前に行われた組み合わせ抽選の結果、ユナイテッドは準決勝でMF三笘薫を擁するブライトンとの対戦が決定。もう1カードはマンチェスター・シティvsシェフィールド・ユナイテッドとなった。

PR
関連ニュース

負傷者多数のユナイテッド、ラッシュフォード&マクトミネイも状態懸念

マンチェスター・ユナイテッドのエリク・テン・ハグ監督が、2選手の欠場の可能性について語った。クラブ公式サイトが伝えた。 先日行われたFAカップ準決勝では、チャンピオンシップ(イングランド2部)のコヴェントリー・シティ相手に3点差を追いつかれ、延長戦とPK戦の末に辛くもファイナル進出を決めたユナイテッド。プレミアリーグでも4試合勝ちなしと苦しい状況が続く中、24日には第29節延期分のシェフィールド・ユナイテッド戦に臨む。 最終ラインを中心に負傷者に悩まされているテン・ハグ監督は、コヴェントリー戦でブラジル代表MFカゼミロをセンターバックで起用。シェフィールド・ユナイテッド戦も引き続きカゼミロがCBに入ると見られる。 また、テン・ハグ監督はイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードとスコットランド代表MFスコット・マクトミネイの状態が不安だと前日会見でコメント。アルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョとポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスも万全ではないというが、こちらはプレー可能なようだ。 「ガルナチョには問題があったからあの試合(コヴェントリー戦)では交代させた。だが、彼は大丈夫だと思う」 「スコット・マクトミネイについては今日判断しなければならない。状態がとても疑わしい。マーカス・ラッシュフォードの状態も怪しい。ブルーノ・フェルナンデスは手に問題があったが、彼は出場可能だと思う」 「そのため、明日の試合に向けてはいくつかの懸念がある」 2024.04.24 15:57 Wed

「帰ってきたポグバが別人に」モウリーニョ氏がユナイテッドでの指揮を回想「私は仕事をこなした」

ジョゼ・モウリーニョ氏がマンチェスター・ユナイテッド指揮官時代を振り返った。イギリス『ミラー』が伝えている。 2016-17シーズンから18-19シーズン途中まで、約2年半ユナイテッドを指揮したモウリーニョ氏。最後は成績不振が決定打となって解任されたわけだが、今回『テレグラフ』の取材でその当時を振り返る。 「最後の数カ月、クラブが私の経験・判断を信頼してくれれば、状況を変えられるかもしれないと感じる瞬間もあった。ユナイテッドは5〜6年前(在任当時)に私が必要としなかった選手が今も残っているね」 「ユナイテッドに相応しいパーソナリティやプロフィールをしっかり披露しなかった選手がいる一方、私は自らの仕事をこなした。時間が経つと、真実が浮き彫りになってくる」 ユナイテッド前上層部に恨み節のモウリーニョ氏。解任された18-19シーズン、当時W杯制覇メンバーとなったばかりのポール・ポグバとの衝突が伝えられたが、これは事実だと言う。 「フランス代表が勝った2018年だな…帰ってきたポールは別人だったよ」 「サッカーはチームスポーツ。全員が同じ哲学を同じレベルで共有したいわけだが、あのロシアW杯はポールの価値観を変えてしまった。サッカーが最も大事ではない人生に切り替わってしまった…」 最後はマンチェスターでほとんど信任を得られなかったモウリーニョ氏だが、指揮官なりの苦悩もあったようだ。 2024.04.24 14:20 Wed

テリーとアンディ・コールがプレミアリーグ殿堂入り

プレミアリーグは22日、ジョン・テリー氏(43)とアンディ・コール氏(52)が殿堂入りしたことを発表した。 チェルシーでDFとして活躍したテリー氏は、5度のプレミアリーグ優勝に貢献。プレミアリーグ通算717試合に出場した。 一方、マンチェスター・ユナイテッドでストライカーとして活躍したA・コール氏も5度のプレミアリーグ優勝に貢献。プレミアリーグ通算415試合出場187ゴールを挙げた。 プレミアリーグ殿堂は2021年に創設。これまでデイビッド・ベッカムやエリック・カントナ、デニス・ベルカンプ、ティエリ・アンリ、サー・アレックス・ファーガソンら1990年代と2000年代を代表する名手や名将22人が殿堂入りしてきた。 2024.04.23 07:00 Tue

3点差追い付くもPK戦で涙、ユナイテッドと激闘演じたコヴェントリー指揮官「クラブ史に名を刻んだことを誇りに思うべき」

コヴェントリー・シティのマーク・ロビンズ監督が、選手の健闘を称えた。 チャンピオンシップ(イングランド2部)に属するコヴェントリーは、21日のFAカップ準決勝で格上マンチェスター・ユナイテッドと対戦した。 一時は3点差を付けられるも、71分にエリス・シムズ、79分にカラム・オヘアがゴールを挙げ、90+5分にはハジ・ライトのPK弾でついに同点に。準々決勝に後半アディショナルタイムの2発でウォルバー・ハンプトンを逆転で下したように、ユナイテッド相手にも驚異的な粘り強さを見せた。 延長戦でも決定機を創出。終了間際にはヴィクトー・トープがネットを揺らしたが、VARのチェックがわずかなオフサイドを見逃さずに、ノーゴール判定となり、PK戦の末に2-4で涙をのんだ。 1986–87シーズンの優勝以来となる決勝進出はならなかったが、指揮官は「クラブ史に名を残したことを誇るべきだ」と、劣勢を跳ね返した選手を称えた。 「とても誇りに思う。序盤はもう少しセットしたかったが、十分にボールを握れなかった。(前半の失点も)こういう展開は予想できたし、たとえ先にゴールを奪われてもゲームが終わる訳ではない。各選手が変化を起こせることも分かっている」 「ハーフタイムで形を変えながらも3点差を付けられたが、エリスのゴールで自信を取り戻りした。オヘアのループはもちろんだけど、交代選手が全員素晴らしかった」 「ライトが見事にPKを決め、延長戦残り20秒で逆転して勝者になったかと思ったんだがね……。つま先がオフサイドだなんて、こんな不運なことはないだろう」 「(敗れはしたが)彼らはこの試合の逆襲でこのクラブの歴史に名を刻んだ。それを誇りに思うべきだ。(勝者として彼らを)見届けられなかったことが残念だ」 <span class="paragraph-title">【動画】3点差を追い付いたコヴェントリー</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="NwR7k75shwc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】エリアを埋め大声援を送ったコヴェントリーサポーター</span> <span data-other-div="movie2"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">WE’LL LIVE AND DIE<br>WE’LL LIVE AND DIE IN THESE TOWNS <a href="https://t.co/wlWiZX0OIB">pic.twitter.com/wlWiZX0OIB</a></p>&mdash; Coventry City (@Coventry_City) <a href="https://twitter.com/Coventry_City/status/1782052453493375232?ref_src=twsrc%5Etfw">April 21, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.22 21:20 Mon

ユナイテッド改革中の新共同オーナー、ファンにしばしの辛抱要求「電気のスイッチではない」

マンチェスター・ユナイテッドの共同オーナー、サー・ジム・ラトクリフ氏がファンに辛抱を求めている。『The Athletic』が伝えた。 21日、FAカップ準決勝でコヴェントリー・シティと対戦したユナイテッド。3点を先行しながらも後半アディショナルタイムまでに追いつかれ、延長後半にはあわや逆転負けの幻のゴールを決められる始末。VARのおかげでPK戦へ持ち込み、ぎりぎりのところで決勝進出を決めた。 ケガ人多数の中で結果的に負けなかったとは言え、チャンピオンシップ(イングランド2部)のチーム相手に3点差を巻き返されるのは、クラブの歴史も踏まれば大きな失態。プレミアリーグでも現在7位と来シーズンの欧州大会出場が危うい状況にあり、なんらかのテコ入れが必須だ。 そこに着手しているのが、2月にユナイテッドの株式を25%取得し、晴れて共同オーナーとなったラトクリフ氏。長年にわたりマンチェスター・シティを支えたオマル・ベラダ氏を新たな最高経営責任者(CEO)に据えた他、サウサンプトンでフットボール・ディレクターとして活躍していたジェイソン・ウィルコックス氏をテクニカル・ディレクター(TD)として招へいしている。 しかし、新たなスポーツ・ディレクター(SD)として引き入れようとしているダン・アシュワース氏に関しては、ニューカッスルとの交渉が長期化。また、新CEOのベラダ氏は、シティから給与を受け取りながら契約満了を待つガーデニング休暇に入っているとのことだ。 このような状況を受け、ラトクリフ氏はサッカー界における問題点を指摘。仕組み上、チームに変化が生まれるまで、ファンにはもう少し待ってもらわなければならないと述べた。 「フットボールというのは本当に長い旅だ。フットボールにおける問題の1つは、彼らのような有能な新しい人材をチームに迎え入れたとしても、全員ガーデニング休暇中ということだ。したがって、チームに加わるまでに6カ月や1 年、18 カ月かかる場合もある。サッカー界の切実な問題だ」 「ファンは焦っている。それはわかっていた。しかし、これは旅だ。好む好まないは関係なく、少し我慢する必要がある。電気のスイッチではないんだ。そんな簡単に変えることはできない。少し時間がかかる。でも我々は成し遂げるつもりだ」 2024.04.22 21:06 Mon
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly