「チームスピリットがあれば、多くのことを達成できる」吉田麻也が残留へ意気込み、最下位シャルケの再開初戦はフランクフルト戦

2023.01.19 18:20 Thu
Getty Images
シャルケの日本代表DF吉田麻也が、ブンデスリーガ再開に向けてコメントした。クラブ公式サイトが伝えた。

サンプドリアを退団した吉田は、今シーズンからシャルケへ完全移籍で加入。自身初となるブンデスリーガでの挑戦となった。
ディフェンスリーダーとしての活躍が期待され、昨シーズン2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)優勝に貢献したDF板倉滉(ボルシアMG)のような活躍を求められた中、チームではセンターバックに負傷者が続出。吉田は開幕から全試合に先発している一方で、相棒が何人も変わる事態に。チームは最下位で中断期間に入っていた。

プレーオフ圏との勝ち点差は「5」となっており、まだまだ巻き返しは可能な状況。ただ、余裕がある状況でもなく、しっかりと勝ち点を積み重ねなければ、1年での2部降格となる。

吉田はクラブのインタビューに応じ、ブンデスリーガ再開に向けてコメントした。
「やっと始まるので嬉しいです。2カ月以上公式戦が行われていません。ブンデスリーガで再び勝ち点を獲得したいと考えています」

「15試合を終えての順位表を見ると、良いスタートを切ることが重要であることは誰もが理解しています」

良いスタートが重要だという吉田。その中でファンの支えは重要だという。

「僕たちのファンは本当に素晴らしいです。チームとして、ホームゲームとアウェイゲームの両方で、桁外れのサポートにとても感謝しています。そうなっているクラブは多くありません」

「どこでプレーしていても、僕たちは決して1人ではありません。それが僕たちに力を与えてくれます。スタンドでの彼らのサポートに対して、僕たちはピッチ上のサポーターに良いゲームと、最も重要なことはポジティブな結果を残して報いたいということです」

ファンのためにも結果を残していきたいシャルケ。吉田は「ブンデスリーガに残留してほしい!」というファンの声を何度も聞いたという。

そのシャルケはシーズン再開に向けてはトルコで10日間のトレーニングキャンプを実施。チームとして準備してきたことについては「全て」と語る吉田だが、今後ケガ人が出ないことを望むと語った。

「僕たちは全てに取り組みました。攻撃面、守備面、標準のシチュエーション、そして運動能力の面もです。ユニットでのインテンシティも良く、全員が良いプレーを見せていたと思います」

「あまり嬉しくない話では、セバスティアン・ポルタージャスティン・ヘーケレンが重傷を負いました。長い間欠場することは喜ばしいことではありません。チーム全体でケガがないことを常に願っていますが、それもサッカーの一部です」

シーズン前半戦もケガ人に苦しんだシャルケだが、吉田が残留に向けて必要だと思うことについては「シンプル」だという。

「答えはとてもシンプルです。より多くのゴールを決め、より失点を減らすことです。僕たちが成功するには、チームの全てのメンバーが必要です」

チームの目標達成に向けて戦い続けなければいけない吉田。困難を乗り越えるという点では、カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表として戦い、ドイツ代表、スペイン代表に勝利するという驚きを世界に与えた。

吉田は、その経験からもシャルケで成し遂げることは可能だと語った。

「僕たちは(W杯で)は本命ではなかったかもしれません。スペインもドイツも強いチームです。ただ一方で、チームスピリットを使って、自分たちのやり方で試合に勝つことができました。良いチームスピリットがあれば、多くのことを達成できます。僕たちも準備万端でした。ピッチ上での作業だけではありません。事前に対戦相手を非常によく分析しました。結果として、それが報われました」

「しっかりと準備をすれば、自然と少しだけ自信が持てるようになります。そして、僕たちは良い準備をしました。シャルケでも日本代表でも一緒です。僕たちは、誰もがチームメイトのために全力を尽くせるチームです」

勝ち点を積み上げたいシャルケの前に最初に立ちはだかるのはフランクフルト。長谷部誠鎌田大地と吉田がよく知る2人も所属する。吉田は2人について言及。成功を収めて欲しいとエールを送った。

「2人とも素晴らしい選手です。誠は僕の前の日本代表のキャプテンであり、長年チームメイトでした。彼は素晴らしい性格であり、印象的なキャリアを築いています」

「大地は僕と同じように、ワールドカップに参加しました。彼は最近、ブンデスリーガで最も注目されている選手の1人でした。彼らがシーズンをうまく終え、多くの試合に勝てるように祈っています(笑)」

ただ、試合は別物だと語る吉田。再開初戦に向けては、シャルケに集中していると強調した。

「僕は自分のチームでの仕事に100%集中しています。そして、誠と大地も試合の準備に集中していると思います。試合終了のホイッスルの後では、必ず話すでしょう。でも、試合前はシャルケだけが僕にとって重要なものです」


関連ニュース

シャルケから期限付き移籍中、上月壮一郎がポーランドで初ゴール!ポドルスキも愛嬌たっぷりに祝福

グールニク・ザブジェのMF上月壮一郎が加入後初ゴールをマークした。 上月は今年1月、シャルケからの買い取りオプション付きレンタル移籍でグールニク・ザブジェへ加入。ポーランドでのプレーを選択した。 16日に行われたエクストラクラサ(ポーランド1部)第25節、ルフ・ホジューフ戦では1点リードの後半頭から途中出場し、81分には結果を残した。 中盤右サイドで相手の縦パスを引っ掛けた上月は、こぼれ球を拾ってハーフウェーライン付近からドリブル開始。前がかりとなっていた相手が作った膨大なスペースを突き、ボックス右まで侵入すると、切り返しての左足シュートをニア右隅へと流し込んだ。 新天地での6試合目にして生まれた上月の初ゴールを、チームメイトのルーカス・ポドルスキも愛嬌たっぷりに祝福。グールニク・ザブジェは86分に失点を喫したが、2-1で逃げ切り勝ち。上月の1点は大きな意味を持つこととなった。 上月は京都サンガF.C.の育成組織出身で、ドイツ下部リーグでの活躍が目に留まり、シャルケへ加入。ブンデスリーガでもゴールをマークしていた。 2部に降格した今季は出場機会が限られる中で、新天地への移籍を決断。再びの成り上がりが期待される。 <span class="paragraph-title">【動画】上月壮一郎が長いドリブルから自らゴール!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="XTycP70KJ60";var video_start = 194;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.17 17:45 Sun

内田篤人氏も引退発表の岡崎慎司に労い、あえての写真選びにファンも反応「エモい」「うっちーもこういう写真撮るのね」

元日本代表DFの内田篤人氏も今シーズン限りでの現役引退を発表したシント=トロイデンの元日本代表FW岡崎慎司を労っている。 26日、シント=トロイデンと岡崎は今シーズン限りでの現役引退を発表。日本代表として119試合に出場し歴代3位の50ゴールを記録したストライカーがスパイクを脱ぐ決断をした。 その岡崎と内田氏は日本代表で長く共闘。2010年と2014年のワールドカップなど多くの試合を共に戦ったほか、2人とも欧州でも活躍。内田氏が主にシャルケで活躍したブンデスリーガでは、岡崎もシュトゥットガルトとマインツで活躍し、鎬を削っていた。 岡崎の引退発表には多くの選手やクラブから労いの言葉が寄せられているなか、内田氏も27日に自身の公式X(旧ツイッター)を更新。「お疲れさまでした 最後まで #岡ちゃん #岡崎慎司」の言葉を綴った。 内田氏は、日本代表のチームバスで岡崎と隣に座っていた時の2ショットを投稿。岡崎はイヤホンをしながらカメラとは全く別の方向を向いている一方で、内田氏は軽く舌を出してシャッターを切っており、ちょっとした“隠し撮り”のようになっている。 貴重なショットにはファンも「エモい」、「いい写真」、「うっちーもこういう写真撮るのね←」、「ぜひFootball Timeに出てほしいです!」と喜びの声をあげている。 内田氏があえて選んだであろうこの1枚。岡崎と築き上げてきた関係性があるからこそのチョイスなのかもしれない。 <span class="paragraph-title">【写真】内田篤人氏があえて選んだ岡崎との1枚</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">お疲れさまでした最後まで<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B2%A1%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#岡ちゃん</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B2%A1%E5%B4%8E%E6%85%8E%E5%8F%B8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#岡崎慎司</a> <a href="https://t.co/teB4AOyGl5">pic.twitter.com/teB4AOyGl5</a></p>&mdash; 内田篤人official (@AUchidaOfficial) <a href="https://twitter.com/AUchidaOfficial/status/1762429353047286089?ref_src=twsrc%5Etfw">February 27, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.02.28 11:45 Wed

2部とは思えない!消滅危機も報じられたシャルケが公式戦約2カ月ぶりの勝利!サポーターから圧巻の声援が送られる

シャルケのサポーターが久しぶりの勝利を掴んだ選手たちに大きな声援を送った。 ドイツ屈指の名門であるシャルケ。これまでには内田篤人氏、板倉滉、吉田麻也、上月壮一郎(グールニク・ザブジェに期限付き移籍中)と4人の日本人選手もプレーしてきた。 しかし、近年は成績が低迷しており、2021年には30年ぶりに2.ブンデスリーガ降格へと降格。1年でブンデスリーガに復帰したものの、昨シーズンのブンデスリーガを17位フィニッシュし、再び2.ブンデスリーガ降格となってしまった。 さらに、今シーズンは2部でも低迷。第19節終了時点で15位に位置し、自動降格圏の17位ハンザ・ロストックとは勝ち点で並ぶ状況だった。 また、ドイツ『スカイ』は、そのシャルケに関して、深刻な財政難によって、3.リーガ(ドイツ3部)のライセンスを取得する経済的能力がなく、今季を降格圏で終えた場合、セミプロリーグにあたるレギオナルリーガ・ヴェスト(ドイツ4部)に直接降格する可能性があると伝えていた。 そして、その場合はプロクラブとしての現体制の維持は困難となり、事実上のクラブ消滅となる可能性まで指摘されていた。 そうした中、3日に行われた2.ブンデスリーガ第20節でブラウンシュヴァイクをホームに迎えたシャルケは、ケナン・カラマンのゴールを守り切り1-0で勝利。リーグ戦が中断していた時期もあったため、実に2023年12月10日以来、約2カ月ぶりの公式戦勝利となった。 クラブは、ブラウンシュヴァイク戦後の本拠地フェルティンス・アレーナの様子を公開。久しぶりの勝利を掴んだ選手たちには、詰めかけたサポーターたちからとても大きな声援が送られていた。 残留を争っていたブラウンシュヴァイクとの直接対決に勝利したことで、シャルケは1つ順位を上げて14位に浮上。自動降格圏の17位となったブラウンシュヴァイクとは3ポイント差となっている。 <span class="paragraph-title">【動画】2部とは思えない!シャルケサポーターが圧巻の声量でチームを鼓舞</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="en" dir="ltr"> <a href="https://t.co/yu7JsfHtmP">https://t.co/yu7JsfHtmP</a> <a href="https://t.co/bsGkiL5G0P">pic.twitter.com/bsGkiL5G0P</a></p>&mdash; FC Schalke 04 (@s04_en) <a href="https://twitter.com/s04_en/status/1753802035529490572?ref_src=twsrc%5Etfw">February 3, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.02.05 19:25 Mon

ダルムシュタット、シャルケからFWポルターをレンタル移籍で獲得

ダルムシュタットは1日、シャルケからドイツ人FWセバスティアン・ポルター(32)を今季終了までのレンタル移籍で獲得した。 ポルターは、ブレーメンやブラウンシュヴァイク、ヴォルフスブルクの下部組織で育ち、2011年7月にヴォルフスブルクファーストチームへと昇格。 その後、ニュルンベルクやマインツ、ウニオン・ベルリン、QPR、フォルトゥナ・シッタート、ボーフムでプレーを経て、2022年の夏にシャルケに完全移籍を果たすと、昨季は長期離脱に見舞われながらも公式戦19試合に出場。 チームが2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)降格となった今季は、ここまで公式戦13試合に出場し3ゴール3アシストを記録していた。 ダルムシュタットへの移籍が決まったポルターは、公式サイトで以下のように意気込みを語った。 「ダルムシュタットでプレーできること、そしてブンデスリーガに戻れることを嬉しく思う。チームを助け、降格を回避するための戦いで自分の経験を役立てるよう、全力を尽くすよ」 2024.02.02 16:10 Fri

名門シャルケ、プロクラブとして消滅の危機…今季はドイツ2部で残留争い

ドイツ屈指の名門シャルケが、プロクラブとしての消滅危機を迎えているようだ。ドイツ『スカイ』が報じている。 昨シーズンのブンデスリーガを17位フィニッシュし、2.ブンデスリーガ降格となったシャルケ。 今シーズンは1年でのトップカテゴリー復帰を目指してシーズンに臨んだが、ここまで6勝2分け11敗の15位に低迷。自動降格圏の17位ハンザ・ロストックとは勝ち点で並んでおり、得失点差によって辛くも残留圏内に位置している状況だ。 『スカイ』はそのシャルケに関して、仮に後半戦も低迷が続いて降格となった場合、プロクラブとして消滅する可能性を主張している。 深刻な財政難によって、3.リーガ(ドイツ3部)のライセンスを取得する経済的能力がないシャルケは、今季を降格圏で終えた場合、セミプロリーグにあたるレギオナルリーガ・ヴェスト(ドイツ4部)に直接降格する可能性があるという。 その場合、プロクラブとしての現体制の維持は困難となり、事実上のクラブ消滅となる模様だ。 そのため、クラブはシーズン後半戦で是が非でも残留を勝ち取る必要がある。 2024.01.31 23:47 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly