半年ぶりの日本代表参加の冨安健洋、ケガに苦しんだプレミア1年目を受け「80%ぐらいの力」で戦えるように成長を目指す

2022.06.12 12:45 Sun
©超ワールドサッカー
日本代表のDF冨安健洋(アーセナル/イングランド)が、自身のコンディションについて言及した。

今シーズンからアーセナルに加入した冨安。自身初のプレミアリーグ挑戦となったシーズンは、加入直後にデビューを果たすと一気にファンのハートを掴み、ミケル・アルテタ監督の信頼を得て右サイドバックのレギュラーに定着した。
順調にアーセナルでのキャリアをスタートさせた冨安だったが、シーズン途中にふくらはぎを負傷。リハビリ中に逆のふくらはぎも傷めたことで3カ月という長期離脱。シーズン終盤に復帰したが、今度はハムストリングを負傷し、プレミアリーグで21試合1アシストに終わっていた。

その影響もあり、日本代表の活動も不参加が続き、昨年11月以来の参加に。その冨安は別メニュー調整が続きながらも、ここまでチームに帯同している。

オンライン取材に応じた冨安は現在の状態について「1月、3月と代表に来れず、万全ではないですが、ここに来れてみんなと過ごす時間は充実したものが送れていると思います」とコメント。ケガについては「1月と2月はふくらはぎで、今回はハムストリングのケガですが、ふくらはぎは苦しみました。何をしたら良いのかわからないので、かなりしんどかったです」と、回復までに時間を要した理由を明かした。
ただ「ハムストリングはケガしましたが、違う場所をケガしたのは使うところが変わって、体の使い方が良い方向に向かっているのかなとポジティブに考えています」とし、自身のプレー中の変化が要因だと考えているようだ。

チュニジア代表戦が残っている中、試合出場に関しては「森保さんの判断ですし、僕は昨日もトレーニングをして、あと2日で準備をするだけです」と、準備を続けていくと発言するにとどめた。

その中で、自身が今のチームにもたらしたいものを問われると「レベルの高い選手が揃っていますし、ハッキリとこれが足りないというものは言える立場でもないです」とコメント。それでも「見つけるのが難しいぐらいではありますが、W杯ではドイツとスペインと同じ組ですし、今やっている相手、アジアと比べても数段違うので、普段プレミアでやっている経験値をチームに還元できればと思います」と、日頃経験しているものを還元したいと意気込んだ。

出場するかどうかわからない中で、チームを離脱しなかった理由を問われた冨安は「1月、3月に活動に参加できていなかったので、みんなと一緒に時間を過ごしたり、ミーティング、監督、スタッフとコミュニケーションを含めて、離脱しなかったです」とコメント。「11月のW杯は事前のキャンプも長くできないので、今回は長い時間取れるということで、離脱せずに最後までいさせてもらいました」と、チーム内でのコミュニケーションやイメージ共有のために帯同していると理由を語った。

その中で良かった点については「11月ぶりの活動ですし、ミーティングに入って、日本代表のベースというのを改めて把握することができています」とし、「選手同士で細かいサッカーの話ができていることはポジティブですし、実際に会って話さないといけないので、そこは一番ポジティブな面かなと思っています」と、選手たちとしっかりと共有できていることが大きかったとした。

改めてケガもありながら過ごしたプレミアリーグの1年目を振り返った冨安。「シンプルに1シーズン通してプレーできる状態でなかったということは、1人のサッカー選手としてまだまだやらなければいけないと思います」と、やはり最後まで戦い切れなかったことに物足りなさを感じている様子だ。

その点については「常に100%、120%の力でやっているところを80%ぐらいの力で」と語り、「手を抜くわけではないですが、うまくやるというか。他の選手を見ていると最後まで足が攣らなかったり、インテンシティを高く保ってやり切っている選手ばかりです」と、常に全力でプレーすることを避けなければいけないとした。

そのために必要なことについては「100%の力が高いレベルにないとできないことなので、100%を高い位置まで引き上げて、80%ぐらいの力で。手を抜くという意味ではなく、ケガを防ぐという意味でもそうなっていかなければいけないです」とし、自身の能力をもっと引き上げて、80%でも対応できるように成長したいと意気込んだ。
関連ニュース

フットサル日本代表、王者として臨んだアジアカップで史上初のグループステージ敗退の衝撃…W杯の出場権も逃す

22日、AFCフットサルアジアカップのグループC最終節が行われ、フットサル日本代表はフットサルタジキスタン代表と対戦。1-1で引き分けに終わった。 グループ3位で迎えた日本は勝利すれば2位以上が決定する中、日本は立ち上がりから攻め込んでいくが、相手GKの攻守に阻まれるシーンが。それでも12分に左サイドを金澤空(名古屋オーシャンズ)が仕掛けると、石田健太郎(バルドラール浦安)が合わせてゴールを記録。しかし、26分に失点。終盤はパワープレーにも出たが、シュートがクロスバーに直撃するなどゴールを奪えず、1-1のドローに終わった。 この結果、アジアカップからの敗退が決定するとともに、今年9月にウズベキスタンで開催されるフットサルワールドカップ(W杯)の出場権も逃すこととなった。 日本はこれまでアジアカップで4度優勝しており、2022年の前回大会は優勝。連覇を懸けて戦う大会だったが、1999年に出場して以来、史上初のグループステージ敗退となってしまった。 アジアサッカー連盟(AFC)は日本の早期敗退に「アジアのフットサル史上最大の衝撃の1つが生まれた」と伝えている。 フットサルW杯では2016年にも出場を逃していたが、2021年はベスト16の成績を収めており、5度目の出場を逃すこととなった。 <span class="paragraph-title">【動画】フットサル日本代表が初のアジアカップGS敗退の悲劇…</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="GDhShG7yE2M";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 18:30 Tue

日韓戦で感じた違和感/六川亨の日本サッカーの歩み

とても奇妙な前半戦だった。パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップのグループB最終戦、日本と韓国は勝点6、得失点差+3で並び、両国の直接対決でグループBの1位と2位が決まる。1位抜けなら準々決勝はグループA2位のインドネシア、2位だとホストカントリーのカタールと対戦する。できればカタールとの対戦は避けたいところ。とはいえ、準々決勝で勝ったとしてもパリ五輪の出場権は獲得できない。そんな微妙な背景で試合は始まった。 日本は第2戦のUAE戦から7人のメンバーを代えた。GK野澤大志ブランドンら3選手は今大会初出場だ。対する韓国も10人の選手を入れ替えてきた。グループリーグを1位で抜けようと2位になろうとも、準々決勝はパリへの通過点に過ぎない。主力選手をターンオーバーで温存するのは当然の策でもあった。 そして前半は、奇妙なほど攻め手を欠く大凡戦だった。韓国が中盤での争いを避け、ロングボールによるカウンター狙いは今に始まったことではない。フィジカルの強さと空中戦での優位を生かし、セットプレーに活路を見いだすのも常套手段である。 対する日本も攻め手を欠いた。CBの高井幸大と鈴木海音、ボランチの川﨑颯太と田中聡は安全第一なのか、それともポストプレーヤーが見つけられなかったのか、急所を突くようなタテパスは皆無で、サイドに開いた平川悠や藤尾翔太の足元に緩いパスをつなぐだけ。とはいえ両選手とも三笘薫や伊東純也のようなドリブラーではないため、決定機を演出するまでにはいたらない。 互いに負けたくないという心理状態が色濃く反映された前半は、82年スペインW杯1次リーグの“出来レース"と言われた西ドイツ対オーストリアの試合(初戦でアルジェリアに負けた西ドイツが2次リーグに進むには最終戦のオーストリア戦を2点差以内で勝つしかなく、西ドイツが前半にリードすると後半は互いに無理をせず時間が過ぎるのを待った)を彷彿させる退屈な45分間だった。 ところが後半に入り13分過ぎから両チームとも選手交代をしたところ、突然攻撃が活性化した。日本は川﨑と田中に代えて藤田譲瑠チマと松木玖生を投入。やはり彼らが大岩剛監督にとって選択肢のファーストチョイスなのだろう。松木は後半26分にミドルサードで2人の選手に囲まれながらもフィジカルの強さを生かしてボールをキープすると、1トップの内野航太郎に決定的なスルーパス。安全を優先したプレーでは、組織的な守備を崩せないことを自ら証明した。 彼らと山本理仁、レフティーモンスターの山田楓喜が現チームの主力であり、準々決勝のカタール戦ではスタメンに名前を連ねると思う。そして、大岩監督の気持ちはわからないでもないが、野澤大志ブランドンは肉体的な資質は申し分ないものの、鈴木彩艶と同様にA代表やU-23代表で起用するには経験不足は否めないのではないだろうか。野澤は元々キックに難点があり、左足は得意ではないためトラップして右足に持ち替えることが多い。韓国戦でも冷やっとしたシーンがあったし、なんでもないシュートを後ろにそらしてOGの危険性もあった。 これまで2試合でチームを救った小久保怜央ブライアンを使っていれば、CKに飛び出てクリアするでもなく、中途半端なポジショニングで何もできずに失点したシーンも何とかできたのではないかと思ってしまう。期待するのは悪いことではない。しかし、その見極めを誰がいつするのか。これは個人的な見解だが、鈴木彩艶は今年のアジアカップで、野澤大志ブランドンは韓国戦のプレーをシビアに検証すべきだろう。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】日韓戦は韓国に軍配! 低調な試合も後半は一変</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="TMihrmhQQbc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 14:30 Tue

日本撃破の韓国、10人を入れ替える苦しい台所事情…ファン・ソンホン監督は選手を称賛「選手たちの素晴らしい努力に感謝したい」

U-23韓国代表のファン・ソンホン監督が、U-23日本代表戦を振り返った。 22日、AFC U23アジアカップのグループB最終節で韓国は日本と対戦。勝利した方が1位通過となり、準々決勝でU-23インドネシア代表と対戦。2位は開催国のU-23カタール代表との対戦となる試合だった。 試合は両者ともにリスクを冒さないプレーに終始。あまり見どころがない中で時間が経過。韓国はロングボールを使って攻め込むも、日本が上手く対応してゴールを許さない。 後半に入ってもペースは変わらず。日本は選手交代で活性化させて行った中、75分にCKからキム・ミヌがヘディングで決めて韓国が先制。終盤は日本が押し込んでいくも、0-1で韓国が勝利し、グループ1位通過を決めた。 試合後、ファン・ソンホン監督は日本戦を振り返り、選手たちのパフォーマンスを評価した。 「この種の大会ではどのチームと対戦するのも非常に難しい。我々は試合に勝つために本当に最善を尽くした」 「チームにはケガ人もいて、現時点では厳しい状況だが、選手たちがこの試合に費やしたハードワークを称賛したい」 「これは大会の終わりではなく、始まりに過ぎない。インドネシアも非常に競争力のあるチームであり、ベストを尽くして次の試合に向けて準備する必要がある」 また、この試合には今大会3得点を決めていたFWイ・ヨンジュンらを温存。10人を変更して日本戦に臨んだ中、ケガ人などの影響で難しかったとコメント。その中でもプランを遂行し、日本に勝利した選手たちを称えた。 「チーム内に負傷者が出ているので、多くのローテーションをしなければならなかったし、この試合に勝って結果を出すための最善の方法を見つける必要があった」 「私のゲームプランによれば、選手たちは本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。これは我々が望んでいた形ではないが、前向きに考えるように努め、選手たちの素晴らしい努力に感謝したいと思う」 <span class="paragraph-title">【動画】日韓戦は韓国に軍配! 低調な試合もCKで一撃</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="TMihrmhQQbc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.23 13:12 Tue

日本代表のミャンマー戦はアウェイ開催に、6月6日の21時10分キックオフ

日本サッカー協会(JFA)は23日、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選のミャンマー代表戦の試合会場とキックオフ時間を発表した。 予選4試合を終え、4連勝と無敗の日本は既に2次予選突破が決定。3月には北朝鮮代表とホームとアウェイでの対戦が予定されていたが、ホームで勝利したものの13年ぶり開催のアウェイゲームは突如中止に。その後、国際サッカー連盟(FIFA)が没収試合とする裁定を下していた。 これにより、日本は3-0の不戦勝となり4連勝が決定していた。 6月6日(木)に行われる予定のミャンマー戦は、ヤンゴンにあるトゥウンナ・スタジアムでの開催が決定。試合は日本時間の21時10分にキックオフを迎える。 ミャンマーは国内情勢が緊迫しており、2月には非常事態宣言が出され、ミャンマー国軍と武装組織の対立が激化。戦闘が激しくなっており、開催が不安視されていた。 なお、日本は6月11日(火)にエディオンピースウイング広島でシリア代表との最終戦を戦うこととなる。試合は19時10分キックオフ。 2024.04.23 10:57 Tue

「バラバラにならないように」敗戦を受けて気を引き締めるキャプテン・藤田譲瑠チマ、負けられない戦いへ「優勝を持ち帰りたい」

U-23日本代表のMF藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)がU-23韓国代表戦を振り返った。 22日、AFC U23アジアカップのグループB最終節が行われ、日本は韓国と対戦した。 勝利した方がグループ1位通過となり、準々決勝でU-23インドネシア代表と対戦が決定。敗れた方が2位通過となり、開催国のU-23カタール代表との対戦となる。 試合は韓国が低くラインを設定し、日本は立ち上がりこそ攻め込んでいたものの、なかなかゴールに迫れない展開が続く。 スローペースに付き合ったまま前半はゴールレスドロー。後半、日本は流れを変えようと選手交代を図ると、チャンスの数は圧倒的に増えたものの、この世代の課題でもある決定力不足を露呈。すると75分にCKからキム・ミヌにゴールを許し失点。その後、さらに猛攻を仕掛けるもゴールは奪えず、0-1で敗れることとなった。 試合後のフラッシュインタビューに応じたキャプテンの藤田。この試合はベンチスタートとなったが「最後は勝って良い流れで行きたかったですが、この敗戦を無駄にしたくないです」とコメント。しっかりと、今日の敗戦から修正したいとした。 開催国でもあるカタールとの試合については「試合を見ている感じだと、審判のレフェリングも難しい場面がありますけど、チームとしてしっかりサッカーをして勝ちたいと思います」と、自分たちのペースに持ち込んでいきたいと意気込んだ。 ここまで全員で一丸となって戦ってきた日本。GK山田大樹(鹿島アントラーズ)以外はピッチに立っている。 チームの団結力については「良い感じだと思います」と語った藤田だが 「この敗戦で1回バラバラにならないように、自分を中心にまたまとめあげて、良い方向に向かえればと思います」と、リーダーシップを発揮してまとめ上げたいとした。 この3試合を終えての収穫については「最初の2試合は無失点で終えられて、簡単に得点をやらせない所は強みだと思うので、決勝トーナメントに行っても大事になるので、もう1回集中して入りたいです」とコメント。守備が安定している部分は、強みにしていきたいという。 次は開催国のカタール戦。負ければ、パリ・オリンピックへの挑戦は幕を閉じることとなる。 現地に多く集まったファン・サポーター、そして日本からも応援しているファン・サポーターに向け、藤田は意気込みを語った。 「たくさんの方が応援してくれていると思うので、自分たちもしっかりそれに見合う戦いをして、優勝を持ち帰りたいので、応援よろしくお願いします」 2024.04.23 01:08 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly