今季PL初先発の南野拓実が同点弾! 逆転のリバプールが1pt差で運命の最終節へ《プレミアリーグ》

2022.05.18 05:39 Wed
Getty Images
プレミアリーグ第37節、サウサンプトンvsリバプールが17日にセント・メリーズ・スタジアムで行われ、アウェイのリバプールが1-2で逆転勝利した。なお、リバプールのFW南野拓実は先発フル出場した。先週末に行われたチェルシーとのFAカップ決勝をPK戦の末に勝ち切り、今シーズン2つ目のタイトルを手にしたリバプール。逆転での優勝を目指すプレミアリーグでは、今節先に試合を行った首位のマンチェスター・シティが引き分けに終わったことで、今節勝利できれば1ポイント差で最終節を迎えられることになった。
4戦未勝利で15位に位置するサウサンプトンのホームに乗り込んだ勝ち点3必須の一戦に向けては、GKアリソンとコナテを除く先発9人を変更。

クロップ監督は戦前に欠場を明言していたファン・ダイクとサラーの2選手に加え、アレクサンダー=アーノルド、マネをメンバー外に。3月20日のFAカップ準々決勝のノッティンガム・フォレスト戦以来となる南野やエリオットを、フィルミノやマティプ、ジョタといった主力選手と共に抜擢した。

ブロヤを最前線に残して[5-4-1]の布陣で臨んだセインツに対して、リバプールは南野、フィルミノ、ジョタを3トップに配した[4-3-3]の布陣でスタート。立ち上がりからボールを握ったアウェイチームが押し込む入りとなったが、先にチャンスを作ったのはホームチーム。
まずは開始10分に右サイドのスペースに抜け出したブロヤが、鋭い縦への仕掛けでDFを振り切ってボックス右ライン際からシュートを狙う。これはGKアリソンのビッグセーブに阻まれたが、直後に得た2度目のチャンスを先制点に結びつけた。

13分、自陣深くでDFリャンコが縦パスを受けようとしたジョタを潰してロングカウンターを発動。自陣中央のテラを経由したボールが左サイドのスペースを狙うレドモンドへスムーズに展開。レドモンドは鋭いカットインからペナルティアーク付近で右足を振ると、ミルナーの出した足にディフレクトしてコースが変わったシュートがゴール右上隅の完璧なコースに決まった。

敵地で先制点を奪われたリバプールは、すぐさま反撃を開始。19分にはツィミカスのFKをゴール前に抜け出したフィルミノが頭で合わせてゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定。さらに、直後には南野がミドルレンジからのシュートで最初の枠内シュートを放った。

前半半ばを過ぎても決定機まであと一歩という状況が続くリバプールだったが、ここで今季リーグ戦初先発の日本代表FWが大きな仕事を果たす。

27分、右サイドで高い位置を取ったジョー・ゴメスが斜めに差し込んだボールをボックス中央に走り込んだジョタが収めてボックス右に走り込む南野へ丁寧に繋ぐ。ここで南野はすかさず右足を振り抜くと、このシュートがニア上を射抜いた。

南野の古巣恩返し弾となる4カ月ぶりのリーグ3点目で試合を振り出しに戻したアウェイチームは、ここから一気にギアを上げて相手をより深い位置に押し込めていく。そして、内と外を織り交ぜた多彩な仕掛けからミルナーのミドルシュートなどで逆転ゴールに迫っていく。

その後、前半終盤にかけてもハーフコートゲームを展開したリバプールだったが、今季上位相手に粘り強い戦いを見せるセインツの粘りの守備をこじ開けるまでには至らず。

迎えた後半、クロップ監督は前半終了間際に負傷したジョー・ゴメスを下げてヘンダーソンを投入。この交代でミルナーがアンカーから右サイドバックにポジションを移した。

後半もリバプールペースで試合が進む中、立ち上がりの48分にはいきなり決定機。左サイド深くで仕掛けたツィミカスが入れたグラウンダーのクロスを、ボックス中央で収めたジョタが左足に持ち替えてシュート。だが、このシュートは枠の右に外れる。

以降は自陣で堅固な守備ブロックを敷いて構えるセインツに対して、狭いスペースでのプレーでも精度を落とさないフィルミノのチャンスメークからエリオット、カーティス・ジョーンズと若手インサイドハーフのシュートでゴールに迫るが、決め切ることができない。

これを受け、クロップ監督は65分にエリオットを下げて切り札のオリジを投入し、[4-2-3-1]のより攻撃的な布陣にシフト。すると、この交代直後の67分にセットプレーから待望の逆転ゴールが生まれる。

左CKの場面でキッカーのツィミカスが左足アウトスウィングのボールを入れると、ニアでエルユヌシが頭で触ったボールがゴール前に向かう。このボールがDFウォーカー=ピータース、マティプと続けて頭に当たると、ゴール右上隅へ決まった。

前節のアストン・ビラ戦に続くマティプのゴールで逆転に成功したリバプールは、フレッシュな選手の投入で反撃に出るホームチームをうまくいなしながらゲームをコントロールしていく。

その後、フィルミノを下げてナビ・ケイタを投入し、スタートと同じ布陣で逃げ切り態勢に入ったアウェイチームは、このままのスコアで試合をクローズ。

会心の2試合連続逆転勝利で首位シティとの勝ち点差を1ポイントに縮めたリバプールは、ホーム最終戦でのウォルバーハンプトン戦勝利を目指すと共に、スティーブン・ジェラード率いるアストン・ビラのアシストによる、奇跡の逆転優勝というシナリオ準備した。

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