“オシム失言”の川淵三郎元会長が当時を回想しオシム氏の急逝を偲ぶ「日本サッカーにとって大きな名誉」

2022.05.02 13:40 Mon
Getty Images
Jリーグの初代チェアマンであり、日本サッカー協会(JFA)の元会長で、現在は相談役でもある川淵三郎氏が、元日本代表監督のイビチャ・オシム氏の訃報にコメントした。

1日、オシム氏は自宅のあるオーストリアのグラーツで急逝。81歳の誕生日を5日に控える中、息を引き取った。
ユーゴスラビア代表監督や、パルチザン・ベオグラード、パナシナイコス、シュトゥルム・グラーツで指揮を執ったオシム氏は、2003年に千葉の監督に就任。千葉でタイトルを獲得するなど実績を残すと、2006年途中に日本代表監督へと就任した。

2007年に脳梗塞で倒れ、監督を退任することとなったが、日本サッカーへ及ぼした影響は多大なるものがあった。

オシム氏が日本代表監督に就任した際のJFAの会長であった川淵氏は、今回の訃報に際してコメント。当時を思い出しながら、深い縁を語った。
「オシム元日本代表監督の訃報に接し、心から哀悼の意を表します。オシムさんとの最初の思い出は、大阪の長居陸上競技場で行われた東京オリンピック5・6位決定戦「大阪トーナメント」。相手のユーゴスラビアに長身ですらっとしていて、非常にうまいセンターフォワードの選手がいたのを印象深く覚えていて、後になってオシムさんだったということを知った。素晴らしい選手だったから印象に残っているということはあるけれど、その人が42年後に日本代表を指揮したということは、やはり縁があったのかと思う」

「最も思い出深いのは、僕の“オシム失言”とオシムさんが脳梗塞で倒れた時。大きな期待を受けて出場したFIFAワールドカップドイツでグループステージ敗退となり、とにもかくにも日本のファンに謝りたいと思って記者会見に臨んだ僕は、質疑応答に入ったところでうっかり「オシム」と口にしてしまい、大きな非難を浴びた。その失言によって代表監督を引き受けてくれなくなるかもしれないと心配したが、オシムさんは「会長がそんなことでいちいち謝ることはない」ととがめることもせず、引き受けてくれた。常に僕の立場を慮ってくれる人だった」

「2007年11月にオシムさんが倒れたという一報を聞いた時は本当にショックで、毎日祈るような気持ちだった。ドクターらの献身的な働きによって何とか一命をとりとめ、ようやく面会できることになり病院に伺うと、リハビリが終わろうとしているところだった。その時の僕への第一声は「こんなに(リハビリで)痛めつけられて『ありがとう』と言わなきゃいけないのは承服できない」。その時のいたずらっぽい笑顔が忘れられない」

「チームに対して献身的なプレーをする選手を重用し、含蓄ある言葉でチームに大切なことを教えてくれた。ジェフユナイテッド千葉に「オシムイズム」を浸透させ、多くの日本代表を送り出す強いチームに成長させた。Jリーグ各クラブにとって「オシムイズム」をもう一度、思い起こす時なのではないだろうか。オシムさんの教えをもう一度思い出し、強い日本サッカーをつくってほしいと思う」

「イビチャ・オシムという偉大なる人物にジェフユナイテッド千葉、そして日本代表を指揮してもらえたことは日本サッカーにとって大きな名誉だと思う。心から哀悼の意を表します」
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山田楓喜の鮮烈ミドルで開始早々先制も1-1で前半終了…カタール守護神退場で数的優位生かせるか【AFC U-23アジアカップ】

U-23日本代表は25日、AFC U-23アジアカップ準々決勝でU-23カタール代表と対戦し、前半を1-1のスコアで終えた。 3.5枠のパリ・オリンピック出場権を懸けたアジア最終予選となる今大会。上位3チームがストレートイン、4位チームがアフリカ予選4位のU-23ギニア代表との大陸間プレーオフに臨む。 グループステージ最終節でU-23韓国代表に0-1と競り負けてグループB2位通過となった日本は、この準々決勝でグループA首位通過で開催国のカタールと対峙した。 大岩剛監督は引き続き[4-3-3]の布陣を採用した中、韓国戦から高井幸大を除く先発10人を変更。GKに小久保玲央ブライアン、4バックは右から関根大輝、高井幸大、木村誠二、大畑歩夢。中盤は藤田譲瑠チマをアンカーに配し、インサイドハーフに山本理仁、松木玖生。3トップは右から山田楓喜、細谷真大、佐藤恵允が並んだ。 試合は開始早々に日本が動かす。開始2分、自陣右サイドで関根が縦に蹴り込んだロングフィードは相手に渡るが、バックパスを狙っていた山田楓がボックス手前右でカット。そのまま内側に切り込んで得意の左足を振り抜くと、ほぼ回転のない鋭いシュートがゴール右に突き刺さった。 今大会好調のレフティーの鮮烈な一撃によって電光石火の先制点を挙げた日本。以降はカタールの反応を窺いつつ、前から圧力をかけて主導権掌握を目指す。10分にはボックス付近で藤田が果敢にドリブルで仕掛け、ボックス右のライン際から浮き球クロス。これをゴール前の細谷が頭で合わすが、DFの寄せもあって枠を捉え切れない。 立ち上がりの攻防でペースを掴んだ日本は、早い時間帯の追加点を奪うべく松木のミドルシュートや山田楓の直接FKで相手ゴールを脅かしていく。だが、前半半ばには一瞬の隙を突かれて同点に追いつかれる。 24分、左から中央を経由したボールが意図せずに流れると、アル・ヤジディが早いタイミングで正確なクロスを供給。これをボックス中央でDF関根を振り切ったアル・ラウィに打点の高いヘディングで合わされると、GK小久保が一歩も動けずにゴール右上隅に突き刺さった。 ここまで良い戦いを見せながらも一発の怖さを改めて実感させられた日本。この失点によって相手に流れを持っていかれる形となったが、時間の経過と共に押し返していく。37分には左サイドでのスローインからボックス左で収めた松木がゴールライン際から鋭いクロス。これにファーの細谷が反応したが、懸命に伸ばした右足のワンタッチシュートは枠の右に外れる。 だが、この直後の38分には松木が背後に入れた縦パスに反応した細谷がボックスギリギリの位置でGKユセフと交錯。ユセフは先にヘディングでボールをクリアしたが、その際に右足裏で細谷の腹部を蹴っており、レッドカードに値する危険なプレーの可能性があるとしてオンフィールド・レビューの対象に。結果的に主審は意図的な悪質なプレーと判断し、ユセフにレッドカードを掲示した。 これで数的優位を手にした日本は相手が10人で守り慣れる前に、10分が加えられたアディショナルタイムで攻勢を仕掛けたが、割り切って後ろを固めたカタールの守備をこじ開けるまでには至らず。1-1のイーブンで試合を折り返した。 U-23カタール代表 1-1 U-23日本代表 【カタール】 アル・ラウィ(前24) 【日本】 山田楓喜(前2) ◆U-23日本代表出場メンバー GK 小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル) DF 関根大輝(柏レイソル) 高井幸大(川崎フロンターレ) 木村誠二(サガン鳥栖) 大畑歩夢(浦和レッズ) MF 山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー) 藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー) 松木玖生(FC東京) FW 山田楓喜(東京ヴェルディ) 細谷真大(柏レイソル) 佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ) 2024.04.25 23:58 Thu
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