一部主力温存マドリーが快勝でチェルシー戦に弾み! ヴィニシウスがモドリッチ彷彿の絶妙アウトサイドで先制点演出《ラ・リーガ》

2022.04.10 05:55 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第31節、レアル・マドリーvsヘタフェが9日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、ホームのマドリーが2-0で勝利した。
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前節、セルタに2-1で競り勝った首位のマドリー(勝ち点69)は、ミッドウィーク開催のチャンピオンズリーグ(CL)でも敵地でチェルシーに3-1のスコアで先勝。公式戦2連勝でエル・クラシコでの大敗を払しょくした。
12日にサンティアゴ・ベルナベウでのリターンレグを控える中、今節は前回対戦で敗れた14位のヘタフェ(勝ち点32)とのリベンジマッチに臨んだ。アンチェロッティ監督は、今回の自治州ダービーに向けて先発4人を変更。サイドバックをカルバハル、メンディからルーカス・バスケス、マルセロに入れ替えたほか、クロースとモドリッチをベンチに置き、カマヴィンガ、ロドリゴを起用。バルベルデとカマヴィンガがインテリオールに入り、ロドリゴが3トップの右に入った。

3日後のチェルシー戦に向け、早い時間帯に決着を付けたいマドリーはアグレッシブな入りを見せる。開始3分にはロドリゴと共にロングフィードに反応したベンゼマがロドリゴのワンタッチパスに抜け出してGKとの一対一をいきなり制するが、これはオフサイドの判定となる。

電光石火の先制点とはならなかったホームチームは、堅固な[5-3-2]の守備ブロックで後方に重心を置くアウェイチームに対して、70%を超えるボール支配率で押し込んでいく。14分にはルーカス・バスケス、19分にはバルベルデとボックス内で際どいシュートを放っていく。
しかし、時間の経過と共に集中力、強度を増すヘタフェの守備に攻めあぐねると、モドリッチやクロースのアイデア、精度が必要と思われる場面が目立ち始める。
それでも、前回対戦のように焦れずに相手のカウンターを芽を摘みながら攻勢を続けるマドリーは、前半終盤にゴールをこじ開ける。38分、相手を一度押し込んで左サイドに展開した中、ヴィニシウスが名手モドリッチを想起させる右足アウトサイドを使った圧巻のクロスを供給。これに味方2人が飛び込むと、手前のベンゼマには合わなかったが、後方のカゼミロがダイビングヘッドで合わせ、今季リーグ初ゴールとした。

ブラジル代表コンビの活躍によって1点リードで試合を折り返したマドリーは、後半も危なげなく時計を進める。とはいえ、元カンテラーノでプレースキックの名手であるオスカルの投入によって一発の怖さを持つヘタフェに対しては早い時間帯の追加点がほしいところ。

そういった中、全体のバランスは崩さずに押し込んだ形から2点目を目指すマドリーは、バルベルデの鋭い直接FKなどでチャンスを窺うが、決定機まであと一歩という状況が続く。

それでも、後半半ばの68分にはセカンドボールを拾った流れから右サイドでロドリゴにボールを預け、ボックス中央でリターンパスを受けたルーカス・バスケスが利き足とは逆の左足でファーポストを狙った見事な左足のグラウンダーシュートを流し込み、貴重な追加点をもたらした。

この2点目で勝利を確信したアンチェロッティ監督はベンゼマ、カゼミロを下げてベイル、セバージョスを同時投入。さらに、試合終盤にはヴィニシウス、アラバも下げてアセンシオ、ナチョの投入で試合を完全にクローズしにいく。

そして、このまま2-0のクリーンシートで試合を締めくくったマドリーは、リーグ連勝を飾ると共にモドリッチ、クロースに完全休養を与える実りある内容でチェルシーとのリターンレグへ大きな弾みを付けている。

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