アブラモビッチ氏がチェルシー売却の意向を表明! 「クラブの利益を最優先に考えて決断」

2022.03.03 03:34 Thu
Getty Images
チェルシーのオーナーを務めるロシア人実業家のロマン・アブラモビッチ氏は2日、クラブ売却の意向を表明した。アブラモビッチ氏はクラブ公式サイトを通じて、「クラブの利益を最優先に考えて決断した」と、売却を決断した理由を説明している。
「ここ数日、メディアで報道された私のチェルシーFCの所有権に関連する憶測に対処したいと思います。以前から申し上げているように、私は常にクラブの利益を最優先に考えて決断してきました。したがって、現在の状況において、私はクラブ、ファン、従業員、そしてクラブのスポンサーやパートナーにとって最善の利益であると考え、クラブを売却するという決断を下しました」

「クラブの売却は急ぐことなく、正当な手続きを踏んで行われます。融資の返済を求めることはありません。これは私にとってビジネスでもお金のためでもなく、ゲームとクラブへの純粋な情熱のためです」

「さらに、私のチームには、売却の純益をすべて寄付するための慈善財団を設立するように指示しました。この財団は、ウクライナの戦争のすべての犠牲者のためになるものです。これには、被災者の緊急かつ差し迫ったニーズに対する重要な資金の提供や、復興のための長期的な作業の支援が含まれます」
「この決断は非常に難しいものであり、このような形でクラブとお別れするのは心苦しいのですが、ご理解ください。しかし、これが当クラブの最善の利益であると信じています」

「最後にもう一度スタンフォード・ブリッジを訪れ、皆さんに直接お別れを言うことができればと思います。チェルシーFCの一員であることは一生に一度の特権であり、私たちが共に達成したすべての業績を誇りに思います。チェルシー・フットボール・クラブとそのサポーターは、いつも私の心の中にいることでしょう」

「ありがとうございました。ロマン」

2003年にチェルシーを買収したアブラモビッチ氏は、その潤沢な資金を惜しみなくクラブに注ぎ込み、自身の在任期間に5度のプレミアリーグ制覇、2度のチャンピオンズリーグ制覇、5度のFAカップ制覇、3度のEFLカップ制覇を経験。さらに、今月行われたFIFAクラブ・ワールドカップでは2度目の挑戦でクラブ史上初のトロフィーを獲得していた。

また、フットボールへの情熱に加え、近年は資金は出すが、物言わぬオーナーとしてチ―ムのファンからも愛されていた。

しかし、以前からロシアのウラジーミル・プーチン大統領と近しい関係が知られていた同氏は、イギリス政府とロシア政府の関係悪化によって2018年のビザ失効後は再発行が認められず、長らくプレミアリーグ観戦をできずにいた。

さらに、ロシアのウクライナ侵攻を受け、世界各国でのロシアに対する様々な形での制裁の可能性が報じられる中、イギリス政府はアブラモビッチ氏に対してイギリス国内での経済活動の禁止やオーナー権のはく奪、資産の差し押さえに動く可能性が取り沙汰されていた。

そして、先月末にはクラブの管理・運営をクラブの財団に委譲したことをすでに発表していた。

なお、気になる売却先に関しては、アブラモビッチ氏から直接売却のオファーを受け取ったとされるスイス出身のビリオネア(億万長者)であるハンスユルグ・ヴィース氏(86)が、有力な候補に挙がっている。

ヴィース氏は、世界で最も影響力のあるスイス人として知られ、アメリカでは政治のフィクサーとしても知られている。1963年にハーバード・ビジネス・スクールで学び、卒業後にペンシルバニア州で医療デバイスメーカーの「シンセス」を設立。2012年に「ジョンソン・エンド・ジョンソン」に202億ドル(約2兆3280億円)で売却していた。個人資産総額58億ドル(約6684億円)とも言われ、世界的に有名なビリオネアだ。

1 2
関連ニュース

前回王者バルセロナが6年連続の4強入り!快勝PSGは準決勝でリヨンとのフランス勢対決へ【UWCL】

28日、UEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)の準々決勝2ndレグの2試合が行われ、バルセロナとパリ・サンジェルマン(PSG)の準決勝進出が決定。ベスト4が出揃った。 前回大会王者のバルセロナは、ホームにSKブランを迎え、3-1で勝利。合計スコア5-2で準決勝進出を決めた。 ノルウェーでの1stレグを2-1と勝ち切って終えたバルセロナ。序盤はキャロライン・グラハム・ハンセンのフィニッシュやイレーナ・パレデスのヘッドがGKのセーブを強いると、24分にアイタナ・ボンマティがテクニカルなトラップと正確なシュートでネットを揺らし、試合を動かす。 70分には速攻からトミネ・スヴェンハイムに1点を返されたものの、88分には再びグラハム・ハンセンの突破を起点に、ボンマティのラストパスからパトリシア・ギハーロがタップインゴールを決めて勝負あり。6年連続の4強入りを果たし、準決勝ではチェルシーと対戦する。 同じく、敵地での1stレグを2-1と先勝していたパリ・サンジェルマン(PSG)は、パルク・デ・プランスでヘッケンに3-0と快勝した。 立ち上がりから主導権を握るPSGは27分、マリー・アントワネット・カトトのラストパスからタバサ・チャウィンガがネットを揺らすと、折り返しての70分にはアメリカ女子代表の新星、SheBelieves Cupのメンバーにも名を連ねるコービン・アルバートが、目の覚めるような左足のロングレンジショットを沈めてリードを広げる。 74分にはカトトがヘディング弾で追加点を奪ったPSGに対し、ヘッケンも途中出場の19歳FWマチルダ・ニルデンを中心に反撃を試みるが、点差の優位を生かしたPSGがそのまま逃げ切り勝ち。合計スコア5-1とし、リヨンの待つ準決勝へ駒を進めた。 ◆UEFA女子チャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグ ▽3/28(木) バルセロナ 3-1(AGG:5-2) SKブラン パリ・サンジェルマン 3-0(AGG:5-1) ヘッケン ▽3/27(水) リヨン 4-1(AGG:6-2) ベンフィカ チェルシー 1-1(AGG:4-1) アヤックス ▽準決勝(4月20/21日、27/28日) バルセロナ vs チェルシー リヨン vs パリ・サンジェルマン <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】グラハム・ハンセンの突破力は圧巻!バルセロナがブランを下す</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="8xMCy2Q7YfM";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】なでしこ戦にも出場する?アルバートの鮮烈ミドル弾などPSGが快勝</span> <span data-other-div="movie2"></span> <script>var video_id ="lrnitDzPh2s";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.29 15:15 Fri

99億円のオルモ巡る争いにユナイテッドも? 今夏予算と退団選手次第でトライか

RBライプツィヒのスペイン代表MFダニ・オルモ(25)を巡る争いにマンチェスター・ユナイテッドも加わっているようだ。 バルセロナアカデミー出身のアタッカーはディナモ・ザグレブでのブレイクを経て、2020年1月からライプツィヒを主戦場に。ドイツでも活躍を続け、将来のステップアップ移籍も期待されるタレントだ。 この3月の代表戦でもブラジル代表相手に1ゴールを決めるなど、他クラブの目を惹きつけるなか、イギリス『デイリー・メール』によると、今夏の動きが活発的になりそうなユナイテッドも関心を抱く模様だ。 マンチェスター・シティや、チェルシー、トッテナムをはじめ、レアル・マドリーとの争奪戦になるが、新たな攻撃オプションを探るユナイテッドも今夏の予算と退団選手の顔ぶれ次第ながら注目しているという。 オルモは昨年6月にライプツィヒとの契約を2027年夏まで更新したが、この夏に5200万ポンド(約99億2000万円)のリリース条項が有効となるといわれる。 サー・ジム・ラトクリフ氏が共同オーナーとなり、戦力も含め、生まれ変わりが期待されるユナイテッド。競合必至のオルモ獲りにトライするのだろうか。 2024.03.29 12:15 Fri

チェルシー移籍後出場1試合のみ…ラヴィアが今季絶望に想い綴る 「愛情、応援、サポート、そして批判をありがとう」

チェルシーのベルギー代表MFロメオ・ラヴィアがファンにメッセージを送った。 昨夏サウサンプトンから移籍金総額5800万ポンド(現レートで約110億8000万円)でチェルシーに加入した20歳のラヴィア。しかし、シーズン序盤に足首のケガを負うと、これが長引いてしまい、2023年12月27日のプレミアリーグ第19節クリスタル・パレス戦までチェルシーデビューがずれ込むこととなった。 ところが、デビュー後に今度はハムストリングを負傷。再び長期離脱の運びとなる中、27日にはチェルシーがラヴィアのシーズンアウトを発表している。 チェルシーへのステップアップを果たしながら、出場わずか1試合と無念のシーズンを送ることになったラヴィアは、インスタグラムを通じてコメントしている。 「こんにちは、チェルシーファミリーの皆さん。ご存知だと思うけど、数え切れないほどの努力にもかかわらず、僕は今シーズンの残りを欠場することになった。チームメイトの力になれず、悔しいシーズンだった」 「このチームやこのエンブレム、そしてピッチに立つことを何よりも愛している。復帰するために毎日全力を尽くしてきたことを信じてほしい。愛情、応援、サポート、そして批判をありがとう。その全てが僕にポジティブな影響を与えてくれたし、前進させてくれた」 「早く恩返しをし、たくさんの特別な瞬間を一緒に分かち合いたい。それではまた」 2024.03.28 15:09 Thu

チェルシーがアヤックスに勝利しベスト4進出! リヨンはベンフィカを下す【UWCL】

27日、UEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)の準々決勝2ndレグの2試合が行われた。 FA女子スーパーリーグ(FAWSL)で首位に立つチェルシーはアヤックスと対戦。1stレグはアウェイゲームながら0-3で快勝していたチェルシーは余裕を持って2ndレグに臨んだ。 なでしこジャパンFW浜野まいかはメンバー外となった中、試合は33分にマイラ・ラミレスのゴールでチェルシーが先制。65分にチャシティ・グラントにゴールを奪われるも1-1で終了。2戦合計4-1でチェルシーが勝利し、準決勝に駒を進めた。 もう1試合はリヨンvsベンフィカのカードとなり、1stレグはリヨンが1-2で先勝していた。 リヨンのホームで迎えた2ndレグは43分にデルフィーヌ・カスカリーノのゴールでリヨンが先制。しかし45分にベンフィカはマリー・アリドゥのゴールで追いつく。 2戦合計でもまだリヨンがリードしていた中、51分にカスカリーノが2点目を奪い勝ち越すと、アディショナルタイムにはカディディアトゥ・ディアニが2ゴールを奪う活躍を見せて、4-1で勝利。2戦合計6-2でリヨンがベスト4に進出した。 なお、28日には準々決勝の2試合が予定されており、バルセロナとブラン、パリ・サンジェルマン(PSG)とヘッケンが対戦。バルセロナ、PSGがそれぞれ2-1で1stレグを勝利していた。 ◆UEFA女子チャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグ ▽3/27(水) リヨン 4-1(AGG:6-2) ベンフィカ 【リヨン】 デルフィーヌ・カスカリーノ(43分、51分) カディディアトゥ・ディアニ(90分+1、90分+6) 【ベンフィカ】 マリー・アリドゥ(45分) チェルシー 1-1(AGG:4-1) アヤックス 【チェルシー】 マイラ・ラミレス(33分) 【アヤックス】 チャシティ・グラント(65分) ▽3/28(木) バルセロナ vs ブラン (1stレグ:2-1) パリ・サンジェルマン vs ヘッケン (1stレグ:2-1) <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】チェルシーが女子CLでアヤックスを下してベスト4進出</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="VmPNSixUSTo";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.28 11:15 Thu

チェルシーMFラヴィア、ハムストリング負傷再発で今季絶望

チェルシーは27日、ベルギー代表MFロメオ・ラヴィア(20)がハムストリングの負傷を再発させ今季絶望となったことを発表した。 ラヴィアは今季、5800万ポンド(約110億円)でサウサンプトンから移籍。しかし足首の負傷、ハムストリングの負傷で、今季はプレミアリーグ1試合の出場に留まっていた。 セントラルMFのラヴィアは昨季、プレミアリーグ29試合に出場して昨年3月にはベルギー代表デビュー。飛躍を期してチェルシーに移籍したが、度重なるケガにより1年目は棒に振ることになった。 2024.03.28 00:00 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly