スーパー杯の当日検査は4時間かけ「数百万円の赤字」と村井満チェアマン、クラブで感染者急増の現状は「ちょっとした油断からでは」

2022.02.21 21:40 Mon
©超ワールドサッカー
JリーグとNPBは21日、「第49回 新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催した。

Jリーグはシーズンが開幕。プロ野球はキャンプが佳境を迎え、3月1日からはオープン戦がスタート。そのタイミングでの会議となった。
Jリーグは2万人制限の中での試合開催となったが、J1では9試合のうち5会場で1万人を超え、豊田スタジアムで行われた名古屋グランパスvsヴィッセル神戸の試合は最多の1万8681人が来場していた。

今回の会議でも現在の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染状況が確認。専門家チームの座長を務める賀来満夫氏(東北医科薬科大学医学部・感染症学教室特任教授)は「感染状況について、世界としては落ち着いてきており、日本でもピークを過ぎている場所が多い」とコメント。「感染の主体が若い方が多いですが、入院される方、重症化されるのは高齢者と基礎疾患がある方が多いということ、子供への感染も広がっている」とした。

また、三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)はワクチン接種について言及。「この事態の中、感染者の数が非常に多い中、今後リーグ戦を運営していく上で重要なのはワクチンの接種率となる」と語り、3回目のワクチン接種について「忌避があるような傾向があると感じている」と、打ちたがらない人が多いと感じているとした。Jリーグ、NPBに対しては「選手、スタッフが受けていただくだけでなく、もう1度日本国民に啓発活動をしてもらいたいということを伝えた」とし、改めて感染を収めるためにワクチン接種を勧めて欲しいを訴えた。
今回の会議では「FUJIFILM SUPER CUP2022」の試合会場である日産スタジアムで、当日検査を対象として907名を迎え、2名が陽性となっていた事案についても報告したとのことだ。

村井満チェアマンは改めて当日検査について言及。詳細を報告し、金銭面では大きな赤字が出たこと。また、2名の陽性者を見つけることはできたものの、2万人近い検査なしの人と一緒にいることを考えれば、やり方を再考する必要があるともした。

「当日日産スタジアムにおいて、東ゲート西ゲートそれぞれに来場者を迎えるテントを4つずつ、8つのテントを用意しました。1つのテントに同時に8名が着席して説明を受けて検査を受けるというのを回転させていく。8人を1時間で4回転。1時間に32人を1つのテントで行われ、4時間かけて行いました」

「1000名規模であっても複数のテントを用意し、対応スタッフを用意し、システムを稼働しながら、検査の結果をウェブで行うなどがありました」

「実際にオペレーションしたことで、金銭的には数百万の赤字が出て、助成金を含めても赤字が出ている。1つのハードルは金銭面です。4回転という話がありましたが、無駄を省くと6回転。50名ぐらいまでは1時間でできます。1000人が1600人ぐらいまで収容できることになりますが、改善するにも上限がある程度見えています。スペースも必要になり、お客様の待機列のリスクが出てきます」

「1000人で実証検証を行ないましたが、1万人規模にしたときには金銭的、オペレーション面、スペースと色々問題が出てくるでしょう」

「2人が陽性となったのでスクリーニング効果があるものの、スタジアムに入れば2万人の検査を受けていない方がいる。中では一緒になるという現状もある。もっともっと市中に検査キットが流通して、ご自身の判断で検査を行っていく方にお集まりいただいたほうが良いのかなということが所感です」

また、クラブ内ではキャンプ中から新型コロナウイルス(C0VID-19)の感染が広がり、クラブによっては開幕直前に多くの選手が感染。大分トリニータは保健所の判断で大量の濃厚接触者が出たために開幕戦を含む2試合が中止した。

さらに、FC東京も連日の選手感染が報告され、21日には新たに7名が陽性に。その結果、ルヴァンカップのジュビロ磐田戦、J1の名古屋グランパス戦の中止が決定した。

クラブによってはほとんど報告されないところもあれば、濃厚接触者なしとされならが連日複数名の陽性者が出るクラブもあり、バラツキがある状況だ。

村井チェアマンはこうした現状について言及「高知キャンプを行った新潟のケースで言えば、キャンプを中断しなければいけなくなりました。複数クラブでは複数感染者や濃厚接触者が大量に出るということがありました」とし、「ただ、全クラブ一様かというといくつかのクラブに限られていることでもあります。その対策は考えていきたいと思います」と、クラブごとの対応をどうしていくかを考えなければいけないとした。

ただ「特別なことはなく、食事や会話、ミーティングなどのちょっとした油断から入っていくことだろうと思います。クラブには基本ガイドラインを徹底するということを改めて伝えています」と、改めてマスクや会話、距離などの基本的な予防対策が重要だとした。
関連ニュース

甲府が鳥栖GKコ・ボンジョを登録ウィンドーの例外適用でレンタル! 「全力で戦いたい」

ヴァンフォーレ甲府は25日、サガン鳥栖から韓国人GKコ・ボンジョ(22)の期限付き移籍加入を発表した。背番号は「32」。加入期間は2024年7月8日までとなる。 今回の移籍登録にあたっては登録ウインドーの例外適用に関する申請をJリーグに行い、適用が承認。規約に則り、負傷中のGK渋谷飛翔を抹消して、コ・ボンジョの登録を申請したという。 コ・ボンジョは2023年に韓国の大学から鳥栖入り。新天地を通じて「ヴァンフォーレ甲府の勝利に貢献出来るよう、努力を惜しまず全力で戦いたいと思います。応援よろしくお願いします」と語った。 一方の鳥栖では「この移籍は自分自身をさらに成長させるための決断です。サガン鳥栖のプライドを持ち、もっと成長した姿で帰って来れるよう全力で戦ってきます」としている。 甲府では渋谷のほか、GK河田晃兵も負傷。直近の明治安田J2リーグ2試合ではGK山内康太の出場が続いている。 2024.04.25 18:20 Thu

札幌がキム・ゴンヒの交通事故を報告…本人に厳重注意、全体で安全運転を再徹底へ

北海道コンサドーレ札幌は25日、FWキム・ゴンヒの交通事故を報告した。 キム・ゴンヒは25日午前の札幌市内にて自家用車で練習場に向かう途中、右折して本線に合流しようとしたところ、右方向から直進の乗用車と接触。事故発生後、速やかに警察等へ連絡して事故処理を行うとともに、相手は救急車にて病院に行き、無事を確認しているという。 クラブは「怪我をされた方の一日も早いご回復をお祈り申し上げるとともに、多大なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます」とし、キム・ゴンヒへの厳重注意とともに、全選手およびクラブ関係者に安全運転の取り組みを再徹底していくと続けた。 韓国代表としても3キャップのキム・ゴンヒは2022年夏に水原三星ブルーウィングスから完全移籍加入。3シーズン目の今季はここまでJリーグYBCルヴァンカップの1試合に出場している。 2024.04.25 15:55 Thu

徳島FW西野太陽が脳震とう&右頬骨骨折と診断 24日に手術

徳島ヴォルティスは25日、FW西野太陽の負傷を報告した。 京都橘高校でのプレーを経て、地元クラブであり、ジュニアユースで過ごした徳島で2021年にプロ入りの西野。今季もここまで明治安田J2リーグ9試合に出場している。 20日に敵地で行われた第11節の藤枝MYFC戦も先発したが、後半アディショナルタイムにピッチを後に。脳震とうおよび右頬骨骨折と診断されたという。 右頬骨骨折に関しては24日に手術を受け、復帰は経過をもっての判断に。脳しんとう脳震とうにおいてはサッカーにおける指針に沿い、段階的プログラムを組んで通常の競技参加を目指すそうだ。 2024.04.25 14:50 Thu

トッテナムが33年ぶり来日! 神戸と対戦、ポステコグルー監督「日本は私がよく知る国」

Jリーグは25日、トッテナムの今夏来日を発表した。 トッテナムはJクラブとヨーロッパの強豪クラブが対戦する『明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo』の出場チームとして来日。Jリーグから出場となる昨年のJ1リーグ王者、ヴィッセル神戸と7月27日に国立競技場で対戦する。 トッテナムを率いるのはかつて横浜F・マリノスを率いたアンジェ・ポステコグルー監督。中心選手は2020―21シーズンのプレミアリーグでアジア人史上初の得点王に輝いた韓国代表FWソン・フンミンで、チームとしてはチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いの真っ只中にいる。 トッテナムからもその来日決定がアナウンス。チームとして33年ぶりの来日となるなか、再び日本の地に降り立つポステコグルー監督はクラブを通じてコメントしている。 「この夏、トッテナム・ホットスパーを日本に連れて行き、ヴィッセル神戸とのエキサイティングな試合ができるのを嬉しく思う。この親善試合は2024-25シーズンに向けた準備の新たなステップになる」 「日本は私が指揮を執る頃からよく知る国。熱烈なフットボールファンで賑わっているし、選手たちが国立競技場の雰囲気を味わうだけでなく、文化に触れたり、善意をサポートしたりするのが楽しみだ」 <span class="paragraph-title">【リリース】Jリーグが今夏のトッテナム来日&ヴィッセル神戸との対戦を発表</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo開催決定!<br><br>7月27日(土)<br> ヴィッセル神戸 vs トッテナム ホットスパー<br>国立競技場<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグワールドチャレンジ</a><a href="https://twitter.com/visselkobe?ref_src=twsrc%5Etfw">@visselkobe</a> <a href="https://twitter.com/SpursOfficial?ref_src=twsrc%5Etfw">@SpursOfficial</a><br>詳細はこちら<a href="https://t.co/vPIgEVKuqR">https://t.co/vPIgEVKuqR</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1783332118434885924?ref_src=twsrc%5Etfw">April 25, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.25 13:04 Thu

磐田が下部組織出身GK西澤翼の来季加入内定を発表、桐蔭横浜大から入団へ

ジュビロ磐田は23日、桐蔭横浜大学からGK西澤翼(21)の2025シーズン加入内定を発表した。 西澤はアスルクラロ沼津U15、磐田U-18を経て、現在は桐蔭横浜大学の4年生。クラブは「サイズを活かしたシュートストップと、リーダーシップを発揮して最終ラインをまとめあげることが最大の長所」が特長とし、紹介を続けた。 「ジュビロ磐田U-18出身で、チームへの愛着・想い入れを強く感じるプレーヤー」とし、「今年度、デンソーカップでは優勝を経験。全日本大学選抜にも選出され、守護神として安定したプレーを披露するなど、目覚ましい成長を遂げている」 来季から磐田でプロ入りが内定し、クラブを通じて喜びの思いとともに、意気込みを語っている。 「2025シーズンよりジュビロ磐田に加入することになりました、桐蔭横浜大学の西澤翼です。ユースのときにお世話になったクラブでプロキャリアをスタートできることを大変嬉しく思います」 「これまで支えてくださった全ての方に感謝し、サッカーを通して恩返しができるよう全力を尽くします。ジュビロ磐田の勝利に貢献し、ヤマハスタジアムでファン、サポーターの皆さんと喜びを分かち合えるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」 2024.04.23 18:15 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly