ゴラッソ2発にベンゼマPK弾! 前半苦戦も後半3発のマドリーが公式戦3試合ぶりの白星《ラ・リーガ》

2022.02.20 06:56 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第25節、レアル・マドリーvsアラベスが19日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、ホームのマドリーが3-0で勝利した。
PR
前節、ビジャレアルとドローに終わった首位のマドリー(勝ち点54)は、降格圏の18位に沈むアラベス(勝ち点20)と対戦。直近に行われたチャンピオンズリーグ(CL)のパリ・サンジェルマン戦(0-1)を、枠内シュート0という屈辱的な内容で落としたチームは、クラブ内での不穏な話題も報じられる。
その嫌な空気を払しょくするようなパフォーマンスが求められたホームゲームでは、PSG戦から先発1人を変更。クロースをベンチに置きバルベルデを代役に据えた。

立ち上がりから相手を圧倒する戦いぶりが期待されたホームチームは、序盤から相手陣内深くに侵攻していく。だが、負傷明けで本調子ではないベンゼマを筆頭に相手の強度の高い守備に手を焼き、なかなか決定機まで持ち込むことができない。

逆に、幾度か相手の縦に速い攻撃に晒されると、切り替えの鈍さもあってあっさりと陣地回復を許す場面も散見。決定機まで与えることはなかったが、ジェイソンにヒヤッとするシュートを打たれるなど、アウェイチームに自信を与えてしまう。
70%近いボール支配率にシュート数は相手の倍の8本を放ったが、枠内シュートは同じ2本と直近の公式戦2試合無得点という不振を引きずる形で前半をゴールレスで終えることになった。

迎えた後半、ヴィニシウスの個人技で得たFKの場面でキッカーのアラバが強烈なブレ球のシュートでいきなりゴールを脅かしたマドリー。そして、55分にはこの試合最大の決定機が訪れる。ボックス左で仕掛けたヴィニシウスがDFを剥がしてGKと一対一になるが、ややコースが甘くなったシュートはGKパチェコにセーブされる。さらに、こぼれ球に反応したベンゼマが冷静に枠内へシュートを飛ばすが、今度はDFルジューヌの見事なゴールカバーに阻まれた。

前半に比べてゴールを予感させる攻撃を見せ始めたマドリーだったが、61分には軽率なプレーからピンチを招く。自陣ボックス手前でアセンシオが不用意にGKへ戻したバックパスを投入直後のペレ・ポンスにボックス内でかっさらわれるが、ここはシュートミスに救われた。

すると、ピンチの後にはチャンスあり、この直後の63分に待望の先制点が生まれる。バルベルデの中央突破からベンゼマを経由したボールがボックス手前右のアセンシオに渡ると、先ほどチームを窮地に追い込んだ背番号11は得意の角度から左足を振ると、絶妙なコントロールシュートがゴール左上隅へ向かう。GKパチェコに指先で触られたものの、この美しいシュートがゴールネットを揺らした。

前々節のグラナダ戦を彷彿とさせるアセンシオのゴラッソで先制に成功したマドリーは、ここから冷静にゲームをコントロールしていく。68分にはカゼミロからの縦パスをモドリッチが巧みにスルー。ボックス内に抜け出したベンゼマだったが、ここは相手DFの寄せが気になったか、枠の左に外してしまう。さらに、77分にはヴィニシウスとのコンビプレーでゴール前のベンゼマに再び決定機も、左足のシュートは右ポストを叩いた。

2度のビッグチャンスをモノにできず、少しイヤな空気も漂うベルナベウだったが、今度は鮮やかな連携からのゴラッソが生まれる。80分、右サイドをバルベルデ、アセンシオ、ベンゼマの連携で完璧に崩すと、最後はアセンシオとのパス交換でボックス右に抜け出したベンゼマがDFの股間を抜く技ありの折り返しを入れると、ゴール前でフリーのヴィニシウスが難なく流し込んだ。

この2点目で勝負を決めたマドリーは、主力を次々に下げてロドリゴやマルセロ、アザールらをピッチに送り出していく。すると、試合終了間際にはロドリゴの仕掛けで得たPKをキッカーのベンゼマがきっちり決め切り、約1カ月ぶりとなるラ・リーガでのゴールを記録した。

そして、前半こそ苦戦したものの、終わってみればゴラッソ2発を含む3ゴールを奪って快勝のマドリーが公式戦3試合ぶりの白星を手にしてPSG戦敗戦のショックを少なからず払しょくした。

PR
関連ニュース

CLレアル戦に期待感高めるムシアラ、元同僚ベリンガムの活躍ぶりにも言及「驚かなかった」

バイエルンのドイツ代表MFジャマル・ムシアラがかつての戦友とも相まみえる大一番を心待ちにしている。スペイン『アス』が伝えた。 アーセナルとの準々決勝を制し、チャンピオンズリーグ(CL)でベスト4まで到達したバイエルン。ファイナル進出が懸かる準決勝ではレアル・マドリーとの2試合が待ち受けている。 ホームでの1stレグを30日に控える中、チームの攻撃を牽引するムシアラはこの強敵との対戦についてドイツ『シュポルト・ビルト』にコメント。敵地サンティアゴ・ベルナベウで行われる5月8日の2ndレグも含め、期待に胸を膨らませている。 「伝統あるベルナベウでのレアル・マドリーとの試合を楽しみにしている。ヨーロッパで最高の2チームが対戦する。重要な試合だ」 また、ドイツ生まれイギリス育ちのムシアラは、ユース年代をイングランド代表として戦っており、当時はマドリーのイングランド代表MFジュード・ベリンガムとも共闘。CLでの対戦を前に、元チームメイトの活躍ぶりについても語った。 「ジュードとはヤングライオンズで長年ルームメイトだったし、何試合か一緒にプレーした。それ以来僕らは良い友達だ。彼が順調なことを嬉しく思っている。彼は自信に満ち溢れているし、大きな挑戦を前にしても躊躇しない」 「言うまでもなく、彼のレアル・マドリーでのスタートは普通ではなかった。他国のチームと契約する際、普通であれば環境に適応しなければならないが、ジュードの場合は違った。それに、そのことにはあまり驚かなかった。彼のメンタリティを知っているからね」 2024.04.24 18:23 Wed

苦労が尽きぬセバージョス、マドリー退団希望を強めるも…

レアル・マドリーのスペイン代表MFダニ・セバージョス(27)。苦労が尽きない男は今夏の退団を視野に入れるが…。 エル・ブランコで常に人一倍の苦労を強いられる男、セバージョス。 元々序列が高くないクラックは、昨季中盤戦から後半戦にかけての驚異的な奮闘ぶりがカルロ・アンチェロッティ監督に認められ、プレータイムが大幅増。それは結果的に久方ぶりのスペイン代表復帰、そして2027年6月までの契約延長に繋がった。 しかし、人生は山あり谷あり。セバージョスが良い機運を継続できたのも昨季限りで、ケガで出遅れた今季は公式戦出場21試合どまり。うちスタメンは4試合に過ぎず、最近のマンチェスター・シティ戦、バルセロナ戦といったビッグマッチには当然のように出場しない。 それでもチームメイトのゴールに喜び駆け寄っていく姿から、そのパーソナリティを感じ取れるわけだが、美しき白いシャツに袖を通すマドリーの一員としての日々を終わりにしたいと考えている模様。 スペイン『Relevo』によると、今年で28歳、フットボーラーとして脂が乗る年齢に突入したセバージョスは、周囲にマドリー退団の意思を漏らし始めたとのこと。すでに今夏の新天地行きで心が大方決まっている様子だという。 ただ、昨春のマドリーからの契約延長申し出を「鵜呑みにしてしまった」形だというセバージョス。 ルカ・モドリッチ(38)の契約満了or延長が現状50-50で、アルダ・ギュレル(19)は本人ともどもレンタル移籍に前向き…この2つを1年前の時点で想定していたマドリーにセバージョス売却の意向がほとんどないのは、火を見るより明らかとされる。 もしモドリッチ退団にギュレル武者修行なら、少なからずセバージョスの出番も増えそうだが、来季の開幕を28歳で迎えるなか、確固たる主力になれないのも残念ながら明白…エル・ブランコで人一倍の苦労を強いられる男、それがセバージョスだ。 セバージョス獲得に最も関心が高いのは、アトレティコ・マドリーとみられている。 2024.04.24 16:20 Wed

レンタル加入中ホセルの買い取りを思案するレアル…アンチェロッティ監督は残留希望もFW過多が懸念

レアル・マドリーはエスパニョールからレンタル移籍中のスペイン代表FWホセル(34)の去就について、考えを巡らせているようだ。スペイン『マルカ』が報じた。 エスパニョールで活躍した昨シーズンは32歳で初のスペイン代表入りを果たした遅咲きFWのホセル。エスパニョールが2部に降格して迎えた今シーズンは、かつて所属した古巣マドリーに買い取りオプション付きの期限付き移籍で加入した。 マドリーではレギュラー定着こそできていないホセルだが、攻撃に変化を加えられる前線のターゲットとして重宝され、ここまで公式戦42試合13ゴールを記録。しかし、今シーズン終了後にレンタル期間が終了する。 カルロ・アンチェロッティ監督はこの34歳を高く評価しており、来シーズンの残留を希望しているとのこと。一方、マドリーは加入内定済みのパウメイラスのブラジル代表FWエンドリッキ(17)や、獲得濃厚と見られるパリ・サンジェルマン(PSG)のフランス代表FWキリアン・ムバッペ(25)の存在から、ホセルの150万ユーロ(約2億5000万円)の買い取りオプションを行使するかどうか検討中だという。 また、今夏もヨーロッパの選手を多く引き入れるであろうサウジアラビアのクラブもホセルに目をつけている模様。このストライカーとエスパニョールの契約は2025年6月までとなっている。 2024.04.24 14:36 Wed

人生の半分はエル・ブランコ…マドリーが32歳ルーカス・バスケスとの契約延長を急ぐ

レアル・マドリーが元スペイン代表DFルーカス・バスケス(32)との契約延長交渉を急ぐ。スペイン『Relevo』が伝えている。 16歳からマドリーひと筋のL・バスケス。若手時代の武者修行期間1年間を除けば、ほぼ人生の半分をエル・ブランコで過ごし、トップチームで積み上げた公式戦出場数は343試合だ。 絶対的な主力ではない故、愛するクラブで居場所を確保し続けるべく、30代突入を控えて受け入れたのは、若手時代に誰が予想したであろう右サイドバックへのコンバート。 いつの間にか最終ラインの選手となっていた32歳は、ラ・リーガ優勝3回、コパ・デル・レイ(国王杯)優勝1回、チャンピオンズリーグ(CL)優勝4回、クラブW杯優勝3回…地球上の全フットボーラーが羨む勝ち組となった。 そんな伏兵L・バスケスだが、22日のクラシコ・バルセロナ戦で1得点2アシストと燦然たる輝きを放った一方、契約は今季限り。今年1月から自由に他クラブと交渉できる状態となっている。 それでもマドリーとL・バスケス、双方ともに契約延長の意向が強く、今週中に合意を前提とした協議が行われる予定。特にここ最近の活躍から、首脳陣は一刻も早く交渉をまとめる方針に切り替えたとみられている。 2024.04.23 17:55 Tue

クラシコで負傷交代のF・デ・ヨングの今季が終了、ユーロ出場は問題なしか

バルセロナのオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングが負傷により今季中の復帰が見込めないことになったようだ。オランダ『ESPN』が報じている。 F・デ・ヨングは21日に行われたラ・リーガ第33節レアル・マドリーとのエル・クラシコに先発。しかしMFフェデリコ・バルベルデとの接触で右足首を捻挫し、前半追加タイムに交代となっていた。 先月も足首の負傷で1カ月ほど離脱し、10日のチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグのパリ・サンジェルマン戦で復帰したばかりのF・デ・ヨングだったが、再離脱となってしまった。 ただ、6月14日に開幕するユーロ2024への出場に問題はないと『ESPN』は報じている。 2024.04.23 00:30 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly