ボール握るも浦和の強度高い守備に封じられた川崎F、鬼木達監督は3連覇へ向けてポジティブに捉える「修正するための良い試合だった」

2022.02.12 17:19 Sat
©超ワールドサッカー
川崎フロンターレの鬼木達監督が、シーズン開幕を告げる戦いを振り返った。

12日、FUJIFILM SUPER CUP 2022が日産スタジアムで行われ、J1王者の川崎フロンターレと天皇杯王者の浦和レッズが対戦。0-2で浦和が勝利した。
圧倒的強さで昨シーズンのJ1を制した川崎F。浦和は選手を入れ替え生まれ変わったチームとして挑むと、7分に江坂任酒井宏樹のグラウンダーのパスをダイレクトで蹴り込み先制する。

早い時間帯でゴールを奪った浦和。川崎Fは持ち前のポゼッションサッカーで徐々に押し込んでいくが、攻撃の精度を欠いてしまう。

浦和は前線からの激しいプレスで川崎Fに自由にプレーさせず、粘りの戦いを続けると、81分にカウンターから最後は江坂が谷口彰悟をかわして左足でゴール右に流し込み、0-2で勝利した。
試合後の記者会見で鬼木監督は「今シーズン初めての公式戦ということで、勝負事なので勝ちも考えていましたが、難しい展開に自分たちでしてしまったかなと思います」と振り返り、「今の自分たちの100%で選手たちは戦ってくれましたし、それで見えてきた課題もあったこと、トレーニングでやってきた良い部分とまだまだな部分が出たので、そこは開幕に向けて修正するための良い試合だったと思います」と、1週間後に控えるリーグ戦の開幕に向けて、良い課題が見つかったとした。

自分たちが難しくしたという点については「まずは相手が強い気持ちを持って挑んできたところで、球際で受けてしまったかなと。そういうところでこぼして持っていかれるシーンが数多くありました」と、浦和の激しいプレスでボールロストが多かったとコメント。「そこはすぐ修正できるところではあると思いますが、ゲームの中で90分が終わるまでに改善すべきところでした」と、試合中に立て直せなかったことを悔やんだ。

また、「主導権を握っているようで多くのチャンスを作れたかというとそうではないと思っています。新しい課題をもらったと思っているので、自分たちがそこも難しくしたかなと思います」と、ボールを握りながらも効果的な攻撃ができなかったことを反省した。

この試合では仕掛けの数も少なかった川崎F。鬼木監督は「ボールは握っていますけど、タイミングのところがこの時期によくあるところ。味方の動きを確認して確認してというところでした」と、オートマチックに動けていないことを挙げ、「相手を見ながら、どこが空いているのか。今日のように前から来る時とブロックを組むときに、動かない相手を動かすために、そうやって自分たちからアクションを起こして、人を攻略したりスペースを作りに行ったりすることが必要だと改めて思っています」と、チームとしての完成度をもっともっとあげなければいけないと感じたようだ。

その川崎Fは左ウイングで先発したチャナティップをインサイドに置き、マルシーニョを後半頭から投入した。その狙いについては「マルシーニョに関しては背後への仕掛けがあるので、1つ突破口にもしたいという思いと、チャナのポジションも色々やって経験を積んでもらっているところなので、数多くのポジションで行けるように」と、ウイングやインサイドなど、試合で色々なポジションを経験させている段階だとした。

この試合の先発メンバーでは唯一新加入のチャナティップ。実戦で起用しての評価は「元々いる選手たちと一緒で、味方を意識するあまりというか、それによって距離が近いのは悪くないですが、そこから出ていく作業、中に行く作業は中でも外でも必要となります。これは練習を積み重ねるしかないかなと思います」と、積極的なプレーが少なかったとコメント。「できること、できないことがあると思いますし、トレーニングマッチでは色々できていましたが、公式戦で相手が覚悟を持ってくる中での評価ができたので、プラスに考えながやっていきたいと思います」と、足りないところが炙り出たことをポジティブに捉えるとした。

また、早々に失点をしたことがこの試合を難しくしたと語る鬼木監督。相手の強い覚悟を感じたとし、シーズン開幕以降も引き締めたいとした。

「失点で相手に集中力を与えたと思います。スタートから強度高くきていましたが、あの1点で相手の集中力が増したと思います。我慢強く戦っていこうという雰囲気も感じました」

「そういうものも、リーグの前の真剣勝負の場で見られたことは、自分たちにとっては、負けてはしまいましたが、どのチームもあのような強度、メンタリティで来ることが分かったので、心構えが必要だなと僕だけでなく選手たちも感じたと思うので、突き詰めていきたいと思います」
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