「選手たちは完全に沈黙」土壇場にPK被弾で痛恨ドローのオーストラリア代表指揮官が残り2戦へ檄「まだ我々の手中に」

2022.02.02 10:28 Wed
Getty Images
オーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督が、オマーン代表戦を振り返った。オーストラリア『ヘラルド・サン』が伝えた。1日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でオーストラリアはオマーンとアウェイで対戦した。
グループ3位につけているオーストラリア。2位の日本との勝ち点差は「1」となっており、試合に先立って行われた日本代表vsサウジアラビア代表の一戦では日本が2-0で勝利。3月の直接対決で逆転を目指すためにも勝利が必要な状況だった。

試合は15分にジェイミー・マクラーレンがゴールを決めて先制するも、後半早々の54分にアブドゥラ・ファワズにゴールを許し同点に。それでも79分にアーロン・ムーイが値千金の勝ち越しゴールを決めてリードする。

このまま勝ち点3を獲得すると思われた中、87分にPKを与えてしまう落とし穴が。このPKをアブドゥラ・ファワズにしっかりと決められ土壇場で2-2の同点に。そのままドローに終わった。
これにより、2位の日本との勝ち点差が「3」に広がったオーストラリア。アーノルド監督は試合後「選手たちは完全に沈黙している」と落胆している選手の様子を明かし、問題点を指摘したものの自力でW杯出場を決めることが可能だと語った。

「私は彼らに言った。時々見えるだらしなさ、フィジカル的な面にはガッカリしている。でも、全体としてここからが本番だ。自分たちを奮い立たせ、クラブに戻り、懸命に働き、健康な状態を取り戻そうと。日本戦を楽しみにしている」

次戦で勝たなければ非常に厳しい状況となる一方で、連勝すれば逆転の突破もある。日本との得失点差では3リードしており、勝ち点で並べば逆転は可能だ。

「私はまだ選手たちを信じている。結局のところ、全てはまだ我々の手中にある。両方の試合に勝たなければならず、日本とサウジアラビを打ち負かす必要がある。得失点差はプラスアルファでしかない」

決戦は3月24日。オーストラリアはホームに日本を迎え、同29日にはアウェイでサウジアラビアと対戦する。


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