【CLグループ最終節プレビュー②】崖っぷちバルセロナは敵地バイエルン戦! グループGは全チームに突破可能性

2021.12.08 18:00 Wed
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チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ最終節が12月7日と8日に開催される。ここではグループステージ最終節2日目となるグループE~Hの戦いを展望を紹介していく。
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◆崖っぷちバルサがバイエルン撃破狙う~グループE~
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グループEでは前節終了時点でバイエルン(勝ち点15)の首位通過、ディナモ・キエフ(勝ち点1)の最下位での敗退が確定。この最終節では2位のバルセロナ(勝ち点7)と、3位のベンフィカ(勝ち点5)がそれぞれ2位通過を懸けた運命の一戦に臨む。
バルセロナは前節、ホームでベンフィカとの直接対決に臨み、自力で2位通過を決められるチャンスがあったものの、相手の堅守をこじ開けられずに0-0のドローに終わった。この結果、2位の座は維持したが、最終節で勝利を逃した場合、当該成績で上回るベンフィカに抜かれる可能性が出てきた。そして、運命の最終節では直近3戦全敗と圧倒的な力の差を見せつけられているバイエルンとアウェイで対戦することになった。

チャビ新体制ではエスパニョール、ビジャレアル相手に連勝を飾るなど復調の気配を見せてきたが、直近のベティス戦ではホームで0-1の敗戦を喫し、新体制初黒星を喫した。ただ、そのベティス戦において脳震とうの疑いで負傷交代したMFガビはその後の検査で異常が確認されなかったことで、直近数試合でキレを見せるFWデンベレらと共に無事遠征メンバー入りした点は朗報だ。

一方、対戦相手のバイエルンは直近のドルトムントとのデア・クラシカーを物議を醸す判定がありながらも3-2で勝利し、リーグ首位キープに成功している。今回の一戦に向けては新型コロナウイルス感染や負傷によってMFキミッヒ、MFゴレツカ、FWニャブリら6選手の欠場が確定しており、ナーゲルスマン監督は前日会見で一部ポジションで若手の起用を示唆。また、ドイツ国内でコロナウイルス感染拡大が続く影響から無観客開催への変更が決定しており、全勝突破に向けてタフな戦いを強いられる見込みだ。
バイエルンの力を借りつつ逆転での2位通過を目指すベンフィカは、最下位のディナモ・キエフと対戦。すでに敗退が決まっている格下相手のホームゲームということもあり、勝ち点3を手にできるチャンスは大きいが、直近のリーグ戦ではそのホームでスポルティング・リスボンに1-3の完敗を喫しており、勝利必須の一戦に向け不安材料となっている。なお、ディナモ・キエフとの前回対戦は非常に拮抗した攻防が続いた中、0-0のドローに終わっていた。

【グループE】
▽12/8(水)
《29:00》
ベンフィカ vs ディナモ・キエフ
バイエルン vs バルセロナ

◆2位通過を懸けた直接対決~グループF~
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三つ巴の争いが繰り広げられたグループFでは前節、ビジャレアル(勝ち点7)との首位攻防戦を制したマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点10)が首位通過を確定。また、最下位のヤング・ボーイズ(勝ち点4)は3位フィニッシュの可能性は残ったものの、最終節を前に敗退が決定している。そして、この最終節では3位のアタランタ(勝ち点6)と、2位のビジャレアルが2位通過を懸けた運命の直接対決に臨む。

この大一番をホームで戦うアタランタは前節、ヤング・ボーイズとの激しい打ち合いを3-3のドローで終え、2位浮上のチャンスを逃した。それでも、リーグ戦ではユベントス、ナポリを撃破するなど、直近5連勝と好調を維持。今季CLでは不用意な形での失点が目立っているものの、多彩な攻撃は健在となっており、決定力に問題を抱えるビジャレアルを攻め立てて早い時間帯のゴールによってプレッシャーをかけていきたい。

対するビジャレアルは前節、試合内容では首位チームを圧倒したものの、再三の決定機を決め切れず、逆にミス絡みで2失点を喫する今季序盤戦を象徴するような拙い試合運びで敗戦。それでも、敵地で戦う今回の一戦では引き分けでも突破を決められる優位な立場にある。ただ、直近のリーグ戦ではFWジェラール・モレノの戦列復帰は朗報も、セビージャに0-1で競り負けており、攻守に不安を抱える中での戦いとなる。

また、キャリック暫定体制の下、見事に首位通過を果たしたユナイテッドは、この試合後にラルフ・ラングニック暫定監督就任が決定。今節ではその新指揮官の下でのCL初陣となる。ラングニック監督のリーグ初陣となったクリスタル・パレス戦では持ち味のプレッシングゲームがいきなり披露されチームとして躍動感が際立った一方、攻撃面は創造性や連動性を欠き、伏兵フレッジのファインゴールによる1-0の辛勝となった。前回対戦で屈辱の敗戦を喫したスイス王者とのリベンジマッチでは幾つかのポジションでのターンオーバーが見込まれる中、新スタイルの浸透と控え選手のアピールに期待したいところだ。

【グループF】
▽12/8(水)
《29:00》
マンチェスター・ユナイテッド vs ヤング・ボーイズ
アタランタ vs ビジャレアル

◆全チームに突破、敗退の可能性~グループG~
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本命不在となったグループGは今グループステージで唯一最終節までに全チームの順位がひとつも確定していない、近年稀に見る大混戦となっている。

そして、この最終節では最下位のヴォルフスブルク(勝ち点5)と、首位のリール(勝ち点8)。2位のレッドブル・ザルツブルク(勝ち点7)と、3位のセビージャ(勝ち点6)が運命の大一番に臨む。

ファン・ボメルからコーフェルトへの監督交代を経て公式戦3連勝と復調の兆しを見せたヴォルフスブルクだが、CL前節のセビージャ戦での敗戦から公式戦3連敗と再び苦境に陥る。とりわけ、その3試合では1得点8失点とパフォーマンス内容も低調だ。それでも、今回の一戦でフランス王者に勝利できれば、最下位から逆転での2位通過が可能だ。また、ドイツ国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、ライプツィヒとバイエルンが無観客開催を余儀なくされた中、少人数の観客の入場が認められた点はチームにとって小さくない後押しとなるはずだ。

対するリールは第3節まで未勝利が続いたが、セビージャ、ザルツブルク相手の連勝によってこの最終節を首位で迎えることに。今節では他会場の結果に関わらず、引き分け以上で少なくとも決勝トーナメント進出を決められる。ドイツ同様に感染拡大が続くフランス国内においてクラブの事務方スタッフのクラスターが深刻化しているが、チーム自体はリーグ連勝と好調を維持している。

オーストリア勢史上初の決勝トーナメント進出に向けて2勝1分けの好スタートを切ったザルツブルクだが、若手中心のスカッドは自力突破の可能性を有して臨んだ直近の2試合でまさかの連敗。前節のリール戦での敗戦の結果、グループ2位に転落して最終節を迎えることになった。今回の最終節は初戦で3度のPKを獲得しながらも、2度の失敗によって最終的に1-1のドローに持ち込まれたスペイン屈指の強豪との再戦となる。この大一番では前回対戦で3本のPKを獲得したFWアデイェミのチャンスメイクに加え、決め切る力に期待したいところだ。なお、ザルツブルクは最下位ヴォルフスブルクとの当該成績によって引き分けでも突破を決められる。

一方、グループ本命に挙げられながらも4戦未勝利で一時最下位に転落したセビージャだが、前節はヴォルフスブルク相手に2-0の完勝を収めて今季初勝利。自力での逆転突破の可能性を残して最終節を迎えた。直近の国内リーグではレアル・マドリーに競り負けるなど、2戦未勝利だったが、直近のビジャレアルとの強豪対決ではらしいウノセロの勝利で3試合ぶりの白星を奪取。今回のアウェイゲームに大きな弾みを付けている。

【グループG】
▽12/8(水)
《29:00》
ザルツブルク vs セビージャ
ヴォルフスブルク vs リール

◆首位通過を決めるのは?~グループH~
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2強2弱の前評判通り、グループHでは前節で首位チェルシー(勝ち点12)と、2位ユベントス(勝ち点12)の決勝トーナメント進出、ゼニト(勝ち点4)の3位フィニッシュ、マルメ(勝ち点1)の最下位が確定。そして、この最終節では同勝ち点で並ぶチェルシーとユベントスが、それぞれ首位通過を懸けてゼニト、マルメと対戦する。

チェルシーは前節、ユベントス相手に大量4ゴールを奪っての4-0の圧勝で決勝トーナメント進出と共に当該成績で上回り、グループ首位に浮上した。ただ、直近のリーグ戦ではウェストハムとのダービーで今季リーグ最多3失点を喫して公式戦13試合ぶりの敗戦を喫することになった。その敗戦からのバウンスバックを図るチームだが、今後の国内リーグの超過密日程を考えると、極寒ロシアでのアウェイゲームでの更なる負傷者は避けたいところだ。おそらく、トゥヘル監督は若手や控え中心のスカッドで臨む可能性が高く、ホームで意地を見せたいゼニト相手に難しい戦いを強いられるかもしれない。そういった中、自慢のアカデミーの若手やリーグ戦のパフォーマンスで酷評続きのMFサウールの奮起に期待したい。

そのチェルシーから首位奪還を目指すユベントスは、敵地での前回対戦で3-0の完勝を収めたマルメ相手に勝利を目指す。チェルシー戦の完敗に加え、その直後に行われたアタランタ戦でも敗戦を喫した悩めるビアンコネロだが、直近のセリエAではサレルニターナ、ジェノアと下位に低迷する格下相手に2試合連続で2-0の快勝。エースFWディバラに2戦連続ゴールが生まれている点もプラス材料だ。今回の一戦では積極的なターンオーバーが見込まれているが、直近2試合の戦いぶりを見れば、ホームで勝ち点を取りこぼす可能性は低いはずだ。

【グループH】
▽12/8(水)
《26:45》
ユベントス vs マルメ
ゼニト vs チェルシー

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チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、バイエルンvsアーセナルが日本時間17日28:00にキックオフされる。1stレグでは戦前の予想に反してアーセナルへの相性の良さを見せ付けたバイエルンが敵地で2-2の引き分けで終えていた一戦だ。 優勝した2019-20シーズン以来4季ぶりの準決勝進出を目指すバイエルンは敵地での1stレグ、先制される展開とされながらも相手のミスを突いてFWニャブリが恩返し弾を挙げてすかさず追いつくと、FWケインのPK弾で前半のうちに逆転。後半はアーセナルにほぼチャンスを与えなかった中、途中出場FWトロサールの一撃を浴びて追いつかれていた。敵地で悪くないドローで終えたバイエルンだったが、この試合でニャブリがハムストリングを痛めて再離脱に。さらに週末のケルン戦でコマンが負傷と、今季を象徴するような波に乗り切れない状況となっている。レバークーゼンのブンデスリーガ優勝が決まり、残されたタイトルはCLだけとなったバイエルンは、3季連続で阻まれているベスト8の壁を突破できるか。 一方、ベスト4進出を果たした2008-09シーズン以来15季ぶりの準決勝進出を目指すアーセナルは、前述のように失点するまでは最高だったが、軽率な連係ミスから同点弾を浴びリズムが狂った。苦手バイエルンとの戦いを象徴するような試合となってしまった中、週末のアストン・ビラ戦では攻めども攻めども相手GKマルティネスの好守もあってゴールをこじ開けられず、逆に後半終盤に2失点を喫して痛恨の敗戦。プレミアリーグ首位陥落となってバイエルンとのリターンマッチを迎えている。 <div style="text-align:center;">◆バイエルン◆ 【4-2-3-1】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240416_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:ノイアー DF:キミッヒ、デ・リフト、ダイアー、マズラウィ MF:ライマー、ゴレツカ MF:サネ、ミュラー、ムシアラ FW:ケイン 負傷者:DFサール、ブイ、FWニャブリ、コマン 出場停止者:DFアルフォンソ・デイビス 1stレグでゴールを挙げていたニャブリが負傷し再離脱となった。また、直近のケルン戦でコマンが負傷し、主力のサイドアタッカー2枚を欠くことに。累積で出場停止となるアルフォンソ・デイビスの代役はマズラウィが務めるとドイツ『キッカー』は予想している。 <div style="text-align:center;">◆アーセナル◆ 【4-3-3】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240416_3_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:ラヤ DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、冨安 MF:ウーデゴール、ライス、ハヴァーツ FW:サカ、ガブリエウ・ジェズス、マルティネッリ 負傷者:DFティンバー 出場停止者:なし コンディション面に不安があるのか、頑なに冨安をスタメン起用しないアルテタ監督だが、1stレグを見る限り、キヴィオルとジンチェンコではサネは止められないものと思われる。日本人贔屓を排除しても左サイドバックは冨安が適任だと思われるが果たして。アストン・ビラ戦で負傷交代のウーデゴールは前日練習をこなしており問題ないようだ。 ★注目選手 ◆FWレロイ・サネ(バイエルン) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240416_4_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 1stレグではPKを獲得した他、貴重な攻め手となっていたサネに注目。ニャブリとコマンの再離脱により個で打開できるサネの存在はさらに重要度を増した。キヴィオルを前半で交代に追いやり、守備に難のあるジンチェンコが2ndレグで先発となればサネが躍動できる可能性は高い。対人に強い冨安が最も厄介な相手だと思われるが、アーセナルの左サイドバックは誰が務めることになるだろうか。 ◆FWブカヨ・サカ(アーセナル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240416_4_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 対するアーセナルの注目選手も右ウイングのサカに注目したい。1stレグでは先制弾を挙げたものの、試合を通すとスピードに優れるアルフォンソ・デイビスを突破しきれなかったサカだが、そのデイビスが2ndレグでは出場停止となる。先発が予想されるマズラウィはサカの持ち味であるカットインプレーを封じにかかることが予想されるが、それを打開してゴールシーンを演出できるかに注目だ。 2024.04.17 18:00 Wed

【プレミアリーグ第33節プレビュー】優勝&トップ4争い左右するアーセナルvsアストンビラ

先週末に行われた第32節ではマンチェスター・ユナイテッドvsリバプールの名門対決がドローに終わった一方、アーセナルとマンチェスター・シティがいずれも勝ち点3を積み上げた結果、得失点差で上回ったアーセナルが首位に再浮上した。 上位クラブにとってUEFAコンペティション準々決勝の谷間で難しい判断を迫られる中で臨む今節は、優勝争いとトップ4争いを左右する首位のアーセナル(勝ち点71)と5位のアストン・ビラ(勝ち点60)の上位対決に注目が集まる。 アーセナルは前節、敵地でブライトンと対戦し3-0の快勝。FWサカのPKで先制すると、MFハヴァーツ、途中出場のFWトロサールと効果的に得点を重ねて難敵撃破に成功した。ただ、ミッドウィークにホームで行われたチャンピオンズリーグ(CL)のバイエルン戦は2-2のドローに終わった。サカとトロサールが公式戦2試合連続ゴールを挙げた一方、ミス絡みの失点と宿敵ケインにPKを決められた結果、ホームで勝利を逃した。 すでにブンデスリーガ優勝逸が決定的なバイエルンが今週末に主力を温存し、ホーム開催の2ndレグに万全の状態で臨むことが濃厚だが、プレミアリーグで熾烈なタイトルレースを繰り広げるガナーズは前回対戦で敗れた難敵とのリベンジマッチとなるため、大幅なターンオーバーは見込めず。メンバーの入れ替えはDF冨安健洋、FWガブリエウ・ジェズス、トロサールといった数人のみとなりそうだ。その中でハイインテンシティの攻防をしっかりと制することができるか…。 対するアストン・ビラは前節、ブレントフォードとのホームゲームを3-3のドローで終えた。主砲ワトキンスの2ゴールにFWロジャーズの加入後初ゴールで3ゴールを挙げた一方、2点リードからの3連続失点と守備が崩壊し、痛恨の勝ち点逸となった。これで1試合未消化のトッテナム(勝ち点60)に得失点差で上回れて5位転落となった。 それでも、直近のカンファレンスリーグ(ECL)ではリールとのホームでの初戦をワトキンス、マッギンのゴールによって2-1と先勝。公式戦3試合ぶりの勝利でバウンスバックを図ると共にアドバンテージを手にした。アーセナル同様に週明けのリターンレグを想定した戦いが求められるが、ワトキンスやマッギン、MFドウグラス・ルイスらを除き替えが利かない選手は少なく、エメリ監督としてはプレータイムや状態を見ながら臨機応変の起用が可能となるはずだ。 アストン・ビラのアシストを期待しつつ、首位再浮上を目指す2位のリバプール(勝ち点71)は、14位のクリスタル・パレスとのホームゲームで公式戦3試合ぶりの白星を目指す。前節、ミス絡みの失点と決定力不足によってユナイテッド相手に勝ち点1にとどまったクロップのチーム。さらに、直近のヨーロッパリーグ(EL)では要塞アンフィールドでアタランタにまさかの0-3の惨敗。昨年2月のレアル・マドリー戦以来、約14カ月ぶりとなるホームでの黒星を喫した。 その得点力を考えれば、週明けのリターンレグでの逆転の可能性は残されているが、まずは今回のパレス戦でしっかりと白星を取り戻したい。守護神アリソン、DFアレクサンダー=アーノルド、MFバイチェティッチ、FWジョタと4人の主力クラスの復帰によって質の高いターンオーバーが可能となるが、直近2試合で5失点の守備の立て直しと共に、大量得点が必要なアタランタ戦に繋がるような前線のオプション構築も意識したい。 3位のマンチェスター・シティ(勝ち点70)はCLレアル・マドリー戦を控える中、降格圏の18位ルートン・タウン相手にリーグ3連勝を狙う。前節はパレス相手にMFデ・ブライネの2ゴール1アシストの活躍によって4-1の快勝を収めたシティ。サンティアゴ・ベルナベウで行われたマドリー戦では一時逆転を許す難しい展開の中、MFフォーデンとDFグヴァルディオルのゴラッソで逆転。その後の失点で逃げ切りには失敗したが、難所で3-3のドローに持ち込んだ。対マドリーのホームゲームではこれまで3戦全勝と相性は良く、良いイメージを持ってリターンレグに臨めるはずだ。 1カ月半前にFAカップで6-2の圧勝を収めたルートンとの一戦では体調不良からの回復が見込まれるデ・ブライネ、マドリー戦で完全に沈黙したFWハーランドとその前回対戦で爆発したアタッキングデュオの再びの躍動に期待したい。なお、前節のボーンマス戦で先発出場したDF橋岡大樹は新天地デビュー戦で対峙したシティズンズ相手にリベンジを目指すことになる。 前節、ノッティンガム・フォレストを破って4位に返り咲いたトッテナムは、8位のニューカッスルとのアウェイゲームで連勝を目指す。前節は格下相手に前半苦戦したものの、DFファン・デ・フェン、DFペドロ・ポロのディフェンス陣の値千金のゴールで3-1の勝利を収めたポステコグルーのチーム。今回の一戦では昨季1-6の屈辱的な惨敗を喫した因縁のセント・ジェームズ・パーク攻略を図る。今季のリーグ前回対戦を4-1で快勝し溜飲を下げたが、やはり因縁の地でしっかりとシーズンダブルを達成したい。守備陣に多くの負傷者が出ているエディ・ハウ率いるマグパイズ相手に自慢の攻撃力で押し切りたいところだ。 逆転でのトップ4へこれ以上の取りこぼしは許されない6位のマンチェスター・ユナイテッドは、前回対戦で0-3の惨敗を喫した12位のボーンマス相手にリーグ4戦ぶりの白星を狙う。DFヴァラン、DFエバンスの離脱によってディフェンスラインは火の車だが、リバプール戦でその才能の片りんを示したDFカンブワラ、圧巻のゴールを記録したMFメイヌーら若手を中心に難敵チェリーズに勝ち切りたい。 9位のチェルシーは、PSR違反によって減点処分が「6」から「8」に新たに変更となった16位のエバートン相手に2戦ぶりの白星を目指す。前々節はユナイテッド相手に劇的な4-3の逆転勝利を挙げたブルーズだが、前節は最下位のシェフィールド・ユナイテッド相手に2度のリードを守り切れず、痛恨の2-2のドローに終わった。著しく安定感を欠くポチェッティーノのチームは、この試合後にFAカップ準決勝のシティ戦を皮切りに、アーセナル、トッテナムとのダービーを含む強豪5連戦に臨むため、是が非でも白星を取り戻したい。 その他ではレバークーゼンとのELのリターンレグを控えるウェストハム、残留争い直接対決となるブレントフォードvsシェフィールド・ユナイテッドといった戦いにも注目したい。 ◆プレミアリーグ第33節 ▽4/13(土) 《20:30》 ニューカッスル vs トッテナム 《23:00》 ブレントフォード vs シェフィールド・ユナイテッド バーンリー vs ブライトン マンチェスター・シティ vs ルートン・タウン ノッティンガム・フォレスト vs ウォルバーハンプトン 《25:30》 ボーンマス vs マンチェスター・ユナイテッド ▽4/14(日) 《22:00》 リバプール vs クリスタル・パレス ウェストハム vs フルアム 《24:30》 アーセナル vs アストン・ビラ ▽4/15(月) 《28:00》 チェルシー vs エバートン 2024.04.13 12:00 Sat

【ラ・リーガ第31節プレビュー】アトレティコvsジローナの上位対決! CL第2戦&クラシコ控える2強は格下と対戦

2週間前に行われた前節はアスレティック・ビルバオとの上位対決を制したレアル・マドリーを始め、上位陣が揃って勝ち点3を積み上げる波乱の少ない一節に。また、先週末に行われたコパ・デル・レイ決勝はマジョルカを破ったアスレティックが40年ぶりの優勝を果たしている。 来週に今季ラ・リーガで2度目のエル・クラシコを控える中、今節はチャンピオンズリーグ(CL)の準々決勝を戦っている3クラブの戦いに注目。その中で4位のアトレティコ・マドリーと、3位のジローナの上位対決が最注目カードとなる。 アトレティコは前節、マンデーナイト開催となったビジャレアル戦を途中出場のMFサウールの後半終盤のゴールによって2-1と勝利。この結果、アスレティックを抜いて4位に浮上した。さらに、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝ではドルトムントとのホームゲームをMFデ・パウル、FWリーノのゴールによって2-1で先勝。3点目を奪い切れず、終盤に押し返されるなど課題は出たものの、ベスト4進出へ大きなアドバンテージを手にした。 週明けに敵地でのリターンレグを控えるため、この一戦でもターンオーバーの可能性が高いが、トップ4フィニッシュへ勝ち点逸は許されず、前回対戦で敗れた3位チーム相手にきっちりリベンジを果たしたい。 対するジローナは前節、ベティスとの激しい打ち合いに3-2で勝利。ここ最近ゴールペースを落としていた主砲FWドフビクのドブレーテに、後半アディショナルタイムにはレジェンドFWストゥアーニが劇的勝ち越しゴールを記録。終盤戦へ勢いがつく2戦ぶりの白星となった。難所メトロポリターノでのタフなアウェイゲームとなるが、相手の日程面を鑑みれば勝ち点3を持ち帰る可能性は十分にあるはずだ。 首位のレアル・マドリーは、週明けに敵地でのCLマンチェスター・シティ戦を控える中、15位のマジョルカとのアウェイゲームに臨む。ミッドウィークにサンティアゴ・ベルナベウで行われたシティとの1stレグはゴラッソの応酬となる激しい打ち合いに。開始早々に失点を喫したマドリーは、オウンゴールとFWロドリゴのゴールで鮮やかに逆転。その後、後半に相手の2つのゴラッソで試合を引っくり返されるも、MFバルベルデのゴラッソで最終的に3-3のドローに終わった。 そのリターンレグでは通算3戦全敗の難所エティハドでの勝利が突破の条件となるため、万全の状態で臨みたいところ。アンチェロッティ監督としては大幅なターンオーバー、シティ戦に向けたオプションの採用を含めた戦い方を想定しているはずだ。ただ、コパ決勝敗退からのバウンスバックを図るマジョルカ相手に隙を見せれば足をすくわれる可能性があるだけに、FWホセルやMFモドリッチ、DFルーカス・バスケスらを中心にしっかりと戦いたい。 2位のバルセロナはCLのパリ・サンジェルマン(PSG)戦を控える中、降格圏の18位に沈むカディスと対戦。パルク・デ・プランスで行われた1stレグはチャビ監督の交代策がものの見事に機能し、FWハフィーニャのドブレーテとDFクリステンセンのゴールによって3-2の先勝。ホームでの2ndレグに弾みを付けた。 ただ、強力な攻撃陣を擁するPSG相手に厳しい戦いが想定されており、万全の状態で臨みたいところだ。チャビ監督としては2ndレグをサスペンションで欠場するMFセルジ・ロベルト、クリステンセンに加え、FWフェリックスやFWフェラン・トーレス、MFフェルミン・ロペスといった準主力をメインキャストに据えつつ、カディスとのアウェイゲームで勝ち点3を目指すことになるはずだ。 MF久保建英を擁する6位のレアル・ソシエダは、最下位のアルメリア相手に今季最長となるリーグ4連勝を狙う。前節のアラベス戦は久保が前半に負傷交代するアクシデントに見舞われたが、DFパチェコのトップチーム初ゴールを最後まで守り切ってウノセロ勝利を収めた。久保に関しては今週のチームトレーニングを回避しており、現状ではベンチ入りできるか否かが焦点となる。ただ、今後にビッグマッチを控えていることを考えれば、日本人エース不在の中でチームとして格下相手にきっちり勝ち切りたい。 その他ではコパ優勝後初めてサン・マメスに凱旋する5位のアスレティックと10位のビジャレアルが対峙する強豪対決、ラージョvsヘタフェのマドリード自治州ダービー辺りにも注目したい。 《ラ・リーガ第31節》 ▽4/12(金) 《29:00》 ベティス vs セルタ ▽4/13(土) 《21:00》 アトレティコ・マドリー vs ジローナ 《23:15》 ラージョ vs ヘタフェ 《25:30》 マジョルカ vs レアル・マドリー 《28:00》 カディス vs バルセロナ ▽4/14(日) 《21:00》 ラス・パルマス vs セビージャ 《23:15》 グラナダ vs アラベス 《25:30》 アスレティック・ビルバオ vs ビジャレアル 《28:00》 レアル・ソシエダ vs アルメリア ▽4/15(月) 《28:00》 オサスナ vs バレンシア 2024.04.12 19:00 Fri
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