ベルフワインが1G1Aの大仕事! オランダが2大会ぶりの本大会へ! トルコが2位でPO進出《カタールW杯欧州予選》

2021.11.17 06:55 Wed
Getty Images
カタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選のグループG最終節、オランダ代表vsノルウェー代表が16日に行われ、ホームのオランダが2-0で勝利した。

今予選で最激戦区となったグループGは、最終節を前に首位のオランダ代表(勝ち点20)と、勝ち点18で並ぶ2位のトルコ代表、3位のノルウェー代表の3チームに突破、敗退の可能性がある大混戦となった。
そして、運命の最終節ではオランダとノルウェーが直接対決。引き分け以上で首位通過を決められるオランダは、2点差を追いつかれてドローに終わった直近のモンテネグロ代表戦から先発3人を変更。負傷のGKバイロウ、デ・フライに代えてGKシレッセン、デ・リフト、ベンチスタートのマレンに代えてベルフワインを起用した。

トルコの状況次第で両チームに2位以内で終わる可能性があることもあり、やや慎重な入りとなる。それでも、地力で勝るホームのオランダが時間の経過と共に押し込んでいく。

左サイドで個的優位を作り出すダンジュマの果敢な仕掛けを軸に幾度か決定機を作りかけるオランダだが、デパイやダンジュマのシュートが枠の外やGK正面を突き先制点には至らない。
その後も果敢にゴールを目指したオランダは、相手に1本のシュートも許さないゲーム支配を見せたものの、0-0のスコアでハーフタイムを迎えることになった。

迎えた後半、先に動いたのはノルウェー。トールスビー、ソルバッケンを下げてトールスヴェット、ハウゲとより攻撃的な2選手を投入する。だが、この交代策も攻撃活性化には繋がらない。

一方、オランダはゲームこそ支配しているものの、前半に比べて攻撃がトーンダウン。失点した場合、3位敗退という緊迫感のある状況が続く。そういった中、ノルウェーがリスクを冒して攻勢に出始めると、守備陣が続けてカードをもらうなど、より苦しい戦いを強いられた。

しかし、その苦境において伏兵がチームを救う大仕事を果たした。84分、ブリントのボール奪取からのショートカウンターでブリントとデパイが粘ってペナルティアーク付近のダンジュマにボールが渡ると、ダンジュマは冷静に右で自身を追い越すベルフワインにラストパスを送ると、背番号7がニア上の完璧なコースへ渾身の右足シュートを突き刺した。

これで勝利に大きく近づいたオランダは、さらに91分にも自陣深い位置でのロングカウンターからベルフワインが見事な仕掛けで中央突破。そのまま相手陣内を独走し、最後はボックス左へ走り込むデパイにラストパスを送ると、頼れるエースが冷静にゴールネットへ流し込み、カタール行きを決定づけた。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、トルコ、ノルウェーとの三つ巴の争いを制したオランダが2大会ぶり11度目の本大会出場を決めた。

また、勝利且つオランダの敗戦で逆転突破の可能性を残すトルコは、4位のモンテネグロ(勝ち点12)と対戦し、2-1で逆転勝利した。

少なくとも地力で2位以内を確定できるトルコはアグレッシブに試合に入ったが、開始4分には自陣からのロングカウンターを狙った局面で逆に相手のカウンタープレスに嵌り、サビッチのスルーパスをボックス内で受けたベシライにあっさりと先制点を決められる。

以降、しばらく相手の勢いに呑まれたが、徐々に反撃を開始。すると、22分にはボックス手前右でオニュルが浮き球で上げたクロスをボックス左で収めたケレムがワントラップからの右足のジャンピングボレーを叩き込み、早い時間帯にスコアをタイに戻した。

その後は追いついた勢いに乗ったトルコが攻勢を強めた一方、相手のロングカウンターからオスマジッチにあわや2失点目というピンチを招いたが、ここはGKチャクルのビッグセーブで事なきを得た。

1-1で折り返した後半は一進一退の攻防が続くが、トルコの選手交代が待望の逆転ゴールを生む。60分、ハーフタイム明けに投入されたコクチュがボックス手前から右足を振り抜くと、相手DFにわずかにディフレクトしたシュートがゴール左隅へ向かうと、GKの手を弾いてネットを揺らした。

その後、逃げ切り態勢に入ったトルコは冷静にホームチームの反撃を凌ぎ切って2-1の勝利。ストレートインこそ逃したものの、2位を死守してプレーオフ進出を決めた。

オランダ代表 2-0 ノルウェー代表
【オランダ】
ベルフワイン(84分)
デパイ(90分+1)

モンテネグロ代表 1-2 トルコ代表
【モンテネグロ】
ベシライ(4分)
【トルコ】
ケレム(22分)
コクチュ(60分)

ジブラルタル代表 1-3 ラトビア代表

◆グループG最終順位
(勝ち点、得失点差)

1.オランダ 23pt +25
――本大会出場――
2.トルコ 21pt +11
――PO進出――
3.ノルウェー 18pt +7
4.モンテネグロ 12pt -1
5.ラトビア 9pt -3
6.ジブラルタル 0pt -39
関連ニュース

選手層の厚いオランダ代表中盤…指揮官がドイツ戦でテストの2枚に一定評価「“守備では”よくやった」

オランダ代表のロナルド・クーマン監督が、テスト起用したボランチ2枚に一定の評価を与えた。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 オランダ代表は26日、敵地フランクフルトでの国際親善試合でドイツ代表と対戦。開始4分にMFジョエイ・フェールマン弾で先制も、すぐさま同点とされ、1-1で推移した終盤の85分、ドイツの途中出場FWニクラス・フュルクルクに逆転弾を許し、1-2の敗戦となった。 この一戦は、ユーロ本大会メンバー発表前のラストゲームだったためか、クーマン監督は普段の[4-3-3]ではなく[3–4-1-2]をテスト。ボランチ2枚には、フェールマンとMFイェルディ・スハウテンという、序列の高くない2人を先発させた。 オランダ1部首位PSVの“柱”フェールマンは89分までプレーし、先制点をマーク。同じくPSVで主軸を担うスハウテンも75分までプレー。 試合は逆転負けも、クーマン監督は「金曜日のスコットランド代表戦(4◯0)より気分が良いし、満足感がある。嘘じゃない」とチーム全体への手応えを語り、ボランチのPSVコンビには守備面での貢献を称えた。 「2人は全体的にボールロストが少なかったね。試合前に要求したことを履行してくれた形だ。あまり前へ行く動きをしなかったからか、相手にスペースを明け渡さなかった。あとは…ボール扱いに問題はない」 フェールマンが見事なボレーで先制点を決めたことなど、2人の攻撃面には触れなかったクーマン監督。やはり攻撃面、またトータルでは今回不在だったMFフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ)、序列急上昇のMFタイアニ・ラインデルス(ミラン)、セリエAで今季2桁得点のMFトゥン・コープマイネルス(アタランタ)には及ばないか。 他にもMFマルテン・デ・ローン(アタランタ)、帰ってきたMFジョルジニオ・ワイナルドゥム(アル・イテファク)と、30代を過ぎても運動量の落ちない職人セントラルハーフを擁するオランダ代表の中盤。本当に層が厚い。 ◆オランダ代表の主な中盤陣 デ・ヨング(バルセロナ) ラインデルス(ミラン) コープマイネルス(アタランタ) デ・ローン(アタランタ) ワイナルドゥム(アル・イテファク) フェールマン(PSV) スハウテン(PSV) マッツ・ヴィーファー(フェイエノールト) クインテン・ティンバー(フェイエノールト) 2024.03.27 14:15 Wed

強豪相手に連勝のドイツ、ナーゲルスマン監督はチームの成長に手応え「素晴らしい10日間」

ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督が、チームの成長を喜んだ。ドイツサッカー協会(DFB)が伝えている。 ドイツは26日に行われた国際親善試合でオランダ代表と対戦。3日前、フランス代表に2-0で快勝したチームは開始早々に失点を許すも、11分にDFマキシミリアン・ミッテルシュタットのゴールで追いつくと、その後は試合を支配しつつハーフタイムへ。後半はいくつかのピンチをしのぐと、終了間際にCKからFWニクラス・フュルクルクが逆転弾を決め、そのまま2-1で勝利した。 親善試合連勝で今月のインターナショナルマッチウィークを終えたナーゲルスマン監督。試合後には手応えを口にしており、チームの成長を喜んでいる。 「今日の試合は非常に良かったと思う。土曜日のフランス戦と比べて、少し厳しい試合だったからだ。オランダのビルドアップの可変性はずば抜けたものがあると思う。後半はどちらに転ぶかわからない展開だったが、最後の15分は我々のほうがはるかに良くなり、大きなプレッシャーをかけていた」 「全体的に、今回チームとして過ごした10日間は素晴らしかったと思う。試合に勝ちたいという意気込みも含め、トレーニング中から違いに気づけた。そしてファンもまた、我々を勝利へ駆り立ててくれる存在だっただろう」 「チームの持つスピリットはとても良いものであり、非常に優れた組み合わせも見つけられたと思う。そしてもちろん、2勝した状態で代表の中断期間に入れたことは、より喜ばしい」 2024.03.27 10:10 Wed

途中出場フュルクルク弾でオランダに競り勝ったドイツが連勝【国際親善試合】

国際親善試合、ドイツ代表vsオランダ代表が26日に行われ、2-1でドイツが勝利した。 3日前のフランス代表戦を2-0と快勝したドイツは、ハヴァーツを最前線に、2列目にヴィルツ、ムシアラ、ギュンドアンを配置するフランス戦同様のスタメンで臨んだ。 一方、スコットランド代表戦を4-0と快勝したオランダは、シャビ・シモンズやガクポ、ワイナルドゥムがベンチスタートとなり、デパイを最前線に、2シャドーにマレンとラインデルスを配す[3-4-2-1]で臨んだ。 ドイツがボールを持つ入りとなった中、5バックで構えるオランダが4分に先制する。ミッテルシュタットのバックパスミスをデパイがカットした流れからフェールマンがボレーを蹴り込んだ。 フェールマンの代表初ゴールで先手を取ったオランダだったが、11分にドイツが追いつく。ショートコーナーの流れからムシアラのパスを受けたミッテルシュタットがボックス手前から見事なミドルシュートを蹴り込んだ。 ミッテルシュタットのミスを取り返す代表初ゴールで試合を振り出しに戻したドイツは18分、ムシアラのパスを受けたボックス内のギュンドアンが決定機もシュートはGKフェルブルッヘンにセーブされる。 ハーフタイムにかけてもドイツがボールを持つ流れとなったが、好機は作れず1-1で前半を終えた。 迎えた後半、開始5分にマレンのボレーでGKテア・シュテーゲンを強襲したオランダが良い入りを見せると、57分にはショートカウンターからラインデルスが決定的なシュートを放っていった。 さらに61分、マレンのクロスからデパイに決定機もここもシュートは枠を捉えきれない。 守勢のドイツは73分にフュルクルク、ミュラーを投入すると76分、ムシアラがGK強襲のシュートを放って牽制。さらに終盤の83分、途中出場ヒューリッヒ、フュルクルクと繋いで最後はミュラーに決定機が訪れたが、GKフェルブルッヘンのファインセーブに阻まれる。 それでも2分後、ドイツに勝ち越し弾。クロースの左CKからフュルクルクの肩に当たったボールがゴールラインを割った。 これが決勝点となってドイツが競り勝ち、フランス戦に続く連勝としてユーロ本大会へ向け復調の気配を見せている。 2024.03.27 07:25 Wed

監督就任への階段? 名手ライツィハーがユーロ2024でオランダ代表に入閣へ

ミハエル・ライツィハー氏(50)がオランダ代表のコーチングスタッフ陣入りへ。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 オランダ代表通算71キャップを誇るライツィハー氏。時代を彩った名うての右サイドバックであり、アヤックス時代に欧州制覇…パトリック・クライファート氏やデ・ブール兄弟、若手時代のチャビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタらとともにバルセロナでもプレーした。 2007年の現役引退後はスパルタ・ロッテルダムや古巣アヤックスでアシスタントコーチや育成年代の指揮。2014年に短期間ながらもU-17オランダ代表を率いており、昨年7月からはU-21オランダ代表を指揮している。 そんなライツィハー氏だが、ロナルド・クーマン監督率いるオランダA代表に、ユーロ2024の期間だけアシスタントコーチとして加わることが決定した模様。自身もメディア対応で「与えられた役割を果たしに行く」とこれを認めた。 2024.03.26 17:20 Tue

「僕はスペイン人」18歳ハイセンが母国オランダに決別…2月にスペイン国籍取得でU-21代表デビュー

ローマDFディーン・ハイセン(18)が自らのアイデンティティを語った。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 セリエAでメキメキ頭角を表す197cmの両利きセンターバック・ハイセン。16歳でマラガからユベントスへ移籍し、トップ昇格の今季は後半戦からローマへ武者修行…順調に出場機会を得ている。 そんなハイセン、U-17オランダ代表の一員として2022年にU-17欧州選手権準優勝などなど、これまでは世代別オランダ代表の常連。 しかし、今回の代表ウィークはU-21スペイン代表に招集…元アヤックスの父ドン・ハイセン氏を含めて一家揃ってオランダ出身だが、自身が5歳の時にスペイン・アンダルシア州へ移住し、今年2月にはスペイン国籍を取得しているのだ。 そして、21日に行われたU-21スロバキア代表との国際親善試合でラ・ロヒタ(世代別スペイン代表の愛称)デビュー。スペイン『マルカ』のインタビューでは「僕はスペイン人」と明言した。 「そうだね。僕は自分がスペイン人だと感じているよ。5歳からマラガで育ち、今回スペイン代表の一員になれて嬉しい。いずれスペイン代表でトロフィーを勝ち取りたいよ」 ハイセンをDFヴィルヒル・ファン・ダイクやDFステファン・デ・フライ、DFマタイス・デ・リフトらに続く新時代のディフェンスリーダーと捉えていたオランダ側から見れば、今回の所信表明は痛い。 2024.03.26 16:35 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly