スパーズ、3人の退場者出す乱戦を制してコンテ初陣を飾る!《ECL》

2021.11.05 07:04 Fri
Getty Images
トッテナムは4日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)・グループG第4節でフィテッセとホームで対戦し、3-2で勝利した。
PR
直近のマンチェスター・ユナイテッド戦で0-3の惨敗を喫してリーグ連敗のトッテナムは、1日にヌーノ前監督を電撃解任。そして、翌日には前インテル指揮官のコンテ監督を新指揮官に招へいした。
そして、稀代のイタリア人指揮官は準備期間2日で、前回対戦で敗れているフィテッセ相手の初陣に臨んだ。

7日にエバートン戦を控える中、コンテ監督は戦術の浸透のためにベストメンバーと思われる主力を起用。GKにロリス、3バックに右からロメロ、ダイアー、ベン・デイビス。中盤はエメルソンとレギロンの両ウイングバックに、スキップとホイビュルクの2セントラルMF。前線は1トップのケインの下にルーカス・モウラとソン・フンミンを並べる[3-4-2-1]の布陣を採用した。

新指揮官を盛大に迎え入れたホームサポーターの後押しを受けホームのトッテナムが積極的な入りを見せる。開始2分にはロメロの縦パスに反応したソン・フンミンがボックス右でGKを外して右足のシュートをw区に飛ばすが、これは相手DFのゴールカバーに遭う。
以降は布陣変更や戦い方の変化による細かいミスが散見され、前回対戦同様に縦への推進力を見せるアウェイチームに押し返される。それでも、14分には高い位置まで侵攻したホイビュルクの2度目のショートスルーパスがルーカスに繋がり決定機。

ボックス内でのシュートは相手GKの好守に遭うが、こぼれ球に詰めたケインがブロックしたボールがボックス右でフリーのソン・フンミンの足元へ。ここですかさず右足を振り抜くと、ゴールカバーに入ったDFの足元をすり抜けたボールがゴール左隅へ決まった。

幸先よく先制に成功したトッテナムは畳みかける。20分にはボックス左で鮮やかなダブルタッチでシュートコースを作り出したソン・フンミンが左ポスト直撃のシュートを放つ。直後の22分には自陣中央のホイビュルクが縦に差し込んだボールをルーカスがフリックでケインに繋ぐと、少し運んでから背後へ出した完璧なスルーパスに反応したルーカスが相手の背後を取り、最後はGKとの一対一を難なくモノにした。

対戦相手のレベルは大いに考慮すべきも、縦への意識や攻撃の躍動感でヌーノ体制と大きな違いを早くも見せるトッテナム。28分にはその変化を窺わせる形からゴールを奪う。左サイド深くに抜け出したレギロンがボックス付近まで運んでマイナスのパスを入れると、これに反応したのは3バックの左に入ったベン・デイビス。ワンタッチでゴール前に入れたボールにケインが詰めると、DFラスムセンのオウンゴールを誘った。
30分までに3ゴールを重ねる最高の滑り出しを見せたが、今季安定感を欠くチームは課題も露呈。32分には相手の左CKの場面でダイアーが競り負け、直前にオウンゴールを献上したラスムセンに豪快なヘディングシュートを右隅へ叩き込まれる。さらに、39分には自陣右サイドをあっさりと崩されると、ボックス左からベロに右足のコントロールシュートをゴール右下隅へ流し込まれ、瞬く間に1点差に迫られた。

攻守両面で課題が出た前半を3-2のスコアで終えたトッテナムは、コンテ監督の下でハーフタイムに修正を施す。だが、立ち上がりの52分には途中出場のオペンダにボックス右から際どいシュートを打たれ、GKロリスのビッグセーブで辛くも凌ぐなど、なかなかリズムを掴めない。

すると、60分にはオペンダと入れ替わられかけたロメロがファウルで突破を止めると、この試合2枚目のカードをもらって痛恨の退場処分となった。これを受け、チームは[4-4-1]の布陣に変更した。

ここから押し込まれる苦しい状況が続き、69分にはセットプレーの二次攻撃からバズールに枠の右隅を捉えた決定的なシュートを許すが、ここはGKロリスのビッグセーブで凌ぐ。そして、直後の72分にはソン・フンミン、ルーカス、スキップを下げてダビンソン・サンチェス、ウィンクス、エンドンベレを一気に投入。[5-3-1]の形に変更し、逃げ切りを意識した戦い方にシフトした。

だが、試合はここから思わぬ展開に。81分にケインをホールディングで止めたドゥーヒに2枚目のカードが出されて退場となり、フィテッセにも退場者が出ると、直後の85分にはエメルソンのカウンターからのシュートをボックス外に飛び出したGKシューベルトが手を使って防いだとの判定で一発退場に。

これによってトッテナムは数的優位を得ることに。これでようやく苦境を脱したホームチームは、試合終了間際に途中出場のロ・チェルソに続けて決定機が訪れたものの、試合を決める4点目を決め切ることができない。

それでも、両チームを通じて3人の退場者を出した乱戦を辛くもモノにしたトッテナムが、攻守に多くの課題を残しながらもコンテ体制初陣を白星で飾り、グループGの2位に浮上している。

トッテナム 3-2 フィテッセ
【トッテナム】
ソン・フンミン(14分)
ルーカス・モウラ(22分)
オウンゴール(28分)
【フィテッセ】
ラスムセン(32分)
ベロ(39分)

PR
関連ニュース

トッテナムが33年ぶり来日! 神戸と対戦、ポステコグルー監督「日本は私がよく知る国」

Jリーグは25日、トッテナムの今夏来日を発表した。 トッテナムはJクラブとヨーロッパの強豪クラブが対戦する『明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo』の出場チームとして来日。Jリーグから出場となる昨年のJ1リーグ王者、ヴィッセル神戸と7月27日に国立競技場で対戦する。 トッテナムを率いるのはかつて横浜F・マリノスを率いたアンジェ・ポステコグルー監督。中心選手は2020―21シーズンのプレミアリーグでアジア人史上初の得点王に輝いた韓国代表FWソン・フンミンで、チームとしてはチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いの真っ只中にいる。 トッテナムからもその来日決定がアナウンス。チームとして33年ぶりの来日となるなか、再び日本の地に降り立つポステコグルー監督はクラブを通じてコメントしている。 「この夏、トッテナム・ホットスパーを日本に連れて行き、ヴィッセル神戸とのエキサイティングな試合ができるのを嬉しく思う。この親善試合は2024-25シーズンに向けた準備の新たなステップになる」 「日本は私が指揮を執る頃からよく知る国。熱烈なフットボールファンで賑わっているし、選手たちが国立競技場の雰囲気を味わうだけでなく、文化に触れたり、善意をサポートしたりするのが楽しみだ」 <span class="paragraph-title">【リリース】Jリーグが今夏のトッテナム来日&ヴィッセル神戸との対戦を発表</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo開催決定!<br><br>7月27日(土)<br> ヴィッセル神戸 vs トッテナム ホットスパー<br>国立競技場<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグワールドチャレンジ</a><a href="https://twitter.com/visselkobe?ref_src=twsrc%5Etfw">@visselkobe</a> <a href="https://twitter.com/SpursOfficial?ref_src=twsrc%5Etfw">@SpursOfficial</a><br>詳細はこちら<a href="https://t.co/vPIgEVKuqR">https://t.co/vPIgEVKuqR</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1783332118434885924?ref_src=twsrc%5Etfw">April 25, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.25 13:04 Thu

居場所なきブライアン・ヒルは今夏にトッテナム退団へ? フェイエノールト関係者が関心明言「獲得に動いているのは事実」

トッテナムのスペイン代表FWブライアン・ヒル(23)は、オランダ方面から関心を受けているようだ。 2021年夏に、セビージャからトッテナムへ加入したブライアン・ヒル。しかし、イングランドでは存在感を示せず半年後にバレンシアへレンタル移籍すると、翌シーズンはチームに復帰するも出場機会はほとんどなし。2023年1月には、半年間のレンタル契約で古巣のセビージャに復帰した。 今シーズンは再びトッテナムに戻ったヒルだが、アンジェ・ポステコグルー監督が新たに就任したチームでも居場所を得られず。プレミアリーグで10試合に出場するも、ここまで先発はわずか2試合にとどまっている。 こうした状況の中、イギリス『イブニング・スタンダード』によるとヒルにはフェイエノールトからの関心がある模様。クラブのテクニカル・ディレクターであるデニス・テ・クローゼ氏はオランダの地元紙のインタビューに応じた際、獲得を望んでいると公言している。 「我々がヒルの獲得に乗り出していることは、数年前から事実だ。クラブとして何が可能かについて、もう一度考えているよ。我々は、選手がキャリアを継続するための素晴らしい機会を提供できる。ヒルは良い選手であり、彼に注目しているクラブはたくさんあるのだ」 なお、ヒルとトッテナムの現行契約は2026年夏まで。ただし、クラブは今年に入ってからほぼ出番を得られていないこともあり、夏の放出を計画中と報じられている。 2024.04.24 17:10 Wed

スパーズに激震…ウドジェが今季絶望を明かす

トッテナムのイタリア代表DFデスティニー・ウドジェの今シーズンが終了した。 ウドジェは20日、『インスタグラム』に家族を伴って病院のベッドに横たわる自身の写真と共に「ケガによって、僕のシーズンは早くも終わりを告げた。それでも、今シーズン自分を支えてくれたすべての人への感謝の気持ちは忘れません」と、手術を受けたことを明かした。 現時点でクラブからの公式なアナウンスはなく、負傷箇所やケガの程度は不明だが、一部報道では今回のケガによって3カ月程度の離脱を強いられることになる模様。そのため、イタリア代表として参戦予定だったユーロ2024出場も欠場となる見込みだ。 今シーズンにウディネーゼから正式加入となったウドジェは、ここまでの公式戦30試合に出場し、2ゴール3アシストを記録。スペイン代表DFペドロ・ポロと共に、アンジェ・ポステコグルー監督が志向する特殊なスタイルにおいて最もタスクが多いサイドバックの主力として活躍していた。 現在、アストン・ビラ、マンチェスター・ユナイテッドらと共に熾烈なトップ4争いを繰り広げるトッテナムは、残り試合でアーセナル、チェルシー、マンチェスター・シティ、リバプールといった強豪とのビッグマッチを控えており、多才な左サイドバックの不在は大きな痛手となる。 2024.04.21 08:00 Sun

2部リーズが岐路…若き人気銘柄と莫大な負債、もし1年でのプレミア復帰に失敗なら…

リーズ・ユナイテッドが、生きるか死ぬかの岐路に立たされているようだ。 1年でのプレミアリーグ復帰を目指す、チャンピオンシップ(イングランド2部)のリーズ。年明けからぐんぐん調子を上げ、現在は残り3試合で自動昇格圏2位と勝ち点「1」差の3位につけている。 少なくとも6位以内に与えられる昇格プレーオフ圏は確保したなか、昇格争いとともに現地で大きく注目されているのが、主力としてチームを引っ張る若きタレントの去就だ。 まず、すでにある程度サッカーファンにも名前が通るイタリア代表FWウィルフレッド・ニョント(20)。派手なタイプではないが、昨季のプレミア経験を通じ、若くして実力を伸ばしたウインガーで、イタリア代表にも継続招集される。 U-21イングランド代表MFアーチー・グレイ(18)は、今季トップ昇格1年目でチームの屋台骨となったセントラルハーフ。父や大叔父といった身内を含め、”グレイ一族”4人目のリーズ選手であり、18歳にしてチームの象徴となっている。 U-21オランダ代表FWクリセンシオ・サマーフィル(22)は背番号10を背負い、今季リーグ戦40試合17得点8アシスト。フェイエノールトが手塩にかけて育てたウインガーで、今やリーズの浮沈を最も左右する1人として認知されるエースだ。 ニョントはエバートンから執拗に狙われ、以前にはローマ&ラツィオからの関心も明らかに。グレイはトッテナムを筆頭にプレミアトップクラブがうなる人気銘柄。左ウイングのサマーフィルには、日本代表MF三笘薫が所属するブライトンからのリストアップが判明済みだ。 これらを踏まえたうえで、リーズの状況について。 多くの方がご存知の通り、プレミアかチャンピオンシップかでは、放映権収入に天と地ほどの差があり、この点はチーム運営資金に直結。今回でいえば、リーズは昇格成功なら3選手を売らなくても困らないし、新戦力獲得の余裕も生まれるが、昇格失敗なら運営全般の体裁を整えるべく、主力売却による資金確保が待ったなしとなる。 また、イギリス『フットボール・インサイダー』によると、リーズは現在1億9000万ポンド(約363億円)の負債を抱えているとのこと。もし今季で昇格できなければ、3選手の“売り”の必要性は加速し、戦力大幅ダウンで昇格なんて夢のまた夢…そんな時代が来るかもしれない。 ハッキリ言って、状況は、生きるか、死ぬか。これを“現場”が知らないはずもなく、まさに命懸けでプレミアリーグ昇格を掴まなければいけないリーズだ。 2024.04.20 20:55 Sat

やはりコナー・ギャラガーは売却へ…契約延長交渉は事実上終了、今季欠場わずか1試合のゲーム主将が帳尻合わせで犠牲に

チェルシーがやはりイングランド代表MFコナー・ギャラガー(24)を売ってしまいそうだ…。 チェルシーの下部組織が育て上げたセントラルハーフ、コナー・ギャラガー。クリスタル・パレスへの武者修行が見事にハマり、レンタル期間中からA代表にも定着した24歳だ。 復帰2年目となる今季は新任のマウリシオ・ポチェッティーノ監督からゲーム主将を託される試合も非常に多く、シーズン佳境にきて、過渡期のチームにジワジワ未来への希望が灯るなか、自身はここまで欠場わずか1試合。累積警告1試合を除き、全公式戦のピッチに立つ。 そんな選手の売却が真面目に検討されているなど、本来ならにわかには信じ難いところ。どう転んでもチェルシーはビッグクラブなのだ。 財務とリーグ規則の帳尻合わせから、今季序盤戦より2024年夏の売却が噂されるようになって久しいが、イギリス『フットボール・インサイダー』いわく、その流れは今も同じ。ギャラガーが真っ先に「犠牲」になる見通しとのことだ。 ギャラガーに絶大な信頼をおくポチェッティーノ監督も、内心では同選手を他クラブへ売る必要があることを理解。2024-25シーズンまでとなっている契約の延長交渉は事実上終了し、アカデミー育ちの若きリーダーは、やはり今夏で“現金化”されてしまうようだ。 現段階で売却先の最有力はトッテナム。ここからそれ以外のクラブが獲得に本腰を入れる可能性も排除できないとされる。 2024.04.20 19:40 Sat
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly