ケイン&ソン初揃い踏みのスパーズが新生ニューカッスル撃破! 昏倒の観客救ったレギロンとダイアーにも賛辞《プレミアリーグ》

2021.10.18 02:52 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第8節、ニューカッスルvsトッテナムが17日にセント・ジェームズ・パークで行われ、アウェイのトッテナムが2-3で逆転勝利した。
PR
トッテナムはインターナショナルマッチウィーク前に行われた前節のアストン・ビラ戦を2-1で競り勝ち、連敗を「3」でストップ。トップ4圏内浮上も可能な8位に順位を上げている。連勝を目指す今節は7日にサウジアラビア政府系ファンドの買収が決定し、世界的な注目を集める19位のニューカッスルのホームに乗り込んだ。
なお、15日に匿名の2選手の新型コロナウイルス陽性判定が報じられたトッテナムだったが、試合直前に2選手が偽陽性であることを公表。カタールW杯南米予選帰りの選手たちも無事メンバー入りし、ビラ戦と全く同じスタメンを採用。最前線にケイン、2列目にルーカス・モウラ、エンドンベレ、ソン・フンミンが並ぶ[4-2-3-1]を継続した。

新オーナーのお披露目にブルース監督のキャリア1000試合目と高いモチベーションで臨んだホームチームが、キックオフ直後から驚異的なプレー強度でアウェイチームに襲い掛かった。そして、開始2分には左サイドでルーズボールを拾ったジョエリントンからウィロック、サン=マクシマンと右サイドへボールを展開。果敢なオーバーラップからマンキージョがボックス右で上げた高速クロスを、DFロメロの死角からゴール前に飛び込んだウィルソンがダイビングヘッドで叩き込んだ。

新生マグパイズの勢いと、球際の激しいプレーを流す傾向のあるレフェリングの影響もあり、以降数分に渡ってバタつく状況が続くトッテナム。それでも、10分を過ぎた辺りからニューカッスルの勢いが止まり始めたこともあり押し返していく。
そして、13分にホイビュルクが最初の枠内シュートを放つと、17分にはダイアーからのロングフィードを左サイド深くで収めたレギロンが中央でフリーのエンドンベレの足元へすかさず繋ぐ。ここでうまく身体を右へ倒しながらシュートコースを作ったフランス代表MFの強烈な右足のシュートがゴール右隅の完璧なコースを射抜いた。

早い時間帯に追いついたトッテナムはさらに畳みかける。22分、ハーフウェイライン付近でフリーとなったホイビュルクが動き直して背後を狙うケインへ絶妙な浮き球のパスを供給、ボックス内に侵攻したケインはGKダーローの寸前で右足アウトを使ったロブシュートを無人のゴールへ流し込んだ。当初、このプレーはオフサイドと判断されたが、VARのレビューの結果、右サイドバックのマンキージョがわずかに残っていたとの判断からゴールが支持された。

ケイン待望の今季リーグ戦初ゴールによってスタジアムの空気を一変させたトッテナムは、気落ちするニューカッスルを相手にようやくゲームの主導権を掌握。サン=マクシマン、ウィルソンを起点に要所で鋭い仕掛けを見せるニューカッスルの攻撃に晒されるものの、スキップやレギロンらの好守で2失点目は許さず。逆に、39分には序盤から良いフィーリングを見せていたセットプレーの場面でルーカスがクロスバー直撃のヘディングシュートで3点目にも迫った。

そういった流れの中で思わぬアクシデントが発生。セント・ジェームズ・パークの東スタンドで観客が心臓発作を起こしたか昏倒。ざわつくスタンドの状況に気が付いたレギロンがマリナー主審に状況を伝えると、緊急事態を把握した主審が試合の一時中断を決断。さらに、ダイアーはベンチサイドに走って行き運営スタッフに対して、AEDを持っていくことを指示した。

その2選手の機転や医療スタッフ、スチュワードらの尽力もあり、応急処置を受けた観客は安定した状態で無事近くの病院に緊急搬送され、試合は10数分の中断を経て無事に再開となった。

アディショナルタイム7分をプレーする形で試合が再開された中、トッテナムがさらに一歩前に出る。前半アディショナルタイム4分、右サイドでホイビュルク、エンドンベレ、ルーカスと細かく繋ぎ、ボックス右に走り込むケインへスルーパスが通る。ここでケインは冷静にファーへ走り込む味方への折り返しを選択すると、ソン・フンミンがワンタッチで流し込んだ。

多くのトピックがあった前半を経て試合はトッテナムの2点リードで後半に突入する。ホームチームがエンジン全開の入りを見せた前半とは打って変わって、後半はトッテナムがボールを保持してゲームをコントロールしていく。

立ち上がりから相手ボックス付近で積極的にシュートを放っていくトッテナムは60分に決定機。ボックス左で細かな仕掛けを見せたエンドンベレが右足を振り抜くが、これは惜しくも枠を外れる。

その後、ホームで何とか勝ち点を拾いたいニューカッスルがシェルヴェイ、フレイザー、マーフィーと早い段階で3枚のカードを使い切る。だが、サン=マクシマンの個人技以外になかなか攻め手を見いだせない。さらに、83分にはレギロンのカウンターチャンスをファウルで止めたシェルヴェイが20分ちょっとのプレータイムで2枚目のカードをもらい、痛恨の退場となった。

2点のリードに加えて数的優位まで手にしたトッテナムは、選手交代を行うことなく試合をクローズにかかる。その中で89分にはニューカッスルのFKの場面でボックス内でのクリアを試みたダイアーが頭に当てられずヒザに当たったボールが自軍ゴールネットを揺らし、痛恨のオウンゴールを献上。

これにより、再びニューカッスルに戦うエネルギーを与えてしまったものの、1点差を維持して逃げ切った。そして、新生マグパイズを敵地で退けたトッテナムがリーグ2連勝を飾った。

PR
関連ニュース

トッテナムが33年ぶり来日! 神戸と対戦、ポステコグルー監督「日本は私がよく知る国」

Jリーグは25日、トッテナムの今夏来日を発表した。 トッテナムはJクラブとヨーロッパの強豪クラブが対戦する『明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo』の出場チームとして来日。Jリーグから出場となる昨年のJ1リーグ王者、ヴィッセル神戸と7月27日に国立競技場で対戦する。 トッテナムを率いるのはかつて横浜F・マリノスを率いたアンジェ・ポステコグルー監督。中心選手は2020―21シーズンのプレミアリーグでアジア人史上初の得点王に輝いた韓国代表FWソン・フンミンで、チームとしてはチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いの真っ只中にいる。 トッテナムからもその来日決定がアナウンス。チームとして33年ぶりの来日となるなか、再び日本の地に降り立つポステコグルー監督はクラブを通じてコメントしている。 「この夏、トッテナム・ホットスパーを日本に連れて行き、ヴィッセル神戸とのエキサイティングな試合ができるのを嬉しく思う。この親善試合は2024-25シーズンに向けた準備の新たなステップになる」 「日本は私が指揮を執る頃からよく知る国。熱烈なフットボールファンで賑わっているし、選手たちが国立競技場の雰囲気を味わうだけでなく、文化に触れたり、善意をサポートしたりするのが楽しみだ」 <span class="paragraph-title">【リリース】Jリーグが今夏のトッテナム来日&ヴィッセル神戸との対戦を発表</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo開催決定!<br><br>7月27日(土)<br> ヴィッセル神戸 vs トッテナム ホットスパー<br>国立競技場<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグワールドチャレンジ</a><a href="https://twitter.com/visselkobe?ref_src=twsrc%5Etfw">@visselkobe</a> <a href="https://twitter.com/SpursOfficial?ref_src=twsrc%5Etfw">@SpursOfficial</a><br>詳細はこちら<a href="https://t.co/vPIgEVKuqR">https://t.co/vPIgEVKuqR</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1783332118434885924?ref_src=twsrc%5Etfw">April 25, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.25 13:04 Thu

居場所なきブライアン・ヒルは今夏にトッテナム退団へ? フェイエノールト関係者が関心明言「獲得に動いているのは事実」

トッテナムのスペイン代表FWブライアン・ヒル(23)は、オランダ方面から関心を受けているようだ。 2021年夏に、セビージャからトッテナムへ加入したブライアン・ヒル。しかし、イングランドでは存在感を示せず半年後にバレンシアへレンタル移籍すると、翌シーズンはチームに復帰するも出場機会はほとんどなし。2023年1月には、半年間のレンタル契約で古巣のセビージャに復帰した。 今シーズンは再びトッテナムに戻ったヒルだが、アンジェ・ポステコグルー監督が新たに就任したチームでも居場所を得られず。プレミアリーグで10試合に出場するも、ここまで先発はわずか2試合にとどまっている。 こうした状況の中、イギリス『イブニング・スタンダード』によるとヒルにはフェイエノールトからの関心がある模様。クラブのテクニカル・ディレクターであるデニス・テ・クローゼ氏はオランダの地元紙のインタビューに応じた際、獲得を望んでいると公言している。 「我々がヒルの獲得に乗り出していることは、数年前から事実だ。クラブとして何が可能かについて、もう一度考えているよ。我々は、選手がキャリアを継続するための素晴らしい機会を提供できる。ヒルは良い選手であり、彼に注目しているクラブはたくさんあるのだ」 なお、ヒルとトッテナムの現行契約は2026年夏まで。ただし、クラブは今年に入ってからほぼ出番を得られていないこともあり、夏の放出を計画中と報じられている。 2024.04.24 17:10 Wed

スパーズに激震…ウドジェが今季絶望を明かす

トッテナムのイタリア代表DFデスティニー・ウドジェの今シーズンが終了した。 ウドジェは20日、『インスタグラム』に家族を伴って病院のベッドに横たわる自身の写真と共に「ケガによって、僕のシーズンは早くも終わりを告げた。それでも、今シーズン自分を支えてくれたすべての人への感謝の気持ちは忘れません」と、手術を受けたことを明かした。 現時点でクラブからの公式なアナウンスはなく、負傷箇所やケガの程度は不明だが、一部報道では今回のケガによって3カ月程度の離脱を強いられることになる模様。そのため、イタリア代表として参戦予定だったユーロ2024出場も欠場となる見込みだ。 今シーズンにウディネーゼから正式加入となったウドジェは、ここまでの公式戦30試合に出場し、2ゴール3アシストを記録。スペイン代表DFペドロ・ポロと共に、アンジェ・ポステコグルー監督が志向する特殊なスタイルにおいて最もタスクが多いサイドバックの主力として活躍していた。 現在、アストン・ビラ、マンチェスター・ユナイテッドらと共に熾烈なトップ4争いを繰り広げるトッテナムは、残り試合でアーセナル、チェルシー、マンチェスター・シティ、リバプールといった強豪とのビッグマッチを控えており、多才な左サイドバックの不在は大きな痛手となる。 2024.04.21 08:00 Sun

2部リーズが岐路…若き人気銘柄と莫大な負債、もし1年でのプレミア復帰に失敗なら…

リーズ・ユナイテッドが、生きるか死ぬかの岐路に立たされているようだ。 1年でのプレミアリーグ復帰を目指す、チャンピオンシップ(イングランド2部)のリーズ。年明けからぐんぐん調子を上げ、現在は残り3試合で自動昇格圏2位と勝ち点「1」差の3位につけている。 少なくとも6位以内に与えられる昇格プレーオフ圏は確保したなか、昇格争いとともに現地で大きく注目されているのが、主力としてチームを引っ張る若きタレントの去就だ。 まず、すでにある程度サッカーファンにも名前が通るイタリア代表FWウィルフレッド・ニョント(20)。派手なタイプではないが、昨季のプレミア経験を通じ、若くして実力を伸ばしたウインガーで、イタリア代表にも継続招集される。 U-21イングランド代表MFアーチー・グレイ(18)は、今季トップ昇格1年目でチームの屋台骨となったセントラルハーフ。父や大叔父といった身内を含め、”グレイ一族”4人目のリーズ選手であり、18歳にしてチームの象徴となっている。 U-21オランダ代表FWクリセンシオ・サマーフィル(22)は背番号10を背負い、今季リーグ戦40試合17得点8アシスト。フェイエノールトが手塩にかけて育てたウインガーで、今やリーズの浮沈を最も左右する1人として認知されるエースだ。 ニョントはエバートンから執拗に狙われ、以前にはローマ&ラツィオからの関心も明らかに。グレイはトッテナムを筆頭にプレミアトップクラブがうなる人気銘柄。左ウイングのサマーフィルには、日本代表MF三笘薫が所属するブライトンからのリストアップが判明済みだ。 これらを踏まえたうえで、リーズの状況について。 多くの方がご存知の通り、プレミアかチャンピオンシップかでは、放映権収入に天と地ほどの差があり、この点はチーム運営資金に直結。今回でいえば、リーズは昇格成功なら3選手を売らなくても困らないし、新戦力獲得の余裕も生まれるが、昇格失敗なら運営全般の体裁を整えるべく、主力売却による資金確保が待ったなしとなる。 また、イギリス『フットボール・インサイダー』によると、リーズは現在1億9000万ポンド(約363億円)の負債を抱えているとのこと。もし今季で昇格できなければ、3選手の“売り”の必要性は加速し、戦力大幅ダウンで昇格なんて夢のまた夢…そんな時代が来るかもしれない。 ハッキリ言って、状況は、生きるか、死ぬか。これを“現場”が知らないはずもなく、まさに命懸けでプレミアリーグ昇格を掴まなければいけないリーズだ。 2024.04.20 20:55 Sat

やはりコナー・ギャラガーは売却へ…契約延長交渉は事実上終了、今季欠場わずか1試合のゲーム主将が帳尻合わせで犠牲に

チェルシーがやはりイングランド代表MFコナー・ギャラガー(24)を売ってしまいそうだ…。 チェルシーの下部組織が育て上げたセントラルハーフ、コナー・ギャラガー。クリスタル・パレスへの武者修行が見事にハマり、レンタル期間中からA代表にも定着した24歳だ。 復帰2年目となる今季は新任のマウリシオ・ポチェッティーノ監督からゲーム主将を託される試合も非常に多く、シーズン佳境にきて、過渡期のチームにジワジワ未来への希望が灯るなか、自身はここまで欠場わずか1試合。累積警告1試合を除き、全公式戦のピッチに立つ。 そんな選手の売却が真面目に検討されているなど、本来ならにわかには信じ難いところ。どう転んでもチェルシーはビッグクラブなのだ。 財務とリーグ規則の帳尻合わせから、今季序盤戦より2024年夏の売却が噂されるようになって久しいが、イギリス『フットボール・インサイダー』いわく、その流れは今も同じ。ギャラガーが真っ先に「犠牲」になる見通しとのことだ。 ギャラガーに絶大な信頼をおくポチェッティーノ監督も、内心では同選手を他クラブへ売る必要があることを理解。2024-25シーズンまでとなっている契約の延長交渉は事実上終了し、アカデミー育ちの若きリーダーは、やはり今夏で“現金化”されてしまうようだ。 現段階で売却先の最有力はトッテナム。ここからそれ以外のクラブが獲得に本腰を入れる可能性も排除できないとされる。 2024.04.20 19:40 Sat
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly