フィオレンティーナ、ヴラホビッチとの契約延長交渉が難航…会長「少しいらだっている」

2021.09.30 08:00 Thu
Getty Images
フィオレンティーナとセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホビッチ(21)の契約延長交渉が難航しているようだ。イタリア『トゥットメルカート』が伝えている。

昨シーズンのセリエAで21ゴールを挙げたヴラホビッチは、“ガブリエル・バティストゥータの後継者”としてヴィオラの新エースストライカーとして存在感を示す。
今夏の移籍市場ではアトレティコ・マドリーやトッテナムからオファーが舞い込んだものの、ヴィオラが要求する7000万ユーロ(約90億9000万円)の高額な金額や選手自身が今夏の残留を希望したこともあり、最終的に移籍は実現しなかった。

ただ、ヴラホビッチは今夏の移籍を見送った一方、セリエAの中堅クラブに甘んじるフィオレンティーナに長期的に滞在する意思はないようだ。

フィオレンティーナのロコ・コンミッソ会長は、地元フィレンツェで行われたイベントの場で、セルビア代表FWに巨額のオファーを掲示しながらも交渉が難航していることを明かした。
フィオレンティーナは、現行契約が2023年夏までとなっているヴラホビッチに対して、総額4000万ユーロ(約52億円)相当の5年契約を掲示しているという。ただ、選手本人、代理人サイドはのらりくらりとした態度で、明確な意思表示を行っていないようだ。

「彼がサインするかどうかはわからないが、みんな落ち着こうじゃないか」

「我々は何カ月も前から取り組んできたが、ある日は前向きに、またある日は前向きに。ドゥシャンと話すと、彼はピッチのことにしか集中しておらず、代理人と話すべきだと主張している。そして、彼の代理人と話すと、今度は私がドゥシャンと話さなければならないと言われる…」

「彼の代理人はフィレンツェに来るべきだ。私が言いたいのは、彼が受け取るものは、ガブリエル・バティストゥータやマヌエル・ルイ・コスタを含め、フィオレンティーナのプレーヤーに与えられた最高額の給料になるということだ」

「私はドゥシャンに対して、この契約にサインしないのは大きなリスクを負うことになると伝えた。我々は彼に4000万ユーロ相当の5年契約を提示している。彼が2、3日で稼ぐ金額を稼ぐために、私自身は1年間働かなければならなかった。フットボールがどうやってこういった段階に達したのかはわからない」

「(この状況にいらだっているか?)少しはね。フィオレンティーナはヴラホビッチだけのものではない。クラブはひとつのチームであり、我々は集中力を維持しなければならない」

「他に何かできることはあるかって? 個人的にはこの状況を早く解決させたいが、自分次第でどうこうできるものではない」

フィオレンティーナとしてはでき得る限りの誠意をもって若きエースとの交渉を進めているようだが、交渉のカギはヴラホビッチがどのタイミングでステップアップを選択するかという部分か…。
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