シャフタールvsインテルは昨季2度の対戦に続きゴールレス! 終盤にGKピアトフが圧巻の連続セーブ《CL》

2021.09.29 03:44 Wed
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)のグループD第2節、シャフタールvsインテルが28日にオリンピスキ・スタジアムで行われ、0-0のドローに終わった。
PR
3年連続の対戦となるシャフタールとインテルによる、初勝利を懸けた一戦。
シャフタールは前節、モルドバ勢として本戦初出場のシェリフに0-2で敗戦し、最も勝ち点3が計算できる相手に対して痛恨の取りこぼしとなった。それでも、以降の公式戦3試合ではディナモ・キエフとのウクライナ・スーパーカップを制するなど、3連勝で今回のホーム開幕戦を迎えた。

対するインテルは昨季もダブルを喫した本命レアル・マドリー相手に0-1で競り負け、こちらも黒星スタート。それでも、以降のセリエAを2勝1分けの無敗で乗り切り、こちらも良い状態で敵地へ乗り込んだ。直近のアタランタ戦からは先発3人を変更。ダルミアン、チャルハノール、ペリシッチに替わってダンフリース、ディマルコ、ベシーノを起用した。

互いにテンションの高い入りを見せた中、ホームチームが先に決定機を作る。5分、相手のプレッシャーを外して左サイドから鋭い持ち上がりを見せたソロモンがボックス手前でニア下を狙った鋭い右足のシュートを放つが、これは惜しくも枠の左に外れた。
しかし、好勝負が期待された一戦はこの直後にアクシデントに見舞われる。競り合いの際にバランスを崩したDFダンフリースと交錯したラシナ・トラオレが、右足にのしかかられる形でヒザを強く捻ってしまう。そして、プレー続行不可能となったトラオレはストレッチャーに乗せられてピッチを後に。11分にテテがスクランブル投入された。

相手に動揺が見受けられる中、序盤からカウンターを主体に良い形を作っていたインテルは15分に絶好機。カウンターから味方をオトリにボックス手前で一瞬浮いたバレッラが右足のミドルシュートを狙うが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。

その後はボールの主導権をシャフタールが握り、インテルがカウンターで応戦する構図の下で一進一退の攻防が続く。シャフタールはセンターフォワード不在の中、ペドリーニョを“ゼロトップ”気味にプレーさせ、流動的なポジションチェンジと細かなパス交換で相手守備を揺さぶり、テテらがボックス内でフィニッシュに絡む。

対するインテルはカウンターの2トップの背後への動き出しをシンプルに使い、ラウタロ・マルティネスのボックス左からのシュート、34分には左CKの場面でファーに抜け出したジェコに決定機が訪れたが、いずれも仕留め切れず。

内容的にはホームチーム優勢もゴールレスで折り返した試合は、後半もシャフタールが先に決定機を作り出す。的確なパス交換から右サイド深くに抜け出したドゥドゥが深くえぐって折り返したグラウンダーのクロスにペドリーニョが飛び込むが、枠を捉えたワンタッチシュートは寄せていたDFシュクリニアルの見事なブロックに阻まれた。

後半に入ってより守勢を強いられるインテルは55分、前半からハードワークを見せていたブロゾビッチを下げてチャルハノール、好調のジェコに替えてホアキン・コレアを同時にピッチへ送り出す。この交代でバレッラがアンカーに落ちてチャルハノールが左のインサイドに入った。

この交代によって一気に流れを好転させるまでには至らないインテルだったが、65分には相手GKからのビルドアップのミスを突き、チャルハノールが高い位置で撥ね返したボールをボックス中央のラウタロが右足で狙うが、相手DFの寄せが気になったか、シュートを枠に飛ばすことができない。

その後はシャフタールに疲れが見え始めたこともあり、試合は完全に膠着状態に陥る。その中でインテルはジェコに続きラウタロを下げてサンチェス、その後にガリアルディーニ、ペリシッチを続けて投入。対するシャフタールはソロモンやアラン・パトリックを下げ、快足ムドリク、百戦錬磨のマルロスと異なるアタッカーの投入でゴールを目指す。

86分には後半沈黙していたインテルの攻撃陣に続けてビッグチャンス。まずはボックス手前左でチャルハノールから足元にパスを受けたホアキン・コレアが右足の絶妙なコントロールシュートを枠の右隅へ飛ばすが、これはGKピアトフのビッグセーブに遭う。さらに、このプレーで得た右CKの場面でチャルハノールが右足アウトスウィングで入れたボールをデ・フライがドンピシャのヘディングで合わすが、これもピアトフの見事なワンハンドセーブに阻まれた。

結局、試合はこのまま0-0でタイムアップを迎え、両守備陣の奮闘が光った一戦は、昨季のグループステージ2試合に続き、またしてもゴールレスドローという結果に終わった。

シャフタール 0-0 インテル

PR
関連ニュース

「コンテはよせ」ミラニスタのロンバルディア州知事、愛するクラブへ直球意見「私は…が好きだ!」

州都ミラノのイタリア・ロンバルディア州。その知事がミランについて口を開いた。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 ミラノ市民を真っ二つに分断するミラノ・ダービー。そんな大舞台でインテルのスクデットが決まった今季のセリエA。敗れたミランは5日間でEL敗退と宿敵へのスクデット“贈与”、2つの悲劇を味わい、これに伴い、ステファノ・ピオリ監督(58)の退任も確定事項扱いとなった感がある。 さて、ミラノの一般市民がインテルかミラン、どちらかを応援するなら、それは行政の人間たちも同じ。 ミラノを州都とするロンバルディア州のアッティリオ・フォンタナ知事(72)は、かつて故シルヴィオ・ベルルスコーニ元首相(元ミランオーナー)が結成した中道右派連合出身の政治家で、自身も筋金入りのミラニスタとして知られる。 この度サン・シーロで地元メディア主催のトークイベントに登壇したフォンタナ知事。ミランとインテルが独自に推進し出した新スタジアム構想問題とともに、愛するミランの指揮官人事についても言及。どストレートに意見をぶつけた。 「アントニオ・コンテはよしてくれ。彼が率いるミランには期待できない。素晴らしい監督かもしれないが、彼はいつもチームに過度なストレスを与える。長期的な計画も立てれない」 「私はデ・ゼルビが好きだ!」 フォンタナ知事は、現職ピオリの後任として、ブライトン&ホーヴ・アルビオンを率いる新時代のイタリア人指揮官、ロベルト・デ・ゼルビ監督(44)がお気に入りのようだ。 2024.04.24 18:30 Wed

「メンタルが壊れてしまってね」ダンフリースが精神状態悪化を明かす「今も引きずってる感じ」

インテルのオランダ代表MFデンゼル・ダンフリース(28)。ここ数カ月の精神状態悪化を明かし、今夏退団噂の去就についても軽く触れた。 2021年夏にインテル加入のダンフリース。以後、22年夏、23年夏と1年おきに売却が噂されており、今季は自身初のスクデットも、序列を落として右ウイングバックの2番手となっている。 その一方、2025年夏までとなっている契約の延長については、水面下で協議が停滞していることが判明済み。昇給を求めるダンフリース側と、一定の額しか提示しないインテルという構図とされる。 試合終盤の一悶着で自身も退場となったスクデット・ゲーム、ミラン戦後、母国メディア『ZIggo』に序列低下や去就を問われたダンフリース。ここ数カ月、自らの精神状態があまり良くないと語る。 「最近途中出場が多い? 色んなことを書かれたし、アタランタ戦(2月29日)で痛めたハムストリングのせいだよ…って言いたいところだけど、実際は続きがある。少しばかりメンタルが壊れてしまってね。今日までそれを引きずっている感じだ」 「誰だって長くプレーしたいし、ピッチで重要な存在でいたい。この事実が拍車をかける形で、かなりの期間、イライラが治らなかったよ。救いはインザーギ(監督)がこれをいち早く理解してくれたことだろうか」 「僕はポジション的にもアップダウンが激しいから、100%の状態じゃなきゃ長くプレーするのは賢明ではない…と。僕にとって学びの期間だろうか。今も100%を取り戻すのに集中しているところだ」 一方で、去就については多くを語らず。ただ、基本的にはインテル残留が第一選択肢のようだ。 「まだスクデットを争っていたし、僕としてはユーロ2024も近い。そこまで本格的に話し合える状況じゃなかったと思う。結末はわからないけど、話し合いは順調に推移している。なるべく早いうちに再開すると期待しているよ」 2024.04.24 13:50 Wed

充実のスカッドで3季ぶり栄冠…インテルが新たに刺激を与えるべきポジションとは「…を呼び戻してはどうだろう?」

インテルの補強ポイントやいかに。『フットボール・イタリア』が伝えている。 3季ぶりスクデットのインテル。ジュゼッペ・マロッタCEOが用意した選手たちを、シモーネ・インザーギ監督らコーチ陣が上手く調理し、今季のインテルは国内敵なしと言ってもよいほど強い。“5試合を残して優勝”がその証か。 ご存知の方も多い通り、現インテルは[3-1-4-2]の各ポジションに最低2人ずつ実力者を揃える充実のスカッド。ただ、現状維持は停滞。来季の成功も見据えるなら、今夏の移籍市場を通じ、既存戦力に刺激と競争力を与えることが大事になる。 すでにナポリからポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキ(29)、ポルトからイラン代表FWメフディ・タレミ(31)…2選手のゼロ円獲得が確定事項として扱われるなか、インテルOBの元イタリア代表FWアルド・セレーナ氏は、今夏のさらなる改善ポイントをまず「2トップ」に見出す。 「マルコ・アルナウトビッチとアレクシス・サンチェスの2人は、アタッカーとしてのタイプ的にも、インザーギ(監督)の仕事を少し楽にさせた存在だったと思う。来季は欧州経験も豊富なタレミと契約するらしいね。まさに前進の一歩だ」 「しかし、攻撃面で現チームにはない解決策、選択肢をインザーギに与えるべきかとも思う。グズムンドソンだ。彼の卓越したドリブルは素晴らしい。それに、ヴァレンティン・カルボーニもモンツァから呼び戻してはどうだろう」 セレーナ氏が言及したアイスランド代表FWアルベルト・グズムンドソン(26)は、ジェノアで2トップの一角を任され、攻撃時はシャドー気味に自由なドリブルでチャンスメイク。インテルが獲得に興味を示していることが判明済みだ。 カルボーニはインテルから武者修行中の19歳で、先月アルゼンチン代表デビューも飾った新鋭。両ワイドに2列目中央、シャドー…あらゆるポジションをモンツァで経験中のアタッカーだ。 セレーナ氏は一方で「中盤」についても短く言及。カルチョ屈指の鉄人、元アルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンは、もう来季は現在のように稼働できないとの見立てを示している。 「ムヒタリアンの奮闘は見事だね。ただ、もう35歳で、ここから何年もインテルに残るわけではなかろうし、来季もどうだろう。その点、ジエリンスキとの契約で先手を打ったのは素晴らしい」 2024.04.24 13:00 Wed

カラブリアに2試合停止処分…ミラノ・ダービーで退場した3選手の処分決定

セリエA第33節のミランvsインテルで退場した3選手への処分が決定した。 22日に行われ、2-1でインテルの勝利に終わった同試合では元々のライバル関係に加え、結果次第で優勝が決まる一戦であったため試合終盤は荒れ模様の展開に。 その中でミランのDFダビデ・カラブリア、DFテオ・エルナンデス、インテルのMFデンゼル・ダンフリースの合計3選手に退場処分が科されていた。 イタリアのスポーツ裁判所は23日、その3選手に対する処分を発表した。 93分にピッチ内で小競り合いを起こし、喧嘩両成敗の形でいずれもレッドカードを掲示されたテオ・エルナンデスとダンフリースに関しては、1試合の出場停止処分と、罰金1万ユーロ(約165万円)を科した。 また、95分にインテルMFダビデ・フラッテージの顔面にパンチを見舞い退場処分となったカラブリアには、2試合の出場停止処分が科されることになった。 その他、インテル戦で今季5枚目のイエローカードを受けたDFフィカヨ・トモリも累積警告で次節のユベントス戦を欠場することとなった。 2024.04.23 23:00 Tue

インテルで初のスクデット獲得!インザーギはクラブの歴代トロフィー獲得数でモウリーニョ超え達成

セリエAを制したインテルのシモーネ・インザーギ監督は、クラブ史上もっとも成功した指揮官に近づいているようだ。 インテルは22日に行われたセリエA第33節でミランと対戦。勝てば3シーズンぶりのスクデット獲得が実現する状況下で迎えた“ミラノ・ダービー”は、DFフランチェスコ・アチェルビ、FWマルクス・テュラムのゴールで2点をリードすると、宿敵の反撃を1失点に抑え2-1で勝利した。 これにより、インテルの3シーズンぶり20回目のセリエ優勝が決定。インザーギ監督にとっては、これが指導者キャリア初のスクデット獲得となった。 すでにインテルでコッパ・イタリアを2度、スーペルコッパを3度制しているインザーギ監督にとって、これがクラブで6つ目のタイトルに。イタリア『スカイ・スポーツ』によると今回の優勝でジョゼ・モウリーニョ監督のインテルでの総優勝回数(5回)を抜き、クラブ歴代3位のトロフィー獲得数になったとのことだ。 なお、クラブの歴代優勝回数1位は1960年代に指揮をとっていたエレニオ・エレーラ氏と、ロベルト・マンチーニ監督(現サウジアラビア)が7回で並ぶ形に。仮にインザーギ監督が今後もインテルで指揮を取り続けるのであれば、記録更新も十分期待できるだろう。 2024.04.23 14:15 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly