スペインとの死闘を繰り広げた日本、最後はアセンシオの左足に泣く《東京オリンピック》
2021.08.03 22:41 Tue
U-24日本代表は3日、東京オリンピック準決勝でU-24スペイン代表と対戦し、0-1で敗れた。
唯一のグループ全勝で決勝トーナメントに進出した日本は、準々決勝でニュージーランドをPK戦の末に撃破し、4位に終わった2012年のロンドン大会以来のベスト4入りを決めた。史上初の決勝進出のかかる準決勝は、大会前に行った親善試合で1-1で引き分けたスペインとの再戦となった。
スターティングメンバーは、出場停止の冨安に代わって板倉がセンターバックに入り、右サイドバックにはニュージーランド戦を累積警告で欠場した酒井が復帰。その他では、左サイドバックに中山、その前方に旗手を配置。布陣は変わらず[4-2-3-1]となった。
対するスペインは、準々決勝のコートジボワール戦で途中出場からハットトリックを達成したラファ・ミルが今大会初先発。右サイドバックには出場停止となっていたオスカル・ヒルが復帰している。
ポゼッションサッカーを志向するチーム同士の対戦は、序盤からスペインが優勢に立つ。5分、ラファ・ミル同様に初先発のククレジャが左サイドからクロスを供給。板倉がクリアし損ねたボールをファーサイドでメリノが押し込みにかかったが、ヘディングシュートは枠を捉えられなかった。
ここまで劣勢の日本は、どうにかパスを繋ぎながらリズムを作っていくが、前線へのキラーパスはことごとく潰され、ゴールに近づくことができない。20分までに2度、林が味方のパスに反応するシーンがあったが、いずれもオフサイド。スペインは守備でも強かに対応する。
その後もチャンスを生み出すのは一方的にスペイン。30分過ぎには浮き玉のパスでボックス右に抜け出したペドリの折り返しをオヤルサバルが合わせる攻撃を見せる。
対する日本の初シュートは34分。左サイドでボールを持った久保が中へ切り込んで右足を振り抜いたが、ここはすぐ手前のDFに当たってGKウナイ・シモンの脅威とはならず。
一方、守勢ながらもGK谷まで相手の攻撃を届かせていなかった日本だが39分に大ピンチを迎える。一瞬の隙を突いたメリノのスルーパスがゴール前に抜け出すラファ・ミルの下へ。最後の砦はGK谷一人となったが、好判断の飛び出しでシュートコースを絞り、見事一対一を制した。
ニュージーランド戦から続く谷の好セーブも光り、押し込まれながらも無失点で試合を折り返した日本は、その立ち上がりに堂安を使って特攻を仕掛けて相手の出鼻を挫く。52分には、ロングボールに抜け出した旗手のラストパスを林がボックス手前からダイレクトシュート。惜しい場面だったが、わずかに右に逸れた。
しかしながら55分、ゴール前に侵入したメリノに対する吉田のスライディングタックルがファウルを取られPKの判定に。だが、VARで確認した結果、吉田のタックルが先にボールに触れていたため、主審は判定を覆し、PKは取り消しとなった。
その後、スペインはハーフタイムのオスカル・ヒルからバジェホへの交代に続いて、メリノとダニ・オルモを下げてソレールとハビ・プアドを投入。日本も林と旗手に代えて上田と相馬をピッチへ送り込む。
するとスペインは、ソレールがドリブルシュートで日本ゴールを脅かせば、ハビ・プアドもボックス右から強烈なシュートを放つなど、交代選手が早速見せ場を作る。75分にはラファ・ミルが再びを牙を剥き、日本は劣勢を強いられる展開に。
スペインはこの間にペドリを下げてアセンシオを投入。87分の左CKの場面では、混戦の中からスピメンディとそのアセンシオが立て続けにシュートを放つが、スピメンディのシュートは板倉がブロック。アセンシオのシュートはGK谷が止めた。
谷の獅子奮迅の活躍もあり、水際で失点を凌ぐ日本。試合は延長戦に突入し、久保と堂安を下げて三好と前田を投入する大胆な手に打って出る。これにより、カウンターに重点を置いた日本は、守勢に回りながらもGK谷の安定したセービング、板倉の体を張ったシュートブロックでしぶとく食らいついていく。
攻撃では右サイドに入った前田がスピードを生かして存在感を発揮。延長前半12分には、中山の左からのクロスを頭で合わせてチャンスを迎えたが、惜しくも枠を捉えられず。
延長後半の6分にはドリブルで仕掛けた相馬がFKを獲得し、日本はその流れから波状攻撃を見せるが、スペインも必死の守りを見せる。
そして迎えた延長後半10分、ついに試合が動いた。右サイドの深い位置でのスローインからスペインの攻撃。オヤルサバルのボールキープからボックス右のアセンシオにボールが渡ると、ここで一瞬フリーとなっていたアセンシオは、得意の左足で左隅を狙ったシュートを流し込み、スペインが先制した。
ここでゴールを割られてしまった日本。残された手段は攻撃のみ。相馬のスピードを生かして左サイドから何度か攻略を試みるが、クロスはなかなかシュートに繋がらない。ラストプレーのCKでは、GK谷もゴール前に上げてパワープレーを敢行するも、最後までネットは揺らせず試合終了。
土壇場で涙を飲んだ日本は、3位決定戦でブラジルに敗れたメキシコと対戦する、
U-24日本 0-1 U-24スペイン
【スペイン】
アセンシオ(延後10)
唯一のグループ全勝で決勝トーナメントに進出した日本は、準々決勝でニュージーランドをPK戦の末に撃破し、4位に終わった2012年のロンドン大会以来のベスト4入りを決めた。史上初の決勝進出のかかる準決勝は、大会前に行った親善試合で1-1で引き分けたスペインとの再戦となった。
対するスペインは、準々決勝のコートジボワール戦で途中出場からハットトリックを達成したラファ・ミルが今大会初先発。右サイドバックには出場停止となっていたオスカル・ヒルが復帰している。
ポゼッションサッカーを志向するチーム同士の対戦は、序盤からスペインが優勢に立つ。5分、ラファ・ミル同様に初先発のククレジャが左サイドからクロスを供給。板倉がクリアし損ねたボールをファーサイドでメリノが押し込みにかかったが、ヘディングシュートは枠を捉えられなかった。
10分には右サイドのクロスからラファ・ミルがシュート。直後にはダニ・オルモもボックスの外からシュートを放つが、日本も冷静なブロックで失点を回避する。
ここまで劣勢の日本は、どうにかパスを繋ぎながらリズムを作っていくが、前線へのキラーパスはことごとく潰され、ゴールに近づくことができない。20分までに2度、林が味方のパスに反応するシーンがあったが、いずれもオフサイド。スペインは守備でも強かに対応する。
その後もチャンスを生み出すのは一方的にスペイン。30分過ぎには浮き玉のパスでボックス右に抜け出したペドリの折り返しをオヤルサバルが合わせる攻撃を見せる。
対する日本の初シュートは34分。左サイドでボールを持った久保が中へ切り込んで右足を振り抜いたが、ここはすぐ手前のDFに当たってGKウナイ・シモンの脅威とはならず。
一方、守勢ながらもGK谷まで相手の攻撃を届かせていなかった日本だが39分に大ピンチを迎える。一瞬の隙を突いたメリノのスルーパスがゴール前に抜け出すラファ・ミルの下へ。最後の砦はGK谷一人となったが、好判断の飛び出しでシュートコースを絞り、見事一対一を制した。
ニュージーランド戦から続く谷の好セーブも光り、押し込まれながらも無失点で試合を折り返した日本は、その立ち上がりに堂安を使って特攻を仕掛けて相手の出鼻を挫く。52分には、ロングボールに抜け出した旗手のラストパスを林がボックス手前からダイレクトシュート。惜しい場面だったが、わずかに右に逸れた。
しかしながら55分、ゴール前に侵入したメリノに対する吉田のスライディングタックルがファウルを取られPKの判定に。だが、VARで確認した結果、吉田のタックルが先にボールに触れていたため、主審は判定を覆し、PKは取り消しとなった。
その後、スペインはハーフタイムのオスカル・ヒルからバジェホへの交代に続いて、メリノとダニ・オルモを下げてソレールとハビ・プアドを投入。日本も林と旗手に代えて上田と相馬をピッチへ送り込む。
するとスペインは、ソレールがドリブルシュートで日本ゴールを脅かせば、ハビ・プアドもボックス右から強烈なシュートを放つなど、交代選手が早速見せ場を作る。75分にはラファ・ミルが再びを牙を剥き、日本は劣勢を強いられる展開に。
スペインはこの間にペドリを下げてアセンシオを投入。87分の左CKの場面では、混戦の中からスピメンディとそのアセンシオが立て続けにシュートを放つが、スピメンディのシュートは板倉がブロック。アセンシオのシュートはGK谷が止めた。
谷の獅子奮迅の活躍もあり、水際で失点を凌ぐ日本。試合は延長戦に突入し、久保と堂安を下げて三好と前田を投入する大胆な手に打って出る。これにより、カウンターに重点を置いた日本は、守勢に回りながらもGK谷の安定したセービング、板倉の体を張ったシュートブロックでしぶとく食らいついていく。
攻撃では右サイドに入った前田がスピードを生かして存在感を発揮。延長前半12分には、中山の左からのクロスを頭で合わせてチャンスを迎えたが、惜しくも枠を捉えられず。
延長後半の6分にはドリブルで仕掛けた相馬がFKを獲得し、日本はその流れから波状攻撃を見せるが、スペインも必死の守りを見せる。
そして迎えた延長後半10分、ついに試合が動いた。右サイドの深い位置でのスローインからスペインの攻撃。オヤルサバルのボールキープからボックス右のアセンシオにボールが渡ると、ここで一瞬フリーとなっていたアセンシオは、得意の左足で左隅を狙ったシュートを流し込み、スペインが先制した。
ここでゴールを割られてしまった日本。残された手段は攻撃のみ。相馬のスピードを生かして左サイドから何度か攻略を試みるが、クロスはなかなかシュートに繋がらない。ラストプレーのCKでは、GK谷もゴール前に上げてパワープレーを敢行するも、最後までネットは揺らせず試合終了。
土壇場で涙を飲んだ日本は、3位決定戦でブラジルに敗れたメキシコと対戦する、
U-24日本 0-1 U-24スペイン
【スペイン】
アセンシオ(延後10)
|
関連ニュース