後半ATの劇的同点弾で敗退回避のスペインがコートジボワールとの120分の激闘制す! 日本勝ち上がりで準決勝での再戦に《東京オリンピック》
2021.07.31 19:47 Sat
東京オリンピックの準々決勝、U-24スペイン代表vsU-24コートジボワール代表が31日に宮城スタジアムで行われ、スペインが延長戦までもつれ込んだ一戦を5-2で勝利した。
今大会優勝候補の一角に挙がるスペインはアルゼンチン、エジプト、オーストラリアと同居したグループCを1勝2分けの無敗で首位通過。自国開催となった1992年のバルセロナ五輪以来の金メダル獲得を目指すチームは、グループ初戦で負傷した10番ダニ・セバージョスが不在となったものの、同じ試合で負傷したミンゲサが復帰を果たし、現状のベストメンバーを並べた。
一方、今大会唯一のアフリカ勢のコートジボワールは前回王者ブラジル、準優勝ドイツ、サウジアラビアと同居したグループDを同じく1勝2分けの無敗でブラジルに次ぐ2位通過を果たした。2008年北京五輪でのベスト8超えを目指す中、右サイドハーフにティミテを今大会初スタメンで起用した以外は主力の起用を継続。グラデル、バイリー、ケシエのオーバーエイジ3選手もピッチに立った。
スペインが[4-3-3]、コートジボワールが[4-4-2]の布陣でスタートした中、互いに早い時間帯から決定機を作り合う。
まずは5分、中央での3選手の流麗なパス交換からオヤルサバルとのワンツーでボックス中央に抜け出したメリノがシュートに持ち込むが、ここは大きくふかしてしまう。その直後にはコートジボワールがカウンターから相手を押し込んでエブエがボックス手前から強烈なミドルシュートを狙うが、これはGKウナイ・シモンのワンハンドセーブに阻まれる。
すると、相手の動揺を見逃さないコートジボワールは10分、右CKの場面でグラデルの右足アウトスウィングのクロスに反応したバイリーが大外からゴール前のスペースに飛び込むと、DFと交錯しながらもうまくボールに足を当てて右隅へ流し込んだ。
ミンゲサの負傷に加えて、今大会初めてビハインドを背負う厳しい立ち上がりとなったスペインはすぐさま反撃を開始。コンパクトな守備ブロックを敷く相手に対して、後方からボールを動かしながらサイドを起点に局面の打開を図っていく。
序盤以降、なかなか決定機まで持ち込めない状況が続いていたが30分に追いつく。右サイド深くでボールを受けたアセンシオから短いマイナスのパスを受けたメリノが左足でファーを狙った斜めのクロスを供給。これを相手DFシンゴが胸でGKにパックパスしたところに詰めたダニ・オルモが右足で蹴り込んだ。
1-1のイーブンに戻った試合は以降も一進一退の攻防を見せる。序盤から幾度か狙いとするロングカウンターでチャンスを作っていたコートジボワールは35分、ボックス中央でロングボールを競ったクアメがマイナスに落としたボールをフリーのダオがボレーで狙うが、枠を捉えたシュートはGKウナイ・シモンのビッグセーブに遭う。
一方、スペインは前半終了間際の42分に最後尾のパウ・ロペスから縦パスを受けたミランダが左サイドから丁寧な折り返しを供給。これをゴール前のオヤルサバルが冷静にワンタッチで流し込む。しかし、VARのレビューの結果、ミランダからオヤルサバルへのラストパスの場面でオフサイドを取られ、ゴールは取り消しとなった。
結局、1-1で折り返した試合は前半に引き続きスペインがボールを保持して押し込む形を作り出す。50分にはGKのアンダースローにプレッシャーをかけてショートカウンターに転じ、アセンシオが得意の左足を振るが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。
以降もメリノやダニ・オルモが決定機に絡むスペインに対して、守勢が続くコートジボワールはマンチェスター・ユナイテッドの新星FWアマド・ディアロを投入。個での打開力を生かしてカウンターを狙う。
その後は過密日程によってスペインに疲れが出始めたこともあり、試合は徐々に膠着状態に陥る。互いに散発ながらチャンスを作りかけるが、あと一押しが足りないまま後半終盤に突入。
すると、4分が加えられたアディショナルに大きく試合が動いた。まずは91分、ボックス左でエブエからパスを受けたグラデルがボックス左でDFに寄せられながらも果敢に左足を振る。すると、この強烈な低弾道のシュートがゴールネットを揺らした。
これでコートジボワールの突破決定かに思われたが、失点直後にメリノを下げて長身FWラファ・ミルを投入したスペインベンチの執念の采配が劇的ゴールをもたらす。
93分、ラファ・ミルを狙ったロングボールを入れると、ゴール前のエブエが一度は競り勝つも浮いたボールをGKに取らせようとしたのか、味方に処理を任せる形となる。すると、ラファ・ミルと競ったDFバイリーの頭に当たってゴール前にこぼれたボールをスペインの巨漢FWがすかさず左足で蹴り込んだ。
今大会への執念を見せて土壇場で敗退を回避したスペインは、延長に入っても追いついた勢いを継続する。そして、延長前半の98分には左CKの場面でパウ・トーレスと競ったバイリーの手にボールが直撃すると、オンフィールドレビューの結果、スペインにPKが与えられる。これをキッカーのオヤルサバルが先にGKを倒して中央に蹴り込み、この試合初めてリードを手にした。
その後、ペドリとミランダ、スビメンディを下げてソレール、モンカジョラ、ククレジャとフレッシュな選手を続けて投入し、逃げ切り態勢に入る。前がかるコートジボワールの攻撃を冷静に受け止めながらカウンターを繰り出していく中、117分にはボックス右でダニ・オルモからパスを受けたラファ・ミルが角度のないところから右足のシュートをファーポストに流し込み、勝利を決定づける4点目とした。
さらに、試合終了間際にオヤルサバルのお膳立てからラファ・ミルにハットトリックとなるチーム5点目が生まれたスペインが、最後は地力の差を見せつけて120分の激闘を制した。
そして、ベスト4進出を決めたスペインは8月3日に埼玉スタジアム2002で行われる準決勝でU-24日本代表vsU-24ニュージーランド代表の勝者と対戦する。
U-24スペイン代表 5-2 U-24コートジボワール代表
【スペイン】
ダニ・オルモ(30分)
ラファ・ミル(90分+3)
オヤルサバル(98分[PK])
ラファ・ミル(117分)
ラファ・ミル(121分)
【コートジボワール】
バイリー(10分)
グラデル(90分+1)
今大会優勝候補の一角に挙がるスペインはアルゼンチン、エジプト、オーストラリアと同居したグループCを1勝2分けの無敗で首位通過。自国開催となった1992年のバルセロナ五輪以来の金メダル獲得を目指すチームは、グループ初戦で負傷した10番ダニ・セバージョスが不在となったものの、同じ試合で負傷したミンゲサが復帰を果たし、現状のベストメンバーを並べた。
スペインが[4-3-3]、コートジボワールが[4-4-2]の布陣でスタートした中、互いに早い時間帯から決定機を作り合う。
まずは5分、中央での3選手の流麗なパス交換からオヤルサバルとのワンツーでボックス中央に抜け出したメリノがシュートに持ち込むが、ここは大きくふかしてしまう。その直後にはコートジボワールがカウンターから相手を押し込んでエブエがボックス手前から強烈なミドルシュートを狙うが、これはGKウナイ・シモンのワンハンドセーブに阻まれる。
このコートジボワールの攻撃の際に筋肉系の負傷を再発させたミンゲサがプレー続行不可能となり、スペインはバジェホのスクランブル投入を余儀なくされる。
すると、相手の動揺を見逃さないコートジボワールは10分、右CKの場面でグラデルの右足アウトスウィングのクロスに反応したバイリーが大外からゴール前のスペースに飛び込むと、DFと交錯しながらもうまくボールに足を当てて右隅へ流し込んだ。
ミンゲサの負傷に加えて、今大会初めてビハインドを背負う厳しい立ち上がりとなったスペインはすぐさま反撃を開始。コンパクトな守備ブロックを敷く相手に対して、後方からボールを動かしながらサイドを起点に局面の打開を図っていく。
序盤以降、なかなか決定機まで持ち込めない状況が続いていたが30分に追いつく。右サイド深くでボールを受けたアセンシオから短いマイナスのパスを受けたメリノが左足でファーを狙った斜めのクロスを供給。これを相手DFシンゴが胸でGKにパックパスしたところに詰めたダニ・オルモが右足で蹴り込んだ。
1-1のイーブンに戻った試合は以降も一進一退の攻防を見せる。序盤から幾度か狙いとするロングカウンターでチャンスを作っていたコートジボワールは35分、ボックス中央でロングボールを競ったクアメがマイナスに落としたボールをフリーのダオがボレーで狙うが、枠を捉えたシュートはGKウナイ・シモンのビッグセーブに遭う。
一方、スペインは前半終了間際の42分に最後尾のパウ・ロペスから縦パスを受けたミランダが左サイドから丁寧な折り返しを供給。これをゴール前のオヤルサバルが冷静にワンタッチで流し込む。しかし、VARのレビューの結果、ミランダからオヤルサバルへのラストパスの場面でオフサイドを取られ、ゴールは取り消しとなった。
結局、1-1で折り返した試合は前半に引き続きスペインがボールを保持して押し込む形を作り出す。50分にはGKのアンダースローにプレッシャーをかけてショートカウンターに転じ、アセンシオが得意の左足を振るが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。
以降もメリノやダニ・オルモが決定機に絡むスペインに対して、守勢が続くコートジボワールはマンチェスター・ユナイテッドの新星FWアマド・ディアロを投入。個での打開力を生かしてカウンターを狙う。
その後は過密日程によってスペインに疲れが出始めたこともあり、試合は徐々に膠着状態に陥る。互いに散発ながらチャンスを作りかけるが、あと一押しが足りないまま後半終盤に突入。
すると、4分が加えられたアディショナルに大きく試合が動いた。まずは91分、ボックス左でエブエからパスを受けたグラデルがボックス左でDFに寄せられながらも果敢に左足を振る。すると、この強烈な低弾道のシュートがゴールネットを揺らした。
これでコートジボワールの突破決定かに思われたが、失点直後にメリノを下げて長身FWラファ・ミルを投入したスペインベンチの執念の采配が劇的ゴールをもたらす。
93分、ラファ・ミルを狙ったロングボールを入れると、ゴール前のエブエが一度は競り勝つも浮いたボールをGKに取らせようとしたのか、味方に処理を任せる形となる。すると、ラファ・ミルと競ったDFバイリーの頭に当たってゴール前にこぼれたボールをスペインの巨漢FWがすかさず左足で蹴り込んだ。
今大会への執念を見せて土壇場で敗退を回避したスペインは、延長に入っても追いついた勢いを継続する。そして、延長前半の98分には左CKの場面でパウ・トーレスと競ったバイリーの手にボールが直撃すると、オンフィールドレビューの結果、スペインにPKが与えられる。これをキッカーのオヤルサバルが先にGKを倒して中央に蹴り込み、この試合初めてリードを手にした。
その後、ペドリとミランダ、スビメンディを下げてソレール、モンカジョラ、ククレジャとフレッシュな選手を続けて投入し、逃げ切り態勢に入る。前がかるコートジボワールの攻撃を冷静に受け止めながらカウンターを繰り出していく中、117分にはボックス右でダニ・オルモからパスを受けたラファ・ミルが角度のないところから右足のシュートをファーポストに流し込み、勝利を決定づける4点目とした。
さらに、試合終了間際にオヤルサバルのお膳立てからラファ・ミルにハットトリックとなるチーム5点目が生まれたスペインが、最後は地力の差を見せつけて120分の激闘を制した。
そして、ベスト4進出を決めたスペインは8月3日に埼玉スタジアム2002で行われる準決勝でU-24日本代表vsU-24ニュージーランド代表の勝者と対戦する。
U-24スペイン代表 5-2 U-24コートジボワール代表
【スペイン】
ダニ・オルモ(30分)
ラファ・ミル(90分+3)
オヤルサバル(98分[PK])
ラファ・ミル(117分)
ラファ・ミル(121分)
【コートジボワール】
バイリー(10分)
グラデル(90分+1)
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