「優勝以外を目指すことはない」チームは財政難も、連覇に自信のシュクリニアル

2021.07.23 15:28 Fri
Getty Images
インテルのスロバキア代表DFミラン・シュクリニアルが、王者として臨む新シーズンへの意気込みを語った。『フットボール・イタリア』が伝えている。
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インテルは昨シーズン、アントニオ・コンテ監督の下で11年ぶりのスクデット獲得を達成。新たな黄金時代の幕開けも期待されていたが、クラブオーナーである蘇寧グループの財政が新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で急激に悪化。緊縮財政の方針に転換した結果、コンテ監督は方向性の違いを理由にクラブから去ることになった。後任にはシモーネ・インザーギ監督が就任している。
また、インテルは今夏の移籍市場で主力選手のDFアクラフ・ハキミとDFアシュリー・ヤングを放出。加えて、MFクリスティアン・エリクセンが6月に開幕したユーロ2020の試合中に心臓発作で倒れ、復帰が不透明な状況になっている。

こうした状況のなか、クラブは限られた予算で苦しいやり繰りを迫られているが、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じたシュクリニアルは、王者として臨む新シーズンへの期待感に言及。ハキミ放出やコンテ監督退任を惜しみつつも、目標はあくまでセリエA連覇だと語った。

「僕たちはイタリアのチャンピオンになったんだ。これからは、他のチームが僕らを追いかけることになる。チャンピオンは最高の気分だね。僕らはそれに値したと思うし、ユニフォームにスクデットが付いているのを見ると、将来に向けてのモチベーションにもなる」
「ハキミについては残念だね。彼はトッププレーヤーであり、チームはそうした選手を失った。クラブや監督は彼の後任をどうするか決める必要があるだろう。でも、僕らには任務をこなせる選手がいて、ハキミがいなくても素晴らしいシーズンを送れるはずだ。僕たちは移籍市場に焦点を当てるのではなく、インテルのためピッチ上で仕事をする必要がある」

「コンテ監督の退任には驚いた。僕たちは家族のようなものであり、共に勝利したときは常に新しい目標に向かって一緒に進みたいと思うものさ。でも、監督は決断を下した。一緒にやってきたことを考えれば、SNSで感謝するのは当然だね。とはいえ、今は過去ではなく、未来に目を向けなければならない」

「(シモーネ・)インザーギは準備をしっかりできる監督だと既に証明している。僕たちは彼や彼のスタッフと共に、満足のいく結果を出したいと思っているよ」

「僕らはイタリアの王者であり、新シーズンもそれ以下を目指すことはできない。簡単ではないとわかっているが、連覇を狙い努力するつもりだ。自分たちがまだベストに至っていないことを証明するためにも、すべての試合に勝つことを目指したいね」

また、シュクリニアルはユーロ2020の試合中にエリクセンが倒れたときの心境についても言及。今は何よりもチームメイトの健康が大切だと語った。

「(エリクセンが倒れたシーンは)テレビで見ていてとても怖かった。彼とチーム内チャットで会話するまで、本当に気分が悪かったよ。クリス(エリクセン)は偉大な男であり、チャンピオンであり、僕らはピッチで彼を待っている。ただ最も重要なのは、彼が今元気なでいることだ」


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