リールが10季ぶり4度目の優勝! PSGは1pt差及ばず4連覇ならず…《リーグ・アン》

2021.05.24 06:16 Mon
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2020-21シーズンのリーグ・アン最終節が行われ、アンジェに2-1で勝利したリールが2010-11シーズン以来、4度目の優勝を果たした。

熾烈を極める今シーズンのリーグ・アンの覇権争いは前節終了時点で首位のリール(勝ち点80)、2位のパリ・サンジェルマン(勝ち点79)、3位のモナコ(勝ち点77)の3チームに絞られた。
前節、サンテチェンヌ相手に0-0のドローに終わり、自力優勝に向けて勝ち点3が必須となったリールは、12位のアンジェ(勝ち点44)とのアウェイゲームに臨んだ。

サンテチェンヌ戦では重圧を感じさせる硬さが目立ったものの、今回の大一番では力強い入りを見せる。10分、レナト・サンチェスの中央突破から巧みな動き出しでオフサイドラインを掻い潜ったジョナタン・デイビッドが冷静にGKとの一対一を制した。その後も危なげなく試合を進めるアウェイチームは前半終了間際にヤズジュのスルーパスに抜け出したデイビッドがGKに倒されてPKを獲得。これを主砲ブラク・ユルマズが冷静に決め切って2点リードで前半を終えた。

後半はゲームコントロール優先の試合運びで逃げ切りを図った中、試合終了間際にはセンターバックの連携ミスからフルジーニに1点を返されるが、前半のリードを守り切って2-1の勝利。この結果、パリの巨人を抑えて10シーズンぶりのリーグ制覇を成し遂げた。
一方、逆転での4連覇を目指したパリ・サンジェルマン(PSG)は前節のスタッド・ランス戦を4-0の大勝で飾り、直近のクープ・ドゥ・フランス決勝でもモナコを2-0で下してポチェッティーノ体制での初タイトルを獲得。その勢いに乗って16位のブレスト(勝ち点41)とのアウェイゲームに臨んだ。

立ち上がりから押し込む入りとなったPSGは18分にディ・マリアがボックス内で倒されてPKを獲得。しかし、キッカーのネイマールが右隅を狙って蹴ったシュートは枠の右に外れて絶好の先制機を逸した。エースのPK失敗によってリズムを掴み切れなくなったが、37分には右CKの場面でディ・マリアのクロスがDFに当たって大きくコースが変わると、これがゴールネットに吸い込まれてオウンゴールで先制点を手にした。

後半はプレーオフ回避に向けて気迫を見せる相手に苦戦を強いられたが、71分にカウンターからムバッペが今季リーグ27点目を奪い、試合を決定づける追加点を奪った。このまま2-0のスコアで試合を締めくくったPSGだったが、1ポイント差に泣きリーグ・アン4連覇の夢が潰えた。なお、ムバッペは個人として3シーズン連続の得点王を獲得している。

また、逆転優勝にわずかながら可能性を残しつつ、4位のリヨン(勝ち点76)と1ポイント差の熾烈なチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いに身を置くモナコは、6位のRCランス(勝ち点56)との上位対決に臨んだ。試合はアウェイのモナコが圧倒的にボールを握って優勢に試合を運ぶも、最後までゴールをこじ開けることはできず、0-0のドローに終わった。

それでも、リヨンがニースに2-3の逆転負けを喫したことで、モナコのCL出場権獲得およびリヨンのヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得が確定した。

DF酒井宏樹とDF長友佑都の今シーズン限りでの退団が決定的な5位のマルセイユ(勝ち点59)は、10位のメス(勝ち点46)とのアウェイゲームに臨み、1-1のドローに終わった。この結果、来シーズンのヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)への出場を決めた。

最下位のディジョン、19位のニームの自動降格がすでに決定している残留争いでは、6チームに昇格・降格プレーオフ行きの可能性があった中、ナントが18位フィニッシュ。リーグ・ドゥ昇格プレーオフ勝者との大一番で1部残留を目指すことになった。

◆リーグ・アン最終節 結果

▽5/23(日)
アンジェ 1-2 リール
ブレスト 0-2 パリ・サンジェルマン
RCランス 0-0 モナコ
リヨン 2-3 ニース
メス 1-1 マルセイユ
ナント 1-2 モンペリエ
スタッド・ランス 1-2 ボルドー
レンヌ 2-0 ニーム
サンテチェンヌ 0-1 ディジョン
ストラスブール 1-1 ロリアン
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「リールは心のクラブ」、昨年引退のアザールが古巣帰還を検討したと明かす

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