序盤のミスが勝敗分けたビッグロンドン・ダービーはアーセナルに軍配! 無敗優勝時以来となる対チェルシーのシーズンダブル達成《プレミアリーグ》
2021.05.13 06:19 Thu
プレミアリーグ第36節、チェルシーとアーセナルによるビッグロンドン・ダービーが12日にスタンフォード・ブリッジで行われ、アウェイのアーセナルが0-1で勝利した。
一方、リーグ戦で9位のアーセナル(勝ち点52)は、ヨーロッパリーグ(EL)準決勝で前指揮官エメリ率いるビジャレアルに敗れて来シーズンのCL出場権獲得の可能性が潰えた。直近のWBA戦では相手を降格させる3-1の勝利を収めてバウンスバックを果たすも、逆転でのEL出場権獲得は非常に困難な状況だ。シーズンダブルを狙う今回のダービーでは先発5人を変更。チャンバース、セバージョス、ペペ、ウィリアン、マルティネッリに代えてパブロ・マリ、ティアニー、トーマス、オーバメヤン、ウーデゴールを起用。さらに、システムを[3-4-2-1]に変更した。
立ち上がりはアーセナルの布陣変更もあって互いに様子見の入りを見せたが、相手の出方を確認して以降は前からビルドアップに制限をかけていくアグレッシブな姿勢を見せる。
その序盤の主導権争いの中で互いに最終ラインでの決定的なミスが出て早い時間帯に試合が動く。まずは11分、ガブリエウからバックパスを受けたパブロ・マリに猛然とプレスをかけてボールを奪い切ったハヴァーツがそのままボックス付近までドリブルで運び、GKレノのポジションを見てゴール上部を狙った左足のシュートを放つが、このイージーフィニッシュを枠の上に外してしまう。
ジョルジーニョの痛恨ミスからスミス・ロウに2試合連続のゴールを許したホームチームはすぐさま反撃を開始。22分には右サイドを完璧に崩してボックス右でプリシッチが折り返したボールを中央のマウントが蹴り込むが、これはDFホールディングの決死のブロックに阻まれる。続く28分にはボックス左でハヴァーツからパスを受けたマウントが左足のシュートを枠に飛ばすが、これはGKレノの好守に遭う。
前半終盤にかけても相手を自陣深くに押し込めることに成功したチェルシーだが、流れの中では相手の中央をきっちり締める守備をこじ開けられず。そうなると、セットプレーでゴールをこじ開けたいところだったが、ズマやハヴァーツ、チアゴ・シウバのシュートは相手のブロックなどに阻まれて、前半のうちに追いつくことはできなかった。
迎えた後半、先に動いたのはチェルシー。ギルモアに代えてハドソン=オドイを投入し、マウントがギルモアが務めていたボランチに下がる。後半も後ろに重心を置くアウェイチームに対して圧倒的なボール支配率で主導権を握り、早い時間帯のゴールを目指す。
すると、61分には左CKの場面でキッカーのマウントがゴール前に入れたクロスに競り勝ったハヴァーツのヘディングシュートがファーに流れると、これをドフリーのプリシッチが冷静に押し込む。だが、VARのレビューの結果、プリシッチは完全にオフサイドラインを越えておりゴールは認められず。
以降もチェルシーが相手陣内でハーフコートゲームを展開もアーセナルの堅守をこじ開けられない膠着状態が続く。そして、両チームは65分を過ぎたタイミングで積極的に交代カードを切っていく。
ビハインドを追うチェルシーは65分にハヴァーツを下げてターゲットマンのジルー、78分にはアスピリクエタを下げてツィエクを投入し、変則的な[4-2-3-1]の攻撃的な布陣にシフト。対するアーセナルは66分にサカを下げてベジェリン、79分にはオーバメヤンに代えてラカゼットと同じポジションでの交代も、より逃げ切りを意識した戦い方にシフトした。
その後、後半終盤にかけてはチェルシーの猛攻をアーセナルが決死の守備で撥ね返し続ける。その中で90分にはチェルシーに絶好の同点機が訪れる。セットプレーの二次攻撃でツィエクのロングボールを攻め残っていたズマが頭で合わせると、これがクロスバーを叩く。さらに、ゴール右でこぼれに反応したジルーが右足ボレーで押し込みにかかるが、これも再びクロスバーを叩いた。
この土壇場での連続ピンチを凌ぎ切ったアーセナルは、6分が加えられたアディショナルタイムも集中力を切らさず、このまま試合をクローズ。この結果、序盤のミスが勝敗を分けた白熱のビッグロンドン・ダービーはアウェイのアーセナルに軍配が上がり、無敗優勝を果たした2003-04シーズン以来となる対チェルシーのシーズンダブルを達成した。
一方、ホームで敗れたチェルシーは公式戦8戦ぶりの黒星となり、前日に勝利したレスターに抜かれて4位に転落。今週末のFAカップ決勝に弾みを付けることはできなかった。
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チェルシー(勝ち点64)は前節、チャンピオンズリーグ(CL)決勝の前哨戦となった首位マンチェスター・シティとの敵地での上位対決を劇的な2-1の勝利で飾り、来季CL出場権獲得に大きく近づく勝ち点3を手にして3位に浮上。今週末にトゥヘル新体制での初タイトルが懸かるレスター・シティとのFAカップ決勝を控える中、シティ戦からはギルモア、リース・ジェームズ、プリシッチ、アスピリクエタを除く先発7人を変更。チアゴ・シウバやマウント、チルウェルが復帰し、前線は最前線にハヴァーツ、2シャドーにプリシッチ、マウントが並んだ。立ち上がりはアーセナルの布陣変更もあって互いに様子見の入りを見せたが、相手の出方を確認して以降は前からビルドアップに制限をかけていくアグレッシブな姿勢を見せる。
その序盤の主導権争いの中で互いに最終ラインでの決定的なミスが出て早い時間帯に試合が動く。まずは11分、ガブリエウからバックパスを受けたパブロ・マリに猛然とプレスをかけてボールを奪い切ったハヴァーツがそのままボックス付近までドリブルで運び、GKレノのポジションを見てゴール上部を狙った左足のシュートを放つが、このイージーフィニッシュを枠の上に外してしまう。
すると、直後の16分にはアーセナルが最終ラインに落ちてズマから横パスを受けたジョルジーニョにプレッシャーをかけてバックパスを強いると、GKケパの位置を確認せずにゴール方向に出したこのパスがそのまま無人のゴールへ向かう。ケパが何とかラインぎりぎりでかき出すも、ボックス左でこぼれを拾ったオーバメヤンが冷静に折り返すと、ゴール前のスミス・ロウが左足のシュートを右隅に流し込んだ。
ジョルジーニョの痛恨ミスからスミス・ロウに2試合連続のゴールを許したホームチームはすぐさま反撃を開始。22分には右サイドを完璧に崩してボックス右でプリシッチが折り返したボールを中央のマウントが蹴り込むが、これはDFホールディングの決死のブロックに阻まれる。続く28分にはボックス左でハヴァーツからパスを受けたマウントが左足のシュートを枠に飛ばすが、これはGKレノの好守に遭う。
前半終盤にかけても相手を自陣深くに押し込めることに成功したチェルシーだが、流れの中では相手の中央をきっちり締める守備をこじ開けられず。そうなると、セットプレーでゴールをこじ開けたいところだったが、ズマやハヴァーツ、チアゴ・シウバのシュートは相手のブロックなどに阻まれて、前半のうちに追いつくことはできなかった。
迎えた後半、先に動いたのはチェルシー。ギルモアに代えてハドソン=オドイを投入し、マウントがギルモアが務めていたボランチに下がる。後半も後ろに重心を置くアウェイチームに対して圧倒的なボール支配率で主導権を握り、早い時間帯のゴールを目指す。
すると、61分には左CKの場面でキッカーのマウントがゴール前に入れたクロスに競り勝ったハヴァーツのヘディングシュートがファーに流れると、これをドフリーのプリシッチが冷静に押し込む。だが、VARのレビューの結果、プリシッチは完全にオフサイドラインを越えておりゴールは認められず。
以降もチェルシーが相手陣内でハーフコートゲームを展開もアーセナルの堅守をこじ開けられない膠着状態が続く。そして、両チームは65分を過ぎたタイミングで積極的に交代カードを切っていく。
ビハインドを追うチェルシーは65分にハヴァーツを下げてターゲットマンのジルー、78分にはアスピリクエタを下げてツィエクを投入し、変則的な[4-2-3-1]の攻撃的な布陣にシフト。対するアーセナルは66分にサカを下げてベジェリン、79分にはオーバメヤンに代えてラカゼットと同じポジションでの交代も、より逃げ切りを意識した戦い方にシフトした。
その後、後半終盤にかけてはチェルシーの猛攻をアーセナルが決死の守備で撥ね返し続ける。その中で90分にはチェルシーに絶好の同点機が訪れる。セットプレーの二次攻撃でツィエクのロングボールを攻め残っていたズマが頭で合わせると、これがクロスバーを叩く。さらに、ゴール右でこぼれに反応したジルーが右足ボレーで押し込みにかかるが、これも再びクロスバーを叩いた。
この土壇場での連続ピンチを凌ぎ切ったアーセナルは、6分が加えられたアディショナルタイムも集中力を切らさず、このまま試合をクローズ。この結果、序盤のミスが勝敗を分けた白熱のビッグロンドン・ダービーはアウェイのアーセナルに軍配が上がり、無敗優勝を果たした2003-04シーズン以来となる対チェルシーのシーズンダブルを達成した。
一方、ホームで敗れたチェルシーは公式戦8戦ぶりの黒星となり、前日に勝利したレスターに抜かれて4位に転落。今週末のFAカップ決勝に弾みを付けることはできなかった。
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